前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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県議会のマスコミ報道に思う。反対意見があったことはきちんと報道すべき。

2012年07月11日 | Weblog
     昨日の県民福井2面に「県議会の目」という記事が載り、「県議会の主要2会派に、今定例会での質疑とその成果を総括してもらうとともに、今後の取組みなどを聞いた」とありました。両会派とも「新幹線認可」を推進し、原発再稼動の知事判断を容認しています。
     世論調査などでは原発再稼働も新幹線延伸も、「県内世論を二分」している状況にあります。残念ながら議会の構成はそれを反映していません。であるだけにマスコミは、そういう県民の世論を紙面にいろんな形で反映する責任があるのではないでしょうか。
それは、「論説」「コラム」だったり、住民の運動の紹介だったり、議会での議員の発言だったりするでしょう。
もちろん県民福井、福井新聞の地元紙は一般質問などをフォローしていますが、議会の「回顧記事」の場合は、知事サイドの見方とは違う「見方」を提示している会派の声を紹介することは必要ではないでしょうか。

     実は、少し前に県民福井の担当者が控え室に来られて、今回の企画を説明され、了解をもとめられました。
私は「それは承服できない。2会派と同じ分量とは言わないが、きちんと載せてほしい」と要求しておいただけに残念です。

     以前、「知事が提案した議案に反対の声があったことすら報道しないのは問題ではないか」と書いたことがあります。今回の議案でも、福井駅前再開発関連の予算や、住民税の増税の議案があり、私と「希望ふくい」の2会派が本会議で賛成しませんでした。
議会では少数でも、「世論は2分」の一方を代弁していることも多々あるわけです。

     いま、授業での新聞利用などもいわれています。
たとえば、県議会閉会を報道する記事を生徒に読ませて、

①予算案に反対した議員はいたでしょうか
②わたしたちの身近な税金はどう変わるでしょうか

  ・・・という設問をしても答えられないでしょう。報道がないのですから。
私は、民主主義の根本として「違う意見はあったのか」「税はどうなるのか」という視点は忘れてはならないと思います。
   若い世代に新聞を読んでもらおう、授業で活用してもらおう、と考えるのであればなおさらこういう視点は欠くべきではないでしょう。


    また、国家秘密法という国民の知る権利や活動に大きな影響をおよぼす法律の早期制定を求める意見書にも反対の声があったということは、そういう問題に一等敏感であるべきマスコミこそ報道すべきでしょう。
  「反対の声」を報道しない姿勢は、「反対の声を封殺する側」になる懸念を忘れて欲しくはありません。

    たとえば、最近の消費税増税をめぐる報道をみても大手紙は社説などで増税を扇動してきました。
その一方で、「新聞には軽減税率を」などと平然と要求しています。マスコミ人として恥ずべき姿勢です。
   マスコミが世論形成と行政の改革に果たす役割が大きいだけに、国民・県民の期待にこたえる正確な報道を求めたいと思います。


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