金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」♯45

2022-11-27 22:26:59 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第45話「八幡宮の階段
 
昔のわたし、夫の死を悼むのにまるまる1話使った「江」に
「そんなので尺を取るな!!!!」
と怒ってたんですけどね……
 
「鎌倉殿」は悼まなさすぎでは!?!?
 
実朝・公暁・仲章と、割とドラマ上の重要人物が死んだというのに、
死を悲しむ場面、少なすぎたよ。
政子はもう、悲しむというより絶望して死を望む状態だったし、
実朝の死を嘆き悲しんだ三善どのなんか、
「泣いてもしょうがないでしょ、出てって」
と大江どのに言われちゃう始末!
 
小四郎、以前から露悪的にふるまってるところあったけど、
平六の件はショックだったのね……。
「自分の死を願っていたのか」
と聞かずにはいられなかったのは、
どこかで信じたかったからで、
そして平六が口では否定しながらも
襟を正して本心を見せてしまったところで、
かすかに残っていた希望が消えてしまったのだな。
正直なところ、
「それだけのことを平六や三浦にしてきたもんな?」
と思うけど(守護の地位を取り上げたりとか)、
重忠も義盛も死に、「無二の友」の平六も
いなくなってしまったのだな……という悲しみ。
本当に遠いところへ来てしまった。
平六に対しても運慶に対しても、
完全に悪役でしかない振る舞いをしてしまうのは
ヤケになったのもあるんじゃないか。
 
実朝の死に動揺した後鳥羽院が、
「僧を集めて国の安泰を祈らせよ」
ってまともな為政者の振る舞いをするものだから、
このままだと、
 
義時=巨悪
朝廷=悪を討とうとする主人公ポジション
 
な承久の乱になってしまいそう!
 
院がちょこちょこ鎌倉にちょっかいかけて、
結果として和田義盛が死ぬことになったりしたけどさ、
やってること、小四郎のほうがひどいからな……。
実朝が朝廷に寄っていくのを
小四郎は「わかってない、愚か」と思っていたが、
このドラマだと朝廷のほうがまともそうだもん。
 
 
次回、実衣ちゃんどうなるの……
時元が誅殺されるのはわかってるんだけど、
吾妻鏡には「阿波局」がどうなるかは書かれていないので
ひどいことになるんじゃないかと心配。
 
【その他いろいろ】
 
・歩き巫女のおばばの「天命に逆らうな」が、
 ただのボケ老人の発言だったって、
 最高に残酷な展開。
 その発言によって死を受け入れてしまった実朝くん……
 
・実朝の手を離そうとしない千世ちゃん(涙)
 
・小四郎「聖なる儀式の邪魔をしてはならぬ」
 完全に悪役の発言!!
 
・乳母一族と養君の関係って、実の親子以上という話もあるのに、
 まったくためらわずに公暁を手にかける平六。
 
・仲章の死に「手間が一つ省けました」
 大江どの、通常運転!
 三善どのは一見まともな感受性を持ってるように思えるけど、
 逃げ出さず、この鎌倉で普通に生活し続けてる時点で
 メンタルがおかしいと思う。
 あと、ここまで兄弟姉妹がおかしくなってるのに、
 可愛く冷静なままの時房もおかしいよ!!
 
・のえさん、猫をかぶり続けられずにボロが出まくってるし、
 確かに受け答えはアホっぽいけどさあ……
 だからって、前妻たちと比較して
 こきおろす必要はないよね。
 実朝に対してもそうだけど、小四郎は、
 わざと相手のプライドをへし折るようなことをするから嫌なんだよな~。
 のえさんは小四郎のこと、たいして好きじゃないし、
 「辛気くさい男」って言うけど、少なくとも本人の前では言わないし
 ちゃんと夫を立ててるじゃん!
 他人に対して威圧的になるのは、政治的なメリットがあるけど、
 のえさんや朝時に対してパワハラする必要、まったくなくない??
 毒殺まったなし!!
 
