rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

癌治療学会の記録2023

2023-10-22 12:03:01 | 医療

昨年もがん治療のトレンドとして癌治療学会の記録をまとめました。昨年はがん治療と栄養、リハビリ、ポストゲノムの応用といったテーマがあったと思いますが、2023年10月19-21日に開催された今年は「遺伝子解析による個別化」のほかには目新しい技術はないものの、幅広くリベラルアーツの視点で未来を拓くという内容だったと思います。会長の慶応泌尿器科教授の大家氏の好みが出たかなと言う内容でした。以下に特別講演として視聴したものを備忘録的に記しておきます。

 

I.  特別講演「これからの日本」元内閣総理大臣 小泉純一郎

前回慶応の大家教授が主催した泌尿器科学会総会でも細川元総理の講演があって盛況だったのですが、今回は慶応の先輩でもある小泉氏を引っ張り出して「これからの日本」と題して講演。1/3位入れば盛況のメイン会場が、通路が立ち見で埋まる程の盛況になりました。内容は80台を迎えて活舌もやや衰えてはいましたが、1)原発廃止、ドイツが廃止できるのになぜ日本はしないのか。豊富な地熱や風力、太陽光で代替えするべき。産廃規制は厳しいのに原発廃棄物は緩いまま。2)戦争反対、若者を戦場に送ってはいけない。第二次大戦は無謀で無益だった。3)アメリカ万歳、米国に占領されたのは、他国(ソ連とか)でなくて良かった。(まあ異論はないものの負の面も余りに多いし、いいかげん「占領」は終わるべき、という視点がないのはブッシュの前でプレスリーを踊る芸風から致し方ないかなとrakitarouため息)4)日本は世界に雄飛すべき、日本の食や文化は世界に受け入れられている。もっとそれを生かして日本の良さ、思想を広めるべき。(これはその通り)5)常に勉学は続けよ、座右の銘で佐藤一斉の名言『少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り、壮にして学べば、則ち老いて衰えず、老いて学べば、則ち死して朽ちず、』を実践している由。これもその通りと思いました。

 

II.  世界観講演「からだ」と「こころ」をつなぐ 作家・臨済宗住職 玄侑宗久

これはrakitarouが泌尿器科総会の企画時に、大家教授に「市民公開講演」として慶大出身の玄侑氏の講演を提案したものを今回の癌治療学会で実現(市民講演ではなかったですが)した内容だったので是非聞きたいと思っていたものです。氏は医学的知識も豊富なので現代医学と日本人的な死生観について、話が聞けるとよいと思っていました。今回は「医師」を対象とした講演だったので、やや専門的な「身体」「こころ」「脳」と「仏教的認識論」の内容でした。「瞑想」は意識を大脳から切り離すことで間脳や辺縁系への大脳からの刺激を開放する作業、からだの各部分への気遣い(意識をあえて向ける)によってからだの悲鳴である「やまい」(やまいの高じた「がん」も)防げるのではないか、という内容。瞑想の実験として白紙に書かれた黄色い四角が二重にみえる状態を保つと中央に紫の物体が浮いてくる、というものや、食べてすぐ寝るのは身体を働かせたまま意識を向かわせない「やまい」のもと、といった話は興味深いものでした。

 

III.  世界観講演 春画にみる養生・身体・笑い 京都芸術大学 石上阿希

体位に無理があるし、しかもモノが顔と比較して大きくないすか?という図  大英博物館の春画展、入口にこんなの掲げて大丈夫?という図

 

