金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

125-127:朱戸アオ 『リウーを待ちながら〈1〉~〈3〉』

2022-06-03 19:45:41 | 22 本の感想
朱戸アオ 『リウーを待ちながら〈1〉~〈3〉』
★★★★★

【Amazonの内容紹介】

富士山麓の美しい街・S県横走市──。
駐屯している自衛隊員が吐血し昏倒。
同じ症状の患者が相次いで死亡した。
病院には患者が詰めかけ、抗生剤は不足、
病因はわからないまま事態は悪化の一途をたどる。
それが、内科医・玉木涼穂が彷徨うことになる「煉獄」の
入り口だった。
生活感溢れる緻密な描写が絶望を増幅する。
医療サスペンスの新星が描くアウトブレイク前夜!!

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この漫画、コロナウイルス騒ぎを予言していたと騒がれていたのだが
本当に、本当にそうだった。
感染症の菌を持ち込んだと言ってリンチされたり、
感染者の多い地域から来たと言っていじめられたり、
感染した者が悪者扱いされたり、
もう本当に、酷い。
残念ながら、コロナウイルスが騒ぎになり始めた初期に
世界中で同じようなことが起こっていたよね。

きっと、これまでの感染症騒ぎの時にも似たことが起こっていて、
人間は繰り返し繰り返し、愚かなことをしてきたんだろうな……。

一発逆転の方法なんてない中で、大切な人を失いながらも
未知の感染症と戦う人々の姿も感動的。
素晴らしい漫画だった。
おすすめ。


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124:河村恵利『縁切り寺の尼姫~豊臣秀頼の娘~』

2022-06-03 19:19:01 | 22 本の感想
河村恵利『縁切り寺の尼姫~豊臣秀頼の娘~』
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

豊臣家滅亡後、義母・千姫の庇護の下、
江戸城に暮らした秀頼の娘は
やがて鎌倉・東慶寺預かりの身となる…。
寄る辺なき身の幼少期を経た女性が
終生胸中に抱き続けた想いとは…!?
表題作のほか「身代わり諸色」「わらわべ夏越し」を収録。

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表紙とあらすじを見た時段階では、それほど惹かれずに
長い間読まないままだったのだけども、
読み始めたらもう、1話目で泣きそうになってしまった。
実際千姫は、東慶寺に入った秀頼の娘に愛情を注いで
文のやり取りをしていたんだよね。
誰かを助けようとする心根の美しさに、涙すること数回。
良いお話であった……!

★5にできなかったのは、一話だけ苦手な話があったから、
ロマンスどころか、交流の逸話すら残っていない
実在の人物同士の間に、勝手にロマンスを発生させた
ストーリーは好きじゃないんだよね……。
立場や政治状況を鑑みて恋を諦めるのは切ないし、
架空の人物でやってくれたら大好きな話だったんだけど。


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116-123:大和和紀 『はいからさんが通る〈1〉~〈8〉』

2022-06-03 19:04:35 | 22 本の感想
 大和和紀 『はいからさんが通る〈1〉~〈8〉』
★★★★☆3.5

【Amazonの内容紹介】

70年代に少女たちの間で空前の「はいからさん」ブームを
巻き起こしたラブコメの名作が、装いも新たに登場!!
時は大正、花村紅緒、17歳。
明るく元気いっぱいのハイカラ娘。
恋も結婚も自分で選びたいと夢見ていたある日、
伊集院忍という許嫁の陸軍少尉が現れる!
自分のじゃじゃ馬ぶりをいつも面白がる笑い上戸の彼が
気に入らない紅緒は、この結婚を破談にしようとして!?
2017年に劇場版新作アニメも公開予定!

