金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「麒麟がくる」#15

2020-04-26 20:44:43 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
道三と義龍の確執はドラマチックだし、
次男以下を義龍に殺され、
道三が息子との敵対を決意するくだりなんて
結構な盛り上がりがあった。
「新▪国盗り物語」をやればよかったんじゃないかな。
 
義龍や道三に「味方になれ」「美濃へ行ってこい」と
言わせることで何とか十兵衛をストーリーに
からめようとしてるけど、
結局いつも十兵衛は蚊帳の外で
事態が進行しちゃうもん。

信長の叔父さんが自ら手を下して
敵を暗殺したのが、なんだか新鮮。
道三も目の前で毒飲ませて殺したけど、
あれは自分のホームでだし。
敵のスペースで自ら刺し殺すのって
難易度高くない??
敵方の方が人数多いだろうし、
大将殺しても、部下に討ち取られる危険が
あるのに。

【その他いろいろ】

▪信長って空気とか人の気持ちがわからないって
 設定なんだよね。
 父を殺されて頼ってきた斯波の息子に対しての言葉、
 「まったく心こもってません!!」って感じだった。

▪義龍がまだ「自分の父は土岐様」って言ってるのが
 痛々しい。
 単純にそっちの方が自分の立場を正当化できるから、
 っていう政治的な思惑もあるんだろうけど、
 「本当のお父さんはよそにいるんだ」
 という子どもの思考を引きずってる感じもあって。

▪駒ちゃんの存在も、彼女をめぐる三角関係も
 まったく興味がないけど、ちゃんと後々の展開に
 繋がってることを期待してやむなく見てる。
 ただ、現時点では脚本に信頼がおけないんだよな……。
 「西郷どん」のときほどではないんだけど。
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大河ドラマ「麒麟がくる」#14

2020-04-19 20:12:46 | 19 本の感想
今回も、いなくていい十兵衛だった(通常運転)。


彼が登場するシーンにほとんど意味はなく、
道三・義龍とのシーンでの発言も、
キャラが定まってないものだから
義龍への義理で言ってるのか
本当にそう思ってるのか、ようわからんのよね。

ずーっと反抗期の義龍だが、
道三のほうはちゃんと対話しようとしてる。
信長についても噂だけで判断しないように
説いているのに、
義龍の返答は、「そんなに信長を気に入ったのか」で、
もう言葉が届かない感じ。
たぶん、「俺より気に入ったんだろ」って
独自解釈でますますいじけてる。

深芳野は自殺したの??
義龍は、母の死を契機に
自分に家督を継がせることを
道三に約束させたが、器の小ささが強調されるばかり。

【その他いろいろ】

・熙子、やっぱり性格悪いな。
 帰蝶への優越感がちらり。

・菊丸・駒・藤吉郎で三角関係が。

・前田利家、佐々成政ちらりと登場。
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79~88:最近読んだ漫画

2020-04-19 19:38:38 | 20 本の感想
榛野なな恵『Papa told me 1~3』

無料公開中に3巻まで読んだ。
服装や小物がとても可愛い。
リアルタイムで読んでいたわけじゃないのだけど、
詩的なモノローグや、全体のムードがなんだか懐かしい。
ストーリーでぐいぐい引っ張っていくタイプの話じゃないので
連載で少しずつ読みたい感じ。



市川ヒロシ『どんぶり委員長 : 1~2』

絵はうまいとはいいがたいのだけど、
おいしそうと思わせる力はあるし、
グルメ以外の要素でもちゃんと楽しませる工夫がある。
自分勝手な委員長もだんだん可愛く見えてくる不思議。



岩本ナオ『マロニエ王国の七人の騎士1~4』

ここまで読んだ、の覚え書き。
3巻を読んだあとずいぶん間が空いてしまったせいで
話を忘れており、再読。
『金の国 水の国』もそうだったけど、世界観と
書き込まれた風景や小物がすてき。



山口つばさ『ブルーピリオド(1) (アフタヌーンコミックス)

美術を題材にして、こういうムードで描いた作品は
初めて読んだ気がする。
美術には全然くわしくないけど、勢いがあって
おもしろい。
話の運びやキャラクター、その関係性がうまいんだよね。
好きなことに出会ってその道を突き進む物語は良いな。


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映画:『日日是好日』

2020-04-18 16:46:07 | 映画の感想
2020年の映画⑥:『日日是好日』(大森立嗣監督)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

