土曜日は予告通りアートな1日となりました。
そのあと予定外のディープな飲みになってしまったので (福コンではない)、
日曜日を失ってしまったり、月曜日は仕事に追われたりしていて報告が遅れましたが、
サクッと振り返っておきましょう。
日中はアオウゼで 「卒業制作展覧会」 を見てきました。
初日だからか、アオウゼだからか、今まで見たことのないような人出でした。
MAXふくしまに来てみたらたまたまやっていたから、ふらっと入ってみたという人も、
けっこういたのではないでしょうか?
みんなの作品が多くの人の目に触れるというのはとてもよいことだと思いました。
卒業制作展をやるには相当広いスペースが必要なので、
アオウゼのどの会場でやるのか不思議に思っていたのですが、
いつも 「てつカフェ」 で使っている小活動室あたりのパーティションが全部取っ払われて、
新たに広大なスペースが作られており、そこが会場となっていました。
「てつカフェ」 に参加したことがある人は、あそこがこんなふうに変わっちゃうんだぁ、
ということを確かめるためだけでも見に行ってみる価値があると思います。
「一番とんでもなくけしからん学年」 という触れ込みでしたが、
けっしてそんなことはなく、みんな真剣に創作に取り組んでいました。
それよりもやはり、あの 「3.11」 に少なからず影響を受けた作品があったことが印象に残りました。
・小学校での図工教育を見据えた、本格的彫刻
・動物がモップになっていたり、子どもが喜ぶ置物になっていたりする彫刻
・石膏で表現された衣服のしわ
・化粧も含めて顔の表現にこだわった、とにかくでかい鼻
・パッと見やさしいけれど、実は怖くて悲しいシュールレアリスム
・欠落によって自分の内面を描き出す抽象画
・絶滅危惧種のトラにこだわりまくった水彩画
・キャンバスに収まりきれずにキャンバスを作り出してしまう油彩
・紙袋その他のプレゼント用品と 「わ・た・し」 をプレゼントするための服
・小説の挿絵とマンガと無言劇 with 胎内
・自らの性や心身を見つめるマンガ風の絵 (GANSHAを含む)
・お盆や椅子からばかでかい四面屏風まで、動植物を巧みに表現した寄せ木細工
この代は 「文化創造論」 のときに、「絵画」 チームでひとつにまとまらず、
「油彩」 と 「水彩」 に分かれた上に 「美術館」 という1人チームまでできた、
たしかに一番変わった代でした。
たった15分のプレゼン時間のあいだに油絵をその場で描いてみせて好評を博したのもこの代でした。
この個性的なメンバーが卒業後どうなっていくのか楽しみです。
明日までの開催です。
まだの方は必見です!
そして、夜は音楽堂でオーケストラ・フィルジッヒのコンサートでした。
まずは嶋津先生の 「レクイエム」 です。
現代音楽というと無調性というイメージがあって苦手意識をもっていたのですが、
演奏が始まってみるととても調性感のある、私でも聴きやすい美しい音楽でした。
このレクイエムは人間のためではなく破壊された自然のためのレクイエムなのだそうで、
それがナレーションとしてバリトンの声で語られていきます。
バリトンは 「てつカフェ特別編」 にも来てくださっていた、
いかにもバリトンという身体つきの佐藤一成さんです。
福島大学にいたらきっとみんな一度や二度は見かけたことがあるでしょう。
佐藤さんのバリトンが入ってくるあたりから、
オーケストラは破壊された自然の叫び声を表すかのように無調の不協和な音を奏でていきます。
しかし、それがけっして too much にはならず、
そこにバリトンが 「ほ ほ ほたる来い」 と誰もが知っている調べをやさしくかぶせてきます。
そして最後はまた調性感を取り戻してわずかな希望を感じさせながら閉じられました。
私でももう一度聴きたくなる素敵な曲でした。
佐藤さんは今週の土曜日 (2月4日) にオペラ 「蝶々夫人」 を演るそうです。
あの竹澤先生が演出、美術の渡邉晃一先生が美術監督、うちの大学院生も出演するという、
夢のような機会ですが、残念ながら私は見に (聴きに) 行くことができません。
私がお金を払ってもいいので誰か代わりに見てきてください。
2曲目は中畑先生によるショパンのピアノ協奏曲第1番です。
これはもう圧巻でしたね。