・公暁の「私に武士の名はありませんでした」に
 ちょっと胸打たれちゃった……。
 鎌倉殿の器でないのは確かだが、
 生い立ちについては当人にまったく責任ないし、
 乳母夫に利用されて裏切られたのは哀れ。
 
・平六「これで鎌倉はガタガタだ」
 いつもじゃん!
 逆に、いつ「ガタガタでなかったとき」があったのか聞きたいよ!
 
・公暁がごはん食べてるときに傍らに置いていたの、
 「実朝の首」じゃなくて「実朝の部屋から取ってきたドクロ」だったの、
 おもしろいアレンジ。
 公暁が鎌倉殿の証だと信じていたものが、
 どこのだれともわからん偽物のドクロ。
 
・小四郎「鎌倉殿の敵は平六がとってくれたぞ」
 大江「石橋山以来の忠臣」
 平六「これからも鎌倉のために働きます」
 全員が思ってもないことを言ってる空間、
 寒すぎる……
 
コメント (2)
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306:ほしおさなえ『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』

2022-11-24 20:01:57 | 22 本の感想
ほしおさなえ『金継ぎの家 あたたかなしずくたち』
★★★★☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
高校二年生の真緒と暮らす祖母・千絵の仕事 は、
割れた器を修復する「金継ぎ」。
進路に 悩みながらもその手伝いを始めた真緒はある日、
引き出しから漆のかんざしを見つける。
それを目にした千絵の困惑と故郷・飛驒高山 への思い。
夏休み、二人は千絵の記憶をたど る旅に出る――。
選べなかった道、モノにこめ られた命。
癒えない傷をつなぐ感動の物語。
 
****************************************
 
消えつつある文化に目を向けて、
それを守ろうとする人々の姿を描いている点は、
「活版印刷三日月堂」シリーズや
「紙屋ふじさき記念館」シリーズと共通している。
ただ、思ったより「金継ぎ」そのものには
重きが置かれていなかったという印象。
たぶん、タイトルから想像するに、
メインは金継ぎではなく、
「ままならない人生や家族の修繕」だったのだろう。
 
夫の浮気――しかもその理由が、
浮気相手の「優しさ」と生活を切り回している妻の「優しくなさ」――、
ストーリー上ではありふれた苦難なのかもしれないが、
おそらく全世界で幾度となく繰り返されてきた、
解消されない苦しみなのだなあ。

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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」♯44

2022-11-20 22:46:46 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第44話「審判の日
 
え~ん、面白すぎて頭がおかしくなりそうだよ~!!
実朝や公暁、仲章がどうなるのかなんてわかっているのに、
史実とされているエピソードとオリジナルのエピソードが絡み合い、
どう展開するのかまったくわからず、息もつかせぬ45分。
・公暁単独犯人説
・三浦義村黒幕説
・北条義時黒幕説
を全部盛ってお出ししてきたうえ、
予告を見る限り、実朝の自主的な働きかけもありそう。
脚本がうますぎる。
 
小四郎「これからは修羅の道だ」
視聴者「今までも十分修羅の道だっただろ!」
といった感じの前回の予告だったけど、なるほどね~~!
今までは、
「鎌倉を守るためには仕方ない」
という体で対処していた小四郎だけど、
実朝が「いずれ御所を西に移す」と言い出したことで、
積極的に実朝を殺す方向に舵を切ったというわけね。
これまでは「仕方なかった」だったのだけど、
「私たちは正しかった、いつだって」
は完全に腹を括ったセリフ。
 
ただ、小四郎は若かったのもあって
義兄の頼朝に深い思い入れがあったのかもしれないが、
根本のところでは頼朝だって京都志向だったよ。
「都では芽が出ない、上皇に利用される」&
「板東武者の利益を守らなければ板東での自分の地位はない」
ということを理解していただけでさ……。
そもそも実朝が上皇に接近したのは
小四郎のパワハラ&いじめが原因だしさ!
 
