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泉北高速鉄道7000系~中小私鉄ではトップクラスの通勤車両

2007-04-03 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

 

今日は昨年末にMAKIKYUが関西を訪問した際に乗車し、大阪の都心南側に位置する泉北ニュータウンを走る泉北高速鉄道の7000系電車を取り上げたいと思います。

この車両は90年代後半に製造された車両で6両と4両の2種類の編成が存在しており、複数編成を連結しての8両編成などで運行される事もありますが、特急車以外では異例ともいえる正面貫通路に幌を組み込んだ斬新な前面のデザインをはじめ、VVVFインバーター制御の素子は関西では大手私鉄でも導入が比較的遅かったIGBTをかなり早くに導入しており、また近年関西では新型車の導入が少なくなっている事から、この車両は今でもかなり斬新に感じられます。

車内も蛍光灯がグローブつきとなっている辺りは関西の電車である事を意識させられますが、つり革を吊っているパイプを支える金具が関西では割合大きめの物になっており、座席脇の袖仕切りから荷棚へ向かってパイプが設置されている事や、ドア上に設置されているLED案内表示装置が文字の大きなタイプになっているなどは、どことなく首都圏の電車を連想されられます。

ただデザインや内装は中小私鉄の通勤型車両にしてはトップクラスの部類に属する車両の一つではないかとMAKIKYUは感じますし、泉北高速鉄道の比較的至便な運行本数や乗り入れ先の南海などとさほど変わらない適正水準の運賃なども評価すべき点であると感じますます。

これは日頃MAKIKYUが止む無く利用せざるを得ず、余りに高額な運賃で悪評名高い首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)とは大違いで、都心から離れたニュータウンへ向かう第3セクター鉄道で大手私鉄へ直通運転を行い、ラインカラーもブルーの濃淡といった共通項が見られる鉄道にも関わらず、両者は雲泥の格差があると感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

また今度泉北高速鉄道では7000系をマイナーチェンジした新型車両・7020系が登場する様で、同社HPにもニュースリリースが掲載(興味のある方はこちらをクリック)されていますが、近年の通勤車両では恒例となっているLCDによる車内情報案内装置の設置や、印象がやや変わった前面形状などが特徴となっています。

車内もつり革のつり輪が三角形になった事や座席脇の大型袖仕切り、座席中央に設置された握り棒や化粧板を廃した客扉内側、それにグローブを廃した蛍光灯などの仕様変更が目立ち、車内の様子は近年首都圏で多数登場している省コスト形新型車両を連想させられますが、これでも従来通り塗装仕上げのアルミ合金製車体を採用しており、また導入編成数が少ない事もあってか製造コストは1編成6両で約9億円(1両当り1.5億円)と言われていますので、最近の通勤車両にしては結構高級な車両の様です。



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4 コメント

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Unknown (eoskiss)
2007-04-03 09:00:05
この7000系から泉北も幅広車となりましたね。
泉北高速鉄道も元々は南海に延伸を要望したようですが、それが実現せずに第3セクターとなったようですね。
7020系の導入は6両1本と言う事ですが、3000系の代替新造かもしれませんね。
関西にしては… (MAKIKYU)
2007-04-03 23:45:10
eoskiss様こんばんは。
泉北高速鉄道は南海が直接路線を延伸せず、乗り入れと言う形態になっていますが、それでも運賃は適正水準に設定され、首都圏某所の○'SEIグループ某社の様な惨状に陥っていない事は幸いですね。
また今度の7020系導入が3000系の置き換えだとすると、近年車両淘汰の進行が遅く、更新工事で対応する事が多い関西私鉄にしては異例とも言えますが、以前にもステンレス製の100系を置き換えていますので、泉北は新型車両自体だけでなく車両導入方針もどことなく関東風といった感がありますね。
ただ今後も7020系の導入&3000系の廃車が進む状況になり、その一方で乗り入れ先の南海では片開扉車を含む更に古い車両がまだまだ走り続け、それらが泉北にも乗り入れる状況になるとすれば、あまり感心できない気もしますが…
泉北5000系に更新車が (南海い話)
2015-04-09 02:20:42
5501編成が更新工事を受け,営業運転に復帰しました。
前照灯と識別灯がLEDに変更され,補助電源装置などが更新され、車内は7020系や南海8000系に近い仕様(車内の内側の扉をステンレス剥き出し化し指詰め注意喚起の黄色のテープ貼り付け。座席の両端の袖仕切りを南海8000系で使われてる大型の妻板)になったようです
関西では異例な気も… (MAKIKYU)
2015-04-15 13:47:12
南海い話様こんにちは。

泉北5000系は時期的にそろそろ更新が…と思っていましたので、更新出場自体は特に驚くことではない気がしますが、新京成の如く客ドアの車内側が化粧板張り→ステンレス剥き出しという、劣化と言っても過言ではない改造が行われるのは、関西では異例と感じます。

泉北では3000系などの客ドアがステンレス剥き出し、当然ながら蛍光灯もグローブなしで関東風の印象が強く、南海8000系も同類ですが、関西ではJRの旧国鉄継承車と、関東からの流入車両を除くと、ステンレス剥き出しの客ドアは少数派ですので、非常に際立つ存在になると思います。

袖仕切りの大型化などは、関西ではまだ少ないものの、今後各社で導入が進む気もするのですが…

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