先日、私は駐車中のアイドリングはしないようにしているという話を書きました。
冬場に車内を暖めるため、夏場に車内を冷やしておくために、
エンジンをかけっぱなしにしておくというのは、
ただでさえ環境に負荷をかけているドライバーとしては慎みたいところです。
ところが、最近のトレンドは駐車中のアイドリング・ストップどころか、
停車中のアイドリング・ストップに移りつつあるようです。
停車中のアイドリング・ストップとは、
信号待ちなどの一時停止のあいだにもエンジンを止めようという取り組みです。
「最近の」 なんて言うと失礼かもしれません。
市内を走っているバスなんかはもうけっこう前から、
信号待ちのあいだに自動的にエンジンが止まるようになっています。
ゴルフをする人はご存じだと思いますが、
ゴルフ場のカートも停車のために完全にブレーキを踏み込むとエンジンが切れ、
発進するためにアクセルを踏み込むとエンジンがかかる、
という仕組みになっているものが多いようです。
バスやカートのように、
自動的にエンジンを止めたりかけたりするような装置が組み込まれているクルマが、
今後はどんどん増えていくことになるのでしょう。
それは大変喜ばしいことだと思いますし、ぜひそうなっていってほしいものだと思いますが、
問題はそうしたクルマが大部分を占めるようになるまでのあいだの過渡期をどうするかです。
自動的にアイドリングをストップするための装置が組み込まれていない現在の大多数のクルマで、
停車中のアイドリング・ストップをするには、
信号で止まるたびにいちいちエンジンを切り、発進直前にエンジンをかけるということを、
ドライバーが自らの意思で毎回やらなければなりません。
最近のアイドリング・ストップの運動はまさにこれをやろうと呼びかけているようですが、
私はこれはできないだろうと思うのです。
みんなができないだろうとか、やらないだろうと言っているのではなく、
私にはこれをやる勇気がない、という意味です。
クルマというのはイグニッション・キーを回すとエンジンがかかるようにできていますが、
(最近のクルマはキーレスになっていてボタンを押してエンジンをかけたりする場合もあるようですが…)
たまーにキーを回してもエンジンがかからないということが起こります。
焦って2回、3回とひねってみるとたいていは何とかかかってくれるのですが、
どれだけ頑張ってもウンともスンとも言ってくれないということもあるのです。
どこか駐車場に駐車しているときにエンジンがかからなくなったという場合は、
それはそれでツライものがありますが、JAFを呼ぶか、
クルマをあきらめて別の手段で行けばいいことですので、まだ何とか対処可能です。
ところが公道を走行中にエンジンがかからなくなってしまうと、
本当に悲惨なことになってしまいます。
私は今までに3回ほどそんな目に遭ったことがあります。
1回目は高速道路を運転中でした。
当時貧乏だったのでクルマのメインテナンスとかにお金をかけることができず、
クルマを譲り受けて以来、一度もオイル交換をできずにいました。
で、すでに徴候は見え始めていて、駐車中にエンジンをかけようとしたところ、
上述したような、一発でエンジンがかからないという事態が何回か発生し、
ちょっとヤバイかなあと思ってはいたのですが、しかたなく放置していて、
そのままみんなで高速に乗ってドライブに行くことになってしまったのです。
行きはよかったのですが、帰りにひとりで高速で帰ることになったそのまさに高速走行中に、
突然エンジンが止まってしまったのです。
焦って走りながらキーを回してもまったく反応がありません。
慣性の法則にしたがってクルマはまだ走り続けているので、
注意しながら左車線に移り、
さらに、駐車しても大丈夫なような十分なスペースと、
JAFに連絡するための電話を探しながら、
ハザードランプをつけて次第に減速していきました。
パワーステアリングのクルマのため、
エンジンが切れるとハンドルがめちゃくちゃ重くなるのですが、
そこを何とか操作しながら、無事に路側帯に駐車することができました。
JAFを呼んで自動車工場まで牽引してもらったのですが、
エンジンオイル不足のためエンジンが焼き切れてしまっていたのが原因でした。
けっきょくそのクルマはおシャカになってしまいました。
あの状況でケガひとつせず生還できたのでそれで十分ありがたいことだったと言えるでしょう。
2回目は東京の真ん中の大きな交差点でのことでした。
あいかわらず貧乏な私は、ガソリンを十分補給することができず、