予想外に面白かった講演。日本の江戸期前後春画の特徴は、1)顔と性器が同じ大きさで無理な体位で描かれる2)男女の性が同等に描かれ、どちらも喜悦風3)LGBTQ何でもあり4)下劣とされながら家宝でもあった5)版画は、当時の印刷技術の粋を尽くしている6)性と健康を結ぶものや風刺、笑いに結ぶ内容もある7)性と怨念、霊を描くものもあり、庶民の心情も表していた。明治以降忌むべきものとして顧みられなかった日本の春画を見直す事で、2013年に大英博物館で春画展が開催され、R指定ながら入場制限が出るほどの大盛況を博し、特に2や3、7といった特徴が、宗教的タブーの多かった西洋絵画にない魅力として受け入れられた。通常の展示と異なり、男性よりも女性の入場者が多かったといった紹介がありました。これらの特徴を表す春画のスライドでの例示も楽しいものでした。対をなしたのがyou tube「オトナの教養講座」で有名な「お尻博士」山田五郎の世界観講演「西洋絵画に見る医療」だったのですが、19日は参加しなかったので残念ながら聴講できませんでした。

 

IV.  未来先導講演 経済キャスターの現場から 経済キャスター 小谷真生子

 

4年間日航のスチュワーデスを務めて退社後いきなりNHK看板番組のメインキャスターになり、「ニュースステーション」や「ワールドビジネスサテライト」等でメインキャスターとして活躍、世界経済フォーラム(WEF)の国際メディアカウンシルのメンバーでもあるという「ダボス会議・グローバリズム側の申し子」的な存在。地方短大卒の女子が「どこでそちら側に徴用されたの?」という興味で聴講。しかも講演内容は「なぜ私はこうなった?」というものでした。結論的には、運と努力・実力と思いましたが、スチュワーデスになる目的が世界をただでビザ取得の上見て回れる事であり、メディアの仕事をずっとしたかった。父がNHKの報道部で海外勤務であり、ソ連崩壊や天安門の時も日航職員として現場を体験できた。ユーゴ内戦の取材や阪神の震災でヒトの死に直面して「現場報道よりも金融経済」の面で身を立てたいと決心してそちらの道で頑張るうちにこうなりました、という内容でした。経済界とWEFとのつながりを考えると経歴も納得でしょうか。「子育ては女性の社会進出と同等以上に貴重な仕事」人生100年の時代に女性が子供を産んで育てられるのは始めの2-30年しかないことを自覚して人生設計をすべき、という主張は「どの口が言う」と攻撃されてしまうけど私の本音です、と自身の出産経験を踏まえて話したのは印象的でした。

 

V.  教育講演2 がん治療の医療経済評価 慶応義塾大学 後藤 励

通常新たな医療技術は1だが、2の技術も大事

 

これは本来の医学的内容で勉強するべきもの。新しい薬剤の薬価を決める時に中医協などに資料を提出する際の検討事項などを実際に大学でいかに中立な立場で検討するかについての講演。演者は京都大学医学部を卒業して経済学部大学院に進み、医療経済学の専門家として慶応の経済で教鞭を執るという異例の経歴を持つ貴重な存在で私としても勉強になりました。知ってはいましたがICER(増分費用効果比)とQALY(質調整生存年)を考慮して、増分費用効果比が通常話題にならない図の第二の象限、(つまり費用が減ってしかも医療の質はあがる)につながる「がん治療のoff ramp strategy」(薬の上手な止め方)について近々講演しようと思っているので大いに参考になりました。

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現在のイスラエルは「超人・動物」思想だ

2023-10-18 14:17:40 | 社会

2023年10月7日、パレスチナ人が幽閉されているガザ地区から突如抵抗勢力のハマスがイスラエルを奇襲、市街地に突入して市民ら多数を殺害、一部を誘拐して連れ去り、世界に衝撃を与えました。イスラエル政府と国防軍(IDF)は直ちに反撃を開始し、ハマスが2-5,000発のロケット弾を発射したのに対して、既に6,000発の爆弾をガザ地区内に落としているという事です。また10月9日にはガザ地区の完全封鎖と水などの生活必需品搬入禁止が発表され、100万人以上のガザ地区住民に南に移動する様通告が出されています。

 

Ⅰ.  ウクライナ戦争との明らかな違い

 

