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防衛大臣訓示と千葉地本の”痛車”〜平成28年陸自降下訓練始め

2016-01-23 | 自衛隊

戦車隊の大量(といっても戦車と装甲戦闘車計6台)投入により、勝敗は決しました。
いうまでもありませんが、諸島に上陸を許したものの、陸戦力と火砲において
我が軍は(って言ったら国会で追及される現在の日本)圧倒的だったということです。



いつの間にか会場に顔を見せていた装備もご紹介。

87式自走高射機関砲
略称:87AW
愛称:スカイシューター

開発は 防衛庁技術研究本部で、車体は三菱重工業、砲塔は日本製鋼所製作。

この画像を74式戦車と比べてみると、下が全く同じであることに気づきませんか?
わたしはたった今気づきました。
これは、74式の車体に35mm 二連装高射機関砲(L90)を乗っけたものなのです。

富士の総合火力演習ではおなじみのスカイシューターというよりガンタンクですが、

捜索レーダ、追随レーダ射撃統制装置が一体となって、デジタルコンピュータと連動し、
目標の発見・捕捉・発射までの過程がリアルタイムで計算され、動揺修正も自動的に行われる。

ということです。(防衛省HPによれば)

これは、おそらく99式弾薬供給車だと思います。
99式自走榴弾砲や203mm自走榴弾砲に弾薬を供給するための車両ですが、
問題はこのどちらも本状況には参加していないってことなんだな。


ところで、白熱した模擬戦の最中、乾燥した草が発火するというアクシデントがありました。
何人かの普通科隊員がシャベルのようなものでとりあえず消しにかかります。



消化剤を背負った隊員が二人すぐに到着し消化作業に当たります。
パックには「演管班」(演習管理班?)と書かれており、消化器具は
JET SHOOTER EV」。
たいそうに見えますが、水が入ったパックのようです。
市販価格は28,000円なり。



防衛大臣訓示を受ける部隊が整列を始めました。



ほとんど枯れ草と同化してわからないギリースーツの二人も・・・、



草むらから出てきて整列に加わります。



偽装車も走り回ったおかげでご覧の通り。
だいぶデコが取れてしまいましたね。



偽装の葉っぱ盛り盛りの前線部隊もお仕事終了です。



迷彩メイクした人やパイナップルヘルメットの人は整列しないようです。
これらの人たちはどうやら「訓示要員」の模様。



隊員家族席からは早くも人が退出しだしました。
もしかしたら一足先に野猿じゃなくて野宴会場に向かうのかもしれません。
何しろ車で来ている人は、早くでないと猛烈な渋滞に巻き込まれてしまうのです。
ただまあ、隊員家族ならなおさら、防衛大臣の挨拶くらいは聞くべきでは・・・。



儀仗礼のためだけに中央音楽隊登場。
海自の出航ラッパと儀仗礼の音楽は絶対に録音を使いません。



ちなみに、わたしは演習場の外の駐車場に車を停めていたのですが、
帰りに石川五右衛門?とかいうパスタ屋に向かおうとしたら、
前に中央音楽隊の楽器運搬車が走っていました。
運転席では女性隊員が何かに盛大にぱくついていました。



音楽隊が定位置に。



こちらは退出する実働部隊。



消火隊はボヤを消し止めたようです。
昔の焼夷弾のように油性だと水では消えないので叩くのですが、
そういう際の「専用叩き棒」みたいなのを持っていますね。



ヘリ部隊はとりあえずホバリングして待機。
合図とともに機種ごとに会場を左から右手に飛んで退出します。



ちぬたんの三段重ね。



チヌークは本日5機が訓練に参加していたようです。
綺麗なV字を描いて通り過ぎました。



そして防衛大臣訓示。

右端には若宮けんじ防衛副大臣、河野統幕長の姿もあります。

大臣は「グレーゾーン」「周辺国の脅威」などのおなじみの言葉を用いつつ、
中国公船による尖閣諸島周辺の領海侵入や北朝鮮の核開発などを挙げて
「領土、領海、領空防衛のため、あらゆる事態に対応しなくてはならない」
そして、近隣住民の皆様に騒音等で迷惑をかけたことの謝罪とお礼で締めました。


