私の図書館

主に読んだ本の感想。日常のできごと。

石井あゆみの信長協奏曲

2011年08月24日 17時56分25秒 | マンガ
ひさしぶりにマンガを買ってみた。
信長コンツェルトとはまた、のだめカンタービレのようなタイトルだけど全然ちがう。
5巻まででているけれど、試しなのでとりあえず最初の2巻を買った。

現代に生きてる高校生サブロー君が戦国時代にタイムスリップして、
本当の信長(本物はすごくひ弱)に代わって天下統一をめざすお話。
タイムスリップものとは、これまた多々ある様な筋書きだけれど、おもしろかった。
ギャグマンガとは違うけれど、おもわず声をだして笑っちゃった。
このサブロー君結構のんきでおおまか、その上歴史の授業をしっかり聞いていなかったので、一体だれが信長を暗殺するのかよく覚えていない。 
どういうわけか”あいださん”なる人が信長暗殺の首謀者だと思っているらしく、あいださんに気をつけようって言ってた。しかも”尾張で大名やっています、織田信長です”って自己紹介。こういうギャップがとてもうけた。
とってもおもしろかったので、これは全巻買う予定。

海堂尊のチームバチスタの栄光

2011年08月17日 17時41分50秒 | ミステリー
さすがに勤務医が書いた小説だけあって、業界の裏話のような現実感のあるトピックなどがでてきて
緊迫感もあり笑いもありのなかなかおもしろい本だった。
第4回このミステリーがすごい大賞にもなったしらしいけど、納得の作品だった。

主人公はのんびりとした大学付属病院精神科医の田口公一。 
病院では愚痴外来とさげすまれている、窓際医師。
病院長の命令で田口医師はチームバチスタと呼ばれるスーパースター心臓外科医の桐生の医療事故についてしらべる。 今まで成功率100%をほこっていた桐生だが、たてつずけに患者を手術中に亡くし、自分の技量以外のなにかが影響しているのではと考え、調査を依頼する。
もちろん、あまりやりたくない田口医師。
本の3分の1ほどは、田口なりにいろいろチームバチスタを調べるところを書いている。
ここまで読んで主人公は田口、窓際医師なりに概念にとらわれない切り口で解決するのだろうと思っていた。
田口のキャラクターも十分魅力的だし。
ところがどっこい、中盤になりいきなり羽茶めちゃキャラの厚生省官僚白鳥が登場。
たしかに、彼の登場で話はおもしろくなったけど、なんか後だしじゃんけんのような姑息さがぬぐえなかった。
もうちょっと最初から出しておいてくれれば、エーっていう驚きは無かっただろうに。



秋山香乃の歳三往きてまた

2011年08月09日 19時10分57秒 | 歴史/時代物
タイトルのごとく土方歳三が主役の話。
土方がすーごく魅力的にかかれている。
もちろん主役なのだから、かっこよく書かれているのはあたりまえなのだろうけど、
この本はもう土方ファンにはたまらないであろう。
しかも、この本鳥羽伏見の戦いから始まって五稜郭までを書いている。
新撰組の話のなかでも最もせつない時を土方がみなをひっぱていく。
逆境の中、土方がこれまた強いんだ。強いんだけど、やさしくなっていく土方。
こと新撰組に関しては史実など無いにひとしいんだから、この際そのへんは無視して、はじけきって書いてもらいたい。 
その点、この本は新撰組小説としてはとてもよかった。
この本土方がかっこよすぎて、近藤の存在が薄いどころか、いる意味は???という疑問をかんじてしまった。

最近、やっぱり気になってNHKの新撰組を見始めた。
近藤勇 = 香取慎吾
土方歳三 = 山本耕史
芹沢鴨 = 佐藤浩一
山南敬介 = 堺雅人
沖田総司 = 藤原竜也
斉藤一 = オダギリジョー

ってなかんじのキャスト。
作が三谷幸喜なのだからあの妙な若々しさのあるシナリオなのだろう。
オリジナルというかユニークというか、それも他の新撰組バージョンとの違いをだすためにもありだろう。
しかし、今三話目をみてるが、どーしても香取慎吾の近藤勇がうけいれられない。
どーみてもあの、無邪気な子供っぽい口調が沖田のようにしか聞こえない。
香取は沖田役だとおもう。

浅田次郎の輪違屋糸里

2011年08月07日 13時03分23秒 | 歴史/時代物


浅田次郎の壬生義士伝につずく新選組第二弾。
今回は女性の視点からみた新選組をかいています。
出てくる女性は、土方におもいを寄せる島原の芸妓糸里、糸里の友達で桔梗屋の吉栄、壬生村にある八木邸の奥さんおまささんと前川邸のお勝さん、そして芹沢鴨の妾だったお梅さん。
この5人の女性をとおして壬生村に住んでいたころの初期の新選組をかいてます。
よって、本がおわるのは芹沢鴨を暗殺し、近藤局長を頂とした新選組が出発するところでおしまい。
ちょうどいい時期(?)で終わるので安心してよめた。