ふだんは学生生活委員長としてしか見たことのなかったあの中畑先生が、
実はピアニストが本職だったんだと見せつけられた思いでした。
この曲はCDではいろいろなピアニストの演奏で聴いたことがありますが、
生で聴くのは初めてです。
やはり生で聴いてみるとCDで聴くのとは全然ちがって、
ここにはこんな音が入っていたんだとか、
ここにこういう間を入れるとこんなふうに聞こえてくるんだとか、
もちろん演奏家による独自の解釈もあるのでしょうが、
いろいろな発見をしながら聴くことができました。
あんなふうにピアノが弾けたら人生楽しいんだろうなあと、
本当に羨ましくなりながら聴いていました。
3曲目はまったく聴いたことのないフランクという人の交響曲です。
この頃にはお腹が空いてきていて、もう退席してもいいかなというくらいの気分だったんですが、
これは聴いておいてよかったです。
とてもいい曲でした。
知らない曲だし、知らない作曲家だからといって侮ってはいけませんね。
休憩時間にビオラ首席院生さんによる曲目解説で予習をして、
3楽章しかない交響曲であること、「循環形式」 という、
同じ動機 (=旋律) を楽章をまたいで何度もリユースする作りであることなどを知っていたので、
循環動機を探したりしながら最後まで楽しく聴き、
第3楽章が終わった瞬間にちゃんと拍手することもできました。
とても内容の濃い演奏会でした。
コンサート終了後は一緒に聴きに行った音楽教育のS先生や漢文学のS先生とともに、
「福コン」 の喧噪を避けて 「ビストロ鈴木」 や 「バー鈴木」 など、
福島市街地周縁部をチョウチョのように経巡り、記憶を失うまで飲み食いしたのでした。
とっても幸せな芸術の冬でした。
そのあと予定外のディープな飲みになってしまったので (福コンではない)、
日曜日を失ってしまったり、月曜日は仕事に追われたりしていて報告が遅れましたが、
サクッと振り返っておきましょう。
日中はアオウゼで 「卒業制作展覧会」 を見てきました。
初日だからか、アオウゼだからか、今まで見たことのないような人出でした。
MAXふくしまに来てみたらたまたまやっていたから、ふらっと入ってみたという人も、
けっこういたのではないでしょうか?
みんなの作品が多くの人の目に触れるというのはとてもよいことだと思いました。
卒業制作展をやるには相当広いスペースが必要なので、
アオウゼのどの会場でやるのか不思議に思っていたのですが、
いつも 「てつカフェ」 で使っている小活動室あたりのパーティションが全部取っ払われて、
新たに広大なスペースが作られており、そこが会場となっていました。
「てつカフェ」 に参加したことがある人は、あそこがこんなふうに変わっちゃうんだぁ、
ということを確かめるためだけでも見に行ってみる価値があると思います。
「一番とんでもなくけしからん学年」 という触れ込みでしたが、
けっしてそんなことはなく、みんな真剣に創作に取り組んでいました。
それよりもやはり、あの 「3.11」 に少なからず影響を受けた作品があったことが印象に残りました。
・小学校での図工教育を見据えた、本格的彫刻
・動物がモップになっていたり、子どもが喜ぶ置物になっていたりする彫刻
・石膏で表現された衣服のしわ
・化粧も含めて顔の表現にこだわった、とにかくでかい鼻
・パッと見やさしいけれど、実は怖くて悲しいシュールレアリスム
・欠落によって自分の内面を描き出す抽象画
・絶滅危惧種のトラにこだわりまくった水彩画
・キャンバスに収まりきれずにキャンバスを作り出してしまう油彩
・紙袋その他のプレゼント用品と 「わ・た・し」 をプレゼントするための服
・小説の挿絵とマンガと無言劇 with 胎内
・自らの性や心身を見つめるマンガ風の絵 (GANSHAを含む)
・お盆や椅子からばかでかい四面屏風まで、動植物を巧みに表現した寄せ木細工
この代は 「文化創造論」 のときに、「絵画」 チームでひとつにまとまらず、
「油彩」 と 「水彩」 に分かれた上に 「美術館」 という1人チームまでできた、
たしかに一番変わった代でした。
たった15分のプレゼン時間のあいだに油絵をその場で描いてみせて好評を博したのもこの代でした。
この個性的なメンバーが卒業後どうなっていくのか楽しみです。
明日までの開催です。
まだの方は必見です!