今回の突然起きた中東紛争が、1年以上続くウクライナ戦争と明らかに違う所は、ウクライナ戦争が正規軍同士の戦争であるのに対して、ハマス・イスラエル軍共に一般市民の殺戮を迷わず行っている事です。紛争の当事者は「民間人と戦闘員」「民間施設と軍事目標」を明確に区別しなければならない、と戦時国際法には定められています。これを守らない場合は「戦争犯罪」として断罪されます。たとえ国家の非正規軍であるハマスが戦争犯罪を犯したとしても、イスラエル政府と正規軍であるIDFは戦時国際法を遵守して粛々と対テロ組織戦争であるCOIN (counterinsurgency)を進めねばなりません。

ヒズボラが正規軍かどうかは微妙ですが、シリアやレバノン、イラン、エジプトの軍は正規軍として扱われるべきで、ハマスとの戦争が即アラブ諸国の正規軍との戦争と同じであると法的に規定するのは誤りと考えます。世界の多くの識者は、イスラエルが北部ガザのパレスチナ難民を南に移動させて、ガザ地区北部を爆撃する目的はガザの占領(土地収奪)にあるだろうと考えています。

エジプトはイスラエルにハマスの攻撃を知らせていたというニュース

 

II.  現在イスラエルの根本思想

ホモデウスの概念を解説した「ノガッチ」さんの図から アルゴリズムを超越したヒトとしてホモデウスが君臨する 2020年世界経済フォーラムにおける氏の講演

 

では、何故理性的であるはず?のイスラエルが躊躇なく戦争犯罪を犯して躊躇うところがないのか、当然多くの人が不思議に思う所ですが、現在のネタニヤフ政権とそれを支える右翼新入植者は、米国政府の中心であるネオコン思想と同一であり、大きくはグローバリズムとつながっています。イスラエルの社会学者であるユヴァル・ノア・ハラリは「サピエンス全史」、「ホモ・デウス」といった世界的著作で有名ですが、彼はグローバリスト御用達として彼の思想がグローバリズムの思想的バックボーンになっていると考えられます。著書「ホモ・デウス」では、AIの発達により、ヒトの価値はAIで代用できない価値を生み出す1%の「超人」とどうでも良い99%の「無用者被支配階級」に分かれてゆくと主張しています。それらについて週刊東洋経済で特集された内容を以前「データ階層社会」としてブログにまとめました。有体に言えば、近代社会は全てのヒトは平等で社会的に同じ権利を持ち、同じ価値で判断されるというのが大前提であったはずですが、AIの発達した「ポストモダン」の社会においてはヒトの価値は平等ではない、とされ既にイスラエルではユダヤ人と非ユダヤ人では優先度が異なるという法律さえできているのです。「超人」はニーチェですが、「動物化」はフランスのアレクサンドル・コジェブが提唱した概念だそうです。

我々が戦っているのは「動物人間」だからそれにふさわしい扱いをすると公言するイスラエル国防相

イスラエルのヨアヴ・ギャラント国防大臣は「ガザ地区の完全な包囲」を宣言した。電気も食料も燃料もなくなり、すべてが閉鎖されます。「私たちは動物人間と戦っているので、それに応じて行動します。」と宣言しており、イスラエルが政府としてパレスチナ人はヒトではないので人権や平等の概念に当てはまらないと公にしています。しかし流石にこの「異常さ」は、ネオコン・グローバリストは「当然」と考えても、99%を占める世界の「まとも」な人達には受け入れがたく、大きな反発が起きています。いくらメディアがイスラエルとパレスチナの犠牲者について異なる呼び方で差別化を統一しても(図)、受け入れられるものではありません。米民主党の暴力装置として機能したBLMも「パレスチナ支持」を打ち出したほどです。ヒトとして扱われない事に憤る運動がBLMなのですから当然の帰結です。

メディアはイスラエル人犠牲者は「殺害された」、パレスチナ人は「死んだ」と表現を統一  BLMはパレスチナ側と連帯

III.  グローバリストの政策は「超人」「動物」思想だ

 

