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本質をフィードバックしてくれる人

一人でミッフィーを書き続けていたブルーナさんは「作品がひとりよがりなものになっていないだろうか?」と不安になることがあったらしい(p.21)。

そんなとき、どうしたのか?

まず、奥さんのイレーネさんの意見を聞いていたらしい。

作品が仕上がると、まっさきにイレーネに見せるのです。そのときは、彼女にスタジオにきてもらって意見を聞きます。これは、ぼくがデザイナーとして本のデザインをしていたころからのやり方です。彼女が作品に見入っているあいだ、どういう感想を語ってくれるのだろうかと、いつもヒヤヒヤしているんです。(中略)どれだけ描いても、慣れた仕事であっても、その出来ばえに謙虚になることは、創作活動に必要です。イレーネが「よくない」といった作品は、すべてしばらくお蔵入りです。そして、ある程度の時間をへてから、あらためてじっくりと見直し、手直しします。妻には専門的な知識はありません。でも読者としてのよい目をもっています。そのことが、ぼくの最高の幸福だと思っています」(p.21-22)

顧客の目で本質をフィードバックしてくれる人を持つ大切さを感じた。


出所:ディック・ブルーナ『ミッフィーからの贈り物:ブルーナさんがはじめて語る人生と作品のひみつ』講談社文庫
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