金木犀、薔薇、白木蓮

本の感想、ときどき映画。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯4

2022-01-30 21:11:51 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第4話「 矢のゆくえ」

 いつのまにか、スムーズに三浦も味方することが
決まってる様子。
義村、反対しなかったんだ?
「頼朝の首刎ねちまえよ」とか言ってたのに。

さて、今回は挙兵までのドタバタ。
前回のタイトル、「挙兵は慎重に」だったのに、
北条家みーんな気軽に考えすぎてて
頼朝がカリカリ。
確かに宗時のいい加減さは、擁護できないレベル。
八重に情報もらした義時をビンタしてたが、
あなたも相当では……

頼朝の「一番頼りにしてるのはお前なんだ!」の握手会、
ちゃんとやってくれた!
(この小細工はバレて、「吾妻鏡」にしっかり書かれてしまっている)
今回、義時におどしつけられて握手会開催したが、
基本、頼朝は蛮族みたいな板東武者のこと、
見下してるんだろうな……。
頼朝に限らず、都生まれ都育ちはそういうもの。

挙兵とは別に勃発する女の戦い。
江間の家から、ずーっとこっちを見てる八重。

政子「あの女(八重)が佐殿とどうにかなったら、
  私、なにするかわからない」
八重「佐殿は不幸でしょ? 政子とうまくいってないでしょ?
   不幸に決まってる!」

第2回で「頼朝引き渡しの儀」を終えたんじゃなかったのか!?
八重、まったく諦めてないし、政子も敵意むきだしじゃん。

対して政子とりくは、まだこの時点では仲悪くはなさそう。
スーパーポジティブ義母に対し、政子もそれなりに
平和的な応対をしてる様子。

【その他いろいろ】

・義時「堤も殺しちゃいましょう、見せしめに」
 怒りの沸点高そうに見えて、
 越えてはいけないラインを越えたやつのこと、
 絶対許さないんだろうな、このタイプ……。

 ・仁田忠常、初めて名前出てきた?

・ 実衣「挙兵のこと聞いてない😠

・「言わないでおいてやる」→普通にチクる、の連発。
 第1話の時点で、秘密を守れない連中だというのはわかってたよ……

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20:永井路子『美女たちの日本史』

2022-01-30 19:22:43 | 22 本の感想
永井路子『美女たちの日本史
★★★☆☆

【Amazonの内容紹介】

元正天皇から、平清盛の妻・時子、北条政子、
日野富子、お市の方―女帝、国母、戦国大名など、
時代を動かしてきた女たち。
彼女たちは政治力、外交力に長けた権力者だった。
歴史小説を描いて五十年。
歴史とは、女性とは何かを考え続けてきた著者が、
男本意の見方によって隠されていた日本史に光を当てる。
女の側から見ると、こんなに面白い日本史。

****************************************

Kindleの99円セールにて購入。
扱われている人物は、以下の通り。

元正天皇
紫式部と清少納言
藤原詮子・彰子・禎子内親王
平時子
北条政子
日野富子
毛利元就の妻
寿桂尼
お市の方
北政所ねね
細川ガラシア
お江の方
只野真葛

ちょっと女性を過大評価してるんじゃないかと思う
言い回しも多いし、たぶん、研究が進んで
時代遅れになってしまった説もあるんだろうな……と
思うんだけど、永井先生のファンブックとして楽しんだ。
(「作品に出てくる女性たち」として語っている)
『姫の戦国』『朱なる十字架』『葛の葉抄』のみ未読。

只野真葛という人のこと、まったく知らなかった。
江戸時代にこんな人がいたのか。

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19:河村恵利『花の君参る 上杉景勝室・菊姫』

2022-01-30 18:59:27 | 22 本の感想
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

戦国時代、上杉謙信の息子・景勝に嫁いだ
武田信玄の娘・菊姫の波乱の生涯を描く、歴史ラブロマン!!
上杉景勝、直江兼継ゆかりの姫の一途な愛とは…!?

****************************************

えーん😭 😭 ボロ泣き😭😭😭
読み返してまた泣く😭 😭 

「上杉、あんまり興味ないな~」
と思ってずっと読んでいなかったのだけど、とても良かった。
優しく可愛らしくもあるが冷静で凛とした菊姫、
そして夫を思うがゆえの彼女の演技をきちんと見抜く景勝。
切なくも美しい、夫婦の年月。
側室の四辻殿の扱いも、夫婦の関係を損なわないもので、
誰も悪く描かないところも好きだよ。

