沈まぬ太陽1ー2巻と読んできたが、3巻目がなんといってもハイライトだと思う。
1ー2巻で登場した恩地が主役のようになっているけれど、やはり事故のことを追っているので国民航空の悪質な会社体質,遺族たちの状況などがこの本のテーマになっている。
この本、遺族が置かれた状況、事故後向き合わねばならなかった状況などをつぶさに語ってくれるのだが、遺族側の話だけではなく日本航空じゃなかった国民航空につとめている普通の社員の側にも重点をおいている。
例えば、事故後"遺族お世話係"なるものを勤めなければならなくなった普通の平社員。自分のせいではないのに、人殺しとののしられ、唾をはきかけられる。それでも、"お世話係"なので毎日遺族の人々と顔を合わせなければならい。もちろん、この"お世話係"をいいつけられたのは左遷組の人たち。組合に参加していたり会社に批判的だったり、つまり空の安全について事故前から懸念していた恩地のような人達がこの役をおおせつけられた。その一方で事故後すぐに現地入りした重役たちは、現場での自分の不利な立場をみてとるとすぐに東京に逃げ戻る。そのお世話係の中にはノイローゼになり自殺した社員もいる。もちろん重役ならびに天下りの社長はピンシャンしている。
事故以後、事故原因を究明、空の安全をチェック、2度と繰り返さない、誠意ある対応、などなどお決まりの文句がでてくるが、一向に変わらない日本航空じゃなかった国民航空。それは今でもそうなのかなとちょっとおもう。
御巣鷹山の事故が起きた時私はまだ小学生だったので、一体どれほどの大惨事だったのか分からなかった。でも、あの山の映像と犠牲者の遺書がでてきた話は今でも覚えている。
この本、史実にもとずいているので正確にその時のことをかかれているらしい。ちなみに下記のリンクでもっと詳しくこの作中の登場人物とモデルとなった実在の人物とを照らし合せて紹介されている。
ウィキペディア
前巻を読んでいなくても、話の筋は分かるので3巻だけでもどうぞ。
今年で23年目となった御巣鷹山の慰霊祭、その当時まだ小学生でその当時の模様を細かに理解していなかった人にぜひ読んでもらいたい本。
1ー2巻で登場した恩地が主役のようになっているけれど、やはり事故のことを追っているので国民航空の悪質な会社体質,遺族たちの状況などがこの本のテーマになっている。
この本、遺族が置かれた状況、事故後向き合わねばならなかった状況などをつぶさに語ってくれるのだが、遺族側の話だけではなく日本航空じゃなかった国民航空につとめている普通の社員の側にも重点をおいている。
例えば、事故後"遺族お世話係"なるものを勤めなければならなくなった普通の平社員。自分のせいではないのに、人殺しとののしられ、唾をはきかけられる。それでも、"お世話係"なので毎日遺族の人々と顔を合わせなければならい。もちろん、この"お世話係"をいいつけられたのは左遷組の人たち。組合に参加していたり会社に批判的だったり、つまり空の安全について事故前から懸念していた恩地のような人達がこの役をおおせつけられた。その一方で事故後すぐに現地入りした重役たちは、現場での自分の不利な立場をみてとるとすぐに東京に逃げ戻る。そのお世話係の中にはノイローゼになり自殺した社員もいる。もちろん重役ならびに天下りの社長はピンシャンしている。
事故以後、事故原因を究明、空の安全をチェック、2度と繰り返さない、誠意ある対応、などなどお決まりの文句がでてくるが、一向に変わらない日本航空じゃなかった国民航空。それは今でもそうなのかなとちょっとおもう。
御巣鷹山の事故が起きた時私はまだ小学生だったので、一体どれほどの大惨事だったのか分からなかった。でも、あの山の映像と犠牲者の遺書がでてきた話は今でも覚えている。
この本、史実にもとずいているので正確にその時のことをかかれているらしい。ちなみに下記のリンクでもっと詳しくこの作中の登場人物とモデルとなった実在の人物とを照らし合せて紹介されている。
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前巻を読んでいなくても、話の筋は分かるので3巻だけでもどうぞ。
今年で23年目となった御巣鷹山の慰霊祭、その当時まだ小学生でその当時の模様を細かに理解していなかった人にぜひ読んでもらいたい本。