On a bench ブログ

ようこそ、当ブログへ。ジローと申します。
 毎日毎日、たくさんのCDやLPを聴いて過ごしております。

聴いたCD Memorize the Sky : Memorize the Sky

2016年11月30日 | ジャズ(フリー系)
Memorize the Sky
 
CD Baby

 Matt Bauder (saxophone, clarinet, percussion), Aaron Siegel (drums, vibraphone, percussion), Zach Wallace (bass, vibraphone, percussion)

 これは、フリー系では最近よく聴いたCD。例のごとく、グループとしても、個々のプレーヤーとしても初聴きになります。

 で、音の特徴としては、実験的で浮世離れはしているんだけど、見えてくる景色は空虚な明るさがあるというか、曲によっては軽くてのびやかにも感じたり。
 
 3人のプレーヤーとも複数の楽器をやっているけど、基本的にはサックス+パーカッション+ベースで、それに前半ヴィヴラフォンが、後半はやいろんな細かなパーカッションが活躍という感じ。フリージャズというと、どうしてもイメージ的に激しかったり鋭かったりというのがあるけど、このトリオは繊細で、音量も少なめ。
 
 特に前半のヴィヴラフォンの軽い音色が心地よいのと、色んな細かな打楽器(なのかそこらへんの物を楽器として活用しているのか)を使って独自の響きを追求しているようにも見え、アナログ楽器を使っての音響的な作品にも聴こえます。
 
 また、気づくと各曲ともすべてテクスチャーが違って、それぞれ奇妙で独特な音であるけど、グループ名の「Memorize the Sky」 のほか、曲名の「lake of light」「etch of wood」「field of ice」「house of wind」など、自然にも目を向けている感じもします。
 
 聴いていて、圧迫感みたいなものがないので聴き流してもいいし、ちゃんと聴いても十分聴けるしで、汎用性みたいなものもあるのかも。

 こういったジャンルでは、ある意味「なごみ系」みたいな感じなのかなあ、と思っております。
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聴いたCD インド/アーシシ・カーンのサロード

2016年11月23日 | インド音楽
インド/アーシシ・カーンのサロード
 
キングレコード

〔曲目〕

・ラーガ:ダルバリー・カーンナラー

・ラーガ:ミシュラ・パイラヴィー

 つい2,3日前、数年ぶりにグルジア音楽を思い出したと思ったら、その勢いなのかどうか、今度はこちらも長い間放ったらかしだったインド音楽が復活。

 で、これ、サロッドのアーシシ・カーンのCDなんだけど、日本のメーカーだしタンプーラも日本人なので、恐らく日本に来日して録音したものじゃないだろうか、データ調べたわけじゃないけど。

 メインのラーガは、ダルバリー・カーンナラーで、アーラープだけで30分あるし、ガットもちゃんと2種類ついている(こっちも30分)ので、久しぶりに聴くとはいえ、やはりこういう長尺のものがこちらとしては有り難い。

 それに、何と言ってもダルバリー・カーンナラーは自分みたいな万年素人が聴くにもすごく特徴があってまた好きなラーガでもあるし、今回このCDが出てきたのはたまたまだったんだけど、この盤でなかったらスルーしていたかも。

 で、なにしろ久しぶりなので若干恐る恐るで聴き始めてみると、最初の出だしのサロッドの音色がすごく沁みてきて、その後も不思議なくらいスムーズに浸ることができたし、あまりブランクみたなものもなかったみたい。

 演奏者のアーシシ・カーンは、これまで聴いた枚数は数枚というところだったけど、父親のアリ・アクバル・カーンがいつも語り口が決まりすぎで岩のようにも感じる(失礼、ただの素人の浅聴きの感想です)のに比べ、むろん王道ではあるんだけど、若干アクティブで変化もあるような印象。と言っても、この時点でももう十分におじさんで、貫禄もある巨匠なんだけど。

 で、話はちょっと変わるが、実は以前インド音楽のマイ・ブームが終息する前に買ったCDが2,30枚ずっと未聴のまま残っていて、それがちょっと気になっていた。この機会に、そこら辺を聴いていければいいんだけど、果たしてどうなるか。

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グルジア音楽関係Youtube動画18 突然、帰ってきた!

