さすがに10月の末ともなると寒くなってきました。事実、今週に関東地方にも「木枯らし1号」が吹きました。
秋の夕暮にも、どこからか「月の砂漠」のメロディーを流して灯油販売車が通りすぎていきました。
わたしの、頭のなかにジャズの「枯葉」が浮かびました。コートを襟をたて、誰を思うか、静かに枯葉を踏んで歩く…。犬の糞を踏んだことの方が現実的ですが…。
いよいよ冬到来ですね。
つらい朝の始まり…。それでも仕事に遊びに起きて一日の務めをこなしていくのだろうと思いますが…。
さて、今週はタイで大洪水によって、浸水が話題になっていた。チャオプラヤ川が氾濫した。日本の多くの企業(日系企業約100社)操業している。それもNECや小穴ソニックなど電子部品をあつかう一流企業がめだつ。安い労働力と土地の利点をいかした資本の移動でもあった。しかし、利益を得たメリットはあったものの、この洪水になるデメリットは考えられていなかったのだろうか。
今回の洪水によって工場などが水没した。それにしても、不思議に思うことは、雨が降れば、川に水があふれ、それをコントロールする治水整備などがあっていいもの…。しろうだって、わかるようなことをなぜやっていなかったのだろうと…。
初めてのことではあるまいに…。
労働力が安い、それで多くの利益はいいが、足もとの整備がなかったわけだ。
まさに、タレ流し状態の足もと悪い土地で操業していたということだろう。日本の企業が落す税金で、タイは利益を得たことで、治水整備の政治もできたはずだったのに…。よく聞くインフラ整備だろう。いったい、なにをしてきたのだろうと思った。
日本の企業は、状態がわるくなれば、立ち去ってしまえばいいがタイの住民は永遠に続く。そう考えるとタイの政治も悪いが日本の企業も立地している足もとについても、もっとカネをだせばよかったのにと思った。
バンコクでも満潮で洪水がさらに悪化しそうだ。油断はできない状況はいまも続いている。
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福島第一原発事故の放射能がじょじょに足もとにせまっているような毎日のニュース。世田谷でも放射のが高い数値をだした。広範囲に放射能の影響がでてきている。
柏でも同じに、残土におおく含まれていた。その、表面のを削った残土の置き場もままならない。
当面、福島に…と政府が要請するようだ。
さらに、事故を起こした原発を完全に廃炉にするのに30年かかるという。なんとも、ながい間、いやなヤツとのお付き合いということになった。こんなもの30年間同居する…。
事故は一瞬で、その影響は30年間。今年産まれた子どもが、やっと一人前になった時期に廃炉になるまで同居する意味。すべてのつけが、何にも知らされていない人になる。私も同じだが、大人はいったい、何をしてきたのかと罵倒されても仕方があるまい…。
きっと私は死んでいるだろうが、問題は残った今の子どもたちだろう。現時点で賠償問題がでているが、30年間に少しずつ出てくる放射能の病気にどう、賠償していくのだろうかと思うと、東電は、賠償金を支払うため、整理しているが、税金でも払うように要請した。
またしても、税金がでてきた。一企業の賠償でこれおほど、使うお金の事を考えると「年金」はほんとうにもらえるの?とも思う。
東電は病院でもつくった方がいいだろうと思う。
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さて、月末は本の紹介です。今月は、小説がありませんでした。
会社のロッカーを整理していたら20年前くらいに買った「豊かさとは何か」という本が出てきました。
よみ終えたら、「ちっともかわっていないなあ…。かわったのは原発の事故がレベル7という、最悪の状態になったことくらいかな」と思えました。
