rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

ダボス会議2023から学ぶ

2023-01-27 07:42:10 | 社会

2023年1月16日から20日までスイスのダボスで世界経済フォーラム(WEF)の年次総会が開かれて、日本からも理事の竹中平蔵氏や黒田日銀総裁、ダボスの使命であるワクチン、デジタル推進役の河野太郎氏、同じくダボス指令下のグリーンエコノミー推進・小泉進次郎氏などが出席しました。金銭欲、権力欲などの「欲」の皮で勝ち残った人達がダボスに集合した選ばれし2700人ですが、彼らは親分のクラウス・シュワブ氏が開幕で宣言したように「世界のステークホルダーを持つ我々が未来を決めるのです。」と言い切っているのですが、「我欲のみで勝ち残ってきた程度の人」が「勝手に未来を決めてよい」と考えている時点でアウトだと思うのですが、NHKを含む隷属しているメディアは批判しません。数少ない反ダボスメディアとして米国でも共和党寄りといわれるFOXは、「シュワブとその手下ならず者達が悪巧み」「自らの欲望を満たすための会合」と報道している程度でしょうか。

自分たちの欲望を実現するための相談してるだけです、と説明するFOX NEWS

 

クラウス・シュワブ氏が唱えるグローバリズム支配下で第四次産業革命やグレートリセットが達成された暁には、2016年に(どう見ても目が逝ってしまっている)デンマーク議会議員Ida Auken氏が述べたように2030年には一般庶民は全ての「所有資産、プライバシーを失い、これ以上ない幸福な人生を送るようになる」予定なのですが、現実は渋い顔でシュワブ氏が開幕述べたように「我々が支配するグローバル経済は変容を迫られている」(思惑通りに進んでませんぜ!)となっています。

「言われた通りにしてれば全てを失って幸せになるの」と宣うAuken氏(2016)        開幕第一声で「思うように行ってないぜ!」と渋い顔のシュワブ氏

 

以前と異なりYou tubeなどである程度内容が明らかにされてしまうダボス会議は、悪巧みを生に話し合うような会合ではなく、裏でDeep Stateの「偉いさん」が決めた事項を下々の兵隊3000人に伝達する場になったと考えてよいでしょう。だから参加していない非エリートの我々も会議内容を見て「偉いさん」の思惑を窺い知ることができます。公開されている内容には興味深いものがいくつかあったのですが、「次の(予定されている)パンデミックでは100日でワクチンを作って世界中の人類に投与できるシステム作りをしますよ」「今度こそ全員強制できるワクチンパスポートシステムが必要でしょう」というファイザー社長や英国ブレア元首相らのディスカッションとか、ウクライナのゼレンスキー夫人が出てきて「NATOは早く戦争に参加しろ!」と訴えたり(気迫に負けてドイツのショルツ首相は渋っていたレオパルト戦車を供与すると1月25日に発表)しました。

 

米国主導のグローバリズム終焉か

我々のグローバリズムは終焉か?というセッション              「私はけっこううまくやったよ」と言った黒田日銀総裁

 

セッションの中でも重要と思われたものは「グローバリズムは終焉を迎えるか」と題されたIMF総裁や日銀総裁の黒田氏が出た会合でした。黒田氏は淡々と「私は異次元の緩和を続けて無成長の時代から1%程度ですが微成長の時代に日本をシフトして、2%インフレターゲットも何とか実現して今年辞めます。(4%になったのは輸入品が上がったせいで、いずれ落ち着きますとのこと)」と自分の功績を話して聴衆から拍手されてました。「次の担い手に難題を残したのでは?」というMSNBC解説員の議長による意地悪な質問にも「いやその前よりはマシです」と飄々と答えて終わり。他の参加者による全体の雰囲気は、「米国民主党主導のグローバリズムがうまくゆかなくなったので、(米国は切って=バイデンの機密文書スキャンダルもその一環?)多極化の一方を担う中国を取り込むことが必要」という方針転換を打ち出したことでしょうか。バイデンは一層頼りなくなり、下院は共和党主導になった。国防省はウクライナへの参戦に反対(当たり前ですが)。これではシュワブ氏が嘆くように米国主導のOur globalismは頓挫せざるを得ません。カタールのアル・ジャジーラは「グローバリズムの終焉?de-globalization or re-globalization?」と題した秀逸なレポートをしていましたが、このre-globalizationには中国を中心とした態勢建て直しが含まれているようです。中国はコロナの犠牲は「なかったこと」にして「終息宣言」を出し、経済成長と米国との対決姿勢を明確に打ち出しています。仮想経済に限界が見えてきた今日、実体経済と強権的な政治体制の中国を取り込んで(すがってが近いか)挫折しつつある「我々のグローバリズム(our globalism)」を立て直したい、が今回のダボス・メッセージのように感じました。

