光産業技術動向ブログ OITT

OITTとは、Optoelectronic Industry and Technology Trendの略称です。

テラヘルツセンシングに適用可能な500GHz帯20dB利得の増幅器ICを実現 ~台風や集中豪雨などの気象予報精度の向上につながる技術として期待~

2020年08月27日 | 新技術開発

日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:澤田 純、以下「NTT」)は、増幅器の周波数を制限する要因となっていたトランジスタの寄生容量成分をインダクタ成分で中和する中和回路を500GHz帯で初めて増幅回路に適用し、500GHz帯での20dBの高利得増幅器ICの実現に成功しました。 


500GHz帯は、テラヘルツ波として知られる高い周波数帯のひとつであり、センシングなどへの適用が期待されています。マイクロ波やミリ波よりも高いこの周波数帯を利用するためには、高い利得を持つ増幅器ICの実現が期待されていました。
 NTTは、独自の中和回路技術を適用した500GHz帯増幅器ICをInP-HEMTで実現し、20dBの電力増幅率(利得)を確認しました。現在まで報告されている500GHz帯増幅器ICの2.5倍の利得であり、台風や集中豪雨などの気象予報精度の向上につながる技術として期待されます。本技術の詳細は、米国時間8月4日からインターネット上でオンライン開催される国際会議IEEE IMS2020(IEEE International Microwave Symposium)に新設のLate Newsにて発表されました。


さらに概要を知りたい方は次の記事を見てください。
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光を使って超高速データ伝送するプラズモンチップ

2020年08月23日 | 新技術開発

ETH-Zurichの研究チームは、ファイバオプティクネットワークでデータ転送を高速化できる超高速チップを作製した。チップは、同時に複数のイノベーションを統合しており、ストリーミングやオンライサービス需要が伸びると、重要な開発と見なされる。 


ETH-Zurichの研究者は、約20年研究者が実現しようとしてきたことを達成した。European Horizon 2020研究プロジェクトの一環として、研究チームは、高速電子信号が直接超高速光信号に変換できるチップを研究室で作製した。実質的に光品質の損失はない。これは、光を使ってデータを伝送する、ファイバオプティックネットワークのような光通信インフラストラクチャの効率に関しては、大きなブレイクスルーである。
研究しているプラズモニックチップは、電子チップよりも小さいので、光層と電子層の両方を含む、一段とコンパクトなモノリシックチップの製造が実際に可能である。次に、電気信号をさらに高速な光信号に変換するために、フォトニック層はプラズモン強度変調器を含んでいる。これは、一段と高速にするために光を導く金属構造に基づいている。
 これは、電子層の増速にとどまらない。“4:1 多重化”として知られる、4つの低速入力信号を束ねて増幅する。これは、まとめてそれらを高速電気信号とするためである。「次に、これを高速光信号に変える。このようにしてわれわれはモノリシックチップで初めて100Gbpsを超える速度でデータを転送することができた」とKochは説明している。
この記録破りのスピードにするために研究チームはプラズモンを古典的なCMOSエレクトロニクスだけでなく、もっと高速のBiCMOS技術と組み合わせた。また、ワシントン大学の新しい温度安定、電気光学材料を利用し、Horizon 2020 プロジェクトPLASMOfab とplaCMOSの洞察も利用した。Leutholdによると、実験はこれらの技術を統合することで最速コンパクトチップの一つを作ることができる。「そのソリューションは、将来の光通信ネットワークでより高速なデータ伝送に道を開くと確信している」と同氏は話している。


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初の800Gライブネットワークトライアルフィールドテスト

2020年08月11日 | 注目の光通信製品

II‐VI Incorporatedは、Windstreamのシングルチャネルで初のライブネットワーク800Gbps伝送フィールドテストにおいて同社のWaveshaperと WaveAnalyzer測定器が重要な役割を果たしたと発表した。 


ネットワークオペレータは、800Gbps伝送技術導入計画を進めており、このため先進的機能のポータブルテスト、計測装置需要が高まっている。II‐VIのWaveAnalyzerは、他の市販スペクトルアナライザよりも20倍優れた、180MHzまでの光スペクトルを分解して、800Gbps信号のスペクトル形状と変調フォーマットを正確に判定することができる。II‐VIのWaveshaperは、市場で唯一の製品ともいえる製品で、実際的な光ネットワーク構成をシミュレートするように簡単にプログラムできる。この比類のない機能を利用して、幅広いシナリオの解析が可能。これには、一連のROADMシステムを透過する結果である800Gbps信号の累積障害効果も含まれる。


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