読書・水彩画

明け暮れる読書と水彩画の日々

夏の野菜を描く

2022年09月21日 | 水彩画

◇ 夏の野菜色とりどり

  
     clester    F4

  先ごろ教室で夏の野菜を描きました。トマト・ミニトマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ、
 玉ねぎ、枝豆、小松菜、おくら、ニンジン等々彩りが豊富でにぎやかです。
  野菜が持つそれぞれの色あいが競い合って、それはそれで楽しくなりますが、陰影をどう
 表現するか苦労しました。もちろん背景色も。なかなか思いつかなくて白いままにしました。
  
                              (以上この項終わり)

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松戸市本土寺の菖蒲園

2022年09月15日 | 水彩画

◇ 写生会で本土寺へ「菖蒲園」

  
    clester  F4(中目)

  前に本土寺での写生の一部をご紹介しましたが、その際構図が気に入っていた
 別のシーンを4号で描いてみました。
  アジサイが有名な寺ですが、菖蒲園も結構皆さん気に入って鑑賞しておられます。
 この場所では白い菖蒲が優勢ですが、ちらほらと紫やピンクも見られました。
  手前にはガクアジサイがありましたが、もうすこし丁寧に描けが良かったと反省
 しています。
   菖蒲の花はマスキング液を使いました。直接用紙に落とすよりは少し薄めて塗っ
 た方がはがすときに苦労しないで済むような気がします。
  3人の女性の手前ではベンチで2人のおじさんが絵を描いていました。

                           (以上この項終わり)

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ミネット・ウォルターズの『病める狐(上下)』

2022年09月04日 | 読書



  ◇ 『病める狐(上下)』(原題:FOX EVIL)



     著者:ミネット・ウォルターズ(Minette Walters)

    
    イギリスドーセットの田舎町で不可解な二つの事件が進行する。外国推理小説
ではおなじみの遺産相続ものの色彩が強いが、正体不明の男フォックス・イーヴ
ルが扇動する土地占拠事件が絡むところがミソ。
 ジェームズ・ロジャー・フォックスの土地に隣接する森林地帯にトラヴェラー
(移動生活者)のトレーラー集団が押し寄せ、登記を怠っていた村の共有地に敵
対的所有権(登記していない土地を占有し、建築物を建てて所有宣言をする)を
主張しようとしている。それを扇動する首謀者はフォックス・イーブルという正
体不明の男。

 ジェームズの妻が嵐の夜何者かに撲殺された。キツネや犬が惨殺され骸が玄関
に投げ出されている事件もあった。一度はジェームスが犯人ではと疑われたが、
大陪審では疑いは晴れた。
 一方ジェームズの息子レオはギャンブル狂い、娘のエリザベスはアルコール依
存症で両者とも遺産相続から外したい。エリザベスは婚姻外出産をし、生まれた
娘を養子に出した。この孫に遺産を譲りたい。莫大な遺産とりわけ広大な土地を
浪費癖の二人が売り払うことを避けたいからである。調べたら養子に出した娘ナ
ンシー・スミスと言って、英国陸軍工兵隊中尉だということが分かった。
 手紙で事情を伝えたが彼女は遺産を受ける気はない。しかしジェームスの顧問
弁護士マークに懇願され祖父の元を訪れたところ、トラベラーの隣地での不穏な
動きに興味を持ちトレーラー集団の動きををけん制に動く。
 上巻では最後の数ページでようやく緊迫感のある状況になる。

    隣家のエレノアとその友人ブルーという金棒引きは、ナンシーが父親とエリザ
ベスの近親相姦の子であると言い触らしている。裏にはフォックス・イーブルの
影が漂う。この中傷の目的は一体何なのか。

 ジェームスの屋敷を訪れたナンシーはある夜フォックス・イーブルに襲われる
が返り討ちにする。このナンシー登場で事態が急展開し結局ことはナンシーとフ
ォックス・イーブルの戦いに収斂されるのかと思いきや、痴呆化した家政婦ヴェ
ラ・ドーソンの怪しげな証言、隣家のジュリアン・バートレットの不可解な言動
などで事態が混沌として来て、なかなか収拾がつかない。ジェームズの遺産相続
もどこかに飛んでしまって、下巻の後半では結局トラベラーのフォックスを中心
とする警察の捜査状況の叙述で整理するという締まらない展開となって落胆する。

 連続殺人の犯人が貧しい家庭の生まれで、少年時代から悪事に手を染め8年間
刑務所で服役の後トラベラーとして身を隠し、その間何人もの女性・子供を殺害、
今回の事件で逮捕・収監されたあげく脳腫瘍で死亡する。犯人は富裕なジェーム
ズの息子レオに似ていると言われたことから自分もこの家族の一員であるという
夢想に取りつかれ、妄念にまで変容した。連続殺人での行動パターンの変化はこ
の腫瘍の進行に原因の一端があるのではという心理分析官の分析に至っては作り
がやや安易に過ぎるのではと言わざるを得ない。
                         (以上この項終わり) 



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