rakitarouのきままな日常

人間様の虐待で小猫の時に隻眼になったrakitarouの名を借りて政治・医療・歴史その他人間界のもやもやを語ります。

リアルフィギュアのトレンドでCampus Friends Set1/24を作ってみた

2020-12-26 18:43:13 | プラモデル

いつもは1/72の飛行機ばかり作っていますが、昔はかなり陸軍のミリタリーも作製していて、1/35でしたが、兵士達を作り込んでいました。自分が陸自に所属したせいか、今はあまり陸軍物は作らず、憧れの空を舞台にしたモデルが多くなっています。しかし今回は軟派なモデルを作ってみました。

プラモデラー界ではリアルフィギュアがややブームで、各種のリアルな造形の模型が発売されています。元々ミリタリーのジオラマで現実感を出す工夫は30年前から行われていましたが、ガンダムやガールズパンツアーなどややお宅系からのリアルフィギュアや、3DCGでいかに本物に近づくかという流れなども合体している様に思います。正統な美術界でも生島浩島村信之といった写実派がブームです。そんな中、2020年10月に老舗田宮模型からCampus Friends set IIが発売されてその精巧さからモデラー達をざわつかせていました。IIというからにはIがあって、それは1980年代の後半バブリーだった時代に「大学生はファッショナブルでなきゃ」と言わんばかりのフィギュア5体セットが「ミリタリーの田宮」から発売され、恥ずかしながら拙も購入してわくわくしながら作製したのでした。

新規発売のCampus Friends set IIと1980年代のSet I 服装や背景に時代を感じさせます。

今回30年ぶりのシリーズIIですが、時代を反映した今時の大学生達(コロナ前ですが)を良く現していると評判です。1/24縮尺で、本格的な技巧派の諸兄はもっと作り込んだ表情や色合いを出してくるようですが、私の技術としては拡大レンズを覗き込みながら瞳などを書いてまあこれが精一杯でした。

 

自撮りの女性と被写体の女性は健康的なお色気が少ないので短パン化と膝上スカートにして膚の露出を多くしてみました。リアルフィギュアは膚の色味や質感をいかに出すかが大事とされるのでこの方が良いと思います。金属ヤスリなどで削って形を出してから電動リューター(安価な田宮製を購入)で整えて着色します。フレッシュ(肌色)を塗ってから細筆で赤を加えて薄く伸ばす様にすると実際の膚感が出る様です(青やオレンジも上手く使うと良いと指南書にはありました)。

自撮りする女性と一緒に写る友人 改造して膚の露出多めにしました。  写真も自然光の方が肌色が綺麗に撮れるので窓際で撮影。 昭和の男子乱入(set Iから)

 

原付(ヤマハveno)は山吹色の新色が出たのでそれにしました。ヘッドライトは透明プラを自作で嵌めて、ブレーキなどのケーブルを追加してみました。女性のフィギュアは原作のままです。

スクーターの作りも流石に田宮模型は精巧です。  フィギュアは改造なし。ジーンズの色はグレーを塗ってから青を薄く上から加えます。

 

リュックの女性は少し驚いた様な表情になりました。30年前のCampus Friends Set Iの男性が残っていたので作製して並べてみました。Iの女性達は当時作って既に散逸してしまったのですが、同年代のイケテル男子のフィギュアを当時作る気になれなかったので残っていた物を今回タイムスリップした感じで作りました。シャツの裾をズボンの中に入れている所が時代を感じさせます。

リュックの女性は山ガール風でもある。     集合写真(大学生よりは少し上の年代にも見えますね)

 

集合写真では私のレベルで作ってもやはりSet Iの時代から田宮のフィギュアモデルを作る実力は大した物だと感じさせる出来映えだと感じました。

自撮り女性の服の色が渋柿色で今一つだったので少し明るい色に塗り替えてみました。rakitarou(故)に変わった新参者「ちゅら」(沖縄産)も乱入

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英国宰相の映画3本とダンケルク

2020-12-18 17:00:56 | 映画

ケーブルテレビで英国宰相を描いた3本の映画、チャーチル2本とサッチャー、そして関連した米国映画のダンケルクを見たのでその感想です。

 