アルジャジーラはできるのに、何故日本は現実を冷静に報道しないのか不思議     中国が我々のグローバリズムに加わる必要があると説くレマール仏蔵相

 

賞味期限が切れてゆくリーダー達

 

ニュージーランドのアーダーン首相、フィンランドのマリン首相、既に去った英国トラス元首相、ミンスク合意は時間稼ぎと言ってしまったメルケル元首相、現在のドイツ外相で「ドイツはロシアと戦争しているのです」と軽々と言ってしまうトラスに並ぶ低能大馬鹿のアナレナ・ベアボック、小物ですが政府の有識者会議にも出ている三浦流麗氏、脱炭素に向けて、ちぎれる程シッポを振り続ける小池百合子都知事、皆さん本音は70年代の女性活動家のような「民衆抑圧的権力志向」の塊のような連中で私は大嫌いです。しかし「力のあるDS」に忠実なだけで「金と権力」を与えられて調子に乗っていたものの「本性」が露になって大衆から見透かされ、賞味期限が切れてきたのが現在でしょう。「金と欲」だけで集まっているダボスの人達の思惑通り権力を固めた習近平の中国が従うとも思えません。中国人はしたたかです。全体の動きをよく見据えた上で日本の立ち居地、グランドデザインを描いてゆく知性が必要とされています。

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病院で何が起こっているか?

2023-01-14 11:39:01 | 医療

2023年になってから新型コロナ感染症陽性者数、そして陽性者の死亡者数が増加しています。また救急搬送される人の数、救急車を呼んでも搬送先が見つからない、所謂「搬送困難例」も増加しています。元気に暮らしている人には特に問題ではありませんが、病気の人、及び医療関係者には深刻な事態です。

 

I.  問題の根源は「感染症2類にこだわる愚かさ」

 

社会の営みは「法」に従って行われます。しかし所詮人間が作った「法律」に完璧なものなどありません。法が作られた根本理念は「法の淵源」といって法律学を学ぶ1時間目に教わる内容ですが、法の理念に基づいて作られた条文も、全ての社会状況に適合するものではないので、運用する段階で適宜変更する必要があります。しかし法は現場でそれぞれ勝手に変更できないので「政令」などの形で柔軟に変えて行く必要があります。「新型コロナ感染症」も法律上の扱いは指定感染症として、感染症の患者に対する医療に関する法律に従う事になっていますが、それを2類相当にするか、5類相当にするかで大きく扱いが異なるのです。2020年初頭のまだ疾患の本態が不明で、わずかの人しか罹患していない状態で「2類相当」は妥当な扱いですが、既に数人に一人は不顕性を含めて感染の既往があると考えられ、感染力が強い割りに重症化は少ないことが明確な「新型コロナ感染症」を2類相当にし続ける行政の怠慢で、数多くの弊害が現場で起きている事に国民はもっと怒りを表明するべきです。

しかし、医療現場、病院で何が起こっているかを正しく伝えるメディアが皆無(何故かは不明、今までコロナを煽り続けた後ろめたさか?)なので、ここで説明します。

 

II.   どこの病院も満床になる理由

社会から隔離するべき少数者がホテルにいる事自体が異常と考えない不思議?

