ネットを検索していると、かなり頻繁に来日しているようで、 コロナ前は各地でいろいろとライヴを行っていたもよう。リーダー作も10枚以上ある中で、この盤はフランスに渡っての録音だったらしく、リズム隊の2人もフランス人。ベースの Louis Petrucciani という人物は、あの有名なピアニストの兄弟なのだそうです。
曲は、モンクのほかにはムーディーなヴォーカル曲もけっこうあるのだが(例えば「Without a song」や「The nearness of you」とか)、当然曲を知っている前提でかなり渋く&自由にアレンジされてしまうので、そこらへんの教養があまりない自分にとっては、これがなかなかキツかったりする(YouTubeでいちいち原曲を勉強したりする)。
以前、『Exit from Brooklyn』というアルバムが気に入って名前を覚えていた ニューヨークを中心に活躍するというギタリスト、John Hart の作品になります。
ちなみに、この『Scenes From a Song』はライナーノートによると2000年録音。そして、『Exit from Brooklyn』のほうは2016年発売だったはず。ジャケットに写る John Hart の髪の色が黒から白へと変化しているのが年月を感じさせるけど、しかし気づくと、何とベースとドラムスの名前が同じ! よっぽどうまくいっているトリオなんでしょうね。
ただ、この John Hart については、ネットで検索してみると出てくるフレーズが「正統派」とか「渋い」とか「堅実」とかいう、あまり誉め言葉っぽくない言葉ばかりで、たしかにはっきりと際立った特徴があるわけではなくて、音楽自体も地味といえば地味・・・ではあると思うんだけど、しかしそれで普通に聴いていて不満に思うことも全然ないし、特にこれまで聴いた2枚がたまたまギター・トリオというシンプル極まりない構成なわけだけど、それで別に他の楽器があったらなんてことも全く思わないわけで、このままですでに必要にして十分ということなのではないでしょうか。
Michael Pavone (g) Mario Pavone (b) Marcello Pellitteri (ds)
これは、先週くらいに外出時に聴き始めて、それで徐々に気に入ってきた盤。
(今では)ベテランのベーシスト Mario Pavone については、もともと サックス奏者 Thomas Chapin の盤などを聴くうちに馴染んできた人で、気づくとリーダー作も多いのでこれまでにも何枚か拾っているんだけど、これもそんな中で見つけた中の一つだった。
ただ、それが Michael Pavone という、同じ苗字の青年のリーダー作だとなると、もしや2世ミュージシャンということなのかという(正直、そういうパターンは普段あまり好きではない)思いが頭をもたげて、それで何度かスルーしていたんだけど、ある時かなり安売りになっていた1枚を見つけて、それでゲット。
解説によると、この人はオーストリア出身。90年頃からパット・メセニーとジョン・スコフィールドの後押しもあってデビューしたという経緯があるそうなのだが、一度アメリカから数年間オーストリアに帰国しており、この度再度アメリカに来て作ったアルバムということで、「新品」ではなく「新品同様」という意味の「Loaded Like New」というアルバムタイトルになったらしい。