  1. ウインストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男(原題Darkest Hour)

2017年 英国 監督 ジョーライト ゲイリー・オールドマン(チャーチル)メイク辻和弘 

あらすじ(映画.comから

名優ゲイリー・オールドマンがイギリスの政治家ウィンストン・チャーチルを演じ、第90回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した歴史ドラマ。チャーチルの首相就任からダンケルクの戦いまでの知られざる4週間を、「つぐない」のジョー・ライト監督のメガホンで描いた。第2次世界大戦初期、ナチスドイツによってフランスが陥落寸前にまで追い込まれ、イギリスにも侵略の脅威が迫っていた。連合軍が北フランスの港町ダンケルクの浜辺で窮地に陥る中、就任したばかりの英国首相ウィンストン・チャーチルにヒトラーとの和平交渉か徹底抗戦か、究極の選択を迫られる。アカデミー賞では主演男優賞のほか、オールドマンの特殊メイクを担当した日本人メイクアップアーティストの辻一弘らがメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞した。

  1. チャーチル ノルマンディーの決断 (原題Churchill)

2017年英国 ジョナサン・テプリツキー監督 ブライアン・コックス主演 

あらすじ(映画.comから

英国首相チャーチルのノルマンディー上陸作戦決行までの96時間を描いたヒューマンドラマ。ダンケルクでの救出作戦から4年後の1944年。英国首相チャーチルは、ナチスドイツ占領下の北西ヨーロッパに侵攻するノルマンディー上陸作戦に反対していた。第1次世界大戦中に自ら計画したガリポリの戦いで約50万人もの死傷者を出したことが、指導者としてのチャーチルの心の棘となっていたのだ。連合国軍最高司令官アイゼンハワーに真っ向から反対意見を述べるチャーチルだったが、意見は却下され、イギリス南岸に100万人もの兵士が配備される。首相としての使命と戦争の重責に苦悩するチャーチルは、やがて歴史に残る重大な決断を下す。ゲイリー・オールドマンはメイクでチャーチルに挑んだが、ブライアンコックスは自ら10kg増量してチャーチルを演じた。

 

(感想)

歴史としては1.2の順ですが、公開は2の方が先だったようです。たまたま私も2の方を先に視聴しました。サッチャーもそうですが、最近の映画は偉人であっても一般人と変わらないような弱さや人間的な面を主に描く傾向があります。私はその描き方はあまり好きではありません。それなりの歴史的成果を残す様な人は勿論弱点もあるでしょうが、凡百の輩とは明らかに異なる資質が備わっているはずで、悩みながらもその煌めく資質をいかに発揮したかを描き出す所に映画の価値、監督の力量が出てくるはずです。限られた映画の時間内にあまり凡人と変わらぬ姿を強調して描くと何故そのような思考や決断に至ったか、どのような信念で成し遂げたか、という最も大切な部分が疎かになります。両作とも、チャーチルの描き方はほぼ同じで気弱で偏屈でカミさんにたしなめられて前に進んでゆくような男として描かれます。そのような面もあったでしょうがもっと「政治的な芯になる思想」を描いてほしかったです。1のダンケルクにおける撤退の際には、破竹の勢いであったナチスドイツは西ヨーロッパ全土を制しつつあり、第一次大戦の塹壕膠着戦を経ずにフランスを敗北させつつありました。英国と和睦すれば大戦にまで進まず新興ドイツ帝国と大英帝国、ビシーフランス政府の帝国を維持して世界を分割する事も可能であった訳ですから、ここでチャーチルが撤退の上で抗戦を選んだ事は最終的に連合軍が勝利したから良かったで済みましたが、この当時は逆の可能性もありました。原題のDarkest hourは「先が見えない時期」という意味合いでしょうが裏目に出るかも知れない決断をどうつけたかという点をもっと描いて欲しかったです。「地下鉄に乗って好戦的な市民に励まされた」事で決めた様な作りはあまりにもチープです。市民だって自分や家族の命がかかった戦争について「イケイケどんどん」であったはずはなく、第一次大戦の苦い思い出から「もう騙されないぞ」という決意の人たちも多くいたはずです。