真面目で、理屈っぽくて、おっちょこちょい。
そんな典子(黒木華)は、いとこの美智子(多部未華子)とともに
「タダモノじゃない」と噂の武田先生(樹木希林)のもとで
“お茶"を習う事になった。
細い路地の先にある瓦屋根の一軒家。
武田先生は挨拶も程々に稽古をはじめるが、
意味も理由もわからない所作にただ戸惑うふたり。
「お茶はまず『形』から。先に『形』を作っておいて、
 後から『心』が入るものなの。」
と武田先生は言うが――。
青春の機敏、就職の挫折、そして大切な人との別れ。
人生の居場所が見つからない典子だが、
毎週お茶に通い続けることで、何かが変わっていった……。

*****************************

前半、
「まさかこのまま山もなく『茶道ってすてきだよ☆』って
 プロモーションみたいなのが続くんじゃないだろうな……」
と危惧してたんだけど、ちゃんとドラマがあってほっとした。

「一期一会」の言葉が出てきた段階で、ああ誰か亡くなるんだな……と
読めてしまったけれど、てっきり先生が亡くなってしまうのかと。
ムードに流されているのもかもしれないけれど、
過ぎてきた長い年月に思いを馳せ、
タイトルの「日々是好日」の意味を重ねることで
じんわり感動してしまった。

知識に自信が持てなくて、適当に返事したあとで
「あちゃー」と思って自己嫌悪することがよくあるので
あの場面は身につまされてしまった。
フックは自分の中にたくさんあって、
それを手掛かりに参照することはできるけれど、
かっちり覚えていないので自信が持てないんだよ。


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76ー78:野田彩子 『潜熱』1~3

2020-04-17 12:28:27 | 20 本の感想
野田彩子『潜熱1~3』 (ビックコミックス)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

ヤクザ×女子大生…それは危うい、純愛。

コンビニでバイトしている大学生の瑠璃は、
毎日必ず同じ銘柄のタバコを二つ購入する
中年の男・逆瀬川のことが気になっていた。
思い切って逆瀬川に声をかけた瑠璃は、
同乗する車の中で、自分の心の中に
未知なる熱い火が灯るのを自覚し――

ヤクザと女子大生の、危うく切実な恋物語…第1集。

************************************

漫画。
ずーっと3巻を積んだままになっていて、ようやく読了。

恋は理屈じゃないよね、というのを
これでもか! ってくらい描いているように思う。
おっさんのセクハラみたいなこと言いたくないけど、
結局、生殖本能に突き動かされてるんだもん。
ヤクザだろうが、女癖が悪かろうが。
まわりにどれだけやめろと言われても、
客観的な情報としてやめた方がいいとわかっていても、
聞く耳なんか持たないよね。

まわりがギャーギャー騒ぎ立てるのが、子どもの恋愛っぽくて
ヒロインの設定にはあっている。

ヒロインが元奥さんとそっくりなのは、ちょっと気持ち悪いと思った。
いや、一貫してるからそれはそれでいいのか……。

言葉じゃなくて絵で見せるムードが好き。

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75:工藤重矩 『源氏物語の結婚 - 平安朝の婚姻制度と恋愛譚』

2020-04-17 12:17:37 | 20 本の感想
工藤重矩『源氏物語の結婚 - 平安朝の婚姻制度と恋愛譚』 (中公新書)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

平安時代の婚姻制度は法的に一夫一妻制であり、
正妻とそれ以外の女性たちとの間には立場・社会的待遇に大きな差があった。
恋愛譚としての『源氏物語』は、
正妻の座をめぐる葛藤がストーリー展開の要となっており、
婚姻制度への正確な理解を踏まえてこそ、
はじめて紫の上、明石の君ら、作中人物の心情を深く味わうことができる。
一夫一妻制をキーワードに『源氏物語』の構想を読み解く、かつてない試み。

************************************

平安時代は一夫多妻制じゃない! 一夫一妻制である、
ということを当時の法律や実在の人物の人間関係、物語を用いて
説明している。

『源氏物語』はこういうストーリー展開にするために、
この人物の境遇や性格をこう設定した、という分析がおもしろい。
そして、毎回言っているが、知れば知るほど光源氏をぶん殴りたくなる。
当時とは、制度やそれに伴う人々の感覚がちがうのは百も承知だけど、
明石の上はつくづく気の毒なことだ。

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大河ドラマ「麒麟がくる」#13

2020-04-12 20:47:34 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
道三 「みな、さほどにわしが嫌いか!? 
    お前はどうじゃ、わしが嫌いか!?」
十兵衛「どちらかと言えば嫌いでございます」
道三 (がーん!!)

