金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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映画:『シン・ゴジラ』

2016-08-28 19:08:47 | 映画の感想
映画:『シン・ゴジラ』(庵野秀明&樋口真嗣 監督)
★★★★★

【シネマトゥデイの内容紹介】

東京湾アクアトンネルが崩落する事故が発生。
首相官邸での緊急会議で内閣官房副長官・矢口蘭堂(長谷川博己)が、
海中に潜む謎の生物が事故を起こした可能性を指摘する。
その後、海上に巨大不明生物が出現。
さらには鎌倉に上陸し、街を破壊しながら突進していく。
政府の緊急対策本部は自衛隊に対し防衛出動命令を下し、
“ゴジラ”と名付けられた巨大不明生物に立ち向かうが……。

********************************

映画館にて。
評判が非常にいいようだったので見た。
「ゴジラ」って、名前は昔から知っているのだが、
実は1回も見たことがなかった。

たいへん面白かった!
序盤、登場人物が立て続けに新しい登場人物が出てくる上に、
ストーリーの展開上たいして重要でない人物にまで役職と氏名が
クレジットされるので、置いてきぼりになった感があったのだけど、
「覚えなくても、大半がすぐ消えるので支障ない」と見方を理解してからは
楽しめた。
やはりアニメを作っている監督なのでうまいなあ……と思ったのが
キャラの立て方。
キャラクターを描写するエピソードはそれほど多いわけではないのに、
きちんと背景だったりほかの人物との関係性だったりを想像させる作り方。
スーツのエリートたち(その実おっさんだが、政治家の中では若手)を
中核に据えていて、女性受けもばっちり。

悔やまれるのは、自分が重度のオタクではなかったこと。
自衛隊関係や電車あたりのオタクだったら、もっと楽しめたのに!
軽度のオタクも萌える&燃える映画ではあったけどね。

大怪獣ものの楽しさも、少し理解できた気がした。
街が木っ端みじんに破壊される様相が快感なのよ……。
鎌倉に再上陸したゴジラが都内に向かっているという知らせを受けたおっさんが、
「なんでこっちに来るんだ……!」
と言ってたけど、「ストーリー上の必要です」としか言えないよ。
田舎を破壊しても、絵的に全然楽しくないもん。
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映画:『ロング・トレイル!』

2016-08-01 21:03:29 | 映画の感想
映画:『ロング・トレイル!』(ケン・クワピス監督)
★★★☆☆2.5

【シネマトゥデイの内容紹介】

60歳を過ぎ故郷での平穏な日々に物足りなさを感じていた
作家のビル(ロバート・レッドフォード)は、
ふと約3,500キロ続くアメリカの自然歩道
「アパラチアン・トレイル」の踏破を考える。
旅の相棒に酒好きで型破りな旧友カッツ(ニック・ノルティ)が
名乗りを上げ、 旅がスタートする。
ところが体力の衰えや、自然の猛威という現実に直面し……。

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映画館にて。
たまたま時間の都合がよくて、あまり期待しないで見たので、
まあ、それほどがっかりはしなかったんだけども……。

作りようによっては、もっと盛り上げて面白くできたんじゃないかな~。
実話ベースみたいだから、あまり改変はできないのかもしれないけど。

笑えるシーンもあったんだけど、ストーリーがどこへ向かって進んでいるか、
何を描こうとしているのかわからないので、
話がなんとなく散漫になってしまっているんだよね。
途中であきらめた理由もよくわからなかったし。
最後の30分は「早く終わらないかなあー」と何回か時計を見てしまった。

装備にケチをつけてくるベテラン気取りの姉ちゃんについては、
「こういう人、どういう分野にもいるいる」
と思った。
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映画:『ブルックリン』

2016-08-01 20:33:10 | 映画の感想
映画:『ブルックリン』(ジョン・クローリー監督)
★★★☆☆

【シネマトゥデイの内容紹介】

アイルランドの町で暮らすエイリシュ(シアーシャ・ローナン)は、
きれいで仕事もバリバリこなす姉ローズ(フィオナ・グラスコット)とは
正反対だった。
内気な妹の未来を心配するローズの考えもあり、
エイリシュはニューヨークに渡ることを決意する。
だが、田舎町での静かな生活とは全然違う暮らしが彼女を待ち受けていた。

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映画館にて。
なにやらずっとプッシュされていたので見てみた。

たいへん意地悪く言ってしまえば、
「都会に出てきてつまずきながらも仕事と恋愛のスキルを身に着け垢ぬけた女が、
 故郷に帰ってちやほやされて、故郷の男と都会の男の間で揺れる話」。

見ている間じゅう、
「うーん、老けてる点をのぞけば、どう考えてもスペックは故郷の男の方が勝ち。
 しかし、見ている側としては、浮気は許せんので都会の男のほうに戻ってほしい。
 この葛藤によって、観客がヒロインを許しやすくなってる。
 スペックの設定がうまい」
と意地の悪い分析をしてしまった。

結局都会に戻るのだが、その理由というのが、ひそかに結婚した相手を思うゆえではなく、
故郷の意地の悪い女からその事実を理由に脅され、田舎の嫌なところを思い出させられたから……
というのが、なんともすっきりしない。
しかしまあ、繰り返し書くが、いい雰囲気になっている故郷の男の方が
スペックは高いんである。
現実には、この状況なら、「この場所がイヤ」くらいの動機がないと都会に戻らないよね……と
納得できるような気もするのだった。
結婚したことを隠してフタマタかけるヒロインに嫌悪感を抱く人もいるだろうけど、
わたしは嫌いじゃないよ。
アメリカへ行く前の故郷での日々を思えば、そりゃあ、浮かれちゃうよね。


素材はいいのに地味でやぼったかったヒロインが、
スクールカーストなら上位にいるであろう女たちから、
食事のマナーを教えられたり服を見立ててもらったりと
何やかやと親切にされて、磨かれていくのは、
女子同士の関係性としてなんとなく理解できる気がする。
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