rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

科学(サイエンス)の衣を着た政治的プロパガンダ

2021-08-26 11:14:48 | 政治

政治的決定を民衆に従わせるには法制化が必要ですが、進んで従ってもらうためにはその決定に対する「権威づけ」が必要になります。権威付けによって民衆が進んで従ってくれれば法制化に罰則の必要がありませんし、政策の実行性も高まります。21世紀の政治力学も2千年来変わらず「我欲と煩悩」が原動力になってはいますが、民衆を従わせる「権威づけ」には20世紀に大いに発達した科学(サイエンス)が用いられるようになりました。

以下にざっくりとした解説を試みようと思います。

 

I.   民衆に政策を自ら従わせる手法の変遷

1) 古代合議制

人類が集団生活をするようになると、コミュニケーションによってその集団の行動について決定を行なう必要が出てきます。集団が小さいうちは構成員全員か家族の代表などが集まって集団合議によって物事を決めていました。古代における民主主義の原型はそのようなものであったと思います。その際権威付けに用いられたのは圧倒的なパワーを持っていた「自然」であり、その意思を伝えるとされる「巫女」の預言が重宝されたと思われます。

 

2) 宗教(神の権威)による支配

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの一神教の教義が完成すると、「神の名の下」に政治が行われて「教会による支配」が完成します。現在でも教義に忠実な「原理主義」が信奉されると、日常生活自体も宗教教義に従って行なわれますが、世俗化されることで日常生活と宗教は一般的には切り離されています。このきっかけになったのは中世のルネッサンスによる宗教的束縛から「人間性(欲望)」を復活(解放)させる運動であったと思います。この欲望を解き放った事により、便利さや功利性の追求が可能になって科学と資本主義が発達します。

 

3) 民族主義による支配

「民族」や「血の純潔」といった漠然とした概念に「価値と権威」を置いて、そのためには個人の生活を犠牲にしたり、無理な政策決定がされるのも良いとされる事は現在でも続いています。もともと米国は民族主義国家ではありませんでしたが、DS主体の現在の米国は人種に権威付けすることを極端に嫌うようになり、民族主義的権威付けを「極右」と称して世界から排除しようと必死です。戦前の日本は民族主義に「天皇教」とも呼ぶべき一神教的な概念が加わった複雑な権威思想が形作られ、一個人ではほぼ否定できない強固な権威構造が作られていたと言えます。一民族一国家という「民族国家の概念」が続く限りこの権威付けは否定しがたいことですが、その決定が実は一部の権力者の「我欲と煩悩」を満足させるための政策の「権威付け」として用いられていないかの検証は厳しくおこなわないといけません。

 

4) 経済理論による支配

資本主義が発達して経済的格差が決定的になると、「所有を否定」する原始共産制が「人類の平等を実現する究極の思想」であり、資本主義を否定して人類進化の終わりには共産主義に到達する、という経済理論が大きな権威を持っていた時代がありました。「革命」の名(権威)の下にあらゆる個人の自由を制限する政策が正当化され、それに従わないことは「反革命的」であり糾弾・弾圧されても仕方ないとされる思想を本気で信じていたヒトが日本にも沢山いました。今の中国は共産党の「権威」だけは残していますが、共産主義経済は既に無く、権威付けも怪しくなってきたので3)の「民族主義による支配」に鞍替えしつつあるように見えます。

 

5) 科学(サイエンス)による支配

・20世紀は科学の時代であり、医学を含む科学技術の進歩は全人類に恩恵を与えた事は否定できない事実であると思います。人類皆が科学で証明された結論には信頼を置いており、政策を自ら進んで従わせる手法、権威に「科学的真実」を利用しようと支配者達が考えるのは当然の帰結であると思われます。正しく実証されたサイエンスに基づいて、国民や人類に有益な政策が行なわれる限りは何の問題もないのですが、問題なのは利用されるのが「正しく検証され、実証された科学的真実」とは限らないことです。科学的真実の求め方は以前説明しましたが、実証されていないインチキを含むあたかも「科学的真実に基づいた様に見える政策」を私は「サイエンス詐欺」と呼びたいと思います。以下このサイエンス詐欺について説明します。

 