毎回10リットルとか5リットルだけとかしか入れられませんでした。
クルマは常にガス欠の一歩手前で、
ガソリンのEmptyランプが点灯しっぱなしだったのですが、
いつも、あとちょっと、もうちょっと行けるだろう、次のガソリンスタンドまで、
と1人でチキンレース (最近ではギリギリマスターと言ったほうがわかりやすいかもしれません)
を楽しんで (?) いました。
で、その交差点で右折した先にガソリンスタンドが見えていましたので、
さすがにもうヤバイ、あそこのスタンドに入ろうと思って信号待ちをしていたら、
プスッとエンジンが止まってしまったのです。
慌ててエンジンをかけたら一度はかかりましたが、
信号が青に変わる前にまたプスッと止まってしまいました。
それっきりもうエンジンがかかってはくれません。
交差点の右折レーンの真ん中で立ち往生です。
信号が青に変わっても進もうとしない私のクルマに大ブーイングで、
後続車たちがクラクションを鳴らしまくります。
クルマから降りて腕で大きな×を作り、後続車の列に頭を下げたので、
エンジントラブルということはわかってもらえたようですが、
この大きな交差点のしかも右折レーンという真ん真ん中で、
このあとどうしたらいいんだろうと困っていたら、
ちょうどその交差点のところに交番があったらしく、
先ほどのクラクションの嵐を聞きつけたおまわりさんが2人、
他のクルマを制しながらやってきてくれました。
どうしました?と聞かれたので、ガス欠によるエンストですと恥じ入りながら答えると、
交番脇までいっしょにクルマを押してくれました。
そこに置かせてもらって、目当てのガソリンスタンドまで歩いていき、
ポリタンクに10リットルのガソリンを売ってもらって給油しました。
命の危険はなかったものの、
衆人環視の中でのエンストだったので記憶に残る羞恥プレイとなりました。
3回目は福島に来てからです。
もう貧困にあえいではいなかったので、ちゃんと整備にはお金をかけ、
ちょっとバッテリーの調子が悪かったので高価な新品のものに替え、
ガソリンも余裕をもって満タン給油していたのですが、それでも起こってしまいました。
当時はクルマ通勤で、信号待ちの嫌いな私は、
裏道のルートをいろいろと開拓していました。
そのなかでも最も辺鄙な道 (松川-水原線だったかな?) を、
夏の暑い盛りに通っていたのです。
エアコンをガンガンかけ、カーステレオを大音響で聞いて、
他に1台もクルマが走っていないような緑の中の道を、
気分よく走っていたのです。
ところがその走行中にまたもやエンジンが止まってしまったのです。
走りながらイグニッションキーを回してみますが、やはりウンともスンとも言いません。
他のクルマも歩行者もいませんから、安全に停まることはでき、
恥ずかしい思いもしなくてすみましたが、
私はまだケータイを持っていなかった頃だったので、
果たしてこの山の中でどうしたらいいものか途方に暮れてしまいます。
頭をフル回転させて考えたあげく、
さっき通り過ぎてきたところで工事をしていて、
そこのおじさんが携帯電話らしきものを持っていたような映像を思いだし、
そこまで歩いて戻ってみることにしました。
その前に地図を開いて確認し、
JAFの人に現在位地を何と伝えるか頭の中で整理しておきます。
で、そのおじさんに事情を説明し携帯電話を貸していただけるようお願いしてみると、
快く貸してくださいましたが、このへん電波が悪くてつながらないかもしれないよ、
と不吉なお告げを下されます。
案の定この山の中ではアンテナは1本も立っていません。
場所を変えると電波が入るかもしれないからという助言にしたがって、
何百メートルもあっち行ったりこっち行ったり向きを変えたりして、
何とかアンテナが1本だけ立つポイントを見つけてJAFに電話し、
何とか現在地も理解してもらって、1時間半くらい暑い中でジーッと待って、
やっとこさ救出してもらいました。
どうやらバッテリーよりもダイナモ (充電器) のほうがいかれていたのが、
今回のトラブルの原因だそうです。
エンジンがかからなくなるというのは、クルマの場合よくあるトラブルです。
私の場合はそれどころか、走行中にエンジンが止まってしまって、
そのままかからなくなるという経験を3回もしてしまったのです。
エンジンを止めることに人並み以上の恐怖感をもっていたとしてもしかたないことでしょう。
というわけで信号待ちのときに毎回エンジンを止めるというのは、
私にはちょっとムリな気がするのです。
