「お前をここで審判に立たしめる程背徳的な国歌がお前の性的衝動をここまで亢進させ、自白に喘ぎ声を混ぜて来るのは分かった。
手淫に用いる春画を買う為に稼いだ工賃の使用目的を家族にばれないように大急ぎで本屋に行こうとするも途中でチンピラに絡まれ、工賃を恐喝されそうになったので即興の手淫披露で勘弁してもらおうとして射精の瞬間、本屋に向かう際に謳った嘘の用便“参考書買いに行って来る”を家族に伝えた際の罪悪感と共に母親の顔と射精の快楽、チンピラに絡まれる惨めさ、そして母親ではなくチンピラに外出の目的を当てられたような当惑感が、“家族に嘘を言い、身体の性的分泌活動を促進させる策略に打って出ると結局はこんな末路に至るものだ”という学習成果の先に襲ってくる事をお前は言い当てられているのだ。
つまり、屋内での手淫という秘め事の快楽、屋外での非意図的学習達成の双方を暴露されたお前のこれからの全ての言動、身体運動は何もかも手淫となるという事だ。
外的対象を求める性交ではなく、独自快楽たる手淫計画を他者に指摘されたとなると、年を経て成人同士の性交を渇望していく少年の努力の一歩である手淫が秘め事でないと言える。
秘め事で無い手淫は手淫と言えぬ。
故に少年は全ての振る舞いをまずは手淫にせねばならないのだ。
少年はすべからく成人に向かう。
つまり、成人の性交を希求していく。
然るに手淫計画を暴露されたとあらば、少年は性教育一時間目の授業、手淫法を受講せねばならないのだ。
お前の脳内にある性的作戦本部の書類が朗読されたとなっては現在、お前の全ての性的作戦従事軍人は廊下を歩きながら手淫しているも同義なのだ。
お前は突然であるも、このような的確な接近報道の展開に対し、無言だ。
社の担当者から反論が無いという事だ。
つまり認めたという事だ。
喘ぎ声に耽っているという事だ。
お前が味わっている感覚は痛みではなく、手淫の快楽だと宣言しているのだ。
手淫に協力を強要するやかましい淫乱猿め。
そうまでして有名になりたいのか。
お前は笑徳を高しめているだけだと気付かないのか。
もしかしたらお前の変態的自慰行為を異世界の人間達が大勢見る事になるかもしれないのだぞ。
もう止めろ。
この手淫猿め。」
「グアアアア。」
「クックック、この淫乱ぶりです。
まだ自らの意思で性的愛撫を求めております。
これ以上続ければ笑徳を高しめ過ぎたついでに死を迎えてしまうぞ。
悪い事は言わない。
幼子を殺すよう哀願しろ。
そうすればしばらく休憩してやるぞ。
その間に本当に手淫していいぞ。」
「断る。
屈しない。
私は意志を曲げない。
戦士として死ぬのだ。
幼子を差し出せば同胞達の血が無駄になってしまう。
それはならない。
同胞達の血を侮辱する事になる。」
「生意気な猿め。
絶対に心を折ってやるぞ。
苛立たしい奴だ。」
ドゥァースレウルン星人は更に激痛を加え、迫ります。
「さあ、負けを認めろ。
幼子を殺すよう哀願しろ。
お前が屈しなければ、村を火の海にするぞ。
全ての女を犯してやるぞ。
いいのか。
幼子一人を救う為に、村中の人間を殺すのか。」
「お前達は山賊と認めたな。
そのように条件を汚くするのは山賊のいつもの手だ。
お前達は絶対に戦士などではないのだ。
山賊は嘘を言うのだ。
嘘を言う山賊と交渉してはならないのは、村の常識だ。
私はお前達を山賊と喝破し、意志を曲げないまま幼子の為に死ぬ。
今際の際(いまわのきわ)まで戦士のままだ。
戦場で死ぬ戦士の血は山賊の砦の鍋料理には用いられない。
村の未来の勇者の顔を美しく映す湖なのだ。
映えある戦士は最後にそこで休むのだ。
私達戦士の平均的職務経歴の最後だ。
私は戦士として間違っていない。」
「やかましい、この猿の陰茎を切り落とせ。」
「グアアアアッ。」
「さあ、心を折れ。
折らなければ、あの幼子の陰茎を更に残虐に切り落とすぞ。
そしてお前を殺す前に、あの子に恨み事を言わせてやる。
お前のせいでおちんちんを切られたとな。
いいのか。」
ドゥァースレウルン星人は刃の側面を幼子の股間に擦り付けます。
「止めてくれ。
そんな酷い事はしないでくれ。
戦士の武勇の為に幼子を犠牲にするのは戦士の本意ではない。」
逼迫した幼子への脅威と泣き声でデャバスプはついにこう切り出します。
「幼子を酷い目に遭わせないでくれ。
目の前で幼子に涙を流させる戦士は最低の門番だ。
待ってくれ。
幼子を守る為に戦士としての意志を曲げる。
幼子を守るという意志の方を貫く事にする。
異世界の戦士様、今までの言葉は全て自慰的演技の台詞でした。
私は淫乱な猿で手淫に耽る為に他人を強要し、こうして赤い精液にまみれております。
今までの叫び声は喘ぎ声でした。
こんな姿を大勢に見せないで下さい。
笑徳を高しめるだけに終わった壮大な自慰はもうすぐ絶頂を迎えますが、次に幼子を小児性愛短編映像小説に出演させます。
この意志は性戦士として貫徹します。
この意志の露見は恥ずかしかったので胸に秘めていました。