20年もまえ、誰がこんな年になるだろうと想像したのだろうか。
いや、いました。原発事故の危険性を訴えてした人がいました。
時すでにおそしの感はありますが…。それでも、月一冊のわり合いで付き合っていくしかありません。
◎安全登山ハンドブック/森下敏雄著/羽衣出版
【内容】
これから登山をやる人にわかりすい解説書。著者自身のながい経験のなかから、必要な基礎知識を紹介している。
山に行こう!と思ったとき、何から始めたらいいのか、順を追って紹介してわかりやすくしている。実際、華美なものは必要はいらない!という、必要不可欠なものだけ、身軽な登山をする人のとってはこころ強い一冊だ。
【感想】
山に登る時いちばん大事なこと…。
健康な体力。さらに、楽しむための条件づくり。
ただでさえ、頂上をめざして悪戦苦闘し歩くわけだから、楽しみがを探さないとやってられない。それには、なんにつけ「安全確保」を考えなければいけない。けがや病気になっては、つらい登りにさらに苦しさがつく。それでは山歩きなど、行きたくない…となってしまう。
できるだけ安全確保は「危険を回避」することが大事。そのための基礎知識も必要なところ。それを、とてもわかりやすく、経験を通しているからいい。
山に行く前、行った後、時間をつくって何回も読み直しても一冊だと思った。
派手さはいらない。山ガールのようになる必要もない。自分の装備からどこまでの高さの山に登れるかを考えさせてくれる一冊でもある。
◎凛と咲く(なでしこジャパン)/日比野真理著/KKベストセラーズ
【内容】
今年、最高のニュース「なでしこジャパンW杯で優勝」。
日本に女子サッカーができて30年。その30年のなかで、多くの実践を重ねて、とうとう頂点…。彼女たちの軌跡を追う一冊です。
外国人に比べて、小さな日本人がなぜ優勝できたのか、それにはどんな作戦が選手に課せられたのか…、さらにそれをどう、克服したのか。
人は過去に戻れません。しかし、未来に向けて過去から学ぶことができます。
今回のW杯での選手のモチベーションも著者と選手の付き合いの深さをもって紹介している。女子でもこれだけできるまで、どんな困難にったちむかい、克服してきたのか、興奮するだけでなく、この一冊で納得のいくものにしたい人におすすめです。
【感想】
あのときの興奮はまだありますか。
東日本大震災、原発事故と日本中が疲弊しているとき、ドイツのフランクフルトのピッチで大活躍したなでしこジャパン。彼女たちの活躍は「日本の女ってすごいことをやるな!」と思った一瞬でした。
アメリカとの決勝でのコナーキックを見事に同点ゴールにした澤選手の逃げながらのキック。ドイツ戦での丸山選手の倒れながらの勝利を決めたシュート。小さな身体の全部をつかったシュート。抱きしめたいくらいの興奮でした…。
日本サッカー協会によると、日本女子リーグが発足したのは1989年。2000年シドニー五輪の出場権を逃し、景気の低迷によって企業チームが撤退が相次ぎ「冬の時代」に。2004年になでしこリーグは開始されるものの、一試合の平均観客動員数は912人となっている。企業の利益に左右される存在だったといいます。今も、その影響は免れていないのが現実のようです。
そんなことを思うと、それにも負けず、一人ひとりの選手が生き残りをかけて、外国のプロリーグと契約してきたり頑張りには、この日のためにあったものだろう。冬の寒さを誰よりもしっている人だからできたようにも思える。
あきらめない…その強さもすごいものだと思う。私が生きている間に、夢のような時間だったように思えました。
そんな興奮を、読んでもた思い出した一冊でもありました。
サッカーの好きな人なら、女子であれ、男子であれ世界で活躍する選手を応援したいことは同じです。でも、今回、女子の活躍には脱帽!!
