チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

レモンの木 クリスマスローズ

2017年03月13日 05時11分02秒 | 庭仕事

曇、11度、61%

 20年ほど前にポルトガルに初めて行きました。泊まったのはリスボン郊外の大西洋に面した町のホテルでした。実は未だにそれがどこの町だったか2年前に行った時も思い出せませんでした。主人と二人、リスボンに出るためにローカル電車に乗りました。リスボンに入る前にフランスで2泊しているにもかかわらず、私の頭は時差でぼーっとしていました。そのぼーっとした頭で、沿線の家を見ていると庭にレモンの木があるのが見えます。遠くからでもそれとわかるレモンの木です。それまで目にしてきたレモンの倍もあるくらいのレモンの木です。レモンの木が庭にある家が続きます。以来、自分の庭にレモンの木が欲しいと思いました。

 まだ寒い2月初旬、いよいよ本帰国でこの家に帰ってきました。その私の元に国内の友人たちから心のこもった頂き物が送られてきます。宅配便のおじさんが不定形の大きな包みを持って玄関に立っています。開ければわかりそうなのに、「それなんですか?」と尋ねました。「花って書いてありますよ。」「花?」そういえば友人の一人が「苗木じゃダメって言われて、花で送ったよ。」と知らせてくれたのを思い出します。急いで開けると、鉢に入ったレモンの木、イチジク、花桃の幼い苗木が出てきました。私のために接ぎ木してくれていたものです。3月中には植えてくださいと言われています。

 自分が育った家ですが、日当たりが今ひとつ飲み込めません。庭は飛び石がわりに瓦を敷き込んであります。その瓦を埋める時、掘り返した土があちこちに盛られたまま。塀の上にフェンスを建てるのに蔦を抜いてもらいましたが、その蔦が山のように置かれたまま。まずは庭の整理から始めなくてはなりません。この数日、大きなシャベルを買ってきて庭の土の移動に蔦の整理に勤しみました。レモンの木の位置は兼ねてから決めていた一番日の当たる東南の角です。 我が家の腐葉土の上に植えました。どの苗木も20センチほど、実をつけるまでには数年かかると思います。その数年後の姿を想像しては、顔がほころびます。

 庭がない生活を30年近く続けました。出窓には必ずハーブを植えて、イチジク、オリーブ、月桂樹の木も育てました。まさか自分の育った家に戻ってくるとは思ってもいませんでした。私がいつか庭をと思う庭は、こじんまりした手入れのしやすい庭でした。この家の庭は私の手には余ります。それでも、どこに何を植えようが私の土地ですからどうにでもできると思います。すると俄然やる気が湧いてきます。

 10日前、これまた大きな荷物が届きました。これも、花と書かれています。こちらは草花の苗でした。庭土と一緒にクリスマスローズ、ハナニラ、ミツバなどびっしりと入っていました。土には小さなミミズも一緒です。くすんだ赤のクリスマスローズは花もつけています。もう一株は白のクリスマスローズだそうです。来年には花をつけると教えてもらいました。このクリスマスローズも私が欲しかった花です。華やかではありません。茶花にも通じる枯れた様子が好きです。クリスマスローズが好きなので、刺繍にも刺しました。

 レモンの木もクリスマスローズも厚かましい私が、「欲しい。」とお願いしていたものです。それを接ぎ木にして育ててくださったり、移植する時期を計らって送ってくださったり、ありがとうよりこの苗たちを根付かせることがまずはお礼です。

 庭は家の中と違って一朝一夕ではできません。時間をかけて庭の設計を考えます。モモと散歩しながらもよその御宅の庭に目がいきます。あの木も欲しい、あの花も欲しい、欲張りな私です。しばらくは庭の整備に精を出します。もう少し暖かくなったら、蒔きたい種もあります。これまた友人が送ってくれた種です。その上、こっそり持ち帰った香港で買った種もあります。今のうちに庭の整備をしないと間に合いません。水をやろうとジョウロを取るとジョウロの内側に小さなカタツムリ。 カタツムリは一人っ子の私の小さい頃からのお友達です。「戻ってきましたね。」と言ってくれているようです。


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