自分で振った話の返答に傷ついちゃう道三とか、
正直すぎる十兵衛とか、たまにおもしろいとこも
あるんだけどねえ……。

いまいち入り込めないのは、十兵衛がキャラ立ちしておらず、
どこへ向かっているかを示さないせいだろうか。
土岐を討つのをやめるべしと熱心に言うが、
どうして彼がそうするのか、わからんのよね。
どういう考え方をするのか、
どういう価値観を持ってるのか見えてこない。

帰蝶もわりと人物像がぼやけてるよね。
ケチんぼの娘なのに 札束で顔を叩くようなまねするのは
おもしろかったけど。

【その他いろいろ】

▪道三「土岐さまにはおだやかに美濃を出ていってもらう」
→鷹を皆殺し
……おだやか……?

▪義龍が土岐さまに無下に扱われっぱなしで胸が痛い。

▪母ちゃん(深芳野)が曖昧にして煽るから、
 息子が拗らせまくってる。
 道三が「お前はわしの息子だ」と断言するのが
 ちょっと切ない。
 でも、ここまで拗れたのは道三の態度のせいもあるからな。

▪平手政秀の切腹は、信長えお諌めるためじゃなく
 工作の失敗の責めを負って。
 そんな平手に対して冷淡な帰蝶&信長。
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74:『旧国名でみる日本地図帳: お国アトラス』

2020-04-10 20:22:50 | 19 本の感想
旧国名でみる日本地図帳: お国アトラス』 (平凡社)
★★★☆☆3.5

【Amazonの内容紹介】

日本の地理・風土は旧国に根ざしている!
日本の古い地理的単位であった旧国で区分した地図を、
国の概要や特産とともに紹介。
郷土の歴史や風土が再発見できる「読む地図帳」。

************************************

ネットでたまたま見かけて購入。
旧国名の地図はよく見るけれど、
現在の都道府県と照らし合わせをすることがなかった。
これは現在の都道府県と重ねつつ、ひとつの国として抽出して
街道や遺跡を示してくれている。
交通の要所だったのかどうか、栄えていた場所だったのかどうかが
イメージしやすい。

情報量は予想していたよりは多くなかったけれど、
上記の「イメージのしやすさ」という点では文句なし。

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大河ドラマ「麒麟がくる」#12

2020-04-05 20:13:02 | 大河ドラマ「麒麟がくる」
毒回るの、めちゃ早いな!!??


******************

今日放送だってことを忘れてて5分遅れで見始めたんだけど……

十兵衛が熙子のこと好きって描写、今まであった????
いや、この当時の結婚に恋愛は必要ないけど、
結婚相手として意識するそぶりあった??

以前、熙子がめちゃくちゃわざとらしく誘導して
十兵衛との再会を演出したのは知ってるし、
今回もわざとらしく「寒くない? これあげる」って
「手が触れる」イベントも設定してたけど。
十兵衛の突然のプロポーズ。
熙子は驚いておらず、「計画通り……!」の表情と見えなくもなかったが、
わたしはぽかーん。
わたしの見逃した5分に仕込みがあったの??
あっという間に結婚成立。

信長が
「父上にも母上にも愛されてないよ~」
と泣きだしても、驚かない帰蝶。
今までにもこういうことあったのね……。
泣く信長をなだめもせず、
信秀のとこへ意向を確かめに行く帰蝶、
めちゃ有能。
冷静で、面倒くさくない女性、好きだよ。
信秀の言ったことは他の者にはわからず、
確かめるすべもないのをわかったうえで
信長を喜ばせることを言う。
(実際信秀は言ってないよね、あそこまでは)

【その他いろいろ】
・ほら十兵衛、「何でも言うこと聞く」なんて言うから~。

・駒ちゃん、もう来なくていいよ……と思ったら、
 あっという間に尾張まで来ちゃった。
 めそめそと失恋パートで尺を取らなかったのだけが救い。

・東庵を呼び出した信秀が「座り往生」したの、
 なんか意味あった??
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68-73:藤本タツキ 『チェンソーマン』1~6巻

2020-04-01 21:05:25 | 20 本の感想
藤本タツキ 『チェンソーマン 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

悪魔のポチタと共にデビルハンターとして
借金取りにこき使われる超貧乏な少年・デンジ。
ド底辺の日々は、残忍な裏切りで一変する!! 
悪魔をその身に宿し、悪魔を狩る、
新時代ダークヒーローアクション、開幕!

************************************

友だちから借りたもの。
ここまで読んだ、の覚え書き。

とても面白い。
少年ジャンプで連載していることに驚いた。
(作風が少年ジャンプじゃないと思う)

どこかの編集者が、
「絵/文章や展開は上達するが、キャラクターはセンス」
みたいなことを言っていた気がするけど、キャラメイクが絶妙。
人気の出そうな眼鏡キャラをたいした活躍もキャラ立てもなく
退場させたのは解せないが!

読んでいたときは特に感じなかったけれど、
作者が沙村広明に憧れていると知って見ると、
マキマさんの描き方とか、納得。

続きがとても楽しみ。

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