老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

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2017ノーベル文学賞の決定を聞いて

2017-10-06 19:54:24 | 社会問題
今年のノーベル文学賞は日系英国人のカズオ・イシグロ氏に決定したとのニュースが10月5日夜に飛び込んできた。私は文学が好きな方ではないので名前も初耳であるが、今年の文学賞は誰に決まるかは興味津々であった。

それにしても今回のノーベル文学賞の決定は、日本を失望させない、にくい配慮もされているように見えてならない。なぜなら最近日本では最有力候補として村上春樹氏が期待されているからである。

一番期待された4、5年前のノーベル文学賞を受賞できなくて、国民は落胆した。それでも直前に山中伸弥氏が生理医学賞を受賞して落胆も一過性であった。以後毎年、今年こそは村上と期待されながら今年もだめであった。どうして村上春樹氏はだめなのであろうか。

ノーベル文学賞を決定するスエーデンアカデミーの構成員と決定過程は不明であるが、ノーベル平和賞や文学賞は自然科学分野と違い、文学的内容に加えて候補者が過去に何を話し、また作品を通して何を訴えているかが国際政治状況に照らされ、その人に授与した場合にどのような影響があるかが吟味されているように見える。

過去にソ連の反体制作家ソルジェニーツィンや反中国のチベットのダライ・ラマがノーベル賞を受賞したが、後日、その国から追放されたことをみても、明らかに政治色が見て取れる。かつて日本では三島由紀夫も有力な候補であったが、受賞できなかった。春の雪・奔馬・天人五衰等の作品が国粋主義的に見えたのではないかと思われる。

そのような意味で、村上春樹氏は4、5年前にイスラエルに招かれた時の講演で、「パレスチナ側から壁に投げつけられた卵を支持する」旨の発言をして、暗にイスラエルのパレスチナでの壁建設を批判したことがあった。しかもイスラエルの政治家も招待されていた講演の場である。そして奇しくもその年最有力視されていたノーベル文学賞は、逆にユダヤ系の小説家に決定した記憶がある。

更に推察すれば、オリンピックやワールドサッカーの開催誘致合戦のように、裏で我田引水的工作や排他工作を謀っている国があるかも知れないのである。よってあの講演以来、村上春樹氏はある国に対して都合の悪い存在となり、イスラエル・パレスチナ問題が続く限り今後も難しいのではないだろうか。

しかしそれを覚悟しての勇気ある「卵発言」であるとすれば、村上春樹ファンもノーベル文学賞より、壁に投げられた卵支持発言に重要な意味と価値をみいだし、村上春樹の存在をノーベル賞のシーズン前だけでも毎年世界に発信して行くべきではないだろうか。そうすれば文学的には評価されているのだから、逆療法でいつかノーベル賞受賞の道も開かれるのではあるまいか。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
厚顔

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