光産業技術動向ブログ OITT

OITTとは、Optoelectronic Industry and Technology Trendの略称です。

フォトニクス結晶の新展開~トポロジカルフォトニクスとその応用

2020年09月18日 | 新技術開発

9月16日のIEICEソサイアティ大会のエレクトロニクスソサイアティの依頼シンポジウムにおいて、光トポロジイの最新の基礎研究の報告があった。この7月31日にNTTから~新しい光制御技術の可能性~光のトポロジカル特異点の生成手法を発見についての報道発表があり、この新しい分野の展開が注目されている。 


 日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)は、国立大学法人東京工業大学(東京都目黒区、学長:益 一哉)と共同で、誘電体周期構造を変形させるという簡単な手法により、光のトポロジカルな特異点を自在に生成・制御できる手法を、世界で初めて理論的に明らかにしました。本成果は、レーザの偏光状態や出射方向の制御に利用可能で、光のトポロジカルな性質を利用した新しい光制御の可能性を示すものと期待されます。
 本成果は2020年7月30日(米国時間)に米国科学雑誌「フィジカル・レビュー・レターズ」のオンライン版に公開されました。
 最近になり、このトポロジカル物性は固体中の電子だけでなく、フォトニック結晶と呼ばれる誘電体周期構造中の光においても発現することが判明し、光のトポロジカルな物性が次々に見つかっています。この分野はトポロジカルフォトニクスと呼ばれ世界的に活発に研究されています。
 フォトニクス結晶表面からのレーザー光の出射方向やトポロジカルな性質に起因する特殊な偏光状態を自在に制御できるレーザなどの発光デバイスが実現できると考えられ、フォトニック結晶のトポロジカルな性質を反映した光出力を自在に制御できる新しい光制御デバイスの可能性も期待できます。
 自動車の自動運転などに必要なLIDARなどの超小型化実現に大変重要な技術として期待できます。


さらに概要を知りたい方は次の記事を見てください。
NTTのニュース 


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