青龍神界鏡

次はまた首相してみんかお前。
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十八面目   ムー大陸の真の神は何処に

2012年08月11日 19時00分00秒 | 投稿

ムー大陸でゲァフシュハアフゥ星人の次に活発な活動を残した異星人はドゥァースレウルン星人と言います。
ドゥァースレウルン星人は地球人形象で身長は百四十五センチから百六十センチ程度、鼻はどっかりとした三角形、目の底辺はやや三角に尖り、髪は縮れ毛、黒色人種、黄色人種、それらの混血から成っていました。
ゲァフシュハアフゥ星人の意思とは全く無関係にムー大陸に降臨した彼らの主要な目的は“人間の憂き目調査”という特殊な社会調査で、約五千年間の活動期間を残しています。
彼らはその稀有な調査結果を汚れ仕事を嫌っており、且つ社会学全般に強い探究心を持つ異星人に情報の出自の秘匿性確保に必要な出自の歪曲、でっち上げも同時に請け負いつつ法外な高値で売っていました。
ドゥァースレウルン星人のムー大陸での活動意思の発信源は一カ国の諜報機関で、表経済に計上せずに済む秘密活動資金の獲得と、それによる特殊権益の拡大が目的でした。
彼らの場合、まず他の同類異星人との交易に獲得した資金を混ぜ込み、次に表沙汰に出来ないもやや公的交流の匂いのある不純星際交易の賭場にその金を突っ込むのが資金の洗浄順でした。
ドゥァースレウルン星人は降臨したムー大陸に散在していた、歴史の連続性を明らかに跳躍した励起機器群を見て驚愕します。
彼らには敵わない異星人科学の息吹を感じたからです。
入念な偵察調査の結果、現地ムー人との血縁的親戚関係などから由来する愛情の皆無をドゥァースレウルン星人は確信しました。
ドゥァースレウルン星人が地球で予定していた活動範囲に於いて邪魔と成り得る、便益的な科学技術を降ろしめるような上位知性の異星人を主語としての地球人への安保提供可能性を絶対に否定する条件とは、愛情の皆無だったのです。
ドゥァースレウルン星人は石紋励起技術に並々ならぬ関心を抱きましたが、ムー人から強奪した励起機器を宇宙船で科学調査した後に得た結論は、“この技術の追跡調査は極めて高い危険性を伴う”に至り、母星での調査結論も同じでした。
ところで“人間の憂き目調査”とは設定が困難な生活、社会環境下にある人間が、起き得る困難状況に対し、如何なる苦悩と対策議論、活路を経ていくのかについての意思形成過程に関する詳細資料を作成する事でした。
情報収集の方法は、“連中の寄合議論が終った頃に捕まえて拷問する”が主で、音波集積機による盗聴は稀でした。
被害者は寄合の長が狙われ、拷問の後は殺害処理されていました。
寄合の下位の者ではなく最上位を殺害しても、“下等な議論場の長などいつでも代替可能”と乱暴に見なしていました。
盗聴が主体的手法でなかったのは、“顧客が貴重と見る傾向が強い、恐怖や実際的緊張といった情報は盗聴では分かりにくかった為”が理由のようです。
村は熱源感知器を搭載した飛行機が夜に発見していました。
昼間の飛行が避けられた理由は、飛行物体の発見により発生するムー人の間の奇異な緊張が後の収集情報を変質してしまうのを恐れた為でした。
“憂き目”とは以下の脅威状況を言及していました。
“村人が知らない連中に襲われるようになった。
葬式の仕方が分からない。
医者が突然居なくなった。
村の戦士が少なくなったが、襲撃の脅威情報に接した。
木を切る際の尖り石が無くなり、尖り石の採石地を知る者も居なくなった。
仲の悪い隣村に移民するべきか。
空から突然火が降ってきたが、土をかけようか、呪文を唱えようか。
言葉の分からない人間達が村を訪れて来た。