以前も説明したことがありますが、本来「隔離」の意義は、多くの非感染者に対して、少数の患者から病原体が暴露する事がないようにするためです。「隔離」という自由を奪う人権侵害が許されるのは「公衆衛生上の止むを得ない正統な理由」があるからです。決して「慣例による惰性」で行ってはならない物です。現在の新型コロナ感染症は感染力が強く、軽症者が多く、重症化率、死亡率が少ない事は異論がない事実です。それなのに一般病床とは異なる「隔離」が必要な2類相当にこだわった結果が図の下の現在の状態であり、「重大疾患の少数の患者」という範疇を超えた患者が隔離を強制され、一般病院の病床が制限されて救急患者の受け入れが困難になっているのです。また発熱を伴う救急患者は「コロナでなくても」コロナを疑って検査が必要であり、「コロナ病床が満床」、或は「救急外来自体がコロナ対応中」であれば断らざるを得ないのです。結果として「救急患者のたらい回し」「十件以上の病院に断られて受け入れに2時間」といった事態が全国で生じているのです。

 

III.  コロナ陽性で死亡者数が増加する理由

感染➡重症化➡死亡という経過ではない「死亡者だけが多い」不思議

 

問題となる感染症の感染力が限られていて、国民全体に占める感染者がごく少数である場合、あらゆる疾患で入院してくる患者さんに占める当該感染症の感染者(発症の有無に限らず)の割合も少なくなります。

一方で、重症や死亡は少ないながら、国民の多くが既往を含めて感染してしまうほど感染力が強くなったらどうなるでしょう?一般の疾患で入院してくる患者さんに占める感染症陽性の割合は当然増加します。特に現在の感染か過去の感染か区別がつかないPCRを未だに判定に使っている日本の場合、発熱の患者がPCR陽性でもこれが現在のものか、既往か判定がつかない(感染後数ヶ月は陽性で出る)事例が頻繁に起きています。自院でPCRを行っている場合は、増幅回数(ct値)のどこで(何回増幅した状態で)陽性化したかである程度判定できますが、プラスかマイナスでしか結果が出ない所では全て陽性者扱いとなってしまいます。結果、検査陽性者はコロナ病棟に入院せねばならず、別の病気が悪化してなくなった場合も「コロナ陽性者が死亡」として扱われ、「感染症自体の重傷者が少ないのに、死亡者だけは沢山いる」という現在の不思議な現象がおきてしまうのです。

 

日本は一体いつまでこのような茶番を続けるのでしょう?

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欲望の資本主義2023感想

2023-01-08 11:11:28 | その他

2023年元日にNHKBS1にて恒例のシリーズ「欲望の資本主義2023」が放送されました。クオリティの高い番組であり、毎年感想をブログに記していますので今年も流れに沿って備忘録的に記します。

全体の流れとしては、グローバリズムに代表される英米一極主義が終焉に向かう現在(というとらえ方がグローバリズムのプロパガンダでしかない周回遅れの大手メディアと異なる)、新たな経済のあり方を模索する上でのヒント、日本の進み方は?という内容。副題の「逆転のトライアングルに賭ける時」とはどのような意味かが解き明かされて行きます。

 

第一章 巨大国家の衰退

これは前提である英米(特に米国中心)のグローバリズム経済が行き詰まり、GAFAMによる独占がエネルギーや食料など生活必需品の高いインフレを招いている。しかもインフレ原因は需要の増加でなく供給の減少による。それは多極化による中東、ロシア、ウクライナなどエネルギー、食料供給国が経済の鍵を握りつつある「タンジブル・エコノミー」の時代に入った結果であり、仮想経済を支配していたグローバリズムが経済を制御できる時代が終焉したという事だ(という表現ではなかったですが要約するとこうなる)。

結果として今まで脱落組でなかった中流以上の層が脱落しまいと競争するトリクルアップリスクの時代になっている。

 

