rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

副島隆彦氏の講演会に参加した感想「核戦争は始まるか?」

2022-05-25 16:32:59 | その他

2022年5月15日に4年ぶりに御茶ノ水で開かれた副島隆彦学問道場 定例会に参加してきました。2010年2018年に参加した際もブログに報告を書きましたが、今回はウクライナ戦争から第三次大戦に向かう可能性についての論考を是非聞きたいと思っていたので1週間前に申し込みました。演題は「第三次世界大戦に向かう悪魔のシナリオ」で丁度書き上げた次の著作の内容に沿ったものでした。4時間にわたる講演で、内容が豊富で、講演の核になる所を備忘録的に一言で表すことができなかったため、1週間以上かかりましたが短くまとめておこうと思います。

副島隆彦氏の講演の核になる主張

 

〇 英米一極支配体制(DS側)は用意周到計画的にプーチンをウクライナで開戦させてロシア軍に予想外の死傷を出さしめ、長期戦に持ち込んでロシア・プーチン体制の弱体化を図っている。一方でプーチンは核の使用も辞さずという覚悟で勝利を誓っている。

〇 上記の計画も種々の不確定要因があるので予定通りゆかない可能性もある。

 不確定要因の種々

  • ロシアがウクライナの東部南部で勝ちを収めて休戦協定を結んでしまう可能性。
  • EU、NATOは戦争継続を図るが、独仏、スペイン、東欧諸国など国単位では戦争終結を望んでおり、集合体としてのEU、NATOに離反する動きがある。
  • 米国共和党は一極主義や核戦争を望んでいない。
  • 西側メディアは統制下にあるが、SNSは自由が残っており、大手メディアにも時々離反者が出て、ウクライナ側の非道を隠し切れなくなってきた。
  • 中国、中東諸国、インド、南米、アフリカ地域の国々は中立を守っており、実体経済を握るこれらの諸国が西側仮想経済の横暴と離別する可能性がある。

私としては、核戦争にならず、資源や食料といった実体経済を握っているロシアと第三世界が、デジタル上の数値をいじるだけで「共同幻想である貨幣価値」を生み出して資本主義を支配している現在の西側一極資本主義陣営に対抗してくれることを望んでいます。少なくとも一方的に犠牲になっているウクライナ、ロシア双方の一般国民が、ゼレンスキー氏や西側の阿呆どもが何を言おうが(プーチンが負けるまで戦争は続けると言い張っている)、早期に休戦協定を勝手に結んで「戦争やめた!」と宣言してくれることを望んで止みません。

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元々人間は理論や科学に基づかない主張を好むものかも知れない

2022-05-13 23:16:33 | 社会

I.  元々人間は理論や科学に基づかない主張を好むのかも?

コロナ騒ぎやウクライナ戦争では、科学的理論や過去からの経緯を十分検証した上での議論ではなく、その場、その時点での状態で物事を判断してしかも大勢が決めつけた方針と異なる意見を批判し、封じようとする事例が多く見られました。これは今に始まったことではなく、戦争中でも「愚かな戦争だ」と本音では思っていても「始まってしまった戦争」には全力で協力し、協力しない人を批判する、といった事は普通でした。第二次大戦後の1946年に映画監督の伊丹万作氏が「戦争責任者の問題」という評論を映画春秋という雑誌に記したもので、一部抜粋すると

(引用)

戦争が本格化すると、「日本人全体が夢中になって互いに騙したり騙されたりしていた。」「このことは、戦争中の末端行政の現れ方や、新聞報道の愚劣さや、ラジオの馬鹿馬鹿しさや、さては町会、隣組、警防段、婦人会といったような民間の組織がいかに熱心にかつ自発的に騙す側に協力していたかを思い出してみれば直ぐにわかることである。」そして騙す者がいても騙されるものがいなければ成立しない、(とした上で、)「騙された者の罪は、只単に騙されたという事実そのものの中にあるのではなく、あんなにも造作なく騙されるほど批判力を失い、思考力を失い、信念を失い、家畜的な盲従に自己の一切をゆだねるように成ってしまっていた国民全体の文化的無気力、無自覚、無反省、無責任等が悪の本体なのである。」

(引用おわり)