敵意と敬意のどちらで迎えようか。”
設定されたこのような状況に対するムー人の振る舞いを観察し、社会の成熟度を調べていたのです。
脅威はドゥァースレウルン星人が創出していました。
村の戦士や医者、僧侶はドゥァースレウルン星人が殺害していたのです。
まず捕まえた村人に対象者の所在を聞き出しては望遠鏡で所在を確認し、対象者の固有脳波を検知した後にその脳波を放つ者の脳内に声を響かせる事が出来る、携帯式の科学機器、脳内干渉型遠隔電波発生器を用い対象者の頭に「我は神也。
神事を降ろす。
夜、山に来い。」
と語りかけて孤立させ、銃器で加害行為を加えるといった手法でした。
脳内干渉型遠隔電波発生器の性能の有効範囲は五百メートル程度、対象者の一括選択が可能で、最大四十人が“神”に呼び出されていました。
処刑法は実弾の銃による殺害が主で、遺体は生体情報の収集の為の宇宙船での実験の後は焼却処理され、遺体から採取される医療情報は詳細な諸元が付された上、他の異星人に法外な高値で取引されていきます。
また彼らは山や森にムー人を呼び出した際、享楽目的に殴る、蹴るなどの暴行を加える、女性を強姦する、銃剣で刺すといった蛮行に興じ、時にはそうした混乱状況下でどれだけ早く異星人の言葉を覚えさせる事が出来るか、屈強な戦士に泣きを入れさせる事が出来るか、女性を性的に堕落させる事が出来るかを仲間内で競う、幼児が残りの目を抉られようとしている時、ムー人がどれだけ苦痛を払い救おうとするのかを笑って観賞に耽ったりしていました。
ムー大陸各地では地獄問答が繰り返されました。
「お前が自身の腕を刃物で刺さないとこの幼児を殺すぞ。」
ムー人は幼児を救う為、刃物で腕を刺します。
「お前は刺す際、躊躇(ちゅうちょ)を見せたな。
そんな事では幼児は救えない。
幼児を救おうとする憐憫(れんびん)の情を示そうとする一方、自身の肉体にも憐憫の情を見せたな。
村の為に戦う戦士が敵の村の戦士に見せてはならぬものとは、憐憫の情だ。
戦士は村への忠誠を示す為には、命を哀願する敵に漏らしてしまい得る憐憫の情を抹消しておかねばならないのだ。
さもなければ戦士は務まらないのだ。
お前は幼児を救う戦士として矛盾を見せたな。
ところで戦士が見せてしまった矛盾とは戦場で抹消せねば、決して村人に戻れぬのだ。
村で場違いな殺戮(さつりく)に走ってしまうと推測出来るのだ。
自身の腕を今一度刺す事で奇怪な憐憫の情を消す意志を見せろ。」
異星人の詰めに根負けして自傷を繰り返し、もはや腕を刺せなくなるとドゥァースレウルン星人は「周りの仲間を誘え。
代わってもらえ。」
と迫り、周囲に同様に自傷行為を繰り返させます。
ムー人が誘いを躊躇するようになると、「他を誘え。
幼児一人を救おうとしてきた、大勢の仲間の苦痛を無駄にするのか。
戦士が戦場で自軍同輩の血を軽んじるなど、もはや山賊と同義也。」
とムー人を値踏みし、これまでムー人大勢が負った外傷を幼児に浅く与えます。
これは、ムー人は自身の肉体への憐憫の情の抹消が不足しており、その結果抹消の不足により残っている、自身の肉体への憐憫の情の分と等号で結ばれる、泣いている幼児に投資出来なくなる憐憫の情の程度、幼児が守られなくなった為、幼児が傷付いてしまう、という論理です。
自傷の立候補者がその内誰も居なくなります。
「こんな状況になった。
何故だと思うか。」
ムー人は無言です。
「仲間を誘い出したのは間違いだったのだ。
そもそも幼児を始めに犠牲にすべきだったのだ。
初めに幼児に憐憫の情を与えたのが間違いだったのだ。
戦場で武器を携帯していない弱き者に憐憫の情を与えず、守ろうとしない者など戦士として失格だ。
失格のまま山賊として私に向かってくれば良かったのだ。