第二章 引き裂かれる気分の国「ニッポン」

世界は全体の商品が値上がりするインフレだが、日本だけは食品とエネルギーのみのインフレで留まっている。今後賃上げを伴う全商品のインフレに進むか、ステルス値上げ、シュリンクフレーション(見かけ上の値上げ)で全体の経済は縮小してゆくか、国民全体の気分としてまだ定まらない。

 

第三章 イノベーション神話

新しい経済の創出には創造的破壊につながるイノベーションが必要とされるが、GAFAMの様に破壊が不可能なほど巨大になった独占企業は、破壊を伴う新たなイノベーションを抑制し、利益を独占し継続しようとする。それは経済の限界と終焉につながる。

 

第四章 超大国の終わりの始まり

米国はイノベーションを起こせるエンジニアを自国で育てられず(教育の過剰な商業化)、多くは中国やインドからの移住者に頼っている。米国が、イノベーション力があり、成長できた時代は「開拓と英国の植民地からの独立」という活力あるパイオニアの時代、経済時期としては20世紀半ばまでで、後はそれまでの勢いのみで減速の時代に入った。独占によるイノベーション抑制は競争から対争(contention生き残るための負の争い)の時代に入っている。

 

第五章 時代に逆らった「鉄の女」の過ち

ボリスの後英国首相になったリズ・トラスは不況と物価高に苦しむ英国に「与える」「与える」と連呼し、原資を伴わない財政出動を宣言したことで結果的に経済が混乱して数十日で辞任に追い込まれた。かつてレーガンとともに英国経済を復活させたサッチャーの強引な経済政策をまねた可能性があった。「供給は自ら需要を作り出す」はフランスの経済学者、ジャン・パティスト・セイによる「セイの法則」(経済学原論)だが、生産につながらない消費の増大による経済刺激策は無意味とされ(ジョン・スチュアート・ミル)、「反セイの法則」と批判される。世界経済フォーラムのヤングリーダーで「核戦争も平気」と外相時代息巻いていたトラス女子、やはり頭はカラだったと直ぐにバレたのでした。

 

第六章 気分の国(日本)の成功の代償

1970年代のインフレ時には、日本はインフレを抑制するために協調して賃上げを控えて需要を抑制し、結果高い生産性や技術で輸出の増加などで経済成長を続けて後に続くバブル経済につながった。協調のみでイノベーションがない経済成長は「真の資本主義」とは言えず、後の失われた30年、基本方針が定まらず「夢よもう一度」という掛け声だけの舵取りが行われることになった。

 

第七章 イノベーションと投資との間に

労働者側と企業側の競争関係がなければイノベーションは産まれない。企業の投資だけではイノベーションは産まれず、民間投資+公共投資が必要(産学協同とか)。シュンペーターは企業こそ野心のみでなく、公共心を持つべきと「経済発展の理論(1912年)」で述べている。企業、政府(公共投資)、市民社会の三者がトライアングルを作る(三すくみで競合する)状態が新たなイノベーションにつながる。リスクとリターンの独占は駄目で公益の実現こそが大事。

 

最終章 減速の時代の歩き方

資本主義は膨張の時代だが、今後は循環の時代に入る。資本主義も人類の歴史の一時代にすぎない。成長が減速しつつある中で、いかに循環型に適合してゆくかが、鍵となる。日本のあり方について、グランドデザインを作れ。(大国で行くか、中等度の国でゆくか、豊かな小国でゆくか)

 

結論

逆転のトライアングルとは、公共性のある企業、政府、市民社会の▽関係とも取れるし、減速▽する経済でいかに循環型の経済にシフトしてゆくかのグランドデザインの描き方とも言えるでしょうか。

