日本語学校からこんにちは ~水野外語学院~

千葉県市川市行徳にある日本語学校のブログです。日々の出来事、行事、感じたことなどを紹介しています。

「みんな同じ」「えっ。??? 努力の程度も、頭の良さも人それぞれ。みんな違うと思うのですけれども…。

2015-10-21 09:26:51 | 日本語学校
晴れ。

かなり寒くなってきました。もはや涼しくなったとノホホンとしてはいられません。

また、今年も例年通り、学生との攻防戦「靴下をはけ」「気持ち悪いから嫌だ」が始まっています。

「風邪をひくまで判らないんだ。しょうがない」とのんびり構えていられないところが辛い。「風邪なんてひいたことがないから、風邪をひくということがどんなことなのか、熱を出すとどうなるのか」が、よく分からない人が少なくないのです。

多分、彼らの国では、「ちょっと疲れた」で、すぐに休憩する、あるいは学校や職場を休むことができるからなのかもしれません。熱を出しても、あがきながら職場に行き、そこで皆にうつしてしまうなんて馬鹿なことをしたり、病院で注射を打ってもらいながら職場に通うなんて病気を長引かせるような愚かなことをしたりせずに済むのでしょう。

だから、熱があることに驚いたりするのです、ちょっと無理をして。もとより、極端な例ですけれども。

国から持ってきた薬(民間療法的なものでしょう)を飲んでいるから大丈夫と大半の学生はいいます。それも抗生物質が入っているような強いものではないでしょう。だからひきはじめはよくとも、ひどくなってからでは効きません。それを言っても、「いや、国から持ってきた薬を飲んでいるから大丈夫です」と言うばかり。効いていないんですよね。また効いたようにみえても、それは時間が経ったから収まったくらいのもので、実際に効力があるようには思えないのです。

日本で病院に行って、薬をもらって、2、3日ぐっすり寝た方が、早く治ると思うのですが、それをやらない。だからそれほど重い病気でなくとも、ダラダラとやっているうちに大変なことになっていく…ということだってあり得るのです。

まあ、こんなそんなで、日本人に対するようにのんびり構えているわけにはいかず、いきおい、「はけ」「嫌だ」のせめぎ合いが玄関先で繰り返されるということになります。

こんなに寒いのに、嫌だもへったくれもないと思うのですけれども。

ところで、今年は昨年にもまして、専門学校が狭き門になっています。もちろん、そうは言いましても、日本人がよく行くような専門学校がというわけではなく、外国人で溢れかえっているような専門学校だけがということのようですが。

進路担当の教員が専門学校さんへ電話して、「受験したい学生がいるのですが」と伝えますと、「もういっぱいになっている」とか、「もう定員を越えた」という言葉が返ってきます。まだ10月なのに…。

数年前でしたら、2月、3月になっても定員が埋まらず、誰かいないかと探しに来ていたような所まで、いえ、そういう所ほど早く埋まってしまうようで、目敏いベトナム人はいざ知らず、のんびりおっとりのスリランカ人は出遅れて…どうするのでしょうね。まだ、「わからない」なんて言っているのもいます。

中には、アルバイトで疲れて、それほど勉強もしていないのに、大学に行った方が楽かなみたいな考え方をしている者までいます。「だいたい、漢字が読めないでしょ。大学は本を読まなければならない所なのだ」と言いましても、彼が行けたのだから、(同じくらいのレベルの…あくまで本人が思っているだけです)自分だってと考えてしまうのです。

「普通は行けない。けれども特別な理由があって、彼の場合はうまくは入れたのだ」が判らないのです。

頭のいい学生であっても、普通の学生であっても、いくらやっても(二年経っても)「ひらがな」すら覚えられない人であっても、同じレベルだと思えるところがすごい。考えようによってはすごいですね。日本人なんて小さな子供の頃から、数値で篩い分けがされていますから、却って感動したりするのですけれども。

とはいえ、それが互いに判らない(もちろん、判る学生はいるのでしょうけれども)、判る学生の方が特殊なのかもしれません。しかも、来日できるような学生は、大半が同じような階層、階級であってみれば、なおさらです。見分けのつかない「平等な社会」にいたからでしょうね。あるいは「人間関係」なんて考えなくてもいい社会なのかもしれませんが。

その上、中には出席率が悪いことを指摘されて、「では、朝のクラスにも出ます」。最初はどういう意味なのか「?????」な感じだったのですが(だって、勉強が好きとは思えないし…)、彼ら(彼女ら)の言わんとするところは、「だから、出席率を上げてくれ」だったのです。

答えは「とんでもない」です。午前も午後も出て、「午前中だけでも集中力が続いていないのに、午後まで出てなんになる」。だいたい、午後、真面目に勉強している学生達の邪魔になります。

本当に、いろいろなことを考えて来ます。いままでそんなことを認めたことがなかったのに、どこから得た情報でしょうかしらん。

スリランカ人も、ベトナム人も、たくさん日本に来ていますから、いろいろな情報が本国でも日本の彼らの間でも広がっているのでしょうね。ガセネタということもあるでしょうに。

日々是好日
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