そして、夜は音楽堂でオーケストラ・フィルジッヒのコンサートでした。
まずは嶋津先生の 「レクイエム」 です。
現代音楽というと無調性というイメージがあって苦手意識をもっていたのですが、
演奏が始まってみるととても調性感のある、私でも聴きやすい美しい音楽でした。
このレクイエムは人間のためではなく破壊された自然のためのレクイエムなのだそうで、
それがナレーションとしてバリトンの声で語られていきます。
バリトンは 「てつカフェ特別編」 にも来てくださっていた、
いかにもバリトンという身体つきの佐藤一成さんです。
福島大学にいたらきっとみんな一度や二度は見かけたことがあるでしょう。
佐藤さんのバリトンが入ってくるあたりから、
オーケストラは破壊された自然の叫び声を表すかのように無調の不協和な音を奏でていきます。
しかし、それがけっして too much にはならず、
そこにバリトンが 「ほ ほ ほたる来い」 と誰もが知っている調べをやさしくかぶせてきます。
そして最後はまた調性感を取り戻してわずかな希望を感じさせながら閉じられました。
私でももう一度聴きたくなる素敵な曲でした。
佐藤さんは今週の土曜日 (2月4日) にオペラ 「蝶々夫人」 を演るそうです。
あの竹澤先生が演出、美術の渡邉晃一先生が美術監督、うちの大学院生も出演するという、
夢のような機会ですが、残念ながら私は見に (聴きに) 行くことができません。
私がお金を払ってもいいので誰か代わりに見てきてください。
2曲目は中畑先生によるショパンのピアノ協奏曲第1番です。
これはもう圧巻でしたね。
ふだんは学生生活委員長としてしか見たことのなかったあの中畑先生が、
実はピアニストが本職だったんだと見せつけられた思いでした。
この曲はCDではいろいろなピアニストの演奏で聴いたことがありますが、
生で聴くのは初めてです。
やはり生で聴いてみるとCDで聴くのとは全然ちがって、
ここにはこんな音が入っていたんだとか、
ここにこういう間を入れるとこんなふうに聞こえてくるんだとか、
もちろん演奏家による独自の解釈もあるのでしょうが、
いろいろな発見をしながら聴くことができました。
あんなふうにピアノが弾けたら人生楽しいんだろうなあと、
本当に羨ましくなりながら聴いていました。
3曲目はまったく聴いたことのないフランクという人の交響曲です。
この頃にはお腹が空いてきていて、もう退席してもいいかなというくらいの気分だったんですが、
これは聴いておいてよかったです。
とてもいい曲でした。
知らない曲だし、知らない作曲家だからといって侮ってはいけませんね。
休憩時間にビオラ首席院生さんによる曲目解説で予習をして、
3楽章しかない交響曲であること、「循環形式」 という、
同じ動機 (=旋律) を楽章をまたいで何度もリユースする作りであることなどを知っていたので、
循環動機を探したりしながら最後まで楽しく聴き、
第3楽章が終わった瞬間にちゃんと拍手することもできました。
とても内容の濃い演奏会でした。
コンサート終了後は一緒に聴きに行った音楽教育のS先生や漢文学のS先生とともに、
「福コン」 の喧噪を避けて 「ビストロ鈴木」 や 「バー鈴木」 など、
福島市街地周縁部をチョウチョのように経巡り、記憶を失うまで飲み食いしたのでした。
とっても幸せな芸術の冬でした。
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