表題作が 圧倒的に好きだけれど 、
表題作を裏面から見たような二話めも、
『藪の中』を下敷きにした三話めも好み。

【収録作品】
「花の君参る」上杉景勝と菊姫
「望楼」上杉景虎
「異聞・藪の中」


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18:朝比奈あすか『翼の翼』

2022-01-29 13:38:40 | 22 本の感想
朝比奈あすか『翼の翼
★★★★☆4.5

【Amazonの内容紹介】

専業主婦、有泉円佳の息子、翼は、
小学二年生で中学受験に挑戦することになる。
有名私立の中高一貫校を受験した経験のある夫真治と、
それを導いた義父母。
中学受験にまったく縁のなかった円佳は、
塾に、ライバルに、保護者たちに振り回され、
世間の噂に、家族に、そして自分自身のプライドに
絡め取られていく。
入試問題頻出作家が、過熱する親の心情を余すところなく描いた、
凄まじき家族小説。

****************************************

先輩に借りた本。
詳しくない、教育熱心でないふりをしてしまう母親の心理、
「子どもの希望」という形にするための誘導。
「あるある」のオンパレードで、リアルすぎて息苦しい……。

たった数日でも親の叱責を回避したいがために
バレるとわかっている嘘をつく子どもも、
冷静で賢い人だったのに、できない子どもに
暴力を振るうようになったお母さんも、
中学受験で関係が破綻してずっと修復できなかった親子も、
実際にいた。
いつの間にかどんどん視野が狭くなって、
「これしかない」「仕方ない」と異常な状態を肯定してしまう、
そのあまりにも自然な移行が描かれている。

中学受験をすると決める前に読んでほしいけれども、
実際受験ルートに入ったら
「自分はこうはならない」と思った状態に
結局陥ってしまう人が多いんじゃないだろうか。

そして、やっぱり「子どもの評価=自分の評価」になってしまうし、
子どもと自分を別個の人格・人生として切り分けて考えるのは
難しいのかも。

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17:近藤史恵『スーツケースの半分は』

2022-01-29 13:36:03 | 22 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

三十歳を目前にした真美は、フリーマーケットで
青いスーツケースに一目惚れし、
憧れのNYへの一人旅を決意する。
出発直前、ある記憶が蘇り不安に襲われるが、
鞄のポケットから見つけた一片のメッセージが背中を押してくれた。
やがてその鞄は友人たちに手渡され、世界中を巡るうちに
“幸運のスーツケース”と呼ばれるようになり……。
人生の新たな一歩にエールを贈る小説集。 

****************************************

ずいぶん前に買って、積読していた本。
旅をめぐる連作短編集。
さらっと重い事件も出てくるが、
全体的には軽やかで、前向きになれるような話。

「自分は世界を知っている」的な旅自慢のバックパッカーには
近寄りたくないと思ってる。
でも第三話に出てきた男のように、ホテル内で食事をすべて
済まそうとしたり、ツアーコースだけで終わったりするのも
イヤなんだよな~。
外を気ままに歩いたり、自分で選んだ現地の料理を食べたりしたい、
という気持ちはある。

後半、ちょっと話のつなげ方が無理矢理になってきた感があるけれど、
全体的にはおもしろかった。
読むと旅したくなる本だけれども、気ままにそれができる日は、
いつやってくるのだろう……。

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「日本人のおなまえ  『鎌倉殿の13人』SP」

2022-01-29 13:23:46 | その他(ドラマ・アニメ・落語)レビュー
NHKオンデマンドにて。
記録だけ。

「姓」と「名字」の違い、
源平の歴史、
御家人たちが名字を名乗っていた理由、
頼朝にちなんだ地名や名字等々。

『鎌倉殿』で名字のあとにも「の」を入れているのは、
ちゃんと理由があるとのこと。

それにしても山本耕史、光で飛ばしているとはいえ、
お肌つやっつやだな~!!
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大河ドラマ「草燃える」 総集編 第五回

2022-01-29 13:19:20 | 大河ドラマ「草燃える」総集編レビュー
第五回「尼将軍・政子」

【あらすじ】

二代執権・北条義時は、一門の権力を盤石にするため、
重臣・和田義盛の追い落としを図ります。
さらに、三代将軍・源実朝(さねとも)が
頼家の子・公暁(くぎょう)に暗殺されます。
鎌倉の混乱を察知した後鳥羽上皇は、承久3年(1221)、
北条追討の院宣(いんぜん)を発します。
対する政子は鎌倉の御家人を集め、涙ながらに団結を訴えました。
政子の演説に奮い立った御家人たちは朝廷軍に圧勝し、
ここに執権政治が確立します。