と厳しく時勢の尻馬に乗っていた大衆の責任を看破しています。これは日本だけの問題ではないと私は思います。中国における文化大革命も今では愚かな所業と現在は中国人でさえ考えていますが、当時は先を争って波に乗った人達、紅衛兵の少年少女たちを応援した人達がいた事も確かです。人間の本性として、「勉学や努力を必要とせずに<他人を批判し、優位に立てる手法>を手にするとそれを使いたくなる」習性があるのではないか、と思います。そしてその習性は「大衆操作の手法」として権力者たち、利権で得をする人達にうまく利用されてきたのではないかと感じます。

 

以下の図に文革、コロナ、今回のウクライナ戦争を例に、「科学に基づかない、或いは非論理的所業」とその「もっともらしい理由付け」、大衆が大勢に従わない「反対者」に対して攻撃手法とする「使いやすいレッテル」「決めつけ」、そしてそれらの陰で得する人達についてまとめてみました。

結局大勢に従って反対者を批判している大衆は「得するヒト」にはならず、被害者でしかないのですが、何故か非論理的・非科学的所業の推進役になってしまている所が伊丹万作氏の「大衆の戦争責任論と同根」になっていると言えます。

 

誰が考えても「武器を送り続ければウクライナに平和が来る」はずがないのは明らかですし、冷静に過去のいきさつを検討すれば、2014年と2015年のミンスク合意が最も論理的・合理的な解決方法であった事と理解できるはずです。ゼレンスキー大統領も就任当初はロシアと和解してミンスク合意を実行するためにネオナチアゾフ大隊の本拠地「ゾロテ」に乗り込んで停戦するよう直談判する映像も残されています。

しかしアゾフ大隊の連中に「あんた何も解ってない、我々のバックには米国とNATOがいるのだよ。」と足蹴にされ、ゼレンスキーの後ろ盾であるコロモイスキーに「言う通りにするよう命令」されて現在の姿に変わっていったのです。

アゾフの本拠地ゾロテに乗り込んで隊長と談判する大統領なり立てのゼレンスキー氏

 

II.  精密兵器は整備が必要

 

ジェット戦闘機に限らず、一式二千万円、一発一千万円の精密対戦車兵器ジャベリンも、ひとたび不具合が生じた場合、どこが不具合か、前線でどこまで調整できるかは専門知識が必要なのは理解できるでしょう。自衛隊には武器整備の専門部隊である武器隊という組織がありますが、西側から大量に送りつけられる高額な精密兵器を管理整備する機構がウクライナ軍にあるのでしょうか。外国からウクライナ支援のために志願して加わった退役軍人たちは、軍としての管理のなさ、自分を守る小銃さえ自分で調達せねばならない様、ロシア軍の犠牲になる様ただ前線に送り出された経緯に失望して帰国する例が後を絶ちません。

ジャベリンは市街戦では役に立たないという報告もあります。これから大量の高性能兵器がウクライナに搬入されると、「得するヒト」で示した様に武器を売る兵器会社と、武器をブラックマーケットで転売する武器商人が我々の税金で大儲けをすることになります。ロシアは図で示す様に既に各地の核となる鉄道拠点を攻撃しており、それに対して英国諜報部はポーランドから陸路(トラック単体コンボイは目立つ)で武器を届けると宣言しています。コンテナ一台分のジャベリンがあると数億円単位の商売ができます。武器調達の高官が一言「何がいつどこを通る」とバラすと数千万の賄賂が入り、コンテナはロシア軍に破壊されて行方不明になった事にしていくらでも地下市場に流せるというシステムです。「もっと武器を」と言う不遜な顔は「笑いが止まらない」事を隠せないからでしょう。

ロシア軍が破壊したとされる鉄道拠点

 

III.  英国諜報部発の情報が多い訳

 