II. サイエンス詐欺の登場

1) サイエンス詐欺の特徴

 (1) 一部に科学的真実を混ぜることで「全体が真実」であると思わせる。

これは古典的な詐欺師の手法で、一部真実を混ぜた嘘をあたかも全体が真実であると思わせるやり方。意外にも21世紀においてこの手法が堂々と通用しているのは人間の切ない所でしょうか。常識があれば投資詐欺や埋蔵金詐欺などには騙されなくても、サイエンス詐欺は「素人に最先端の科学や医療は理解できない」事をいいことに簡単に騙せてしまうのが詐欺師達にとってはおいしい所です。

 

 (2) 反対意見や異論を封じる。

素人がサイエンス詐欺を見破る最も簡単な方法が「専門家の反対意見が封じられていないか」を視ることです。新しい科学理論は反論や異論が百出するのが当然であり、その一つ一つを丁寧に科学的に証明、説明し、うるさい専門家のpeer reviewer達が納得する事で初めて科学的真実に到達します。異論反論を封じた時点でそれが事実であったとしても既に科学(サイエンス)ではなく、政治的プロパガンダでしかないのです。サイエンスとはそれ位厳しいものだと「真の理系人間」は皆理解しています。

 

2) サイエンス詐欺の例

 (1) 地球温暖化詐欺

化石燃料の燃焼による大気中への二酸化炭素排出が地球温暖化の一因というのは科学的真実だが、温暖化の原因はそれだけではない事も真実。しかも100年に0.8度から1.5度の変動では太古の昔からの流れで何も起きない事も判ってきたが、タブーとされる。多くの議論が封じられている事に注目すべき。炭素排出ゼロ社会の実現、は国家を超えた次元で作られた「政策」である。

 

 (2) 新型コロナ詐欺

SARS1やエボラの様に封じ込めが必要(人類が滅びる?)という前提が間違っているが、その話題はタブーである。ダボス会議に参加する経済支配者達が目論む「経済のグレートリセット」がコロナ後の生活として実現するよう国家を超えた次元で作られた「政策」が実行されつつある。

 

 (3) ワクチン詐欺

ワクチンを打てば元の生活、という嘘はもうばれたが、長期の障害はなく安全という嘘はばれていない。短期の副反応については科学的検証が行なわれつつあるが抗体依存性免疫増強(ADE)や長期の障害についての議論は封じられている事に注目。ワクチンパスポートの導入はコロナ騒ぎが起こる前の2018年の時点でEUによって決められた規定路線。

 

このようにサイエンス詐欺は国家を超えた次元で作られた「政策」実現のために使われているのが特徴の一つと言えるでしょう。これに対抗するには民衆が目覚めることと、国民国家に対して「次元を超えた詐欺政策に従わない」様強く働きかけ、目覚めた国家同士が連帯する事が大事かも知れません。

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無尾翼機再び Lippish P.13a PMmodel 1/72

2021-08-15 11:32:51 | プラモデル

ダグラスF4Dスカイレイホルテン229 でも取り上げたドイツのアレキサンダー・リッピシュ博士が中心に開発段階にあったジェット機です。リピッシュ博士は実用化されたメッサーシュミットMe163ロケット戦闘機の開発にも関わり、ペーパークリップ作戦で戦後米国に移住して戦犯にならずに研究を続け、米軍の軍事技術の発展に寄与した一人で1950年から60年代にかけてF-102デルタダガーやF-106デルタダートなどの開発に関わったと言われます。

P13仕様の無尾翼機の模型を持つリピッシュ博士       Lippish P13a PM model 1/72

 

P13a はラムジェット推進が計画されていて、ターボファンなどの圧縮装置を必要としないラムジェット(筒内のコーンで整流して空気速度を亜音速まで増やすのみ)はこの機体の様な小型化には適していますが、ラムジェットを働かせるためには300km/h程度の初速が必要になるのがネックで、現在に至るもミサイルの様な物以外で実用化された飛行機はありません。この機も初速を得るために他の飛行機にミステル形式で発射させるか、尾部に付けられたロケットエンジンで離陸してからジェット推進に切り替える必要があります。計画では石炭(液化?粉末化?)を燃料にして航続距離1,000km(速度1600km/h)を目指していたとされるので実用化されていたら30mm機関砲2門を装備し、かなり連合軍爆撃機には手強い相手になったと思われます。