そのような判断が出来なかったお前達はこれほどの犠牲を被ったのだ。
大抵人間は腕を刺す際躊躇してしまうものだ。
そんな事は分かっていた。
人間は幼児を救おうとするものだ。
そんな事も分かっている。
このような物語でお前達の連帯的な被害を演出したのはお前達が憐憫の情を断ち切れなかった愚かさを強調する為だったのだ。
腕を刺したところで、幼児が救われる確信は無かっただろう。
知性で調べられなかっただろう。
しかしとにかく、不可避的に発生してしまう憐憫の情が皆を次々と犠牲にしていったのだ。
憐憫の情とは時にこうも残虐なのだ。
さあ、山賊ではないが、戦士にも成れないままの徒党の群れよ、その事を学んだか。」
「学びました。
憐憫の情はこの場合間違いでした。」
「幼児を救う算段が無いまま、苦痛に走らせた憐憫の情が邪魔だったのだ。
知性無き者にとって、憐憫の情は時に知性への機会そして、自己を決断させる機会すら阻害してしまうのだ。
幼児を殺せ。
幼児を自ら殺す事で、不要な憐憫の情と決別しろ。」
ドゥァースレウルン星人はムー人一人一人に強要し、先ほど付けられた幼児の浅い切り傷をなぞって抉(えぐ)らせていきます。
幼児はその際、発狂して死んでしまいます。
「もう勘弁して下さい。」
「学びを実践しろ。
幼児を殺す事で捨てられた憐憫の情との絶縁を示せ。
まだ無傷の者は怪我人を殺せ。
今度は怪我人が幼児の立場になるぞ。
怪我人の為にまた、腕を刺していくのか。
先ほどまであった憐憫の情の残り香を消すために、緩慢な激痛を怪我人に与えろ。」
ムー人は狂乱しつつ刃物でゆっくりと怪我人の首を切っていき、皆は茫然自失となります。
すると武器を捨てたドゥァースレウルン星人は両腕を広げ、高らかにこう謳います。
「さあ学んだか。
私達神々を感謝しているか、恨んでいるか。」
狂乱、茫然の只中にあるムー人達は結局こう言わしめられます。
「感謝しています。」
破顔一笑のドゥァースレウルン星人はついに漏らします。
「実は私達は神などではない。
ある国の戦士なのだ。
そしてお前達も戦士だ。
私達もお前達も同士と言える。
そこらには死体が転がっており、武器もある。
つまりここは戦場と呼べる。
戦士の職務は戦う事だ。
互いに戦いを続けていこう。
私達は戦士としてお前達の意志を蚕食する逡巡と戦う。
お前達は弁別を学ぶ為に、まだ残っているやもしれぬ同胞への憐憫の情や立った今発生した戦士としてのお前達の間の連帯の情を完全に抹消する為、殺し合うのだ。
このようななし崩し的状況という、急ごしらえの武器が齎す戦士としての連帯の情は無用な逡巡しか生まないのだ。
茫然のお前達は意味が分からんだろう。
お前達はそもそも愚か者故分からんのだ。
しかし愚か者のお前達は先ほど憐憫について学ぶ事が出来たな。
ところでな、愚か者は戦場では死ぬのだ。
愚か者が憐憫など不要という事について学んだとしても、死ぬ直前なのだ。
憐憫というものは社会生活に於いて必要なのだ。
戦場では邪魔なのだ。
そんなものがあるとすぐ死ぬのだ。
憐憫の情を無視し、あの時幼児を殺していればお前達はこのような憂き目に遭わなかったのだ。
幼児を救える算段もなく戦士は腕を刺し、苦痛を払い出したな。
戦士たるべきなのに憐憫の情を持っていた。
お前達の落ち度だ。
そもそも何故幼児がここに連れられてしまったのか。
お前達は急に出来した戦場状況に於いて戦士に変化出来なかったという事だ。
お前達の落ち度なのだ。
幼児を連れられてきたお前達が憐憫の情を垂らし、このような憂き目に至る事を私達は分かっていた。
このような長々とした物語を展開した別の理由とは利益の為だ。
仲間への教育だ。
猛々しい戦士としての真の連帯の確認の為だ。