源仲章、こんなにクローズアップされると思わなかった。
小四郎の中では、
「ムカつくやつ」→「あ、俺の代わりに死んじゃったの? ごめんだけどラッキー」
くらいの処理をされると思っていた。
前回から「これは殺される」というムード盛り盛りだったけど、
ここまで華々しく悪役ぶりを発揮してくれるとは。
実朝は自分の思う方向に動いてくれて、
このままいけば自分が小四郎に代って執権に。
アーンド、小四郎の弱みも握ったし、
相手が暗殺を仕掛けてくることも見抜いて事前に防止、
後は暗殺者の女を吐かせて小四郎を失脚させれば完璧!
……というところまで来て、最後の最後で
自らどんでん返しのスイッチを押してしまうの、
面白すぎだよ。
 
公暁くん、前回から何回も三日坊主を繰り返してて
「これは将軍無理ですわ」だったんだけど、
お母さん・つつじとの語らいのシーンが入ったことで、
「不憫な子……!」
になってしまった。
今まで、「本来なら俺が手に入れるはずだった地位だぞ~!」と
やっかみで動いているアホの子だと思っていたが、
日陰の身として生きなければならなくなったお母さんへの
思いやりもあったのね。
このドラマの世界にいると完全に感覚が麻痺してしまうが、
幼いころに後ろ盾になる父親を亡くすって、
現代以上に心許ないことだからね……。
心優しい実朝くんが頼家の死についての真相を知って
謝り、協力して北条と戦おう!と言うんだけど、
「お前の気持ちはわかる」
「血を流すのは嫌だから、暴力以外の方法でね!」
って恵まれた身の上だからこその無神経さを発揮。
ここで手を取り合ったら何かが変わったかもしれないけれど、
生い立ち故のわかりあえなさで、それが実現しないのも
やるせないのよね~。
 
【その他いろいろ】
 
・おもしろキャラののえさんだけど、
 ちょっと可哀想になってきちゃった。
 序盤のコメディパートで「次、わたし!」って手を挙げるも
 結局一緒にやれないところ、疎外感の演出だったのだろうし、
 小四郎は、妻が自分に不利益をもたらしたのではないかということだけを心配。
 しかも小四郎、妻への態度もパワハラめいてる。
 互いに愛しておらず、興味もない、利害の一致婚だったのは
 当時としては珍しくないと思うが、それならそれで、
 せめて表面上はそれなりの礼儀を尽くしてほしいよ……。
  
・大江どの、目が見えなくなっても、政子推しでも、
 相変わらずだよ~!
 「仲章には死んでもらいましょう」
 「立ち塞がるものは殺す、それが鎌倉の流儀」
 殺人に何の躊躇もない!
 「京では芽が出ないから、鎌倉で」というのは
 仲章も大江殿も同じなのに、身の処し方に差がありすぎる。
 大江どのは自分は手を汚さないし、
 妬まれたり恨みを買ったりしたら殺されることを
 ちゃんと理解してる。
 
・政子と実衣ちゃん、また仲良くやっていて嬉しいけど、
 実衣ちゃんがしつこく「うちの息子は」を言い出すたびに
 暗い気分になる……。
 本人にも鬱屈はたまってたけど、たぶん、時元が殺されるの、
 この実衣ちゃんのアピールが原因だよね……
 
・「三浦は来るな」という泰時の働きかけで、
 平六は実朝&小四郎暗殺から撤退。
 泰時にとって平六は岳父なんだけど、初ちゃんとの結婚後、
 絡みがほとんどないので、岳父―婿のムードが一切なし。
 
・政子と実朝、仲良しの母子で、
 「跡継ぎができないことに一切触れないでいてくれた」
 と実朝は母の理解に感謝していたのに、
 頼家殺害の真相を知った実朝が母を詰り、
 おそらく和解しないまま永遠の別れを迎えるのが
 つらすぎる……。
 子どもを四人全員失っただけでなく、
 息子二人には恨まれ、失望されて別れてるんだよね。
 
コメント (2)
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305:高橋克彦『時宗 巻の弐 連星』