ラムジェット推進なので機体は非常にコンパクトで量産し易い設計、尾部に離陸用の補助ロケットが付いている。 脚はMe163と同様着脱式で着陸は胴体下のソリで行う。

 

模型はトルコのPM modelで比較的新しい(2010年代)物ですが、操縦席は椅子と操縦桿のみ、胴体内はがらんどうだったので計器板、尾部のロケット噴出口や機銃、ラムジェットの吹き出し口などを追加してみました。接合などはやはりアバウトだったのでパテ埋めをして筋彫りの追加なども行ってみました。塗装は計画上の物と思いますが、模型の指示通りに下面ライトブルー(RLM76)、上面レッドブラウン(RLM81)とライトグリーン(RLM82)で垂直尾翼部が斑点迷彩です。以前作ったホルテン227とMe-163を並べてみました。

無尾翼ジェット機として完成形であるHortenはLippish設計の手前2機と比べると大型で設計思想の違いが良く解る。

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オリジナルの新型コロナパンデミックは既に終息

2021-08-13 22:18:13 | 医療

日本はデルタ株と呼ばれるインド発祥の新型コロナ変異種が猛威を奮っており、ワクチン2回接種者も普通に感染し、当初、日本人は感染しにくいと言われていた新型コロナもHLA-A24という日本人に多い組織適合抗原の予防効果(ファクターX)がデルタ株には効かない事が明らかになった事でアジア・日本も欧州並みの患者増加が懸念されています。

100万人あたりの感染者数は、現在日本はインドよりも多い。ワクチン先進国で3回目ワクチンも打っているイスラエルは爆増中

 

以下にアゴラ(加藤完司氏の記事)から引用します。

(引用開始)

まず免疫に仕組みから。ヒトの免疫には自然免疫と獲得免疫があり、獲得免疫応答のひとつが細胞性免疫で、キラーT細胞とヘルパーT細胞が感染細胞を殺す役割等を担う。(東大医科学研究所の佐藤博士らの)研究により、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の一部が、「HLA-A24」という日本人に多く見られる型の細胞性免疫によってきわめて強く認識されるということが、免疫学実験によって実証された。すなわち、新型コロナウイルスの侵入に対して「HLA-A24」がそれを認識、細胞性免疫機構に働きかけてウイルスを攻撃する。日本人が新型コロナに感染しにくい理由を、ファクターXとか自然免疫とか呼んできたが、実態は「HLA-A24」だった。

次にいくつかの変異株に対する反応。変異株とはスパイクタンパク質のRNAの構造に生じたわずかな違いで「インド株」と「カリフォルニア株」ではL452R変異と呼ばれる変異である。具体的にはヌクレオチドの一部のアミノ酸のL(ロイシン)がR(アルギニン)に変わっただけ。このL452R変異が、更なる免疫学実験によりHLA-A24による細胞性免疫から逃避することを実証された。これはインド株が細胞性免疫から逃避することを実証した世界で初めての成果だそうだ。

一言で言えば、インド株に対しては日本人の自然免疫は無効であることが証明され、もはや日本人は免疫に関し昨年までの欧米人と同じレベルになった、ということである。これが現在の第五波において、欧米諸国と同じ感染レベルで感染者が増えている背景である。

さらに、L452R変異は、「HLA-A24」から逃避するのみならず、コロナウイルスの感染部位である肺胞に多数存在する感染受容体ACE2への結合性を高め、ウイルスの膜融合活性を高めることによってウイルスの感染力を増強させることも明らかになった。

(引用終了)

上記から言える事は既に世界で流行している新型コロナ感染症は昨年春武漢を発祥とされて流行し、パンデミック宣言が出されたオリジナル新型コロナとは性質が別物という事です。

以下の図で現在流行している各国のコロナはオリジナルの新型コロナでは既になく、オリジナルは今年の春にほぼ収束した事が理解できると思います。一つの型が収束して感染者の数が減っている期間が短いから同じ感染症が流行し続けている様に見え、パンデミック終息宣言が出せずにいるのだと思います。数か月感染者が途絶えて季節的に別の株の感染が増加する流行り方であれば解りやすいのでしょうが。