グローバリスト、ネオコンの政策は世界が1%の富と権力を持つ「超人」と99%の「無用者階級(subhuman)」からなるという前提で進められる。超人同士は同じ権利で平等だが、99%は動物であり、動物同士は平等であっても価値としてはどうでも良い扱いにされる。コロナ、ワクチン、ウクライナ戦争、パレスチナ平定、全て同じ視点であると考えると納得がゆくように思います。つまりコロナやワクチンで無用者階級が何人死のうが「マター」ではない(問題ない)し、ウクライナ戦争で鉄砲玉のウクライナの若者がどれだけ万歳突撃で死亡しても、グローバリスト・ネオコンの目標である「ロシア人・プーチン体制撲滅」のためならば問題ない、となるのです。日本人にはいまだに「グローバリズム信奉者」がいるのが不思議ですが、いくらグローバリズムに忖度しても「日本人など99%の無用者階級にしか扱われないという事を自覚していない阿呆」としか言いようがありません。体制順応していれば事なきを得るだろうという考え方をハーバード大学アミー・エドモンドソン教授の「Implicit Voice Theory(沈黙の発言理論)」として紹介しましたが、本来の日本人は「和して同ぜず」を本旨とする多様性の民族であり、方言という「言葉の壁」(日本語も)を作って自分が一番と思いながらも互いを尊重して二千年を生き延びてきた民族です。この激動の時代に日本人は「糞の様なグローバリズム思想」に忖度などせず、再び賢さを発揮して生き延びるべきと考えます。

 

追記: (2023年10月19日)イスラエルは情報戦でも敗れた

10月17日Middle East EYE誌の翻訳記事 写真はAP

 ​ガザのアル・アフリ・アラブ病院が10月17日に爆破され、500名以上の患者や避難民が殺された​と伝えられている。現地の西側の記者もイスラエルによる攻撃だった可能性を指摘しているが、ガザを狂った様に爆撃していながら、今になって​イスラエルはパレスチナ側の誤爆だと主張しました​。ウクライナ戦争ではロシアは民間施設を攻撃する場合も、西側の宣伝材料にならないよう民間人の被害を最小限にしていますが、パレスチナ人を「動物」扱いしてきた時点でイスラエルの負けなのです。ネオコン、グローバリストの余りの傲慢さには吐き気を催すほどですが、これからいくら取り繕っても(実際にイスラエルの攻撃だったかはもう別問題として)今回の戦争はイスラエルが負けなのです。それを支援したバイデン政権も同様に次の選挙では勝てないでしょう。バイデン支持はイスラエル支持と見なされますから。

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Vought OS-2U Kingfisher AZ model 1/72

2023-10-08 19:32:58 | プラモデル

米国製水上フロート機ボートOS2キングフィッシャーの英国海軍版を作りました。キングフィッシヤー(カワセミ)はカーチス・シーガルの後継機として1938年最新技術で翼を設計された単葉機として開発され、フィラデルフィアの海軍工廠で製造されました。フラップとエルロンを同時に活用して高い揚力を得られるよう工夫され、空冷星形プラットアンドホイットニー450馬力エンジンを搭載していました。機首と通信士用の後席スカーフリングマウントに装着した7.62mmブローニング機銃を装備していました。最高速度は275km、航続距離は1,400㎞、295kgまでの爆弾、爆雷を装着可能でしたが、主に偵察、救難任務、訓練に用いられました。英国には約100機が引き渡されて哨戒、救難任務などに使用されました。大戦後半からは後継であるカーチス・シーホークに変わられ、1944年まで使用されました。

模型の元になった実機とAZ model 1/72 OS2U kingfisher

モデルはチェコのAZモデル製で、金型は比較的新しいものの東欧のプラモデルらしいアバウトな作りであり、それなりに形を整えるには工夫が必要です。パーツは55個で陸上型も作成可能ですが、本来のフロート機で作成。英国海軍2種とオーストラリア海軍のデカールが入っていました。フロートの策や手すり、ピトー管などは自作が必要です。乗員は付いていないのでハセガワ製を流用しました。前任のカーチス・シーガルと後継のカーチス・シーホークを並べてみました。大戦中の飛行機発達の歴史が分かる感じです。