2022-11-19 14:46:22 | 22 本の感想
高橋克彦『時宗 巻の弐 連星』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
磐石の執権政治を確立し、幕府の結束を固めた北条時頼。
だが、巨大騎馬国家・蒙古の王クビライが、
海を越えこの国を狙う。
かつてない戦さがはじまろうとしていた。
天変地異続く巷では、法華経を説く日蓮が民の熱狂を呼ぶ。
父の志を受け、真に国をまとめる者となれ。
少年・時宗は若き棟梁として歩み出した。
 
****************************************
 
藤原道家暗殺と蒙古の脅威、日蓮の登場。
この巻は時頼の死で終了。
 
有力御家人をあらかた葬り去っても、内ゲバは続く。
執権に短命の者が多いのは、
やっぱり激務なのとストレスがすごいからなのかな。
時宗なんか、蒙古と戦うためだけに生まれてきたのではないかと
思えるような、生涯の短さだもの。
 
天皇家からその補佐をしていた藤原氏へ、
権力が武士に移っても、将軍から、その補佐をしていた執権へ、
さらにその補佐をしていた御内人へ……と
権力がしばらくするとナンバー2に移っていくの、
なんだか不思議だなあ。
そして、摂家将軍も親王将軍も、成長して自我を持ち始め
邪魔になるとすぐ廃してしまう鎌倉……
 
まだ十歳で、父親に食ってかかり、
怒ったり泣いたりする時宗、可愛いね……。
兄・時輔を慕い、兄を差し置いて
自分が後継者扱いされていることを気にしているの、
後々のことを思うと傷ましい。
 
やっぱり系図がほしい!

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304:アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』

2022-11-18 15:01:35 | 22 本の感想
アガサ・クリスティ『春にして君を離れ』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
優しい夫、よき子供に恵まれ、
女は理想の家庭を築き上げたことに満ち足りていた。
が、娘の病気見舞いを終えてバクダードからイギリスへ帰る途中で
出会った友人との会話から、それまでの親子関係、夫婦の愛情に
疑問を抱きはじめる……
女の愛の迷いを冷たく見すえ、繊細かつ流麗に描いた
ロマンチック・サスペンス。
 
****************************************
 
長い間積んであったもの。
ようやく読んだ。
ネタバレするけど、すでに古典といっていいくらいの作品だから
いいよね。
 
 
身につまされてつらい……。
 
自分が周りの人々を愛し、彼らのためを思って尽くし、
愛され、必要とされていると信じていたのに、
自分の愛は欺瞞であり、皆を苦しめ不幸にし、
皆から嫌われていたのだと気づいてしまったヒロイン。
その事実に気づくヒントはたくさんあったのに、
全力で目を背けていたのが、旅の途中のトラブルで
いやおうなしに自分と向き合うことになって、
その事実に気づかざるを得なくなる。
 
ヒロインにとっては、その気づきは、
人生をがらりと変えるくらいの大きなものだったのに、
夫と顔を合わせたときに、結局、
それを気の迷いとしてなかったことにしてしまったのが、
またねえ……。
この選択が、理解できるだけに、やるせない。
「変えること」よりも「変えないこと」のほうが
遙かに楽だもの。
 

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映画:『土を喰らう十二ヵ月』

2022-11-17 14:46:17 | 映画の感想
2022年の映画⑧『土を喰らう十二ヵ月』(中江裕司 監督)
★★★☆☆
 
【シネマトゥデイの内容紹介】
 
作家のツトム(沢田研二)は、長野の山荘で一人の暮らしを楽しんでいた。
彼は山で採れる実やきのこを集め、畑で育てた野菜を自ら料理して味わい、
四季折々の自然を感じながら原稿を執筆。
担当編集者で恋人の真知子(松たか子)がときどき東京から訪れ、
二人で旬の食材を料理して食べる時間は格別だったが、
その一方でツトムは13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいた。
 