「ロシア政権内に亀裂」「プーチン癌で手術」「ロシア軍計画頓挫」「ロシア軍士気低下」といったどこまでがデマか分からない情報が英国発で日本のメディアでも垂れ流されています。諜報部発で、他の西側メディアが報じていれば「ウラ」など取る気もなくそのまま流すのが堕落した日本のメディアです。米国の情報機関よりも英国発が多いのは米国の方がまだ冷静に米ロ核戦争の開戦を怖れ、ロシアの動きを注意してみている愛国者が多いためだと思います。ブチャの虐殺とされる事態や、黒海でロシア海軍の「モスクワ」が沈没した際にも米軍の情報機関は冷静なコメントであったのにバイデン政権が先走って決めつけたような声明を発していました。恐らくはウクライナ戦争を裏で糸を引いている「一極資本主義陣営」は英国が主体であり、米国民主党を影で操って指示を出している。米軍や米国情報機関にはそれを快く思わない共和党支持者も多くいて一枚岩になっていないのが実情でしょう。

 

米国メディアでも比較的冷静な物もある

Newsweek 2022.5.17号    ロシア制裁に賛成してない国(灰色)deeply japan様から引用しました

 

CNN、MSNBC、英国のBBCやSUNといったメディアは「嘘も真実も含めた反ロシア報道」なので見る気も起きませんが、FOXやNewsweekといったメディアは冷静な分析が見られます。Newsweek5月17日号は、「ウクライナ戦争、バイデンが始める危うすぎる挑戦、ロシア弱体化の賭け」として米国が国家としてロシアの弱体化を目指すと明言した事で米ロ開戦に踏み込む危険な賭けだと警鐘を鳴らしています。また国連総会で反ロシア決議に「反対または棄権」した国の人口は地球の半分を超える、と中立でなくなった日本を含む西側の国は少数派であることも明確に示しています。

マリウポリなどアゾフ支配地域から解放されたウクライナ市民の人達が、ネオナチ・アゾフに人間の盾として扱われ、酷い扱いをされてきた事を隠さずに発信するようになって、西側が報道する「言葉少なくしか話さないウクライナ市民」との違いが明確になり、ウクライナの実態が次第に明らかになってきました。西側メディアの報道が全て真実であるならば、それに反する証言が少しくらい出てもあわてて削除する必要などないはずです。結局嘘はいつか暴かれる。西側のウクライナ支援がウクライナ国民の幸福を真に願っているものでない以上、文革の嘘と同様にコロナもウクライナ戦争も遠からず化けの皮が剥がれて嘘で固めた虚像は破綻することになります。

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Tupolev SB-2 M100A ICM 1/72

2022-05-08 16:22:38 | プラモデル

ソ連の高速爆撃機 ツポレフSB2を作りました。ウクライナのICM製で2007年の金型です。ツポレフSB2は1934年に全金属製高速爆撃機として開発されました。米国のマーチンB10に匹敵する性能で、6,000機近くが生産され、スペインや中国にも輸出されました。しかし第二次大戦においては、戦闘機の性能向上から護衛なく爆撃を行う事は困難でした。しかも1939年11月にフィンランドに侵攻した冬戦争において、冬期に雪上で攻撃するために固定式のソリを降着装置として装備したSB2は持ち前の高速性能を生かす事ができずに、フィンランド空軍のフォッカーD21、グラジエーター、フィアットG50といった必ずしも高性能と言えない戦闘機の小規模ながら執拗な攻撃に苦しむ事になります。エンジンM100 860馬力x2 最大速度423km 航続距離2,150km、武装7.62mm機銃x6 爆弾搭載量 最大1,000kg、乗員3名。

ICM製 1/72 ツポレフSB2 M100A         冬期用の固定式ソリ装着型

模型はICM製で作り易いとは言えないまでも、ロシア製と違って作り込みは丁寧で、コックピットなども細かく再現されていました。SB2のプラモデルは現在唯一と言って良い物です。Airfix製と違って搭乗員は付いていないので1/72の兵士セット(Heller製など)などから流用して3名分作りました。整合は多少パテで補正が必要でした。モールドは細かい凸なので、例に依って2B鉛筆で塗装してから薄く定規を当ててなぞる感じで強調しました。4種類のデカールが選べるのですが、冬戦争時のソリ着用の44高速爆撃連隊仕様にしました。塗装は全面アルミかライトゴーストグレー(クレオスFS36375)の指定ですが、外面をアルミ(シルバー・黒をスプレーしてから上にスプレー塗装)、機内をライトゴーストグレーにしました。ソリと水平尾翼の索は0.2mm真鍮線で作りました。好敵手だったフィンランド空軍のモラン・ソルニエ(生産国フランスでは殆ど活躍することなく戦争終了)と並べてみました。