上面エクストラダークシーグレーとダークスレートグレーの迷彩、下面はスカイ

後継のカーチス・シーホークと前任のカーチス・シーガル

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無理が通らず、道理も通らず

2023-10-07 00:02:49 | 社会

脱炭素社会の強要、新型コロナ感染症のパンデミック、危険な遺伝子ワクチンの強要、これらを組み合わせた経済のグレートリセット、それに伴う貧富格差の増大、米国ネオコン民主党を操作して大統領選挙を偽装、ウクライナ戦争を機に世界戦争を目論むなど、道理を無視したグローバル資本主義勢力のこの数年の所業は正に「無理が通れば道理が引っ込む」状態だと考えてきましたが、これらほぼ全てが思い通りに進まなくなり、現在の世界は「無理も通らず、道理も通らず」の状況です。この1か月位で世界の情勢が大きく変化してきた様に見えます。

 

I.  メディアのアジェンダ設定理論(Agenda-setting theory)

 

しかし日本のメディアを見る限り、世界が大きく変化してきている状況は解りません。前回それはメディアの巧妙な「欺瞞戦略」によると説明しましたが、「世界の変化」から目を逸らし、話題にして欲しい話題のみを世間に広げる、という「隠ぺい」と「誇張」、大きな問題を「曖昧にぼかす」という欺瞞の技法を用いたメディアの手法を「アジェンダ設定理論」と言い、メディアの恣意的な報道によって世論がどの話題、どの政策方向に形成されるか、の能力を示すものと言われます。この理論は1920年代にウオルター・リップマンによって導入され(著書「Public Opinion」、1960年代にバーナード・コーエンによって発展したとされます。この理論で大統領選挙のプロパガンダも形成され、世界の政治、歴史にも大きな影響を与えます。

 

リップマンの著書でも説明された通り「真実」と「ニュース」は同一ではありません。真実全体を大衆は理解できないのでメディアによる「ニュース化」によって大衆は真実の一部を切り取り、変形させ、理解したつもりになります。そこには議題設定(取捨選択)、アクセシビリティ(目立つ様に繰り返し取り上げる)、スキーマ処理(単純化、明確化)といった過程が加わり本来の真実とは大きく異なった「ニュース」を大衆は渡されることになります。そこで情報を受ける大衆側にニュースを批判し、解釈する「リテラシー」が必要になります。渡される情報を鵜吞みにするだけではメディアのアジェンダ設定による「洗脳」に陥ることになります。

 

II.  アジェンダ設定に「無理」が多すぎて「道理」も通らなくなってきた

 

最近のニュースには、「強弁」で押し通すことに明らかな「無理」が生じ、結果的に「道理」も通らない、無理も道理も通らないものが多くなってきた様に感じます。以下にそれらの例をあげます。

 

1) 米都市各地がゾンビシティになっている件

フィラデルフィアの街中に溢れるゾンビ化した人々

民主党が強い都市に顕著と言われているのが、不法移民の増大とドラッグの蔓延、犯罪の激化(10万ドル以下の窃盗は軽犯罪)、店舗襲撃の日常化による街中の店舗消失、アマゾンの配送トラックさえ略奪される不法都市化の問題です。先日まで「移民への国境の解放」は「人権問題」としてこれらは問題化しないと強弁されていました。

 

2) ソドムとゴモラもかくやという山火事や洪水

マウイ島の火事も酷い様でしたが、カリフォルニア、カナダ東部などの前代未聞の規模の火災被害も悲惨でした。そしてNYが流される程の大洪水、欧州でもドイツなどで大洪水が発生しており、どうも不要な戦争を続ける事への「神の怒り」ではないかと思わせます。

 

3) 米補正予算でウクライナ資金が別掲に

騒動のあおりを食って下院議長が解任へ

 

2023年10月からの新予算は、ただでさえ借金財政が膨らむ米国家予算に対して、民主党がウクライナ支援をセットにした予算を強行して通そうとして頓挫、ウクライナ資金を別掲にすることで当座の予算が通過しました。敗北が決定的で腐敗しかないウクライナに資金援助することは「どぶに捨てる」に等しいから共和党は反対だったのですが、セットを外した事で予算が成立しました。この経緯を何故かメディアは報道しません(共和党強硬派が反対だったとだけ報道)。金がもらえないウクライナは当然戦争を続けられず、敗戦になるでしょう。

