私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

有川浩の海の底

2014年02月13日 11時43分04秒 | 日常の話
有川浩の自衛隊3部作のうちの1つ。 
刑事ものの小説は多々あるけれど、なかなか自衛隊ものというのはない。
これは自衛隊+SF+怪獣のような本。
ハチャメチャなようだけれど、よくまとまっていて、エンターテインメントせいもあり、びっくりするほど楽しく読めた。 
図書館戦争はどうしても読みおわれなかので不安があったけれど、これはおもしろかった。
怪獣(大きなカニのようなもの)が横須賀港に現れて横須賀の町をおそう。
そこにたまたま停泊中だった潜水艦には幹部候補の夏木と冬原がいたが、巨大カニをまえになにもなすすべもなく、近くにいた子供たちを助けて潜水艦にたてこもるのが精一杯だった。
潜水艦には子供と新任自衛官2人のみ。 

これの続編がクジラの彼。 怪獣小説とはうってかわって、ふつうの恋愛小説。
6つの短編からできているけれど、どれも自衛官の恋のはなし。
海の底にでてきた、夏木と冬原のその後ものっていて、とてもよかった。








宮部みゆきの桜ほうさら

2014年02月03日 19時09分31秒 | 歴史/時代物
なんか微妙な読後感だった。
よかったといいきれないけれど、悪くもなく。
テンポが悪いのか、話がすすむまでかなり時間がかかる。
本筋がなかなかはっきりしないし、キャラクターも話がすすむうちにズレてきてるし、中途半端だし。宮部みゆきの本だから期待しすぎてのがっかりなのか?

初期の作品から模倣犯ぐらいまでは、信用買いができた宮部みゆきの本だが、最近は慎重にならざるをえない。大枚はたいて買ったソロモンも微妙だったし。これは図書館で借りて下さい。


舞台は江戸深川。
主人公は、22歳の古橋笙之介。上総国搗根藩で小納戸役を仰せつかる古橋家の次男坊。
大好きだった父が賄賂を受け取った疑いをかけられて自刃。兄が蟄居の身となったため、江戸へやって来た笙之介は、父の汚名をそそぎたい、という思いを胸に秘め、深川の富勘長屋に住み、写本の仕事で生計をたてながら事件の真相究明にあたる。父の自刃には搗根藩の御家騒動がからんでいた。