歴史小説にありがちな、"慶応X年にXXXがXXXして"というようなバックグランド的なナレーションもなく、登場人物たちの会話でなりたっている。とても人間的な小説。
この本では芹沢鴨はなかなか奥が深く、そういう陰謀があってもおかしくは無かっただろうなとおもわせる。
反対に土方はかなり冷酷。あーこいつ嘘ついてるなー、糸里だまされちゃダメ!!!と声をかけたくなった。
沖田総司にいわせると、土方は女性を人間とみていないらしい。一方糸里は、土方の謀り事に彼の本心をみつける。
それでも最後はいったいどっちが土方の本心だったのか分からないようになっている。
私は土方がただ糸里を利用したとしかおもえなかったけど。

新選組の話は、でてくる登場人物は同じだけれど、書く作家によって見方が変わるのでとてもおもしろい。

早乙女貢の新選組列伝

2011年08月03日 16時09分37秒 | 歴史/時代物


1章ずつ新選組の有名な人物にファーカスをあてていく、おもしろ構成だなと思ってかりてみた。
構成の案はよかったけど、実際の本はスカスカであまり内容がなかった。

近藤、土方、山南、芹沢などをその生まれから死ぬまでを20ページ程度で書いているのだけれど、
飛ばし過ぎでものたりなかった。 しかも小説なのか、ドキュメンタリーぽくしたいのか意図がわからないのでよみずらい。会話文だとおもったら、いきなりこの作家が新選組思い出の地にいったときの話がでてきたり、史実をつらねるナレーションがでてきたりとぐちゃぐちゃだった。

この作家も反土方でプロ山南だろうとおもわれる。


なんちゃって劇場

2011年08月02日 12時32分14秒 | 日常の話
昨晩は私が図書館を閉めるかかりだったので、おそくまで仕事していた。
当番は私と男子学生アルバイトの2人のみ。 横でチラッとみると、なんか一生懸命やっているから、宿題でもしてるのかと思ってほっておいた。でも、さすがにつたない字で日本語を書かれていると気になるので聞いてみると、日本語の授業をとっていてクラスのみんなの前で日本語でプレゼンテーションをしなければいけないと説明してくれた。 2人1組になって日常にある1場面をクラスのみんなのまえで演じる。もちろんシナリオを日本語で書き、それを覚える。
”どうかな?”と照れながら、でも結構自信たっぷりでそのシナリオをみせてくれた。
登場人物2人の身元などの説明一切なし。わかっているのはAとBという男性2人が登場。
課題の場面は”駅”らしい。

A: こんにちは  
B: こんにちは  
      (フムフム、知り合いの2人が駅で偶然にあった設定なのか?)
A: 切符おねがいします。 いくらですか? 
      (えー、駅員さんと話してたの!!!今時自販機でなく切符を買う所があるとは!!! み どりの窓口とかか?
B: 3万円です (たかっ! しかもどこまでですか?とも聞かずに、いきなり料金請求?)
A: それはたかいです。 (そりゃそうだ) もう少し安くしてください。 (値切るの???八百屋じゃないんだから。それよりも何処いくの?)
B: それはできません。私は医者だからすこし怖いめにあわせてやろうか? (??? 医者と話していたの?で、医者から切符を買うつもりだったのか?しかもかなりヤクザな医者らしい。医者なのにダフ屋のようなことをして切符を善良なAさんに高額で売りつけようとしているらしい.)
A: 私はおまわりさんです。(エっ!そうだたんだ。)
B: おまわり (おまわり? これまた古い言い回し)

その後もAとBあまりかみ合わない会話が続く、この辺の記憶なし。

A: 私はこどもが12人います。 (子沢山なAさん)
B: 12人こどもがいるから高いです。 (12人プラスAさんで13人分の切符だから高いらしい。 でも3万円を請求したときはAさんが子沢山だとは知らなかったはず。だいたい、Aさんは子供12人と電車に乗るつもりなのか、それとも単なる情報として子供が12人いますとBさんにおしえているだけなのか?)
A: それなら3万円でいいです。(いいんだ。

難関な国家試験をパスして医者になったのに、ダフ屋のようなことをして生計をたてているBさんのいい値を払ってしまったおまわりさんのAさん。今度から切符は自販機で買ったほうが安いですよと教えてあげたい。