日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「『富士山一日バス旅行』を終わって」。「今日から『夏休み』」。

2012-08-06 08:27:08 | 日本語の授業
 今朝の風は、いつもより涼しく感じられます。これも台風の影響なのでしょうか。天気予報によると、今日は、日本列島のどこで雨が降ってもおかしくないし、雷様もご来場になるやもしれぬとか。今日から補講の学生達は雨傘を持って来た方が無難のようです。

 さて、先週の金曜日、皆で「富士山」へ行ってきました。バスで行ける「五合目」までだったのですが(何人か登山口のほうに行こうとしていました)、それでも遠くから富士山の頂きが雲の間から見えた時には、大歓声が上がりました。やはり、「富士山」は、日本人だけでなく、彼らにとっても特別な山であるようです。

 それから「河口湖」へ行き、昼ご飯を食べ、10分でもいいからボートに乗りたいという学生達を引っぱるようにして(ボートの管理人のおじさん達も言ってくれました、「10分じゃあ、なあ」と)、バスに乗せ、いざ、「風穴」へ。

 「風穴」には、思いの外、氷が残っていました。かつては大切な氷室のような役を果たしていたことがわかるように、貯蔵されていた当時のままの姿で、「蚕の繭」や木の実などがおかれてありました。それから突き当たりには「ヒカリゴケ(光蘚)」が。ただこれはあまりはっきりとはわかりませんでしたが。

 学生達は「風穴」の入り口に立っただけで、「寒い」と慌てて上着を羽織ります。下から冷たい風が吹き上げてきたのです。温暖化の影響で二年前に行った「氷穴」はそれほど氷が残っていなくてがっかりしたのですが、この風で、学生達は一気に期待が高まったようです。

 「風穴」を出て、駐車場に行くまでがちょっと大変でした。何人か、「青木ヶ原の樹海」の怖さを知らない者が、ズンズンと奥へ入ろうとします。写真を撮りたかったのでしょう。

 「樹海」のことは、行く前に、説明しておいたのですが、彼らには少し難しかったのかもしれません。想像できなかったのでしょう。それで最後は、「自殺者」で脅して勝手に奥へ行かないように言っておいたのですが、今ひとつわかっていなかったようです。最後尾についていた教員の声で気がつきました。直ぐに、言われたとおりに戻ってきたので、ホッとしたのですが、いつものように遊んでもらうつもりで、どこかへ行ってしまったりしたら、私たちでは捜し出すことが、出来なくなっていたでしょう。

 そして、最後は「富士山」の華、「白糸の滝」です。ところが、下りて行ったものの、例年のように汀まで行けないのです。ロープが張られ、下りられないようになっていたのです。

 それで、「滝」のすぐそばの土産物屋さんに聞くと、去年の台風で、ちょうど滝と反対側のところから水が出て、汀の岩を押し流したのだと言います。この水は、土産物屋さんのところまで来て、水にドップリと浸かり、水が退いた後は、泥だらけになってしまっていたそうです。橋向こうの土産物屋さんのところでは重たい冷蔵庫まで流されたのだといいますから、すごい水だったのでしょう。

 未練たらたらで、残された岩のところを見たのですが、確かに危なそうです。足場が悪く、下手をすれば岩がまた崩れてしまいそうです。安全のためにはしようがないのでしょう。とはいえ、「白糸の滝」へ行くということは、滝の近くまで行くことができ、透明度の高い水に、足や手を浸せ、岩の上でぼんやりとできるというのが、醍醐味で、それができないとなりますと、このためにとっておいた一時間半は、ちょっと長すぎたようですね。

 だからというわけでもないのですが、上に上がっていく途中で、大きな猫と中型犬とが、お店の中で、仲良くお昼寝をしているのを見つけました。思わず駆け寄って、触ってもいいか尋ねますと、いいとの返事。もう撫でまくり触りまくりをしてしまいました。

 それからお店の方と世間話をしたのですが、富士山のあの辺りは、動物が多くて、まるで動物園のようなのだそうです。

 出てきた名前だけでも、「タヌキ(狸)」、「アライグマ(洗い熊)」、「ハクビシン」、「ムササビ(鼯鼠)」、「クマ(熊)」、「サル(猿)」など。まあ、雑談ですから、「ムササビ」の子供が入り口のところで寝ていたとか、取りごろになった「椎茸」を猿が食べてしまったとか、そんな話なのですが。それから猟犬も八頭ほど変われているそうで、こういう犬は、親子(親は手加減をしても子は手加減が出来ないそうです)でも、兄弟でも、喧嘩は血を見るのだとか、ただ、どの犬も犬同士ははげしく噛み合うけれども、このおじいさん(おばあさん?)猫には優しくて何もしないとか …。

 私の苦手な「爬虫類」の話が出てきたところで失礼してしまったのですが。観光ルートから少し外れると、富士山はやはり昔のままの、富士山であるようです。

 そういえば、富士山からの帰り、バングラデシュの学生が一人、「シカ(鹿)」を見つけたと言っていました。一昨年はカモシカが道に出てきて、みんな大喜びだったのですが、今回は鹿。ただし、見たのは一名のみ。これはちょっと寂しいけれども、まあ、いいということにしておきましょう。行徳の辺りですと、飼い猫に飼い犬、そして鳥くらいですもの、人以外の生き物で、見ることが出来るのは。

 帰りはカラオケで大いに盛り上がり、勿論、「海老名」の辺りで渋滞に巻き込まれはしましたが。それでも、おかげで横浜の夜景を見ることが出来ましたし、羽田空港の近くでは本当にまん丸で大きなお月様が進行方向の窓に大きく大きく映っているのも見られましたし…。

 予定より30分くらい遅れて、8時少し過ぎに行徳に到着。そして解散。「初級Ⅰ」の「Eクラス」だけは、夏休み中は朝の9時からということを何度も念押しして、後は自由にということでしたが、夏休み、アルバイトに精を出す以外に、休みの時は学校に来て勉強してくれるでしょうか。どうしても来なくてはならぬという三人にはそれとなく言っておいたのですが、やはりアルバイトが先でしょうね。普段勉強を優先させている分、休み中はなかなかそうも言えません。

 けれども休み中に、二三回くらいは、皆の元気な顔を見たいものです。

日々是好日
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