2作目のノルマンディー作戦については、ドイツは既にソ連から敗走し、大勢が決まりつつある中「いかに犠牲を少なく上手に勝つか」という問題で悩んだに過ぎず、1作目の悩みとは根本的に異なります。第一次大戦のガリポリ上陸作戦で下手を打ったチャーチルは「上手に勝ちたい」一心で駄々をこねたにすぎない様子をわざわざ映画にする必要はなかった様に感じます。迷った挙句の決断が「私も戦場に行く」であったり「頑張ってこい」という演説であったりもがっかり。もっと「なぜドイツや日本に無条件降伏という今までの戦争にない、非情で常識外れの結末を迫ったか」という心理を描いた方がよほど後世のためになる話だと思います。

 

 

3. ダンケルク (Dunkirk)

 

2017年米国 クリストファー・ノーラン監督 フィオン・ホワイトヘッド/トムグリン・カーニー主演

あらすじ(映画.comから

「ダークナイト」「インターステラー」のクリストファー・ノーラン監督が、初めて実話をもとに描く戦争映画。史上最大の救出作戦と言われる「ダイナモ作戦」が展開された、第2次世界大戦のダンケルクの撤退戦を描く。ポーランドに侵攻し、そこから北フランスまで勢力を広げたドイツ軍は、戦車や航空機といった新兵器を用いた電撃的な戦いで英仏連合軍をフランス北部のダンケルクへと追い詰めていく。この事態に危機感を抱いたイギリス首相のチャーチルは、ダンケルクに取り残された兵士40万人の救出を命じ、1940年5月26日、軍艦はもとより、民間の船舶も総動員したダイナモ作戦を発動。戦局は奇跡的な展開を迎えることとなる。出演は、今作が映画デビュー作となる新人のフィオン・ホワイトヘッドのほか、ノーラン作品常連のトム・ハーディやキリアン・マーフィ、「ブリッジ・オブ・スパイ」でアカデミー助演男優賞を受賞したマーク・ライランス、ケネス・ブラナー、「ワン・ダイレクション」のハリー・スタイルズらが顔をそろえた。第90回アカデミー賞では作品賞ほか8部門で候補にあがり、編集、音響編集、録音の3部門で受賞している。

    海と空と陸の戦いを異なる時間軸を交叉させながら描く

(感想)

チャーチルが英国製作の映画であった一方で本作はハリウッドメジャー製作の映画です。先に述べた様に最近の映画(テレビドラマも)の傾向として「一般市民や兵士の目線で歴史を描く」傾向にあり、この映画も陸(主に撤退を待つ側)、海(市民として船を提供)、空(戦闘機として航空援護)を市民や兵士目線で描いています。だから時代背景や歴史を理解していないと「なぜこうなっているの?」が分からない描き方です。娯楽映画では善悪がはっきりしていて「悪いドイツ軍」に苦戦しながらも「良い連合軍」が勝つなり出し抜く様が描かれて見る側は時代背景など知らなくてもカタルシスが得られる作りですが、この作品は終わりまで悶々とした感じで撤退できてイギリスに到着して歓迎されて良かったという場面しかありません。この段階では負けつつある戦争であり、これ以上の描きようがないのですが、私としてはこの淡々とした描きようは高評価です。兵士目線の戦争とはこのようなものだと思います。2001年のアメリカが世界征服を達成した頃作られた「パールハーバー(原題Pearl Harbor)」のような恥知らずの駄作とは根本的に異なります。