2016年11月19日 | ジョージア(グルジア)音楽関係youtube動画

 なぜか分からないが、1時間くらい前、突然グルジア音楽の世界に帰ってきてしまった。

 何年ぶりなのか、そして一体何がどうしたのか、自分でもよく分からない。

 でも、うれしい。グルジア音楽は、あまりに一時期聴きすぎてしまったせいなのか、今ではすっかり足が遠のいてしまったが、別に今だって嫌いになったわけじゃないのだ。

 そして、例え一瞬でもこうして戻ってきたからには、やはりTeonaを聴いておきたい。というか、あの声に沁み入っていきたい。

 で、さっき久しぶりに Teona Kumsiashvili でYoutubeをさまよってみたのだが、多少は見た記憶がない動画もあるが、やはり目新しいものは無し。そりゃそうだ、だってもうとっくにいないんだから。

 でも、やはりこの歌声は永遠だ。そして、中から1曲選ぶとすれば、やはりこの Shenma Survilma damlia に尽きる。

 新しい展開がない以上、せっかく戻ってきたけど、この滞在は短いものにならざるを得ない。ちょっと哀しいけど、それはしようがない。でも今、戻ってきたこの瞬間は、しっかりこの歌声を耳に刻んでおこう。

"Shenma Survilma damlia" - Teona Kumsiashvili

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聴いたCD TAYLOR HO BYNUM / Book Of Three : Continuum

2016年11月14日 | ジャズ(フリー系)
Continuum
 
Relative Pitch Records

 Taylor Ho Bynum (cornet)  John Hébert (b)  Gerald Cleaver (ds)

 これは聴き直しの1枚。買って最初に聴いたのは、1年前くらいだったかなあ。

 ジャンル的にはフリー・ジャズで、その中では調性ははっきりしているし旋律も比較的あるので、聴きやすいほうかも。主役のコルネット奏者、Taylor Ho Bynumは(例によって)この盤が初めてです。

 で、全体の曲の構成としては、ほかの人(Bobby Branford や Jim Hobbs)の曲と自分たちの集団即興みたいな曲が半々といった感じで、ほかの人たちの曲が旋律もしっかりして若干聴きやすいのに比べ、自分たちの曲はかなりアブストラクトなので、そこに多少落差がある感じ。

 で、その若干聴きやすい曲が最初2曲続いて、ああこの盤はこういう感じかとピントを合わせたところに、そこからアブストラクトな調子になっていくので、最初はそこらへんで印象がボヤけたのかなあ、と。

 でも、今回はそういうところに気がついて、けっこうしっかり聴けた感じ。演奏的には、ある種かなりスカしているというか、脱力系というか。非常に緊密なインタープレイではあるけど、音は小さめで一種独特な空虚感や軽みがあるというか。

 録音もすごくクリアで、そんな中、Taylor Ho Bynum のやや硬質でフリーキー・トーンを使ったりもするがあまり感情を含まない感じのコルネットが、時にけだるく時に鋭く、またGerald Cleaver のタムのよく響くポコポコした音やシンバルの小さめの太鼓の音がすごく存在感があって、心地よくも感じたり。

 入っていくのにちょっと時間がかかったけど、気づけばなかなか面白い盤というか。

 Taylor Ho Bynum 、けっこう他にも盤もあるようなので、また 要チェックの一人増えてしまった感じです。

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聴いたCD CHRIS JORIS EXPERIENCE : OUT OF THE NIGHT

2016年11月08日 | ジャズ(その他楽器:Other Inst)
OUT OF THE NIGHT-CHRIS JORIS EXPERIENCE
 
Dewerf

 Chris Joris (per, p)  Pierre Vaiana (ss, ts)   Cécile Broché (violin)   Pieter Thys (g)   Fré Desmyter (p)  Chris Mentens (b)  Frédéric Malempré (per)  N'Faly Kouyaté (kora, vo)  The Mons Orchestra

 これはベルギーのパーカッション奏者、Chris Joris が率いる バンドのCD。

 実はこれ、買ったのは数年前で、その後何回か聴いてはいたんだけど、どうも何か自分の中でしっかり掴めなくてモヤモヤなままというか、ずっと保留になっていた。で、2,3日前にまた出てきて聴いてみたところ、今度はかなり入っていけました。いやこれ、すごく良い盤だったのかもしれない。