すごいとしかいえません。小さな選手ができるものを出しつくしたものだと思います。これまで、日本代表のユニホームをきて、頑張って支えてきてくれた多くの女子サッカーの人たちもえらい!!感動できました。
日本サッカー協会 ※詳細はこちらでどうぞ。
◎子どもたちに伝えたい-原発が許されない理由/小出裕章著/東邦出版
【内容】
日本には「原子力ムラ」というものがあるそうです。そのなかで原発推進に頑張ってきた知識人、文化人、政治家、企業があるそうです。
そのなかでも、この推進の人たちに真っ向から反対してきた人が小出裕章さんです。それも、原子力の危険をいちばん知っているいる人でもあります。
とくに図を多めに使って解説されていることで、原子力発電の内部までがわかるようにできています。子どもでもわかりすく解説されていています。
今回、事故が起きた福島第一原発と同じ原子炉の解説、そしてその危険性が素人との私にもわかりすく解説されている一冊です。
■目次
第1章 原発の誕生と現実―恐ろしい“兵器”(344機が爆弾を落とした東京大空襲
2発の原子爆弾で30万人が死亡 ほか)
第2章 それでも原発をやめない理由―大人たちの様々な思惑(お湯を沸かし海を温める原発
すぐに止められない ほか)
第3章 人間の力では対応できない―事故の実際と訪れた悲劇(SPEEDI(スピーディ)の計算結果を隠す
避難地域の悲劇 ほか)
第4章 私たちがなすべきこと―未来へ向けて(校庭の土を剥ぎとる
第一次産業の守るために ほか)
■小出 裕章
1949年、東京の下町生まれ。1968年、東北大学工学部原子核工学科入学。1970年10月23日、女川原発に反対する集会に参加し「反原発」を決意。1974年、東北大学大学院工学研究科修士課程修了。同年、京都大学原子炉実験所原子力基礎工学研究部門助手(現助教)に。以来37年間、大学教員
【感想】
毎月一冊、原発事故以来、どんな本でも読んでみようと思っているなかの一冊でした。
原発事故以来、匂い、色、形もない放射能という気体に悩まされる日々が続いています。そして、その危険性はニュースでも報道されています。それでも、どうして、どんな風にしてつくられるのかよくわかりせん。
そのえたいの知れないものを、どう形にしていくか……ということを念頭において読むと、具体的に図表を用いてわかりやすいように解説したのには、著者自身の「原発反対」の意気込みが伝わっているかのようです。そして、今起こっている土壌汚染にもふれて、今後どうなっていくのかという指針もwかるようにできているのには感心しました。
強いていえば、この読書はえたいのしれない危険なものを、よりモノとして考えていくかという作業でもあると思えました。
確かに、放射能は危険極まりないしろものであることは著者も警告しています。でも、怖がるだけでは、何の解決にもなりません。その本質をみていかなかればいけないように思えた一冊でした。
◎豊かさとは何か/暉岡淑子著/岩波新書/1989/9/20発行
【内容】
・日本人の豊かさは、じつは根のない表面的な豊かさにすぎず、板子一枚下には地獄が口を開けており、砂上の楼閣のyぷなもろさにぜいたくが崩れる予感を、多くの日本人が、心中ひそかにかんじているのではないかと思われてならない(p7)
・家族との団らんも、文化的な楽しみも割愛して、彼にとっての家庭は、ただ、寝に帰るところである(p11)
・ひとは経済的戦士となるべく育てられ、企業戦士として生き、老後や病気は、自己責任で始末しなければならない(p14)
・自己責任のまえには社会的責任が果たされているのである=ドイツの例(p37)
・イライラの原因は。「時間に追われる」の次に「いろいろな種類の仕事を同時にやらなければならない」(p122)
・出世の道は、他人より早く出社し、他人より遅く退社し、有給休暇もとらないことだ、といまだに言われている(p135)
暉峻 淑子(テルオカ イツコ)
1928年大阪府に生まれる。1963年法政大学大学院博士課程修了。専攻は生活経済学。現在、埼玉大学名誉教授
いまから22年前に岩波新書から出た一冊。