**************************

続・内ゲバ編。

畠山重忠:だまし討ちされる
北条時政:娘と息子に追放される
和田義盛:蜂起して滅亡
源実朝:甥の公暁に殺される
公暁:三浦に裏切られて殺される

キャラ立ちしておらず、好きも嫌いもなかった義時だが、
感じ悪ーい!!
権力を握っておかしくなっていること、
十郎に指摘されて、彼の目を潰してしまう。
総集編だから、この後の事情はよくわからないのだが、
琵琶法師になって現れた十郎に、
「わしだ、義時だ!」
と懐かしげに(?)言うとこ、
「頭おかしいんじゃないの??」って思った。
両目潰しておいて、良心の呵責がないのか。
恨まれているとも思わないのか。
気持ち悪かった……。

公暁、悲しいね。
自分がいるのに、
「将軍の跡継ぎがいないから、京から将軍を迎えます。
 お前は出家しろ」
って北条が言うの、完全に自分たちの都合だもん。
原作は永井先生なので、実朝暗殺の黒幕はやはり三浦。
公暁をそそのかして実朝を殺させ、
同時に義時も殺させようとするも、
義時の殺害がかなわなかったので急遽、
公暁を口封じのために殺してしまうことに。
このときの駒若の苦しみが、
『執念の家譜』につながっていくのね。
承久の乱の際、真っ先に義村が政子に賛同して声を上げるの、
「お前、よくものうのうと……」
という感じがある。

承久の乱には勝利したものの、
「私にはもう誰もいない」
と泣く政子。
無常をうたう平家物語の語りともあいまって
バッドエンドの雰囲気。
しかし義時は、平家の運命を自分に重ね合わせはしない。

最後まで大部分の人の顔が覚えられなかった……。
時房も、ちょこちょこ出てきていたんだと思うけど、
「この場面でこのポジションってことは、これは時房?」
くらいの認識。

【その他いろいろ】

・和田義盛が端正すぎる。

・小夜菊、何のために出てきたの??
 (後で調べたら、どうやら亀菊ポジションのキャラだったらしい)

・「父上、名越の邸なんかに何しに行ったの??」
 と全然気づいてない泰時、可愛い。
 (義時、妻に酷似した女に即刻手をつけていた)

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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」♯3

2022-01-23 21:17:19 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第3話「挙兵は慎重に」

・三善康信のうっかり
・文覚の詐欺
・頼朝の夢
・偽物の密旨

と、テンポよく、しょうもない要素が重なって
グダグダなノリで挙兵まで話が進んでしまった。
おもしろかった!!

もう大姫が生まれ、頼朝も北条家に馴染み、
そこそこにわがままぶりを発揮。
八重、北条家の近くに住む羽目になったのか。
家人とはいえ、夫になった江間次郎に偉そうだし、
「夫と思ったことない」
って言うし、ひどいな~……と思ったが、
自分が失った幸福を目の前で頼朝&政子に展開されるの、
つらいよね。

前回、頼朝に「お前だけに言うんだからね!」と言われて
あっけなく陥落したかと思った義時、そうでもなかった。
「私にだけ本心を打ち明けるのはもうやめてください。
 迷惑です」
はっきりしてる~!!
それにしても、第1話から義時が倉にこもって米を数えてたの、
今回のためだったんだな。
データ分析して、客観的な根拠をもって考えられるのだと
長所でキャラ立てできてよかった。
1・2話と振り回されてばっかりだったから……。

それにしても、堤は見ていて恥ずかしくなるほどベタな悪代官。
これなら討ち取られても、誰も同情しないね。

【その他いろいろ】

・娘と妊娠中の嫁から
「触らないで」「寄らないで」
 と言われる時政パパ、可哀想&可愛い。
 三浦義澄と「いい匂い!」とはしゃいでいるのも可愛い。

・重忠・義盛・義村・宗時・茂光と、
 相変わらず「長距離移動しすぎだろ!」というメンバーが
 一緒に狩りをして仲良くしている。
 そこへ入らない義時。

・「いかがわしいといえばあの方」
 行家、ひどい言われよう。
 十代だった頼朝の認識でも、そんなふうだったのか。
 
・登場人物が頼政をマイナス評価するの、ちょっと珍しい。
 (以下追記)
 時政は献上した野菜を頼政が見向きもしなかったといって
 良く思っていなかったけど、後から「おいしかった」と
 言ってくれた頼政、堤と比べたらめちゃくちゃいい人じゃん……

・三善康信きた!!
 乳母の甥なんて、ほぼ他人じゃん。
 十年以上、手紙送り続けるなんて律儀すぎる。

・ 伊東祐親、孫である宗時と義時のことは心配してるし、
 八重のことも大事なんだよね。

・「わしは泳げんのだ!」
 これだけですでに面白い文覚。
 「他にもあるからいい」が面白すぎだった。
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大河ドラマ「草燃える」 総集編 第四回