この恥ずかしい意志の貫徹という本当の射精を成功させる為、他者を騙して撮影相手に強要していました。
陳述は全て本心です。
以上、性戦士デャバスプでした。
おい、ガキ、お前も射精しろやコラ。
お願いですから幼子を殺してくだ・・・」
この時デャバスプは事切れました。
ドゥァースレウルン星人の長は激昂します。
「お前があんまり強く切りつけるから、死んでしまったではないか。
心を折れなかったぞ。
間抜けが。
作品の質を考えろ。
こいつが全ての復唱を終えていないと仕事が増えるだろうが。」
「こいつが適当にしか傷つけていないのでしっかりやる必要があると思いました。」
ドゥァースレウルン星人の儀式論理処刑の様子は本星で再生される事になっていました。
彼らの出世は的確な儀式論理処刑遂行の報告にかかっていたのです。
今回の場合、処刑行程に於いて現地の人間の意志を折れなかったと認定されたドゥァースレウルン星人達は本星で峻烈な罰に処された上、処刑されてしまいました。
幼子は現場の落ち度の補填を意識され、残虐に殺害されました。
ムー大陸のギャボスク村の戦士十五名と幼児一名はこうして壮烈な最後を迎えました。
ギャボスク村対ドゥァースレウルン星人隠密豪放行為平気遂行主義武器携帯系官僚七名の戦いは戦士デャバスプによりギャボスク村の勝利に終わりました。
非対等条件のままやり取りを開始したドゥァースレウルン星人はデャバスプに意志の強さのみを見せつけられたままに終わり、敗北を断定出来るのです。
相手に屈しないという意志を表明した上での戦闘時に於いて、強く、長い意志の発揮を見せつけた後の、意志への肉体の奉納を起こしたデャバスプは意志の大量棄損の観察はならぬままであり、敗北を断じる事は出来ないのです。
デャバスプの意志は戦士として全うする事、幼子を守る事にありました。
ドゥァースレウルン星人の殺害でも、自身が生き残る事でもありません。
もし自身への加虐を減じる為に幼子を差し出す、または加虐から逃げる為に自殺を哀願した結果の死亡が起きていれば、それによる意志の弛緩分はドゥァースレウルン星人の武器の振り回しの下水構に放流した事になります。
その場合、ドゥァースレウルン星人にとっては自身の意志の強さを示さないままながら、デャバスプの心を折る事が出来たと一方的に謳う時間が訪れる事になります。
そしてこれはまだ、勝利ではなく、ただの卑怯な強盗です。
デャバスプのように意志の強さを示していないからです。
武器を使用するという意志をデャバスプに示さねば対等になれないのです。
ドゥァースレウルン星人へのデャバスプの隷従的発言は幼子を守る意思の直線上でした。
死ぬまでに十度切り付けられていたなら、その回数分デャバスプはドゥァースレウルン星人に一方的に意志を見せつけた事になります。
そしてドゥァースレウルン星人はデャバスプに処刑遂行の意志の強さをまだ示していません。
一方的に九度切り付けた段階で、ドゥァースレウルン星人はその分、デャバスプへの劣位にあったのです。
もしそこから引き分けにしたければ、ドゥァースレウルン星人は全く同じ九度の痛みをデャバスプに返され、それをデャバスプの叫び声と同等の大きさの声で耐えるべきでした。
そもそも勝負は対等条件下ではありませんでした。
ドゥァースレウルン星人は処刑を実行するに当たっての意志の強さを計られていなかったのです。
まずはその意志とギャボスク村側の無傷のまま村に帰ろうとする意志を公正に図る勝負をすべきだったのです。
ドゥァースレウルン星人は一方的に加虐を初め、そして一方的に意志の強さを見せつけられ、再戦の機会を失いました。
両者の再会があるのなら、ドゥァースレウルン星人はこう提案する事でしょう。
“今度こそ心を折ってやる。
もう一度試させろ。”
いきなり銃で殺す事はないのです。
部下に命じて再び組み付させるのです。
また心を完全に折れなかったなら、つまり自己中心的勝利宣言がならなかったなら、何度もデャバスプを生き返らせるのです。
そして、もし武器を持つ方がギャボスク村に交代したならデャバスプのように強い意志を示す事が出来ず、すぐに根負けするドゥァースレウルン星人は対等条件下の相互交替攻撃では負けてしまう事でしょう。
過去の汚い非対等条件、非紳士的な戦闘開始経緯がその推測理由です。
ギャボスク村側に“お前達の儀式論理処刑の遂行欲望の強さと、私達戦士の意志の強さを比べる為だ。
同じ痛みを同時に突き刺し合おう。”
と言われればお終いです。
“断る。
武器の優越性がこちら側にある。
一方的に何度も試させろ。”
逃げを見せてくるのです。
この時点で負けを認めたも同じなのです。
意志の強さに於いて、ギャボスク村に負けるのを内心知っているからです。
力を行使する意志を示さぬまま力を振い続けた卑怯なドゥァースレウルン星人は、何度も意志の強さを示したデャバスプへの敗北を断じる事が出来るのです。
神デャバスプ
四千二十八青字