ちょうど経済も活発で震災もなく、経済大国・金持ち大国ニッポンを謳歌していた時代の本である。著者はそれでも、それが本当に働く人間にとって謳歌できるほどの豊かさというものだろうかと疑問を投げかけている。
実際に働きすぎて「過労死」もあり、これが本当に「豊かな国」のやることか?という疑問をなげかけている。
その現実を当時のドイツと比較検討して証明し、日本の豊かさのごかしの謎解きを解明した一冊でもある。
モノとカネがあふれる世界一の金持ち国・日本。だが一方では、環境破壊、過労死、受験競争、老後の不安など深刻な現象にこと欠かず、国民にはゆとりも豊かさの実感もない。日本は豊かさへの道を踏みまちがえた、と考える著者が、西ドイツでの在住体験と対比させながら、日本人の生活のあり方を点検し、真に豊かな社会への道をさぐる。
【感想】
22年前、私はこの一冊を手にして読んでいたんだろうと思う。じじつ、本の中味には、線がひいてあったり、書き込みもある。会社のロッカーを片付けてみつけた一冊。再度、読み返して思った。
政権は民主党に代わっても、労働者の生活は少しも変わっていない…と。
事実、今月、最高裁で「派遣男性自殺」で光学機器大手のニコンの工場に派遣された男性が「過労死で自殺」という判決が出されている。ニコンと派遣請負会社アテスト両社に1億4千万円の損害賠償が出された判決がでた(22日・朝日)。そして、そううつ病も増えつづけているという。いったいこの国は、何を学んできたのかと不思議に思う。さらに、それをとりこむ、「連合」という労働組合はいったい、どう機能しているのかも疑問に思った。
さらに原発事故で修復に携わっている労働者の危険もいわれている。今後も減ることはあるまいと思う。
事実、最近の資本に対処すべき労働組合もボランティアはするが、働いている現場にはどう対処しているのかわからない…。すべて「自己責任」によって解決させようと洗脳しているように思える。
年金問題にしろ、この国の老人は、いつになったらゆっくりできるのだ!!。
※作家の北杜夫さんがなくなった。好きな作家のひとりだっただけに残念(合掌)
連日(土・日曜日)に他人本意の用事が重なった週でした。やっと、日曜日の午後完了。
こんな時もあるものだとあきらめた。
ちなみにこの週末には自分本位の用事としてあったものが近所の美大の「芸術祭」に友達と行こうとしていたことだった。
芸術の秋をそこで安くあげようとしたのが悪かったのか、運悪く11月だと思っていた法事の連絡が一週間前にあった。こればかりは、どんな用事があろうと出席しないと思いつつ出席だった。そして土曜日は、2時間ばかりかけて法事となった。
思えば、全員が揃うのは最近ではまったくない。いつも誰かがいない…ということだった。なんせ8人兄弟(長男は死去)。
会話のなかで、全員がそろうのは珍しい…とうこともあった。そして、中味は高齢者ばかりなので病気のこと、治療中のことなど、病院の待合室のようなものだった。
それでも、全員どうにか無事な日をむかえ、出席できたことに感謝の一日だった。
翌日、朝からマンションの定期総会。
いっときもめた、補強工事も無事終了して、今年は活動報告と会計報告が大半であった。こういう時期もある。わたしの番ももうそろそろである。(輪番制)
いつも思うのだが、会計報告の数字の行方が、いまひとつ理解できないのは私だけだろうかと思うことがある。とにかく、これも全員の賛成で承認され、終了する。
久しぶりに顔ぶれもあった。マラソン好きなYさん。犬のすきなMさん。相変わらず、いそがしそうなOさん。みんな、久しぶりである。正直、この人たちは初回からいつも顔を見せる人たち。会社の帰りにも会うこともある。しかし、じっくり話したことがない。
来期はどんな課題がもちあがってくるのだろうかと思いつつ、二日目の用事が無事終了した。
駆け足の用事だった。それでも、終了後、散歩に出かけた。およそ2時間ばかり多摩川にいった。元気な老若男女がスポーツを楽しんでいた。このパワー、明日からまた私がもらう静かな午後だった。
お疲れ様でした。
しかし、正直なところ休みくらい自分本位の休みがいちばんいい…。
休みが終わり…
また、始まる仕事に追いかけられる毎日がはじまる。
*読んでくださった方、ありがとうございました。