ドラマは撤退のためにひたすら砂浜に並んで船を待ち、空からの攻撃に逃げ回り、銃声に怯え、船に乗ったら魚雷で沈められて命からがらダンケルクの浜辺にまた逃げ帰るという様が描かれます。船では非武装の漁船の様な小舟で英仏海峡を渡って兵士たちを迎えに行く途中で沈没船からずぶ濡れの兵士たちを救ったり、空からの攻撃を避けたりしながらもダンケルクの浜辺に向かう様が描かれます。空では哨戒するスピットファイア3機編隊がメッサーシュミットと遭遇して空戦して撃墜されながらも船を攻撃するハインケル爆撃機を邀撃する様が描かれ、次々と敵を打ち落とす様などはなく、やっと敵のエンジンから煙を出さしめればOKという本物的な描かれ方がナイスです。実機を飛ばして撮影している所は良いのですが、空戦シーンはCGで私の様なフライトシュミレーターに慣れたゲーマーは「ここで短く銃連射すれば当たる」と思わせる画面(フライトスティックの指が動いてしまう)の撮り方がされています。陸の1週間、海の一日、空の1時間を描いていて、それぞれの時間が前後に交錯しながら進んでゆく構成であり、観客が感情移入しにくく、客観的な視点で常に見てゆかざるを得ない作りなのですが、それも狙いなのだと思います。

 

 

4. マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙 (The Iron Lady)

 

2011年 英仏 フィリダ・ロイド 監督 メリル・ストリープ主演

 

あらすじ(映画.comから

イギリス史上初の女性首相で、その強硬な性格と政治方針から「鉄の女」と呼ばれたマーガレット・サッチャーの半生をメリル・ストリープ主演で描いたドラマ。父の影響で政治家を志すようになったマーガレットは1975年、50歳で保守党党首に選出され、79年にはイギリス初の女性首相となった。国を変えるため男社内の中で奮闘するマーガレットは「鉄の女」と呼ばれるようになるが、そんな彼女にも妻や母としての顔があり、知られざる孤独と苦悩があった。マーガレットを支えた夫デニス役にジム・ブロードベント。監督は「マンマ・ミーア!」のフィリダ・ロイド。第84回アカデミー賞ではストリープが主演女優賞を受賞。

これも市民目線を描きたいからか、いきなり高齢で呆けたサッチャーの様子から始まります。また各所に先に亡くなった旦那さんデニスが幽霊的に登場し彼女と会話を交わしながら苦労した駆け出し政治家の頃やフォークランド紛争などの昔の栄光が描かれるという設定。観客はしょっちゅう呆けたサッチャーの現実に戻されるから先のチャーチルと同様優れた資質や育ってゆく思想について連続して追体験することができません。これではせっかく優れた政治家の半生を描いて、メリル・ストリープが好演したのにもったいない内容です。

 

ダンケルク以外は厳しい評価になりましたが、歴史ドラマにおいては主人公の思想をしっかりと描く事の重要性を改めて認識したことになります。市民目線にこだわる必要はなく、市民目線からの歴史はダンケルクの様に思想を描かなくても十分理解できるものには良いとして、人を描くには思想を描く事が必要だという絶対的な真理があるのです。NHK大河ドラマは2年前の「せごどん」が最低であった(今でもそれを記したブログにけっこうアクセスがあります)のに比して現在進行中の「麒麟が来る」は実に素晴らしい内容です。信長、秀吉、家康の三英傑の思想を新しい解釈も入れながら明確に描き、その脇を固める光秀や武将たち、足利将軍や正深町天皇に至るまで「どのような思想の人物か」を限られた時間で丁寧に描いている、しかも漢籍や和歌、舞踊の知識を入れながら描いている高等技術、見ている方も勉強してると尚深みが出る。市民目線の駒や医師の東庵、伊呂波太夫の使い方も上手なので違和感がありません。製作脚本が違うとこんなに出来が違うのかと感嘆しながら楽しんで見ています。

