畑のつぶやき

畑や田んぼの作物の生育や農作業の報告
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食、農への思い

水手

2008-03-19 18:58:49 | 田んぼ
3月19日  後 

みのて(勝手に「水手」とあてた)とは、田んぼの排水をするところ。この地方の呼び名だ。前にも書いたが、田んぼの水は貴重なもの。この水を漏らさないため、畔はしっかりつけた。雨が降って水が畔から溢れては困るので、排水する場所を一、二箇所作っておく。水は高いところの田んぼから低い田んぼへと、だんだんに流れていた。大雨の時には、下の田んぼほど流れてくる水は多くなる。勢いよく流れて、水手を壊されたら田んぼの水を溜めて置けない。田んぼの大切なところのひとつだ。わらを使ったり、土嚢袋を使ったりして、土が流されないように、念入りに作っていた。
今は、基盤整備され、給水パイプから給水、排水は排水路に流される。雨が降っても、上からの水は流れ込まない。しかも、水手はコンクリート桝とパイプで作られている。よほどの大雨でもない限り、畔から溢れるようなことはない。水手は簡単に、板と土で水位を調節するだけでよい。
昔ながらの、農民の知恵と地形を利用しての日本の米作り。しかし、今、私たちは基盤整備された田んぼで米を作れてよかったと思う。昔ながらの田越しの水だと、低農薬、有機肥料の米とはいえなくなるから。
今夜から本格的な雨とのことで、少しでも雨水をためて置こうと、田んぼを回り、水手を作た。そろそろ田んぼに水を溜めるための作業にかかろう。

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