翼の形はSu2などにも通じる形状      フィンランド空軍のモランと並べる。

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Fairey Barracuda Mk.II Eastern Express 1/72

2022-05-04 18:15:06 | プラモデル

英国海軍の艦上攻撃機フェアリー・バラクーダを作りました。Eastern Expressはロシアの模型メーカーで、模型の出来は1960年代の100-200円で売っていたプラモデルと同レベルであり、珍しい機種であったので購入したのは15年以上前ですが内外装などかなりアバウトな作りであったので製作には気合いが必要と感じていました。

いろいろ自作して改造した部位      仕切りや航法士の人形、椅子、照準機など自作、連装機銃は他のプラモの余りを流用

Fairey Barracuda(オニカマス)は、一見して解る様にかなり特異な形状をした攻撃機であり、あまりに旧式であったフェアリー・ソードフィッシュ(メカジキ)の後継、複葉機のフェアリー・アルバコア(マグロ・フェアリー社の飛行機への命名は迫力に欠ける感あり)も1940年就役した時には日本の97式艦上攻撃機などに比べて時代遅れになっていたことから急遽開発が進められたものです。この決して空力的に洗練されたと言えない形状は、海軍省から出された航法・爆撃手用の下方視界確保用の大きな窓と急降下爆撃の要求が全ての原因です。下方視界確保のため、単葉の翼は胴体上方に設置せねばならず、艦上機でありながら異様に長い幅広の脚が必要でした。3名の乗員は翼の前後に長い乗員室を設けて配置され、上下に大きい胴体であるのに魚雷は機内でなく胴体下に懸架する必要がありました。結果的にMonoplane Air Tail (MAT)と呼ばれる投下後に外れる空中安定翼を魚雷尾部に装着する必要がありました。

急降下爆撃を可能にするため、急降下時には上方へ翻転するヤングマン・フラップを装着することになり、しかも急降下時にこのフラップで起こされる乱気流を避けるために水平尾翼は垂直尾翼上部に移動され、補強の支柱が追加される結果になりました。ロールスロイス・マーリン32エンジン1640馬力装着、最高速度390km、航続距離1,850km総重量5,987kgと重量級で運動性能は軽快とは言えず、戦艦ティルピッツの攻撃などが主な戦績ですが、Mk IIは1,688機が作られました。

エクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩   特徴的なヤングマン・フラップ

モデルは後発のspecial hobby製1/48の作図など参考にして、コックピット内、機銃、吸気口、魚雷装着架、翼の取っ手、着艦フック、ASVレーダー用アンテナなど自作しながらゆっくり作りました。整合も予想通り悪かったのでパテなどで修正、ヤスリで削り込みなどして合わせました。上面はエクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩(パターンもspecial hobbyの図を参照した)、下面はダッグエッググリーンです。アンテナ線は2本(図解世界の軍用機史 イギリス軍用機集1931-1945 グリーンアロー出版2002年)の図と箱絵は3本でどちらが正しいか不明ながら取りあえず3本として0.2mmの真鍮線で作りました。前任のフェアリー・ソードフィッシュと並べてみました。

MATを尾部に装着した魚雷。先端は実弾は黒。 複葉機のソードフィッシュは展示仕様なので先端が赤い訓練用の魚雷を装着している。

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Messerschmitt Bf-109 F4 trop Finemolds 1/72

2022-05-04 10:17:44 | プラモデル

第二次大戦中のドイツ軍定番戦闘機 メッサーシュミットBf109 F4を作りました。意外にもE型やG型のモデルは比較的豊富にあるのですが、F型の1/72は余り良い物が無くFineMoldから歴装ヲトメシリーズの一つとして出ている物を購入しました。