 リーダーの Chris Joris はかなりのベテランらしく、ジャケット内側の写真ではドラムセットの写真があるので最初はよくいるパーカッションもやるドラムの人かと単純に思い込んでいたのだが、さっき気づくとどこにもドラムとは書いてない。そしてその写真もよく見るとふつうのシンバルやトムと、ジェンベ等のパーカッションを組み合わせた独自のセットだった様子。

 で、その Chris Joris はビリンバウもやるしピアノもやるしで、この演奏者の多さと(3曲だけだが)ストリングスの小オケ入りという点だけをみれば陽気なラテン(アフリカ)系のバンドと思う人もいるかもしれないが(もしかして以前はそうだったのかもしれないが)、実際に聴いてみると内容はむしろ正反対。

 実はこのCD、制作の2年前に亡くなった奥さんに捧げられたもので(ジャケット内部に彼女の写真もある)、冒頭から雰囲気としてははっきりと内省的でメランコリック。そして、タイトル曲の「OUT OF THE NIGHT」、1曲目の曲名「A FOUR LETTER WORD」、夜を抜け出て再び光の中に歩み出そうとするかのようなジャケット写真に気づくと、CD作り全体の意図としてもそんな意味に捉えていいのではないかと。

 ただ、そんな一方、このバンドは本来躍動的であるはずのパーカッションをリーダーとしたアンサンブルでもあって、例えばよくあるヨーロッパ系のジャズのように内省的一本にならないところが、例えば以前聴いた時の自分にも分かりにくいところだったのかも。

 しかし、そのパーカッションも元の陽気なノリみたいなものはかなりそぎ落とされた感じで、以前いきなり何も知らずに聴いた時もむしろ、このCD何で妙にパーカッションが入っているんだろう、みたいにも感じたりもした。それと同じで、ビリンバウ等の楽器も単なるエキゾチズムとは言えない感じ。

 個人的には、3曲目の「Earth」という曲がすごくいいと思うのだが、これは前半はパーカッションのソロに、後半メランコリックなストリングスが伴奏に入るというもの。実際、ここでのパーカッションは非常に繊細でまた鋭く表現力も豊かで、もはや完全に立派な主役楽器というか。

 あと、マル・ウォルドロンに捧げた曲があったり、「BALLAD FOR A TORTURED AFRICA」みたいな曲があったりと、楽器を使うだけでなくアフリカへのまなざしがあったり(そういえば、ベルギーという国も昔はアフリカに進出した過去があったと思い出した。全然カンケイないかもしれないが)。

 そういう(やはりエキゾチズムではあるけどある程度消化された)面とヨーロッパ的な憂いが混ざった雰囲気が、この盤の独特の魅力なのかなあ、と。

 あと、1曲だけゲスト参加している N'Faly Kouyaté の Kobiyéという曲が素晴らしい。以前から聞き覚えがあった曲だけど、どこで聴いていたのかがずっと思い出せない。もともと有名な曲だと思うが。 

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聴いたCD Dan Adler : Back to the Bridge

2016年11月03日 | ジャズ(弦:Guitar,bass 等)
Back to the Bridge
 
CD Baby

  Dan Adler(g)  Joey DeFrancesco (org)  Byron Landham (ds) 

 今日はかなり爽やかな感じのギターのCDを聴く。このギタリスト、Dan Adler にとって2作目のリーダー作で、録音は2010年とのこと。

 で、これ、最初はオルガンの Joey DeFrancesco の名前を見つけて手に取ったCDで、もしかして若干保守的な雰囲気なのかなあとも思ったんだけど、しかしその Joey DeFrancesco がリーダーでなくてサイドマンのCDは当たりが多いという、自分なりのジンクスを信じてゲット。

 そうして聴いてみたところ、これがなかなか良い。そもそもこの盤、ベース奏者がいないので Joey DeFrancesco のオルガンの低音部がその代わりをしているような感じなんだけど、そのオルガンも含めて全体にコテコテ感がなくて、すごくスッキリというか(実は普段、そういうコテコテっぽい演奏がちょっと苦手で、あまり聴かない)。

 曲はオリジナルとスタンダード半々みたいな感じで、Joe Bushkin や Clifford Brown 、Oscar Peterson、あと元々出身だというイスラエルの曲も(といって、最近のイスラエル・ジャズみたいなコテコテのノリでは全然ない)。

 それに、全体に雰囲気が明るい曲が多くて、なかなかの好盤という感じです。

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