後ろの列の海自迷彩の女性の正体が気になるなあ・・。



さて、今年はなんとなくどれもよく知っているし、まいっか、という感じで
装備展示をパスして帰ってしまったのですが、後から知ったところによると
この日の展示では、防衛省が開発中の装輪装甲車、

機動戦闘車Maneuver Combat Vehicle, MCV

が披露されていたのだそうです。

なんでも74式引退後、10式と並行して運用される装輪装甲車なのだとか。
しかしその代わりといってはなんですが、千葉地本の秘密兵器、
装備名「業務車2号」(通称『広報車』)を見ることができました。

乗車定員:5名 ボディタイプ:5ドアステーションワゴン
全長:4,360mm 全幅:1,696mm ホイールベース:2,600mm
排気量:1,500cc





千葉県のシルエットとそこからダッシュする千葉衛、未来、翔の三兄弟。
こういった関係者の熱い広報活動の甲斐あって、千葉三兄弟は最近すっかり有名に。

この絵には、「千葉県から自衛官として羽ばたいてもらいたい」という意味が込められている、
といいますが・・・・つまり千葉から出て行っちゃうんだ?
あ、これは「自衛隊員は転勤が多い」って意味もあるのかな?

ところでこれを見ればだれもが「痛車」だと思わずにはいられないわけですが、
当ラッピング担当者は、


「痛車ではない。あくまでも広報車だ!!」と発言し、
痛車と言われることを必死になって全面否定している(装備説明による)

ということです。



その気持ちはたいへんわかるが、実はこういうのがかなり痛い。
あまりにも大きな陸海空自衛官募集のロゴ、そしてなぜか目を回している千葉翔。

ちなみに翔の好きな食べ物は牛丼の大盛りです。




千葉未来たん可愛い。海自なので好きな食べ物はカレー。



別に千葉地本の所有車だから、好きにすればいいけど、
同じ描くなら、もうすこし
普通の表情にするべきだったと思うがどうか。


ここには翔と未来はいましたが、なぜか衛はどこかに行ってしまっていませんでした。



今年は例年より装備品(車両関係)の展示がなかったような気がしますが、
その代わり、実際の落下傘に触れるコーナーがありました。
横の人が摘んでいるのを見ていただければ分かりますが、大変薄いものです。

パラシュートクロスのバッグというのが今では珍しくなくなりましたが、
昔、この企画の商品が出た時は、軽くて丈夫で雨にも強いということで
ちょっとした話題になったものだそうです。



お仕事が終わった戦車隊が自分の戦車の上で点検中。
3年前は戦車を洗車しているのを横で見ることができましたが、
今年は洗わなくても大丈夫そうです。



思わず廃墟マニアのわたしが「おお!」と心浮き立ってしまった出口近くの建物。
廃墟じゃないっつの(笑)



あ、未来たんだ!と思ってカメラを向けると、さすがは海上自衛官、
四方に見張りは怠らず、カメラの方向に向かって・・・



敬礼を決めてくれました。


彼女の敬礼に心和んで平成28年降下訓練始めの会場から引き揚げたわたしです。
終わってみれば楽しかった降下始め、来年も(できるだけ)来るぞ!

終わり。









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4 Comments(10/1 コメント投稿終了予定)

