いのしし くん。

政治、経済から音楽全般の評論
ultimate one in the cos-mos

フェイクの1年。 a year of fake

2017-11-13 19:39:01 | 日記
 (1)今年の日本は本場米国に負けず劣らず「fake」(にせもの)の1年だった。政治、経済、社会に「fake」がまんえんして沈滞、憂鬱(ゆううつ)な1年だった。
 森友学園小学校建設では9億円といわれる国有地がわずか1億円程度で森友学園に払い下げられて、これに当時名誉校長を務めていた安倍首相の昭恵夫人が関与したのではないのかの疑惑が浮上し、昭恵夫人が私人なのか公人なのかの議論の中で説明責任も果たさずに表から消えて疑惑はうやむやのままだ。

 (2)国会追求では土地に埋蔵されていたゴミ処理経費の相殺という9億円が1億円になった経緯について記録が残されておらずに、政府機関の答弁も適切だったの一点張りで国民投資(税負担)の使途、適切運用についての真相究明はうやむやのままだ。
 森友学園理事長などは小学校新設の申請虚偽による補助金搾取により逮捕された。

 加計学園獣医学部新設の特区事業では、教育需要の反比例の中、特区事業の選考で安倍首相の親友が理事長ということもあり安倍首相の強い意向が働いたのではないのかの疑惑が問題となり、内閣府、文科省を巻き込んでの疑惑追求となった。

 (3)これらの安倍首相がらみの疑惑で安倍内閣支持率は急落して、8月に内閣改造をして支持率回復を目指しながら9月末の臨時国会冒頭で大義のない疑惑追求逃れといわれる解散総選挙に打って出て、これに野党が振り回されて分裂状態の中で自民党が大勝した。

 国民が「fake」を見抜いた(野党分裂の本質)ようで見抜けなかった(安倍疑惑逃れ)「fake」な政治状況が続く。

 (4)経済は日産、スズキの新車完成車の検査を無資格者が実施したことが判明し、企業統治(corporate governance)、倫理観が問題となった。しかも長年コンプライアンス(compliance)が守られてこずに、「fake」が横行していた実態があきらかになった。

 さらに神戸製鋼では製品の安全性などデータ改ざん、不正捻出が発覚して、こちらも30年以上も前から常態化していることがわかった。取引き先は航空産業、自動車、新幹線など600社以上にわたり、インフラ基幹整備の安全性が懸念されている。

 (5)トヨタなどは自社の点検、検査で安全性は確認された(報道)というが、それで消費者、ユーザーの安心、安全が回復するということではなく、問題はそれ以前の長年にわたる産業界を代表する企業での安全性の「fake」が見過ごされてきた重い産業構造的欠かん問題だ。

 (6)米国ではトランプ大統領が自らに都合の悪いニュースはすべてフェイクニュースだとして報道各社を非難し対立している。そもそも昨年の大統領選で報道機関が支持するクリントン候補を有利だと報道して、結果はそれが「fake」で大番狂わせのトランプ大統領の誕生だった。

 国民は「fake」氾濫(はんらん)の中で、何が正しいのか、あるべき姿を見極めなければならない時代だ。

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