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二シーズン目の流行としての新型コロナ

2020-12-11 23:00:38 | 医療

冬の寒さが深まるにつれて新型コロナウイルスの感染者が増加しています。冬に風邪やインフルエンザが流行るのはほぼ当たり前のことなので、新型コロナウイルスについても想定内の事ではありますが、これが未だに2類感染症に指定されたままであることから対応に種々の規制がかかってしまいます(簡単に指定を解くことは新しい生活様式を強制するGreat resetを目論む世界支配勢力から禁止されているのでしょう)。現場では現実的な対応をしつつも、やはり2類感染症として法規制に従った対応はし続けねばならず、それが医療提供体制の逼迫につながっています。

 

いつも参照しているworld dataにおいて、世界的に感染者数は飛躍的に増加していますが、遅れて回復者も増加しており、死亡率などに変化は見られていません(下図)。

世界における新型コロナ新規感染症例と回復例の集計(季節的な自然増加か)      感染者数は増加しても回復率と死亡率は変わらず、ウイルス自体は変化していない

100万人あたりの新規感染者数はやはり米国が最も多い(日本は感染爆発などではない)

 

Johns Hopkins 大学の2020年11月26日付けNews letterでCDCの発表する週間死亡者のデータから、見かけ上コロナの蔓延でコロナ死亡が増加しているように見えるが、この1年で実は米国の死者の年齢構成や死亡数に変化がないという興味深い検討結果が示されました。(原文These data analyses suggest that in contrast to most people’s assumptions, the number of deaths by COVID-19 is not alarming. In fact, it has relatively no effect on deaths in the United States.  This comes as a shock to many people. How is it that the data lie so far from our perception?)コロナ死が増加した分はそっくりそのまま心臓血管疾患など他の原因での死亡が減少しており、要は他の基礎疾患で死亡した人もコロナ陽性だとコロナ死にカウントされているだけであるという結論です(下図)(原文The total decrease in deaths by other causes almost exactly equals the increase in deaths by COVID-19. This suggests, according to Briand, that the COVID-19 death toll is misleading. Briand believes that deaths due to heart diseases, respiratory diseases, influenza and pneumonia may instead be recategorized as being due to COVID-19.)。これは日本でも同じで、重傷者がその後死亡者に移行する例は少なく、感染陽性のまま他疾患の悪化で死亡する患者さんの方が多いのが現実です。

この1年米国における死亡者の年齢分布、死亡数は変化なかった(Covidで特別増えてはいない)というCDCの動かぬデータ

 

一般の方は「コロナという病気が普通の風邪や肺炎より怖い」から特別な対応を取っていると信じ込まされている(メディアはそのように仕向けているので仕方ありませんが)のですが、医療者や行政は2類感染症という法規制という政治問題にどう対応するかの方が主たる課題であることは目の覚めた国民の方たちは薄々気付いていると思います。現実の医療現場では中等症(酸素吸入を要する)以上の場合は急激に悪化する可能性が否定できないので集中してケアする必要があります(アビガンやレムデシベルはあまり期待されたほどの臨床効果はないと言われています)。急激に呼吸状態が悪化して挿管、人工呼吸器使用やECMO装着に至った場合はステロイドなど併用しながら回復を待ち、概ね月単位の呼吸器装着、60歳台以下で元々体力のある方ならば回復しています。中等症にまで至らない患者さんは風邪程度の症状で自然に治癒します。

 

私は3月の流行初期から感染の初患者は2019年12月武漢の報告が最初ではなく、day0はもっと前であろう、日本では昨年12月の段階で既に新型コロナが流行していたであろう、と述べました。感染症専門医の人達も2019年12月の海鮮市場が患者1号の発祥地ではなく、あそこは1クラスターの発生地に過ぎないとい見方をほぼ一致して考えています。12月4日の日刊ゲンダイでも昨年12月の米国の血液サンプル、欧州でも9月のサンプルから新型コロナの抗体が発見され、新しい感染症と認知されずに既にその時点で流行していただろうと言う記事が出ました。ではday0はいつか、患者第一号はどこで発生か、については未だ不明ですし、新型コロナが自然発生的なウイルスか、動物由来のウイルスを人為的に改変したものかの結論も出ていません(人為的な改変と考えたほうが科学的論理的であるという報告はあります)。