メッサーシュミットは開戦当初E型(エミール)が、英軍スピットファイアと同様他の同時代戦闘機を大きく上回る性能を示しましたが、エンジンの出力を増加したメルセデスDB601E 1300馬力に換装されて火力を集中できるエンジン軸内機銃が実用化されてしかもF(フリッツまたはフリードリヒと呼ばれた)3-4型から20mm MG151機銃が装着されて、20mm機銃を装備したスピットファイアMkVとも互角に戦える様になってメッサーシュミットの完成形になってゆきます。G型(グスタフ)以降はF型の付け足し的な性能改善型になります。F型は1941年5月から生産が開始され、42年5月まで3,120機が生産されました。

エンジンや機首機銃も見えなくなるが作り込まれている。       デカールも細かい アフリカ戦線仕様の機体 27戦闘航空群 1942年

モデルはFineMoldsの社名に恥じない田宮・ハセガワを凌ぐほどの作り込みで作り易さや整合については何の心配もない内容でした。デカールも細かい所まで完璧に再現されていて貼るのが大変な位でした。アフリカ戦線仕様の機体と塗装で下面RLM78ライトブルー、上面RLM79サンドイエローです。1/35の熱帯用航空服を着た歴装ヲトメが付いていて、空戦時の戦闘機動を解説しているポーズというので、昔作ったロンメル元帥とアフリカ師団の2号戦車(タミヤ製)と並べてみました。

アフリカ師団の二号戦車        上面サンドイエロー 下面ライトブルー

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Sukhoi Su-2 ICM 1/72

2022-05-04 08:56:58 | プラモデル

スホイ Su-2は、Pavel Sukhoi(パベル・スホイ)により1936年にソ連で開発された軽爆撃機です。初期にはANT-51と言う名称で開発されましたが、同時期に開発されたイリューシン2(IL-2)の方が武装や防御などについて優れており、M88エンジンを装着されてSu-2は近距離爆撃機として1940年に採用されましたが、1942年まで793機が製造され対ドイツ枢軸国戦の初期に活躍しました。Tumansky M88エンジンは1,000馬力、最高速度は485km、航続距離は1,100kmで武装は7.62mmShKAS機銃翼に4、後方銃手1、下に1で、爆弾600kg或はRS−82ロケット弾8-10発装備可能でした。

SU-2実機 あまり写真は残っていない。    ICM 1/72 Sukhoi Su-2

モデルはウクライナのICM製で、作り易いとは言えませんが、金型も新しく、整合は良好です。日本ではプラモデル老舗のハセガワ製作所が輸入代理店になっています。コックピットや後方回転機銃などの作り込みも丁寧で実機に則していると思われます。塗装は上面ロシアングリーン、下面ライトブルーの標準的な塗装をスプレーしました。翼の機銃などを少し自作しましたが、殆ど元の模型通りです。アンテナは0.1mmの真鍮線を使用してみました。少し前の同系爆撃機ニーマン(ハリコフ)R10と並べてみました。

乗員の区画は英軍機などと比べると比較的広い。    後方機銃などの作り込みも良好と思う。

特徴的な翼形が解る。  同系のニーマンR−10軽爆撃機。翼の形などの設計思想は同じと思われる。

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戦争は悪(敵味方の犠牲を厭わない方)が勝つ

2022-05-03 10:30:08 | 社会

I.  ロシア戦争宣言で第三次大戦?

2022年5月1日のウクライナ情勢(SKY News映像)

ロシアによるウクライナ侵攻は3か月目を迎えようとしていますが、戦線はウクライナ東部と南部主体となったものの進捗は西側メディアが指摘するように停滞気味です。西側、ロシア側の種々報道を比較すると、ロシアが親ロ系ウクライナ住民に気を使って軍事作戦を行うほど、ウクライナ国民の犠牲を厭わない西側には有利に働き、ロシア側は苦戦するという図式が出来上がっている様に見えます。

