私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

中村光の聖おにいさん

2009年10月28日 15時26分03秒 | マンガ
10月の23日にでたばかりの聖おにいさん4巻。
1巻目につずく衝撃のおもしろさ。
2巻3巻目はそれなりにおもしろかったのだが、やっぱり1巻目に比べるとやや見劣る面があった。しかし、この4巻目前巻をしのぐおもしろさだった。

今回もまったりと立川ライフを楽しむ神の子イエスと悟りを開いたブッダ。
もう立川に住んで2年目となるので、バケーションというより交換留学生のようになってきた。
DSゲーム子犬といっしょではものたりないブッダ、野犬といっしょというゲームを要望するアンケートを書いたり、ジーンズのほころびをデザインと知らず、直してはいたり、ネットゲームに初挑戦したりと楽しい内容になっている。
私としてはお盆の話が一番おもしろかった。
この内容で552円とはお買い得。迷わず新品の購入をどうぞ。

ちなみに、よしながふみの新しい2作品がでているのでこちらも合わせてどうぞ。
大奥、きのうなにたべた?

乃南アサの涙

2009年10月16日 08時57分43秒 | ミステリー
東京オリンピックのころが舞台のこの本、なかなかよかった。
ところどころにでてくる、昭和らしいエピソードなど興味深く読めた。

簡単にあらすじをいうと、主人公であるお嬢様の塔子は結婚式間近に婚約者(刑事)から別れを電話でつげられる。 その翌日塔子の婚約者で刑事でもある勝さんに、殺人の容疑がかかり、そのうえ行方不明になる。
殺されたのは勝の先輩刑事の娘。復讐にもえるこの刑事と無実を信じる塔子。
1年ごしで勝をさがして日本の方々を訪ねていく。行く先々でお嬢様の塔子とは全く違う人々に出会い成長していく。
最後には沖縄まで行き、勝を探そうとするが、はたして会えるのか?

なんかNHKの朝の連ドラにもってこいの話です。
長編小説でなかなかおもしろかったのですが、これは図書館で見つけたらどうぞ。

いよいよ、来週日本に帰る。
その前にいろいろ仕事をかたずけたり、同僚に頼んだりと忙しい。
休みたければ、その前に2倍働けということなのだろう。



角野栄子の魔女の宅急便

2009年10月14日 11時25分47秒 | 日常の話

ジブリが映画化した魔女の宅急便の原作であるこの絵本。まさかずーーと続いているとは思わなかった。
今回が第6巻目で最終回となる。キキも大人になり、なんとあの眼鏡をかけた少年と結婚して子供までいた。
その後のことをもっと詳しく知りたいので絵本を借りようと思ったが、1作目しか翻訳されていなかった。その後が読みたかったのに。
ちなみに、英語タイトルはKIKI's DELIVERY SERVICE、そのまま。そこで、日本に帰ったときぜひ図書館で読もうと思った。
やはリジブリは有名らしく、自称"昔はオタク"だったという学生アルバイトの子がやたらと詳しいので驚いた。火垂るの墓で泣いたとか、おもいでポロポロが一番よかったとか。
私としては"隣のトトロ"が一番だとおもう、もちろん"MY NEIGHBOR TOTORO"として知っていた。でも、ぽんぽこ狸合戦がアライグマになっているのはちょっとね。。。
残念ながらポニョは見てない。ポニョはこちらでもポニョ。


今回日本に帰った時学校見学に行くことになっている。もちろん通学はできないので、通信教育だけれど。
学生気分でちょっと楽しみ。
今回日本で行こうと決めた所
1。学校見学
2。近所の図書館
3。東京・上野公園の東京国立博物館(平成館)で開かれている「皇室の名宝」展 <ー これはすごい。
4。横浜開港150周年を記念してやっている大開港展。地元のよしみで。

荒川弘の鋼の陳銀術師

2009年10月13日 11時33分16秒 | マンガ


夏からコツコツと借り初めてやっと8巻目。なにせ人気の漫画なので、図書館でも貸し出し中。
ファンタジーな設定、陳銀術師というありえない商売、これは絶対英語版でもいけるとおもった。大当たり
人気なので、ストーリーを知っているかたもいるとおもうが、もう1度おさらい。