 

いずれにしても、現在流行している新型コロナウイルス感染症は、1シーズン目はノーマークで広がってしまったものがある程度の変異を経て2シーズン目に入って流行していると考え、対応する事が科学的に正しいと考えます。Great resetを目論む人達には不都合な真実と思いますが、行動制限やワクチンの必要性などについて2020年に入ってから初めて流行し始めて2003年のSARS型に押さえ込まなければいけない前提で未だに対応するのと、1シーズン目ノーマークだった2シーズン目の発症予防の対応とでは当然変わってくるはずです。

 

日本人は集団免疫がもうできている、という説を取る京都大学上久保教授は、2019年10月23日には中国から日本にS型(弱毒)の新型コロナウイルスが上陸し、暮れにかけて流行、1月にK型が上陸したと考えられています。S型は中和抗体を作らないが、K型は主にT細胞性免疫による感染抑制機能を獲得させるので、日本においては後に武漢G型、欧州G型のやや強力な新型コロナウイルスがやってきても感染爆発が起きなかったし、重傷者も少なかったのだろうと考察しています。「コロナは大騒ぎしないとダメ」脳の人には受け入れ難いでしょうが、日本における現状を合理的に説明できる解釈であると私は思います。

 

12月10日のニュースでファイザー社のコロナワクチン集団接種が始まった英国で深刻なアナフィラキシーアレルギー反応が2名に見られたという発表がありましたが、前回のブログで述べたようにワクチンの安全性については種々のリスクが懸念されています。ファイザー社の呼吸器研究チームの主任で医師のYeadon氏とVodag氏は理由を挙げてワクチンの拙速な使用をやめるよう12月1日欧州医学機構(European Medical Agency 米国FDA相当)に提言しています。(以下提言されたリスク)

 

  • ウイルスに対する中和抗体に至らない抗体の産生は、過剰な免疫反応をウイルスに対して起こし(ADEと言われる)、真のウイルスに感染した時に重篤な病態になりえる。これはコロナウイルスに対する猫のワクチン研究で実証されており、ワクチン投与後の猫は感染で死亡している。今回のワクチンでADEが起こらない保証がない。
  • ワクチンはスパイク蛋白に対する抗体を作るが、ヒト胎盤にある絨毛細胞のsyncytin-homologous蛋白と交叉反応してしまうリスクがあり、将来自己胎盤への抗体ができると不妊の原因になりえる。このリスクに対する保証がない。
  • ファイザーワクチンはポリエチレングリコールを溶剤として含むが、複数回投与によってこのPEGへの抗体産生を誘導するリスクがある。PEGは実際多くの薬品に使用されていてPEGへのアレルギー(抗体産生)は今までも問題になっています。
  • 観察期間が短いと長期経過で出てくる深刻な副作用が分からない。かつて豚インフルエンザへのワクチンで見られた多数の健常人への発作性睡眠(ナルコレプシー)の副作用の様に緊急使用にはリスクが伴う。

という提言がされており、もっともな内容と思います。

 

Go to 中止、移動の制限は本当に必要か

 