*******************************************
 
映画館にて視聴。
 
土井善晴が料理に関わっている、ということしか知らない状態で
見に行ったのだけども、タイトルにうっすら見覚えがあった。
見始めて、
「主人公の名前がツトムで、物書きで、昔、禅寺にいた」
という情報が出そろった時点で、
ようやく水上勉が原作なのだと思いいたる。
(実際は原作ではなく原案みたい。
 『土を喰う日々 わが精進十二ヵ月』はエッセイ)
 
序盤で、早くも寝かけた……。
料理やスローライフのプロモーションビデオだと思って
見るのがいいと思う。
義母が死んだり、主人公が倒れたりといった出来事もあるのだけども、
ストーリー性は希薄で起伏が少ない。
 
開始早々、歳の離れた編集者・松たか子が
おじいさんと言ってもいい主人公・沢田研二に見惚れて
「いい男ねえ」と言うところで嫌な予感がしていたのだが、
ちょっとドリームが強すぎる……。
いや、「性」の要素が入るのは別に悪くないし、
老人の域に入った作家に惹かれる40代の女性もいるだろう。
ただ、他の要素とうまくかみ合っておらず、
この男女関係だけとってつけたように浮いてるの。
 
 
「一緒に暮らそう」と松たか子を誘った主人公が、
主人公が倒れて救急車で搬送されるという出来事を経て、
一緒に暮らすことを決意した松たか子に
「自分はやっぱり人と暮らせない」と言うの、
彼女サイドから見れば「そりゃ怒るわ」なんだけど、
わかる気がする。
死がすぐ近くに迫っていることを実感して、
まだ若い彼女に介護や看取りをさせるのに
抵抗を覚えたんじゃないだろうか。
彼女は仕事もあきらめなきゃならなくなるだろうし。
 
見に来ていたお客さんの年齢層は高め。
コミカルなシーンには笑い声が起こっていた。
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【覚え書き】知多岡田&常滑

2022-11-15 23:33:19 | おでかけの記

ちょっと遠出して散歩がしたくなり、三度目の知多へ。

前々回、知多市立図書館に行った時には知らなかったのだけど、

同じバスの路線でもう少し先に行くと、

岡田という昔ながらの街並みを残した街があるのだそうだ。

ここも、今まで知らなかったのだから、

きっと下田のペリーロードと同じ感じなんだろうな……と覚悟しつつ

朝倉駅まで名鉄で行き、知多バスで「大門前」へ。

 

古い街並みは、バス停からすぐの場所にある。

 

 

 

今も現役であるらしい、古い郵便局。

 

このあたりは木綿の産地だったそうで、

アンテナショップでは木綿製品がプッシュされていた。

かなり狭い地域だけれども、昔ながらの建物がまとまって残っていて、

良いムード。

町並み自体は、30分もあれば見終わる規模。

有名なおかき屋さんで「美人サイダー」をシェアして飲み、

再び朝倉駅へ。

 

時間が余ったので、常滑まで足を伸ばす。

ここは二回目なので(前回は昨年の春→)、写真は少なめ。

 

 

常滑は「猫の町」らしい。

あちこちに猫のオブジェがある。

 

これ、以前も常滑のあちこちで見かけた、細長い焼き物の断面を使った模様。

この焼き物、土管じゃないし、何なんだろうと思っていたのだが、

後から調べたところ、通信用ケーブルを通すための「多孔陶管」というものらしい。

前回も見た、でっかい招き猫。

常滑は招き猫の生産も日本一なのだそう。

 

今回初めて気づいた。

招き猫の前に2匹の猫がいる。

ちょっと離れたところから見たとき、

本物の猫だと思ったぐらい、リアル。

 

前回来たとき食事に困ったのだけど、今回も同様。

結局、駅の近くの居酒屋で昼間からビールを飲んだ!

