新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

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2021-06-18 08:48:45 | コラム
アメリカの現在の状況:

我が国のマスメディアが非常に(入力を誤ると「異常に」となったが)頻繁且つ長時間にロスアンジェルス・エインジェルスの大谷翔平君の活躍を取り上げて、今やアメリカ全土で人気沸騰中とやるので、何人かのアメリカの友人・知人たちに「果たしてそうなのか」を問い合わせてみた。その際に、大谷君だけのことを尋ねるのでは勿体ないと思い、ワクチンの関連とバイデン大統領の増税政策についても尋ねてみた。その中でINTELのデイレクター(ハーバードのMBA)から速効で返信が来たので、ここに紹介する次第だ。

念の為に申し添えておくと、彼に私の方からの質問が「アメリカの保守的なメデイアの報道によっている」と指摘された点が少し衝撃的だった。彼の見解と我が国のメデイアの報道と異なるのは当然だと思う。彼らがアメリカ全体を代表していないし、彼がアメリカ人を代表しているのではない。

*COVID-19と東京オリンピック:
貴方もご承知のように、ワクチン接種の進捗の具合ではアメリカは日本よりも遙かに進んでいる。最も遅れている州でもその人口の35%に達しているし、大多数の州では50%を超えており、中には70%の所すらある。そうであれば、アメリカのメデイアは日本がオリンピックを開催することに否定的になってしまうのである。私はもしもオリンピックが予定通りに進行しても、参加する選手たちから感染者が出ないことを祈っているのだが、一人も感染者が出ないとは想像し難いのだ。

*大谷翔平:
大谷が投手として打者としてもあれほど成功するとは、将に驚きである。あれほどの成績を挙げた者など、これまでにいたことがなかった。現時点でもホームラン19本はMLB全体の3位だし、防御率の2.85は全体の上位20位以内に入っている。私は未だ嘗てこれほどの成績を攻守両面で挙げた者がいたとは知らなかった。貴方が言われたように、このまま投票が進めば、大谷はオールスターゲームのDH部門で選ばれるだろう。投票の締め切りは6月24日だが、多くの人は現状のままに彼に票が集まることを希望している。

*バイデン大統領:
貴方の見方はアメリカの保守系のメデイアの報道に基づいているようだ。大多数のアメリカ人はトランプ前大統領がオバマ元大統領の実績を覆していたので、バイデン大統領が人道的な移民受け入れ政策を実行していることを歓迎している。アメリカはそもそも移民によって成り立っている国だという事を思いだして貰いたいのだ。それ故に、多くの人々は現在進行中の偽善的且つ人種差別的ですらあるかも知れない移民政策に抵抗してきたのだ。そういう状況にあるとはいえ、抵抗しているのは少数民族なのである

増税問題について触れていこう。バイデン大統領は確かに増税を唱えている。問題点はアメリカのインフラと教育システムに必要なことが多額の投資であることだ。そこで、如何にしてその分野に資金を投入するかについての、真剣な討議が行われている。貴方が指摘されたようにバイデン大統領と民主党は富有層と現時点で法人税等を払っていない大企業に対する増税を企画している。このような階層と企業に対しては、中流以下の層が怒りをぶつけている。

G-7でも国際的な税制についての合意は中間層以下の不満を緩和するだろうし、日本も含む主要国では法人税政策の点で協調していくだろう。G-7の合意なくしては、バイデン大統領の増税計画はアメリカを不利な立場に立たせていただろうと思う。しかしながら、G-7と協調することで、バイデン大統領は国際的な税金面での抜け穴を塞いでいくことが出来るだろう。