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権力への忖度か、暗黙の発言理論か

2023-01-07 13:37:34 | 社会

新型コロナワクチンの有害性についてのまとめを前のブログで行いましたが、日本でも流石にメディア、その他の論調に今までワクチンについて喧伝された内容が矛盾だらけであることが取り上げられ、根拠もなくワクチンを推奨していた人達、特にメディアを含む権力者や専門家と称する人達への批判が高まりつつあります。それはウクライナ戦争についてのデタラメな報道も同じで、西側が無条件に支援するウクライナ側の惨状が露見しつつあります。

 

何故理性を持って科学的、客観的に判断すれば「おかしい」と解るはずの事態を正しく判断せずに「体制順応」して意見表明してしまうのか、という「言い訳」(excuse)が、今後批判を受ける人達に必要となってくるでしょう。「権力への忖度」と言ってしまえばそれまでなのですが、今少し科学的論理性を持たせた説明を紹介します。前回も引用した組織・社会行動学の権威、ハーバード大学Amy C.Edmondson教授が2011年に発表した「暗黙の発言理論」(Implicit Voice Theory)というのがあります。要は「正しいと思う事を組織構成者が言えないために組織が誤った方向に向かう原因は何か」を解明した理論で、4つの社会実験の結果から導かれています。以下に簡単に紹介します。

4つの研究からなる5つの要素を説明した論文

 

1)  暗黙の発言理論

 

◯ 身に付いた暗黙理論(Nature of Implicit Theories)

幼少期からの家族、社会における経験から、人は無頓着(naïve)、依存、常識的とされる行動様式を身につけて、新たな社会変化、刺激に対応する事を意識する、しないに関わらず行う様になる。これが暗黙理論の基本になる。

 

◯ 自己防衛本能による暗黙の発言理論

無数の小さな毎日の行動決定の積み重ねによって、「上司(権力機構)に対して意見するか否か」という決断に自己防衛本能が働くようになり、「自分の立場にリスクを伴う諌言」を躊躇するようになる。リスクを評価は、authority ranking situations(社会における権威ランク)に従って行われ、これは立場のみならず専門家としてのランクも加味される。例えば病院において、熟練パラメディカルスタッフでも若手医師に医学的な意見を躊躇することにつながる。

 

◯ 暗黙の発言理論と被雇用者の沈黙

暗黙の発言理論は、結果的に組織(社会)において適切な発言機会を奪ってしまうことになり、個人の防衛本能がかえって組織改善のリスクを高めてしまう事に結びつく。

 

◯ 4つの社会実験概要

ステップ1として多数の聞き取りを元にした複数の「上司への意見の可能性」についての研究をまとめ、暗黙の発言理論が実際に存在することを証明した。NASAにおける「安全に意見を言える」環境においては「抵抗」が少ない事も実証された。ステップ2では具体的にどの様な状況で「暗黙の発言理論」が起き易いかが分析された。ステップ3では自由な発言への抵抗度を計る評価法が検討され、年齢、性別や被雇用の立場、専門性などが評価対象となった。これは個人の性格や個性とは独立した因子と考えられた。ステップ4ではこの理論に基づいて、「抵抗に貢献する度合い」を検討した。逆に言うとどうすれば「抵抗をなくしてより良い結果を導けるか」の実験を行った。例えば組織の中央集権化が及ぼす影響、職場の精神的安全性(psychological safety=何でも言える環境か)、職場への満足度、管理度などを点数化して評価したものです。

 

◯ そして代表的な5つの具体的「暗黙発言理論」が提唱されました。

「強い思い入れ(執着)を持っている仕事への発言は憚られる(思い入れ理論)」「解決策がないと発言しにくい(解決策示せ理論)」「上司を飛び越えるな(順番に上げろ理論)」「上司に恥をかかせるな理論」「出世に響くかも理論」

 

2)  日本は欧米以上に駄目社会なのか

 