 

4) 不法移民数が外国人の侵略人数として最大に

社会生活が保てなくなるほど外国人が不法に襲来して住み着くなら、十分国家への侵略でしょう

 

国家への侵略は武力によるものに限りません。非武装でも大量の不法難民が押し寄せて社会を破壊すればそれは立派な侵略です。国境の壁を壊す、不法難民を取り締まらない、結果は外国による侵略を許す事と同じです。2022年米国とメキシコ国境で合計240万人の不法滞在者が逮捕されました。2023年度は最初の7か月で既に140万人を超える人数となっています。しかも逮捕されてもタイトル42(不法滞在者追放権)が終了して仮釈放プログラムが創設されて、不法移民が街に溢れる状態になります。これは外国からの侵略と言って良いでしょう。

 

5) カナダ議会ナチス称賛問題

ウクライナではカナダ議会で賞賛されたフンカ氏の記念切手が発売された由(かねてから予定されていたという証拠)

 

カナダ議会では第二次大戦でソ連と戦ったウクライナ兵(つまりナチ側)をゼレンスキー氏と共に英雄とスタンディングオベーションで称えるという愚挙を全国ネットで放送し、散々顰蹙を買った挙句に「これは下院議長が独断でやった事」と強弁して議長の引退で幕引きを計りました。これは無理も道理も通っていない。

 

6) 米民主党予備選中止へ

民主党挑戦者のRFケネディ氏が独立候補で出馬」と予備選中止を「解らぬよう発表」するメディア

 

来年の大統領選挙に向けて、共和党は「トランプ一強」で予備選挙を通過しそうですが、民主党は大人気のRFKJr.が立候補しているものの、痴呆状態のバイデンでは演説会も開催できないため、ケネディを認めたくない民主党中枢は前代未聞の「予備選中止」を決めたようです。つまりバイデン不戦勝にするつもりです。ケネディ候補は仕方なく無党派から立候補する可能性を示唆しています。党内の予備選を行わないというのは、民主主義の根幹にかかわる事態と思うのですが、騒ぐメディアはなさそうです。

 

7) ナゴルノカラバフ降参

9月19日にわかに出現したアゼルバイジャンによるナゴルノカラバフ軍事攻撃は、アルメニア人が降伏することで終了しました。この日本人にとって、どこにあるのかさえ不明な地域紛争は、9月11日からアルメニアと米国が合同演習を行っている最中に勃発し、アゼルバイジャンにロシア軍が平和維持軍を派遣していたのに「平和維持」ができなかった結果となりました。実質停戦後の監視はロシア軍が行うようです。

 

8) ウクライナ戦争いよいよ末期へ

カネも大砲もないNATO諸国      100名出陣しても10人しか戻らないウクライナ兵の惨状

 

2014年以降ずっとドンバス地域に対して「攻撃を続け」ているウクライナは、2023年の夏季攻勢において、西側諸国で訓練され、近代兵器を供与された10個旅団で「攻撃」を続けましたが、3か月経過してもロシア軍が設置した第一防衛線の突破もかなわず、ワグネルに攻略された戦略価値のないバフムトの奪還にこだわり、既に10個旅団は使い果たした状況です。ハンガリー、ポーランド、新政権になったスロバキアはウクライナへの武器協力は拒む方向であり、米国、他のNATO諸国も兵器庫・弾薬庫はカラの状態です。米国からの資金提供もなくなると、ウクライナは降伏する以外なくなります。維新の会は停戦を主張してロシアに渡航した鈴木宗男議員を除名するという愚行に出ましたが、自民、立憲などから一人もロシアにパイプがない状態で唯一強みとなる宗男氏を除名するとは「馬鹿も尽きるところまで行った」(もともと維新などクズ政党と思っていましたが)ものだと呆れるばかりです。

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