2014年のマイダン革命以降、ドンバス地域が内戦状態となり、米国はいずれウクライナがロシアと「ウクライナを戦場」として戦争を行う前提でウクライナの軍組織を「カルト的な極右」アゾフ大隊中心に戦力増強をしてきました。アゾフ大隊には外国からの極右民兵や中東のテロ組織などからも参加があり、彼らが欧米の支援を基にウクライナ軍内で権力を持って支配しだしたため、嫌気のさした従前からのウクライナ軍人達の多くは退職したり、ドネツク地域の親ロシア勢力に加わったりしたようです。以前記した様に2014年前に5万程度であったウクライナ軍は4倍に増強され、市民達からなる防衛軍もその配下にあります。欧米が提供支援する武器は、軍としての訓練が必要な部隊規模で戦略的に使用するものよりは、主に個人や小規模部隊で使用する対戦車兵器が主体であることは報道でも明らかです。そして欧米がウクライナ軍を訓練する内容も、長期の訓練が必要とする部隊規模の行動ではなく、ゲリラ的な小規模戦闘が主体のようです。つまり部隊規模で侵攻してくる機甲部隊を、小規模ゲリラ的に待ち伏せ攻撃するのに適した兵器を当初から援助していた訳で、今回のロシア侵攻は米国の狙い通りの展開になったとも言えるでしょう。

英国のウオレス国防相は5月9日のナチスドイツ戦勝記念日までにロシアは正式に「ウクライナと戦争状態にあることを宣言」する可能性を示唆しました。「特別軍事作戦」と称している間は結果がどうであれ「作戦終了」と宣言すれば兵を引く事も可能ですが、「宣戦布告」「国家総動員令」が発令されると「勝ち負けが明確になるまで終戦はない」事になります。日露戦争は実質日本の勝利でしたが、米国が仲介して「痛み分け」として戦争を終わらせました。日本もこれ以上継続は無理、帝政ロシアも革命前夜といった内情があり、「終わらせてもらって良かった」のが双方の実情だったと思います。今回ロシアが本気で宣戦布告をした場合、米国・EUは武器をウクライナに送って代理戦争をさせているので仲介する気はないでしょう。イスラエル、インド、トルコ、中国など中立を保っている国が仲介するとも思えず、ロシアは抗戦するウクライナ住民の犠牲を気にせずに一機にポーランド国境まで攻め込む可能性があります。この状態になると慌てて戦争を始めるのはいつの時代も反ロシア感情が強いポーランドですから、今回もロシアが急速に迫れば戦端を開く可能性があり、自動的にNATOがロシアと戦争状態になって第三次大戦が始まります。NATOが参戦するとロシアも核の使用を辞さない事は明白です。

 

II.  戦争は悪(犠牲を厭わない方)が勝つ

 

古来より戦争は敵味方の区別なく、犠牲を厭わない方が勝つという法則があります。ただし戦争に「勝った国の国民が結果として幸福になるか」は別です。原爆を平気で使う、無差別絨毯爆撃を行う、イラク侵攻では100万人が犠牲になり、50万人の子供が犠牲になった事もオルブライトは「意味のある犠牲」と言ってのけました。一方味方の犠牲を厭わないソ連は、第二次大戦のナチスドイツの侵略に対して120万人の兵士、1900万人の民間人の犠牲を出して勝ちました。米国は太平洋と欧州で47万人の兵士の犠牲でした。敵味方の犠牲を厭わず「勝ち」をロシアが取りに来た場合、所詮「金と煩悩の市場原理主義」で動いている現在の欧米(一極資本主義)には勝ち目はないと思うのですがどうでしょう。まあ「大手メディアを簡単に信じるレベルの負け組庶民はいくら死んでもOK、勝ち組の金融資本家だけが生き残れば良い」という事ならば市場原理主義者の勝ちとも言えますが、あちこちで核兵器を使われたのでは我々庶民はたまった物ではありません。

1970年代の米ソ冷戦時代は核兵器を用いた大国同士の戦争が始まったら人類は滅びると、メディアも政治指導者も真剣に考えていました。その緊張感は現在のメディアや政治指導者、また米国のリタイアした軍関係者達によると、現在の米国諜報関係者にも欠けていると指摘されています。最近のメディアや政治指導者の報道内用を見る限り、「誰が悪い」などと善悪を指摘するばかりで、大国の戦争を真剣に「人類の滅亡に直結する」と考えて妥協による戦争終結を勧める言論がない事を憂慮します。

世界戦争にならないためには、ブチャにおける虐殺とされる事態から現在中断状態にある「まとまりかけた休戦協定」再度しっかりまとめる事が大事と考えます。トルコなどがまとめようとした休戦協定を全力で邪魔しているのは米欧に他なりません。

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