2022-01-23 16:49:13 | 大河ドラマ「草燃える」総集編レビュー
第四回「頼家無惨」

【あらすじ】

源頼朝の突然の死で、長男・頼家が二代将軍に就きます。
しかし、独善的な頼家は幕府を混乱させたため、
政子が頼朝の意思を継ぎ、政務に関わる決意をしますが、
頼家の妻の父・比企能員(ひきよしかず)らが
権力の掌握を企てます。
これを見た政子の父・北条時政らは能員を殺害し、
頼家を伊豆・修善寺へ追放。
弟・実朝(さねとも)を三代将軍にした政子の父・北条時政が
初代執権となり、北条氏が鎌倉の実権を手に入れました。

**************************

内ゲバの始まり……

梶原景時の追放&殺害、比企の乱(族滅)、仁田忠常死亡、
頼家下ろし。

源平合戦も奥州合戦も、鎌倉内部での争いも、
結局のところ覇権争いである点は同じ。
なのに、大規模で人がたくさん死んでいる源平合戦&奥州合戦より、
内ゲバの方が陰惨に思えるのは、
仲間同士・親戚同士が殺し合ったからなのかな。

わたしは義経から歴史に入ったので、
梶原景時のことは大嫌いだったけど、
義経サイドから見なければ、ただ、
「生真面目で職務を全うするが、
 融通が利かず反感を買ったおっさん」
なんだよな……。
『炎環』の「黒雪賦」、切ない。

今回は、比企の乱がいちばんつらかった。
幼少期から献身的に頼朝を支え続けてきた一族が、
後から出てきた嫁の一族に消されちゃうんだもん。
能員が、嘘を信じてやってきて殺されてしまったシーン、
悲しい。

頼家の言ってることは、それなりに筋が通っている。
いろいろひどいエピソードもあるが、
出典が「吾妻鏡」だからな……と思ってしまう。
頼朝の後継ぎとして育てられたわけだから、
それなりの能力もあったのではないかと思うのだが。

総集編で切り貼りされているから余計にそう思うのかもしれないが、
今回の政子は、ひたすらわめいたり嘆いたり。
「私のところしかいられないんだからね!」
って比企を失った頼家に言うの、毒親ムーブじゃん。

【その他いろいろ】

・全成、本当に呪詛していたことになっている

・やたらと出てくる「グルになる」という表現。
 「サボタージュ」から「サボる」が出来たのと同様、
 「グループ」から「グルになる」ができたのかと思いきや、
 これは外来語ではなく日本語だったらしい。

・このドラマで頼家を殺したのは、北条の意を受けた三浦。
 三浦胤義は頼家の側近だったということになっている。

・義時、たいしてキャラ立ちしてないもんだから、
 急に冷酷な策謀家になって「力は正義だ」とか言い出すのに
 違和感……
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16:永井路子『この世をば(下)』

2022-01-22 11:20:49 | 22 本の感想
永井路子『この世をば(下)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化!
姉・詮子、妻・倫子などの助けもありながら、
道長は三十歳にして遂にトップの座につく。
ライバルと目されていた兄・道隆の長男伊周の失脚もあり、
道長は生来の平衡感覚で宮廷政治を仕切り、
「一家立三后」と栄華を極める……。
表面的な華やかさに誤解されがちな人間・藤原道長の
素顔を見事に浮かび上がらせた名作。

****************************************

平安朝の貴族たちが、
「病気や死は怨霊/恨みのせい!」
という発想だったのは知っていたけれど、
身内の命を救うために、
「自分が追い落とした政敵を復帰させて!」
って帝に本当に懇願しちゃうの、今の感覚だと相当面白いな。
そうして復帰させた伊周を、また呪詛の疑いをかけて追い込むの、
いい加減にしろって思うが……。

相手が中宮だろうと天皇だとうと関係なく、
邪魔な人物の大切な日に、自分のイベントをぶつけて
自分のほうに廷臣たちを集めてしまい、
相手のプライドをへし折る。
本当に奢った権力者の振るまいといった感じ。
この作品では「権力という名の魔鳥」で説明をつけていたけれど、
目も悪く、耳も聞こえなくなりつつあった三条帝を
追い込むの、今の感覚だと人道的にかなり問題ありだよ。

息子の顕信が突然出家すると言いだし、
母親である明子に対して
「もうちょっとしっかりしてくれないと!」
とぷんすかしていた道長が、泣いている明子を見たとたん、
「俺が悪かった!」
になるの、おかしかったけど、だからってこの後、
高松系の子どもたちを引き上げたりしないんだよな~。
後ろ盾である父親が失脚すると、
たとえ権力者の妻になっても、妻自身もその子も不遇……。
ここのところ、『望みしは何ぞ』でどう書かれているのか
読むのが楽しみ。




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