戦いとは非情なものなのだ。
私達は戦士故、非情さを以って利益を追求出来る。
私達はかつて戦士たる非情さを以ってして憐憫の情を抹消したのだ。
そして私達は自身達の幼児や敵を非情に殺す事が出来るのだ。
村に帰りたいか。
お前達生き残りが何故村に帰れるのだ。
危険だろう。
憐憫の情が邪魔だからという理由で仲間を殺しただろう。
つまり、戦場で戦士となったのだ。
しかしお前達は村では緊急状況下に於いて戦士に変化出来なかった。
だから幼児を誘拐されたのだ。
戦士への変化能力の無かった者が、今大急ぎで憐憫の情を抹消し、戦士に成ったのだ。
ところで村に帰って村人に戻れるのか。
私達に憐憫の情の抹消を教唆されなければ、戦場で戦士に変化出来なかっただろう。
だから村に帰った所でお前達は今度は村人に変化出来ず、戦士のままであり続けるのだ。
戦士と村人との本当の弁別を学んでいないお前達は村に帰り、幼児を誘拐されなくとも、今度は自身で幼児を殺してしまうと言っているのだ。
そう言えるのだ。
だから私達の教育が必要なのだ。
お前達同士で殺し合い、弁別を学べと言っているのだ。
さもなければ、戦士である私達と今すぐ戦い、勝利したとしても、弁別を知らぬままでは村で幼児を殺してしまうと言っているのだ。
学びの為にお前達に指示する方法とは、憐憫の情と戦士の弁別を本当に分かっている者を探す事だ。
問い詰めろ。
分かっていない者は危険だから殺せ。
刃物で脅して殺していけ。
仲間同士で分かり合おうと言ってきたならば殺せ。
戦場に於いて、情を持ち出してくる人間だ。
弁別の出来ていないという事だ。
そのような者は村で幼児を殺してしまうだろう。
弁別出来ているならその者と戦い合え。
急ごしらえの足軽は戦いで一人前の戦士に昇格しろ。
今、戦場に居るお前達は戦士たるべきだ。」
最後に残る一人の生き残りにはこう告げます。
「お前はただ力で生き残ったな。
弁別についてどう思うか。」
生き残ったムー人は、“もう勘弁してくれ”と発狂したように泣き叫んでいます。
「情を不様に垂れ流すのみで何も答えられないのか。
愚か者よ、もう死ね。」
地球外の特殊鉱石で出来た鋭利な刃物が、緩慢な激痛と共にムー人の喉の側面を撫でていきます。
目を、性器を、肛門を特殊湾曲形象の拷問機器が抉ります。
長い針が指の爪から刺さり、肘から飛び出ます。
この頃にはもうドゥァースレウルン星人の口からは狂言の台詞は漏れてきません。
知的解釈なのか衝動なのか弁別を許さぬ魔物の嬌声です。
「グヒャヒャヒャヒャヒャおもしれーよこれ、この霊的空間縫合破砕信号拡散型偃月刀(えんげつとう)はよー。
この猿の血肉が刃の振動音と一緒に女の潮吹きみてーに飛散していくんだぜーーグヘヘヘヘ。
ったく長ったらしー前振りなんて儀式論理処刑行程算定装置の垂れ流しでも面倒臭くてやってらんねーんだよ。
俺は俳優じゃねーんだよ。
おもしれー刃物ぶっ刺す褒美で宇宙船手に入れてどっかの衛星の地下で延命酒飲んで酒池肉林かましてーだけなんだよーーー。
猿の前で棒立ちなんてだっせー星際公務員だぜーーー。
ありゃ、骨の中身が黄色んなってやがる。
これって霊的空間にも干渉出来るんだろ、だからかな。」
「こんなもん異星人契約のごった煮技術だ。
知らん。」
ドゥァースレウルン星人にとってこの地獄問答は足並みを乱し得る者への言わば脅迫でした。
その他ドゥァースレウルン星人はムー大陸方々で資源の一方的収奪、暇つぶしの強姦、農作物の収奪賞味、娯楽殺人に嬌声を上げていました。
他の異星人にばれては都合が悪いので接近を感じればさっさと遁走するつもりだったようです。

オモイカネの眷属

五千九百五十二青字


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