申しわけありません、最近のアイドリング・ストップ運動に参加できなくて。
冬場に車内を暖めるため、夏場に車内を冷やしておくために、
エンジンをかけっぱなしにしておくというのは、
ただでさえ環境に負荷をかけているドライバーとしては慎みたいところです。
ところが、最近のトレンドは駐車中のアイドリング・ストップどころか、
停車中のアイドリング・ストップに移りつつあるようです。
停車中のアイドリング・ストップとは、
信号待ちなどの一時停止のあいだにもエンジンを止めようという取り組みです。
「最近の」 なんて言うと失礼かもしれません。
市内を走っているバスなんかはもうけっこう前から、
信号待ちのあいだに自動的にエンジンが止まるようになっています。
ゴルフをする人はご存じだと思いますが、
ゴルフ場のカートも停車のために完全にブレーキを踏み込むとエンジンが切れ、
発進するためにアクセルを踏み込むとエンジンがかかる、
という仕組みになっているものが多いようです。
バスやカートのように、
自動的にエンジンを止めたりかけたりするような装置が組み込まれているクルマが、
今後はどんどん増えていくことになるのでしょう。
それは大変喜ばしいことだと思いますし、ぜひそうなっていってほしいものだと思いますが、
問題はそうしたクルマが大部分を占めるようになるまでのあいだの過渡期をどうするかです。
自動的にアイドリングをストップするための装置が組み込まれていない現在の大多数のクルマで、
停車中のアイドリング・ストップをするには、
信号で止まるたびにいちいちエンジンを切り、発進直前にエンジンをかけるということを、
ドライバーが自らの意思で毎回やらなければなりません。
最近のアイドリング・ストップの運動はまさにこれをやろうと呼びかけているようですが、
私はこれはできないだろうと思うのです。
みんなができないだろうとか、やらないだろうと言っているのではなく、
私にはこれをやる勇気がない、という意味です。
クルマというのはイグニッション・キーを回すとエンジンがかかるようにできていますが、
(最近のクルマはキーレスになっていてボタンを押してエンジンをかけたりする場合もあるようですが…)
たまーにキーを回してもエンジンがかからないということが起こります。
焦って2回、3回とひねってみるとたいていは何とかかかってくれるのですが、
どれだけ頑張ってもウンともスンとも言ってくれないということもあるのです。
どこか駐車場に駐車しているときにエンジンがかからなくなったという場合は、
それはそれでツライものがありますが、JAFを呼ぶか、
クルマをあきらめて別の手段で行けばいいことですので、まだ何とか対処可能です。
ところが公道を走行中にエンジンがかからなくなってしまうと、
本当に悲惨なことになってしまいます。
私は今までに3回ほどそんな目に遭ったことがあります。
1回目は高速道路を運転中でした。
当時貧乏だったのでクルマのメインテナンスとかにお金をかけることができず、
クルマを譲り受けて以来、一度もオイル交換をできずにいました。
で、すでに徴候は見え始めていて、駐車中にエンジンをかけようとしたところ、
上述したような、一発でエンジンがかからないという事態が何回か発生し、
ちょっとヤバイかなあと思ってはいたのですが、しかたなく放置していて、
そのままみんなで高速に乗ってドライブに行くことになってしまったのです。
行きはよかったのですが、帰りにひとりで高速で帰ることになったそのまさに高速走行中に、
突然エンジンが止まってしまったのです。
焦って走りながらキーを回してもまったく反応がありません。
慣性の法則にしたがってクルマはまだ走り続けているので、
注意しながら左車線に移り、
さらに、駐車しても大丈夫なような十分なスペースと、
JAFに連絡するための電話を探しながら、
ハザードランプをつけて次第に減速していきました。
パワーステアリングのクルマのため、
エンジンが切れるとハンドルがめちゃくちゃ重くなるのですが、
そこを何とか操作しながら、無事に路側帯に駐車することができました。
JAFを呼んで自動車工場まで牽引してもらったのですが、
エンジンオイル不足のためエンジンが焼き切れてしまっていたのが原因でした。
けっきょくそのクルマはおシャカになってしまいました。
あの状況でケガひとつせず生還できたのでそれで十分ありがたいことだったと言えるでしょう。
2回目は東京の真ん中の大きな交差点でのことでした。
あいかわらず貧乏な私は、ガソリンを十分補給することができず、
毎回10リットルとか5リットルだけとかしか入れられませんでした。