 

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303:河村恵利『時代ロマンシリーズ4 五徳春秋』

2022-11-15 23:08:34 | 22 本の感想
河村恵利『時代ロマンシリーズ4 五徳春秋』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
織田信長の長女・お徳は
徳川家康の長男・信康に嫁いだが…。
数奇な運命をたどる青春群像。
 
****************************************
 
この巻も紙で持っていたのだけども、
「五徳春秋」と「夢路さそい」しか記憶がない。
5巻以降を購入していなかったのは、
このころ、歴史から関心が逸れていたため。
 
築山殿と徳姫の関係を描いた「五徳春秋」がやるせない。
築山殿や淀殿みたいな悪女とされている女性を
善良で優しい人として描いているところが
このシリーズの好きなところの一つ。
(日野富子は悪女のままだけど、これはこれでよい)
 
織田信忠が本能寺の変の前に、出家した元許嫁の松姫と
会う約束をしていたエピソード、いろいろと想像が膨らむね……
 
【収録作品】
 
「五徳春秋」築山殿と徳姫
「咲くやこの花」信長と濃姫
「夢路さそい」信長と於市
「乱れ髪」武田勝頼とその継室
「花散る里」蒲生氏郷と冬姫
「よみのくに」織田信忠と松姫
 
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298-302:最近読んだ本(ほぼ記録のみ)

2022-11-14 11:07:42 | 22 本の感想
『時空旅人 別冊 鎌倉殿 源氏三代と13人の武士』
 
義時と泰時を間違えてるよ……
 
 
森幸夫『北条重時』
 
重時、経時に冷淡だな……と思ったけど、
たぶん、ずっと京都にいたから接点なかったんだな。
後に時頼が接点のなかった重時を鎌倉に呼び寄せたことについて、
安達が仲立ちしたのだろうと別の本に書いてあったし。

 平山優『戦国大名と国衆』

笹本正治『戦国大名の日常生活』

 

三條凜花『時間が貯まる 魔法の家事ノート』
 
家事って、本当に「どこまでやるべきか」が
人によって違うんだなあ。
きっちり家事をやりたくて、なおかつ書くことが苦にならない
まめな人向け。
わたしは書くことは好きだけど、
家事はそこまでやらなくてもいいと思っているタイプ。
 

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297:浅倉卓弥『黄蝶舞う』

2022-11-14 10:35:50 | 22 本の感想
浅倉卓弥『黄蝶舞う』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
真夏の母娘の光景を切り取った「空蝉」。
初代将軍頼朝にまつわる因縁を描いた「されこうべ」。
修禅寺物語に想を得た「双樹」。
そして鶴岡の惨劇を軸に対を為す、
殺される側実朝と殺す側である頼家の遺児公暁の
それぞれの生涯をたどった「黄蝶舞う」と「悲鬼の娘」。
各々が独立した作品として成立していながら互いに複雑に絡み合い、
やがて妖しくも美しき闇の世界を映した絵巻を織り上げていく。
確かな筆致に支えられた異色の歴史連作集。
 
****************************************
 
読み終わるまで非常に時間がかかった。
 
たとえば「されこうべ」の
 
・頼朝の母は熱田神宮の宮司の娘→草薙剣→髭切
・文覚→ドクロ→真言立川流
 
の連想なんかとってもおもしろいと思うんだけど、
アイディア自体はよくてもストーリーが……。
岡本綺堂や永井路子の先行作品を参考にしました!
と素直に書いてるところは好ましいのだけど、
そのせいか、5編のうち4編は、
新規性がほとんど感じられなくて、
しかも説明に終始している感じがあってつらい。
初めて読む「鎌倉もの」がこれだったら
面白く読めたのかもしれないけど、
歴史小説が好きな人の大半は、やはり
「これまでとは違う描き方」を求めると思うのでね……。
 
ラスト、公暁を主役にした「悲鬼の娘」はよかった。
個人的には、後鳥羽院が実朝を殺しても何のメリットもないどころか、
デメリットだらけだと思うので、朝廷黒幕説にはうなずけないのだけど、
「将軍になりたいわけでもなく、
 実朝を深く憎んでいるわけでもない公暁」
は新鮮だった。
 
 

 
 
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