ももすけの日記

カラフルな春は花屋の店先に
ああ面白かったと言って死ねたらいいな

「みんな心折れそうになりながら必死で仕事してる。」

2021年01月23日 23時55分59秒 | ひとりごと

新型コロナ、コロナとは言葉としては十分察知していたけれど、なんだか、遠いことで、何ものかもよくわからないまま、1年が過ぎていた。

最初のころは、マスクは感染している人が他者にうつさないことには有効だけれど、自分を防御できるものではない、とか聞いていた。だから、とりあえずは、夏場なんかレースのマスクを恰好だけしていたことも。

しかし、この頃はマスクの重要性が言われ、手洗い、うがい、とともにウィルスに対する防御に効果がある、とか。それに換気、私が知っていることはそれくらい。

現に医療従事者は怠りさえしなければ感染はしていないようだ。

なので、コンサートも映画も、私は行きたいだけ行ってきたし、go to travel も何度か利用した。

コロナは遠いところの話だと思っていた。

ところが、1月15日、老人施設で働く娘からメール

「今日、別(自分の担当とは別の)のフロアのおばあちゃんがコロナ陽性やってん!」

「え、え、えーーー、そのおばあちゃんは外に出ていないし、誰かからうつったのね⁈」

「そうやで、家族さんの面会も無いし、掃除のおばちゃんがコロナで仕事を休んでたけど、また、復帰してはる、心配やわ。

朝、施設から出ていくときに会ったとき、『〇〇さん、どこへ行くのですか?』と訊いたら 『え~っと、どこやったかな?せや、病院へ行ってくるわね』と、にこにこしてはったけど」

その時点ででも、その陽性になった入所者さんのフロアの職員だけPCR検査を受けることになって、それ以外の職員は対象外とのこと。娘は自分で探して検査の予約をしたのだったが、結局、その検査したフロアの入所者さん12人と職員3人が陽性と判明して、数日後(遅い!)、職員全員が検査を受けることになったそう。

幸い、娘は陰性だったけれど、サンシンやピアノのお稽古も休むことに。うちにもしばらくは帰ってきてほしくない、正直。これが、差別とか偏見とか、いうのだろう、と思う。家族でさえ、そうだから。

そして、今日

「最初に感染して入院してた方、急変して亡くなった、って」

「おかわいそうに! ショックやね!! おかあさんもそれ聞いてショックやわ。ちゃんと手当してもらわはったんやろか、、、」

「かわいそうやろ。めっちゃショックやわ。病院に行くときは笑顔やったのに。。お家の人も、その方も本当に気の毒やわ。職員もかなり気が滅入っていると思う。自分のせいでと、思い詰めるんちゃうかと心配やわ。

誰だって、罹りたくって罹ってはない。

みんな心折れそうになりながら必死で仕事してる。」

なんだかんだ言いながらも、いつのまにか、コロナが遠ざかって行くような安易な気持ちだった私。

12人の陽性のお年寄りは入院できずに、そのまま施設にいるそうだ。

3人の陽性の職員は自宅待機。その3人の穴を埋めるのに、他の職員がそのフロアに入らなければならない。娘も防護服をつける訓練をしたそう。

娘は言う「お掃除のおばさんがコロナに罹ったとき、全部の職員のPCR検査してたら、こんなことにならへんかったのに」と。

コロナは依然として、私にとっては不可解。科学的にもわからないことがいっぱいあるのかもしれないけれど、国民全員に10万円くれるより、あの頃に、PCR検査をなぜしなかったのか、それが一番不可解。