中国では武漢を中心に6歳以上の一千万人の無症状者にPCR検査を行って、その後症状出現者は0名、PCR陽性者で無症状者が300名いたが、その300名の濃厚接触者1174名を再度検査したがPCRは陰性であった、という研究発表があり、無症状者で発症しない人は他人に感染させないという結論を得ました。以前提示した様に、発症する人は、発症前2日間は他人に感染させる多量のウイルス排出がありますが、発症しなければ濃厚接触者にリスクはありません。以前PCR陽性者に近づくとアラートが鳴るアプリを義務付ける動きがありましたが、私は無用だと思っていました。医療崩壊を人々の自由束縛の理由にせず、まず2類感染症扱いによる法律的な種々の医療対応の束縛を解除して季節性インフルエンザと同様、症状に応じて医学的治療を施す対応にすることで医療崩壊を防いだらどうでしょうか。そして国民には各個人ができる感染症予防を適切に行うよう徹底させることで結局同じ結果が得られるのではないか(ロックダウンなどしても感染が広がるのは同じ)と思われます。米国のファウチ氏でさえ「学校の閉鎖はもう不要である」と宣言し(前に閉鎖させたのは何故だと批難轟々だったようですが)ているくらいです。日本人は風邪の予防や清潔観念には優秀であり、しかも新型コロナ感染は発症しにくい事も既に実証済みなのですから。

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体制リベラルと反骨リベラル

2020-12-09 18:31:51 | 社会

「日本のリベラルは何処へ行くのか」でも警鐘を鳴らしましたが、米国の大統領選の行方とその報道を観察していても日本のみならず世界的にリベラルの劣化が著しいと感じます。

オバマ大統領よりも多くの得票を得て数の上では敗者となったトランプ大統領ですが、国民の半数が支持して、しかも「不正選挙」の状況証拠がこれだけあれば、「納得行くまで調べてから結論を出す」というのが民主主義を標榜するリベラルの意見です。「数で押さえられたら負けた方は黙って従え!」というのは散々リベラルが「反民主主義的である」として反対してきた論理です。民主主義というのは非効率的で手間がかかるものだが、専制政治の横暴で歴史で痛い目を見てきた民衆が同じ過ちを犯さないために手に入れた「面倒くさいながらも安全な統治方法」であったはずです。その民主主義の根本を平気で否定し去る昨今のリベラル?の劣化はいかがなものかと思います。2週間ほど前の東京新聞の社説にも「数で負けたトランプが負けをさっさと認めないのはけしからん!」という論説がどうどうと掲載されていて、小学校から民主主義の基本を勉強しなおしたらどうか、普段「数の論理で政権与党が法案通過をごり押しすることに異論を唱える」東京新聞がどうしたんだ、と説教電話をしてやろうかと思ったほどでした。

 

歯の浮く様な奇麗事を論じて良い気になり、メディアなどでもてはやされ、主流論客のように扱われている連中を私は「体制リベラル」と呼ぼうと思います。LGBTやらBLMやらを持ち上げMe tooを推奨し、大企業、主流メディアから「使いやすいリベラル」として重宝される「太鼓持ち」連中です。彼らは超資本家やグローバリズムを根本から否定することはありません。むしろ流れに従わない一般民衆を「ポピュリズム」「保守」「利己的」などというレッテルを貼る事で批判します。一方、自分で物事を判断した上で、是々非々で考えを述べるリベラルは「反骨リベラル」と言えるでしょう。反骨リベラルの人は体制に阿らないので「変わり者」扱いされたり、世間での評判はどちらかと言えば「低い」方になるでしょう。私はこちらに属すると思います。

 

体制リベラルの危機

 