欧米が既にワクチンやコロナを卒業しているのに、日本は未だにワクチン推奨、コロナで大騒ぎを続けて、ウクライナ戦争は「プーチンが悪魔」を言い続けている日本は暗黙発言理論を理想的に実証した絶望的な駄目社会なのかと暗澹たる気持ちになります。しかし種々検討してみると、日本は「空気を読む、忖度、同調圧力」は異様に強い社会ですが、暗黙発言理論で問題視される「絶対的権威主義」については欧米よりも緩い社会であると解ります。小さい企業では会社の社長が掃除のおばさんと一緒に食事したり、大学教授がパラメディカルと宴会芸といった風景も普通です。一時欧米から手本とされた「トヨタ式カイゼン活動」というのもボトムアップをうまく活かす「日本ならではの社会風土」から生まれたものです。むしろ近年欧米式の経営方式(株主主体とか社外理事とか高給のCEOとか)を強制されるようになって日本本来の柔軟な社会が失われつつある事が問題なのではないかと私は思います。ワクチンを「強制」としなかったのは「厚労官僚の良心」と受け取りたいですが、コロナ問題やウクライナ戦争における大手ジャーナリズムの硬直化といった問題は日本社会の経営欧米化の弊害が直に出た結果の様に思います。

 

21世紀に日本がしたたかに生き残って行くには、欧米の強制には面従腹背、日本ならではの社会風土の良さは死守してゆくことが大事だと思います。

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Airspeed Oxford Mk1 AZmodel 1/72

2023-01-02 11:10:55 | プラモデル

英国第二次大戦時の練習機定番といえるAirspeed Oxfordを作りました。Airspeed社はグライダーのHorsaとこの練習機Oxfordが代表機で割と地味な航空機メーカーです。1930年代初頭に航空機の発達によって引き込み脚や可変ピッチプロペラ、銃手や爆撃手などのトレーニング用航空機の必要性を空軍省が各メーカーに発注し、AS6として6番目の開発航空機としてAirspeed Envoyを開発していたAirspeed 社はその発展型としてOxfordを上梓し、その扱い易さや高性能によりAS10として採用されました。パイロットの練習用にdual control可能な並列シートを採用し、爆撃手練習用には機首に腹臥位で確認できる大きなガラス窓を採用しました。航法士席をパイロット後方に、銃手練習用にArmstrong Whitworth回転銃座が採用されました。Mk1はArmstrong Siddeley Cheetah IXエンジン350馬力2機を搭載して最高速度300km/時でした。Mk1は固定ピッチの木製プロペラで可変ピッチはフェイクでしたが、後の改良型MkIII以降ではWASPエンジン搭載で可変プロペラになりました。初期型はスピンに入ると立て直し難いという欠点があったようですが、改良され戦後に至るまでAirspeed社で4,411機その他の社で4,175機計8,586機作られました。英国連邦のほぼ全ての国で練習機の他多用途機としても1950年代まで活躍しました。

英国練習機の定番Airspeed Oxford  AZmodel 1/72  英軍機の特徴として、大戦前と大戦後半米軍が参戦してからは翼下面にも国籍マークがある。

モデルはチェコのプラモデルメーカーAZ model製で、日本語の解説もあります。20年くらい前の金型で、レジン製部品も含まれます。Frog製の古いモデルもありますが、それよりもVariationが出る様改良されています。しかし古い東欧製のモデルなので整合は今ひとつでパテとヤスリ掛けは必要です。制作図通りに下面はトレイナーイエロー、上面はダークアースとダークグリーンの迷彩にしました。ミッキーマウスパターンなので初めにダークアースを塗ってから、油粘土とキッチンペーパーでマスキングしてダークグリーンをスプレーします。どちらも100円ショップで買えますし、油粘土は回収して何度でも使えます。

油粘土とキッチンペーパーでマスキングする。      いずれにしても組み上げてからヤスリとパテ作業が必要。

機銃手訓練用のGun turretを装着したバージョンはプラモデルとしてもレアものと思います。秋葉の中古ショップで2,000円で見つけて即購入。

40年以上前に作った多分Frog製のOxfordと並べてみました。

大昔作って残っていたOxfordと並べてみました。下面はskyで塗装してます。

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