主人公のアルフォンソとエドワード兄弟は幼いころから陳銀術の才能があり、師匠について修業をする。
しかし、兄弟の本当の目的は知んだ母親を陳銀術によって蘇らせることだった。しかし、それに失敗した2人は体を失うはめに陥る。
エドワードは片腕を、アルフォンソは体の全てをうしない甲冑の中に魂をやどしている形になった。
お互いの失った体をとりかえすために、賢者の石を探しに旅にでる。とこんなかんじ。
ちなみにこの兄弟はまだ幼く(15ー16くらい?)少年という設定になっている。

さて、来週から10/31まで日本に帰るのでハロウィーンのお菓子を早めにオフィスで出しはじめた。
一応、パンプキン(プラスチック)の中にいれて、私のオフィスの前においておくのだが、みんな選り好みして、お菓子が偏ってしまうので、今回から目隠し方式にした。
手をつっこんで引いたお菓子は責任をもって食べる。返却、交換はなしというルール。こうしないと、やれ黄色いアメはイヤだの、キットカットがいいだのと文句ばかりいうから。

乾くるみのリピート

2009年10月12日 10時32分59秒 | ミステリー

書評に「リプレイ」+「そして誰もいなくなった」の衝撃とあるが、私はこれに + ソウ(映画の)を加えたい。
私はSFは好きではないのだけれど、これは大変楽しく読めた。


タイムトラベルものなのだけれど、トラベル出来る期間がわずかに10ヶ月前のみ。主人公(大学4年生)の毛利をふくむ10人はタイムトラベルに誘われる。怪しくおもうが、結局みんな10ヶ月前への旅に行くことにする。もちろん、一方通行の旅。10ヶ月前の世界にもどっておもいおもいの目的を果たそうとする中、この10人のタイムトラベラーがなぜか次々と死んでいく。一体誰がなんのために? そして、最後に残るのは? という感じの話。

SF好きではなくても、楽しくよめます。
文庫で790円は高いなと思うけど。これはやっぱり図書館をあったてみて。もしくは古本で300円ならお買い得。

道尾秀介の背の眼

2009年10月05日 08時53分34秒 | ホラー
"なかなかおもしろかった、いや、かなりよかった。。。けど。。。" という感じの本。
全体としては大変よくまとまっている。なげやり、うちゃりの多い昨今これは実に貴重だ。。。けど。。。なんだよな。

第5回ホラー大賞を受賞したこの作品、ホラーという部分ではよく出来ている。第1章など、背筋がぞぞっとするほど、たしかに怖かった。
この手の本だと恐怖をあおるために、寒村とした土地を選ぶのが常だが、時にそれが不自然なことが多い。今の日本にあるのかそんなんとこ?というようなおどろおどろした村。
この本もそういう感じなのだが、リアリテイーがありよかった。話もよくつながっているし、500ページ2段組の本なのに、一気に読んでしまえる面白さがある。

では、一体なにが、"。。。けど。。。"なのかと言うと。
この本に出てくるキャラクター(メインとサブ)どっかで知っているな、と思わせるのである。読み進めていくと明らかになる、この説教くささ、知ったかぶり感、雑学の披露ぶり、どっかで見た。そして、サブのダメぶりもどっかで見た。 まさに、京極堂とそのうつ病の友人関口君。
しかも、作者がどこかでこの事実に気付いているのか、主人公の真備の性格をなんとか良くしようと努力しているのだが、やっぱり誰かがとうとうとうんちく垂れる有様はオレ様感たっぷり。この二人がもう少し違う関係であったなら、京極堂シリーズと差別化を図ることができたのに。全くおしい。

という事でこの本、図書館でみかけたらぜひ借りてみてください。

歌野晶午の葉桜の季節に君を想うこと

2009年10月02日 06時56分57秒 | ミステリー
歌野晶午の葉桜の季節に君を想うこと

最後でこうくるか
このエンドイングは全く予想していなかった。
よんでいる途中で、あれ?というもやもやした感じに2度ほどなったけれど、実に作者がうまくカモフラージュしているので、全然気付かなかった。
たくみに、日本語の罠と日常の偏見をつくミステリーだった。
ネタバレをさけるために、あらすじは書かないが、ジャンルとしてはミステリー。 450ページの本を私は一気に読んでしまった。
まったく、実に爽快なミステリーだった。大変おもしろく、かつ最後に自分の固定観念について考えさせられる本となっている。
ヒントはタイトルにあり。
文庫で660円とは全くお買い得。 迷わず新品をおすすめできる。


最近読んでいるミステリーはあたりが多い。
実は、読売新聞ONLINEでみた"あっとおどろくミステリー"というのにのっていた作品を順に読んでいっているのだけれど、新しいミステリー作家を発見できて実につかえる記事だった。