トランプ大統領を批判し、移民を受け入れない欧州ポピュリズムを非寛容と批判し、正義の味方ぶっていた体制リベラルが実は今危機的状況になっていると思われます。米国大統領選で民主党バイデン候補が数の上では勝利し、当選に至る選挙人を各州の集計で獲得した時点で体制リベラル達は狂喜して「民主主義が守られた」などと発言しました。そして敗北を認めないトランプ陣営が不正選挙を訴えても「不正の証拠が出せない」と批判してきました。しかしドミニオン社の集計機械の不正なプログラム示され、共和党の監視人が退出してから隠してあった票が集計機にかけられる映像などが明らかにされ、前回の選挙時から中国共産党のハニートラップに民主党首脳達が絡めとられていた状況などが明らかになるにつれて、「状況証拠」から「具体的な不正の証拠」がSNSなどを通じて明らかになってきました。米国では宣誓供述をして不正を裁判などで明らかにするのはほぼ命がけであり、今回の選挙における不正を明らかにしようとする人たちも数々の脅迫を受け、職を失うリスクを冒していると報じられています。11月23日、米国一般調達局のマーフィー長官はバイデン氏陣営に政権移行に伴う予算を執行して良いと許可を出し、トランプ氏も認めた事が話題になりましたが、これも長官のペットまでが脅迫されて命の危険を感じ、共和党に訴えた結果トランプ大統領が気の毒に思って執行を認めたという経緯が説明されています。本来このような不正や暴力を背景にした強要はリベラルを自負する人達にとっては許せない暴挙だと思われるのですが、「体制リベラル」の方たちはこれらを一切無視、なかったことにしています。

 

微妙に変わり始めた表現

 

CNNと同様、反トランプ派とされる米国NPRラジオのニュースを良く聞くのですが、バイデン氏の報道をする際、11月選挙結果が出た当初はnext president BidenとかPresident elect Bidenという表現をしていましたが、12月に入ってからはただMr. BidenとかBidenという冠のない呼び方に変わりました。NHKのニュースでも米国大統領選の現状紹介は「現地のメディアによると・・」と言う表現に変えて決してワシントン支局やNY支局の調査報道を流さなくなりました。これは後から情勢が変わった時に備えての「明らかな責任回避」と言えます。民主党の支持者にも選挙結果はおかしいのではないかという不信感を持つ人が増加していると言われており、今後の展開では選挙のやり直しや選挙人選択を州議会が独自に行うという方向に事態が展開する可能性もあると思われます。12月9日の速報では、米国最高裁はペンシルベニア州がバイデン候補を選挙で勝利したという決定を覆すよう求めたトランプ陣営の要求を棄却したという報道があり、これで全ての裁判の結果が出た如く報道がされています。しかしこれはジュリアーニ氏が中心になってトランプ陣営が民事として進めてきたペンシルベニア州だけの問題で全ての裁判ではないと考えます。また選挙不正に対する国家反逆罪を裁く軍事法廷もシドニーパウエル氏が軍直属の検察官になって進めています。今後不正選挙の動かぬ証拠が多数出て体制が大きく変化した時、体制リベラルの人たちはどのように振舞うのか注目しています。

 

追記

英独仏の海軍がインド太平洋地域への積極的関与を表明して21年初頭には東シナ海方面に展開し、長期滞在する予定になっています。米空母も東シナ海方面への警戒を強めていて21年3月には3隻目の空母を進水させる予定の中国の動きを牽制しています。

米国テキサス州の司法長官が激戦4州の選挙結果が不正選挙に基づいている、正しい選挙を行ったテキサス州民の権利を損なうものであると米国最高裁に提訴しました。やや無理筋な提訴に思えたのですが、最高裁は受理し、現在ミズーリ州のほか、アラバマ、アーカンソー、フロリダ、インディアナ、カンザス、ルイジアナ、ミシシッピ、モンタナ、ネブラスカ、ノースダコタ、オクラホマ、サウスカロライナ、サウスダコタ、テネシー、ユタ、ウエストバージニアの17州が共同提訴で追随する方針を表明しました。こうなるともう無理筋といって簡単に棄却することはできないでしょう。9000万人近い有権者がトランプに投票し、中国から金をもらっている訳の分からない権力者たちがその民意を握りつぶしたとなると日本人と違い米国人は本気で怒りだすと思います。実質バイデンを心から支持している米国人など大した人数いないのですから権力筋(deep state)の横暴が本気で潰される可能性が出てきたと思います。米国内が荒れている隙に中国が台湾や東シナ海で勢力を伸ばす事を牽制する動きが欧米の海軍の動きではと推察します。

 

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