クルマは常にガス欠の一歩手前で、
ガソリンのEmptyランプが点灯しっぱなしだったのですが、
いつも、あとちょっと、もうちょっと行けるだろう、次のガソリンスタンドまで、
と1人でチキンレース (最近ではギリギリマスターと言ったほうがわかりやすいかもしれません)
を楽しんで (?) いました。
で、その交差点で右折した先にガソリンスタンドが見えていましたので、
さすがにもうヤバイ、あそこのスタンドに入ろうと思って信号待ちをしていたら、
プスッとエンジンが止まってしまったのです。
慌ててエンジンをかけたら一度はかかりましたが、
信号が青に変わる前にまたプスッと止まってしまいました。
それっきりもうエンジンがかかってはくれません。
交差点の右折レーンの真ん中で立ち往生です。
信号が青に変わっても進もうとしない私のクルマに大ブーイングで、
後続車たちがクラクションを鳴らしまくります。
クルマから降りて腕で大きな×を作り、後続車の列に頭を下げたので、
エンジントラブルということはわかってもらえたようですが、
この大きな交差点のしかも右折レーンという真ん真ん中で、
このあとどうしたらいいんだろうと困っていたら、
ちょうどその交差点のところに交番があったらしく、
先ほどのクラクションの嵐を聞きつけたおまわりさんが2人、
他のクルマを制しながらやってきてくれました。
どうしました?と聞かれたので、ガス欠によるエンストですと恥じ入りながら答えると、
交番脇までいっしょにクルマを押してくれました。
そこに置かせてもらって、目当てのガソリンスタンドまで歩いていき、
ポリタンクに10リットルのガソリンを売ってもらって給油しました。
命の危険はなかったものの、
衆人環視の中でのエンストだったので記憶に残る羞恥プレイとなりました。
3回目は福島に来てからです。
もう貧困にあえいではいなかったので、ちゃんと整備にはお金をかけ、
ちょっとバッテリーの調子が悪かったので高価な新品のものに替え、
ガソリンも余裕をもって満タン給油していたのですが、それでも起こってしまいました。
当時はクルマ通勤で、信号待ちの嫌いな私は、
裏道のルートをいろいろと開拓していました。
そのなかでも最も辺鄙な道 (松川-水原線だったかな?) を、
夏の暑い盛りに通っていたのです。
エアコンをガンガンかけ、カーステレオを大音響で聞いて、
他に1台もクルマが走っていないような緑の中の道を、
気分よく走っていたのです。
ところがその走行中にまたもやエンジンが止まってしまったのです。
走りながらイグニッションキーを回してみますが、やはりウンともスンとも言いません。
他のクルマも歩行者もいませんから、安全に停まることはでき、
恥ずかしい思いもしなくてすみましたが、
私はまだケータイを持っていなかった頃だったので、
果たしてこの山の中でどうしたらいいものか途方に暮れてしまいます。
頭をフル回転させて考えたあげく、
さっき通り過ぎてきたところで工事をしていて、
そこのおじさんが携帯電話らしきものを持っていたような映像を思いだし、
そこまで歩いて戻ってみることにしました。
その前に地図を開いて確認し、
JAFの人に現在位地を何と伝えるか頭の中で整理しておきます。
で、そのおじさんに事情を説明し携帯電話を貸していただけるようお願いしてみると、
快く貸してくださいましたが、このへん電波が悪くてつながらないかもしれないよ、
と不吉なお告げを下されます。
案の定この山の中ではアンテナは1本も立っていません。
場所を変えると電波が入るかもしれないからという助言にしたがって、
何百メートルもあっち行ったりこっち行ったり向きを変えたりして、
何とかアンテナが1本だけ立つポイントを見つけてJAFに電話し、
何とか現在地も理解してもらって、1時間半くらい暑い中でジーッと待って、
やっとこさ救出してもらいました。
どうやらバッテリーよりもダイナモ (充電器) のほうがいかれていたのが、
今回のトラブルの原因だそうです。
エンジンがかからなくなるというのは、クルマの場合よくあるトラブルです。
私の場合はそれどころか、走行中にエンジンが止まってしまって、
そのままかからなくなるという経験を3回もしてしまったのです。
エンジンを止めることに人並み以上の恐怖感をもっていたとしてもしかたないことでしょう。
というわけで信号待ちのときに毎回エンジンを止めるというのは、
私にはちょっとムリな気がするのです。
申しわけありません、最近のアイドリング・ストップ運動に参加できなくて。