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全8巻。
読破するのに半年以上かかった。
読むのに疲れるんである。
決して面白くないとか展開がヘビーだとかいうのではない。
ヒロインは今見ても可愛いし、
過去の時代を舞台にしているだけあってしっかり世相を描いているし、
キャラクターも魅力的(環と蘭丸が好き)。
少女漫画の名作として読み継がれているのも分かる。
なのに、なんでだか疲れちゃう。一巻一巻が長く感じる。

今でも色褪せない輝きがある一方で、
やっぱり時代の流れを感じるところもある。
不細工に厳しいというか、
不細工には何をしてもいいみたいな感覚が全体にある。 
ルッキズムが非難されつつある今だったら、
確実にバッシングを受けるだろうなあ……と思うんだけど、
巻末に断り書きがついていたように、こうやって、
「今では不適切なんだけども、変化を見せるためにあえて残す」
という方法をとってくれるのはありがたい。


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【覚え書き】松本旅行

2022-06-03 18:49:41 | おでかけの記
仕事が3連休に入る直前、突然思い立って
長野へ行くことに。
しかし一番の目的である安曇野は、天気予報を見る限り
ずっと「曇り、時々雨」。
別の日に改めて行った方がいいのかなと迷いに迷ったけれど、
もう体は旅行モードだし、移動中に読む本も決まっている。
「安曇野は行けたら行く」と決め、
やっと腰を上げて松本へ。

名古屋からは「特急しなの」を使って2時間ぐらい。
長野市や高原には何度か行っているけれど、松本は初めて。
ナチュラル系・シンプルライフ系の本で
好きな場所としてよく挙げられているなあという程度の印象。

行きの電車の中で一冊本を読みきり 駅ビルで昼食。
「からあげセンター」というお店で、
ハーフの山賊焼き定食。



ハーフだというけれど、空腹だったにもかかわらず
食べきるのが結構難しい量。
しっかり味がついた、衣のさくさくした山賊焼きは美味しい。

ホテルに荷物を置いて、湧水のある場所を意識しつつ
松本城へ。
山が近いだけあって、この街も至る所に湧水があるそう。
ただ、わたしが見た三カ所はいずれも、
静岡県の三島のような、
本当にこんこんと湧き出る湧水というのではなくて、
人の手で引き上げた水という感じだった。











「花いっぱい運動発祥の地」だそう。

松本城の近くの道には、家紋入りの照明が。




到着。
駅から歩いて10分ほど。




一番身近だった城が山城である岐阜城なので、
こういう平城は何となく心もとない。
でも、天気が悪くて写真はいまいちであるものの、
再現された、やたらと白いぽってりとした城とは違って
シックですらりとした 美しいお城。

城郭に興味がないので、お堀の外から眺めて終わったけれど
この松本城を取り囲む公園は、広々として開放感があって
とても良い。
以前、城郭についての本を読んだとき、
この松本城が競売にかけられそうになって 間一髪守られたという話が
書かれていたのを思い出す。
明治維新のときに破棄を免れ、天守は
戦国時代末~江戸時代初期のものがそのまま現存しているとのこと。





青々としたお堀。

城からの帰り道、縄手通りと中町通りを通る。
旅行ガイドや旅行サイトを見る限り、
松本駅周辺で本当に人が集まるような、
「観光地です!」という場所は、
松本城とこの二つの通りくらいなのかも。

縄手通り。


可愛いお店。
通りを抜けたところにあったレトロな建物。

縄手通りは、なんとなく観光のために
新しく作ったような感じがするが、
実際のところどうなんだろう。

中町通り。





中町通りの方は、通りから外れたところにも
蔵やその名残が見られるところが多い。
こちらのほうが歴史が古そう。
いろんな味のソフトクリームに心惹かれたけれども、
お腹がいっぱいなので 見るだけで終わる。


翌日は結構な勢いの雨が降っていて、安曇野は断念。
駅前の「榑木野」で信州そばを食べて帰宅。
そばは食べ慣れておらず、善し悪しがわからないので、
感想は「天ぷらおいしい」で終わる……。

今回のご当地マンホール。




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