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お疲れ様です! (佳太郎)
2016-01-23 10:29:02
シリーズ完結ですね。すごい迫力が伝わってきました。やはりこういうのは生で見たいものです。
千葉地本には痛車がいましたか。たしか痛ヘリコプターも千葉でしたね。もうやめてしまったようですが…どこからか苦情が出たのでしょうかね?地本の痛車も痛車じゃないと言い張るのはそういった苦情を避けるためなのかもしれませんね。あとはかわいいキャラクターで軍国主義をごまかしているとかいう苦情を避けるためとか?(艦これのアニメ放送時BPOにそのような苦情を言った人がいるようで)
面倒な人避けのためにそのような言及を避けているのかもしれませんね。
返信する
チョッキ (筆無精三等兵)
2016-01-23 10:38:21
やたらカッコいい名前のジェットシューターですが、うちの消防団ではチョッキと呼称しています。
山火事などポンプやホースの展開、水利の確保が困難な場合の初期消火に投入されます。
20リットルぐらい水が入りますが、しっかりと装着すれば思うほど重く感じません。重くは感じませんが翌日は歩き方がおかしくなります。噴射は竹筒水鉄砲方式で、今回ぐらいの小火程度ならそれほどでもないのですが、大きな火事では高速サラ・コナー(T2)状態です。
山火事や野火で怖いのは飛び火で、思わぬところから新たに火の手が上がったり、鎮火した後も再発火するような場所がないか広範囲の捜索が必要です。
私の住む県では全国的にも有名な「山焼き」が行われますが、毎年ほぼ一年かけての防火帯確保が計画され、雨雪だけでなく少しでも風が強ければ延期されるため、年によっては中止されることもあります。
今日明日とかなり寒くなるそうですが、皆様火の取り扱いには十分にご注意を。
返信する
惜しい! (雷蔵)
2016-01-23 15:56:19
上から3枚目の写真は99式弾薬給弾車ではなく、MLRS(多連装ロケットシステム)のようです。そっくりで、簡単には見分けは付きません。給弾車の足回りは6つの転輪だけですが、MLRSは大きな転輪の上に小さな転輪があります。

99式弾薬給弾車
https://ja.wikipedia.org/wiki/99%E5%BC%8F%E5%BC%BE%E8%96%AC%E7%B5%A6%E5%BC%BE%E8%BB%8A

MLRS
https://ja.wikipedia.org/wiki/MLRS

MLRSは1991年の湾岸戦争での下の写真で「鉄の雨(Steel Rain)」と有名になりました。サッカー場一面を一撃で焼き尽くすことが出来ます。
http://www.army-technology.com/projects/mlrs/mlrs8.html

これだけの威力があるのだから、決死の空挺降下なんかしなくても、この一撃で某国上陸部隊を壊滅させられそうな気がしますが、それじゃ、降下初めにはなりませんね。
返信する
皆様 (エリス中尉)
2016-01-24 11:01:29
佳太郎さん
ありがとうございます。今回は本当に疲れました。
相変わらず写真を撮る時の姿勢が原因で次の日から左側の腰だけが痛くなり、
例の飛蚊症もあって未だに疲れが長引き、満身創痍といった感があります。
が、現地に行けない方たち、降下始めをご存じなかった方々に少しでも
状況をわかっていただければこれしきの体の不具合などなんでもありません。
降下始めを報告するブログなどではあまり出ない、訓練のディティールなども
大量の写真をアップすることによってお伝えできたかなと思っております。
例年見学の状況が大変過酷なので、興味はあるがなかなかそこまでは、
という方が臨場感を感じてくだされば嬉しいですね。

萌えキャラに文句をつけてくる人はどこにもいるようですね。
あれも一つの文化で、もはや台湾の新総統も萌えキャラ化される時代(笑)
目くじら立てることもないと思うのですが。

中の人の必死の否定は、多分ですがそこまで真剣なものではないと思います。

筆不精三等兵さん
おお、ジェットシューターご存じの方がおられましたか!
写真の隊員のパックには20リットルも水が入っているようには見えないのですが、
多分隊員は日頃鍛えているので、たとえ満水にしても翌日への影響は皆無でしょう。

山焼きといえば、何年か前に富士の演習場で行われる山焼きのとき、
強風のため参加していた民間の方が亡くなったという事故がありましたね。

雷蔵さん
ちっ。間違っておったか。
なんか違うなーとは思ったのですが、他に似た車種が見つからないので、
当てずっぽうに弾薬車と書いてみましたが、弾薬を補給する相手がいないので多分違うだろうとは思っておりました。

たしかに、本来ならばMRLSが空挺降下より先ですよねー。
尖閣に何かあった時、自衛隊が何か始めるより先に中国が先制攻撃をすればそれで
全て終了、自衛隊壊滅、という虚しさ溢れるレポートが最近アメリカの誰かによって
出されたそうですが、そりゃまあ突き詰めていけばそうなりますわな。
この人はつまり憲法9条では日本は守れないよ、と
本当のことを言ってくれているだけのような気がしますが。
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