各国で2021年8月9日時点で分離されるコロナの型(デルタが殆どでオリジナル=otherはほぼゼロ)   日本で分離されるコロナの型(otherはほぼゼロ)

 

大きな括りで新型コロナだが

毎年冬に流行する季節性インフルエンザは大きな括りでABCに分かれ、毎年ABが流行しますが、型が異なり、コロンビアとか香港とか株の名前が付けられています。それに合わせてワクチンも毎年異なる種類が作られます。コロナウイルスも旧来からある4種類の風邪ウイルスHCoV-NL63、HCoV-OC43、HCoV-HKU1、HCoV-229Eを総称して「旧型コロナ(common HCoV)」、季節に関係なく変異しながら新しい株となって流行している現在のコロナを「新型コロナ」と総称して、インフルエンザのA型B型の様な括りで呼べばよいと思います。つまり、現在の流行を第5波などと呼ばず、デルタ型の第一波と考える方が正しい。そうすれば昨年作られたコロナワクチンという「昨年のインフルワクチンを今年打つ」様な真似はしなくなるでしょうし、新型コロナを季節性インフルと同じ第5類感染症に変えて、保険診療にした上で、イベルメクチンや新規薬剤をどの医療機関でも早期から使える様に変更する方が実臨床に役立つと考えるようになるでしょう。これだけ変異を繰り返して強力な株が出現するということは、今後数年は、新型コロナは変異を続けながら季節に関わらず流行が続くと考える方が科学的です。重症化率、致死率は幸いずっと同じで低いままですから、症状のある人を全ての医療機関で検査、診療し、重症化する人を中核病院で治療する態勢を取れば「現在の様な保健所で全例管理した上で限られた医療機関のみで対応」という枠を外す事で医療崩壊を防ぐ事ができます。薄々もう国民全てが気付いて実践している様に、英国同様、普通に感染に気を付けて暮らす生活に戻り、緊急事態宣言はもう止めるのが正しい対応と言えるでしょう。

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Bristol Beaufighter TF.X Airfix 1/72

2021-08-09 11:09:29 | プラモデル

Airfixの新金型になったブリストル・ボーファイターを作りました。ボーファイターは1939年から1960年まで使われた息の長い飛行機で、原型となったボーフォート雷撃機から派生した重戦闘機として開発されました。戦闘機としては運動性能などが不十分で、むしろ戦闘雷撃機やロケット弾を装備して船舶攻撃等に多用され6,000機も生産されました。TFXはTorpedo fighter 10型ということで、低空性能を高めたハーキュリース17エンジンを搭載していました。ボーファイターはやはり多用途で全木製、俊足を誇ったモスキート戦闘爆撃機などに比べると地味で馴染みがありませんが、英国ではかなり信頼されていた様でHendonの英国空軍博物館にもノルマンディー作戦時のinvasion stripeを施したボーファイターが陳列されていました。ダックスフォードの空軍博物館でもレストア中の物がある様です。長距離型は翼内の機銃が燃料タンクになっており、胴体下部に20mm機関砲4門と後部銃手用の7.7mm機銃があり、27kgロケット弾8発か、110kg爆弾x2またはマーク13魚雷1を搭載しました。

英国空軍博物館に展示された実機(rakitarou撮影)          ボーファイター TFX 1/72 Airfix 14気筒1200馬力のハーキュリースエンジンを2機搭載

 

模型はAirfixの新金型で殆ど問題を感ぜずに作れる良い作りで、出来上がりも実機に近く、素晴らしいものです。Fockewolf190との2機セットを購入したので必要とされるアクリル系の塗料10種類と筆も2本付いて、Dog fight中の状態を製作しても良い様にスタンドも付いている「お得セット」です。塗料は普段使っているグンゼ系のラッカー塗料を使ったので、上面エクストラダークシーグレー、下面ダッグエッググリーンでスプレー塗装しました。翼端灯もクリアパーツで再現されていて操縦席内も精密であり見栄えが良いです。古い金型のAirfix モスキートを並べてみました。

水平尾翼の上半具合も正確に再現されるよう模型が設計されているのが良。

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