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Mind Feeling0811-5 併せ鏡の世界

2010年08月11日 23時17分42秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
ある場所で撮影し加工した併せ鏡の世界。こうしてみると、首都高速にある海底トンネルの様である。
互いに互いを映し併すもそれはどこかで歪んで見えるというか曲がって見えるのは人の目の錯覚なんだろうか?
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Mind Feeling0811-4 811の夕暮れ

2010年08月11日 19時17分33秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
8月11日の夕暮れ。
日が沈んで、吹き込んでくる風は秋だな…と早くも切ない想いを抱くヘタレソツネイラな私である。
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『急行電車物語』

2010年08月11日 19時05分58秒 | 物語・小説
『急行電車物語』

 「急行」電車。
 ある地点とある地点を速く結ぶ為に生まれた列車。
 他の電車と何が違う?と問われても、特にこれと言う違いがある訳ではなく、ただ「急行」という名前だけがついただけ。
 無機質な銀色のステンレスの車体に鮮やかな色でカラーリングされたフィルムをその車体にまとった電車が、ただ「急行」という文字を出しただけで、どこか雰囲気が違って見えるのは、単に「各駅停車」という当たり前の様に全ての駅を停車していく、その路線にとって重要な電車とは違うから、という事なんだろうか?
 
(あの時と同じ気持ちで乗れるだろうか?)
 赤く塗られた地に白い文字で「急行」と表示されている電車。
 1番最初に乗ったのはいつの事だろう、と彼は思う。
 途中駅を数箇所飛ばして走り去っていく姿に、最初の内は、本当にこれが出来たんだ、という実感が生まれ、いざ乗ってみれば、こんな感じかという事を彼は思った。
 最初の内は、物珍しさで何度も乗っては、なるほどこんなものがあるのか、という気持ちを毎回違って抱いたが、そんな気持ちもいつしか、当たり前になっていき、ついには何も感じはしなくなった。そして時間だけが過ぎて去り、いつしか、その「急行」電車に彼は乗らなくなっていた。乗りたいと言う気持ちが生まれなかった事とこれと言って乗るという機会も用事もないままに、ほうっておいたのだ。
 銀色車体に巻かれたカラーフィルムの色は、あの時となんら変わりは無かったが、全ての電車に等しく、そのカラーフィルムが巻かれ、「急行」と強調し他の電車との区別が色濃かった時代にあった「特別さ」という物はなくなっていて、彼は、
「変わったな」
 発車を待つ車内のシートに座って、そう静かに呟いた。それもその筈、登場してからもう何年も経っている。特別な存在として位置付けられていた「急行」電車は、いつしか、その路線の輸送における主役と化し、「かつて」にあった、「華やかさ」に「特別さ」と言うちょっとしたオマケみたいな付加価値はなく、「旅客を運ぶ」という本来あるべき姿となり、無機質感がただよっていた。

 発車ベルがなり、ドアが閉まった。
(いよいよか)
 1番最初に感じたあの時の気持ちに立ち返りたいという想いを強く抱いた。

――どうなるんだろう――

 未知なる扉を開け、目の前に広がる見たこと無い知らない世界を体感するというナイーヴな気持ち。
 しかし、それはもはや何度なく繰り返され、体感したものが蓄積されて行けば、「こんなものんだな」という当たり前感が滲み出てきて、そんな無垢な感情が崩れ去ってしまう。

 動き出した急行電車は、車輪を軋ませながらポイントを通過し、急なカーブに差し掛かり少し走ると、1つ目の駅をゆっくりと通り過ぎた。窓の向こうには反対方向に向かう電車を待つ人の姿が見え、ああ、なんだ急行か…という何事も無い顔を浮かべているのが見えた後、ガクンという揺れと共にスピードが上がり始め、上り坂を走っていくといつしかマンションの3階より上の階の小部屋が見え、一軒家の屋根と学校の校舎のやはり2階より上の階、場合によっては屋上すら見える所までに電車が達した時、2つ目の駅を通過した。今度も先ほどと同じ、ああ、またか…と言う雰囲気をまとった乗客が反対方向へ向かう電車が来るホームにまばらに居た。
 彼は長い椅子座席に座り、何とはなしに移り変わっていく姿を見ているが、そこにも、やはり「かつて」という気持ちは無かった。ただ、ああ、ここはこんなだったか、という事とこうなったんだ、という事が視界の中にそして記憶の中に閉じ込められて行くだけだった。
 窓の向こうを見て居れば、確かにそんな景色が広がり、走っている、という事と自分が移動しているという事が改めて感じられる中で、急行電車は3つ目の駅を勢いよく通過した。
(次は、止まる駅か)
 駅を飛ばすばかりが電車ではない、そんな事を思い知らされるのが、駅に止まる時だった。何かを置き去りに、忘れ去るかの様にただ通りすぎていく駅と景色にとり付かれると、止まるという基本的な事までも忘れてしまうから不思議である。
 やがて、スピードが落ち車体が大きく傾いた時、急行電車は1番最初の停車駅についた。
(やっぱり、こんなものか)
 降りる客はなく、数人が新たに車内へ乗り込み落ち着いた所で扉が閉まり、急行電車は車体を傾かせたまま、再び走り始め、速度が上がると写真が軋む音が車内に響く。それを何事もないようにして、急行電車は次なる駅を目指して走っていく。
(そろそろ河だな)
 4つ目の通過駅の手前で小さな河を渡るので、彼は座席を立ち、進行方向向かって左側にある出入口に立った。
 彼の記憶の中では、流れの緩い、青粉が浮いた単なる水路と言われても仕方ないが、河の名前が書かれた看板がそこに建っているのだから仕方ない。
(変わらない)
 いつか見た時のままの色を浮かべてそこに河があったな、と思った時、4つ目の通過駅を急行電車は通り過ぎた。
(追い越しはなしか)
 ホームの上で、止まらない電車をただ見つめる旅客達の向こうのホームには、もう1つの乗り場があり、前を行く電車を追い越せる駅になっていたが、あいにく、この時間は居なかった。それはそうだデータイムのこんな時間に追い越しは不要であるのだから。
 
 電車はやがて、下り坂に差し掛かり、平行して走る車の屋根からドライバーの顔が見える所まで下がった所で水平となった所で5つ目の通過駅を過ぎた。ほぼ無人だった。
(ここは乗るたびにそんなだよな)
 だからこそこの電車は止まらなくて良いだろう、という事が実感出来る地味な小さな駅。かつて彼の知人がこの駅近くに住んでいたというから、多少、面識はあった。
 そんな彼の思いも余所に、急行電車は平たい所を一気に駆け抜け、6つ目の通過駅を躊躇いなく通り過ぎ、初めて踏み切りを横切った。
(次は停車か)
 そのあっと言う間さは、本来は、良く解釈される筈が、「つまらない」という感情が彼の胸の中で広がっている所で、急行電車は速度を落とすと足元から2本のレールが不意に広がり、やがて駅のホームに立つ旅客達の姿が彼の目に広がった。
(各駅停車と連絡か)
 今乗って居るのと同じ無機質な銀色の車体にカラーフィルムを巻いた車両が扉を開けて、止まっていた。
(このドアが開くのか)
 チャイムと同時に扉が開いたので、彼は1歩退いて、乗り降りする旅客をやり過ごすがそこまで多くの旅客が乗り降りすることもなく割と落ち着いてはいたが、乗り降りはスムーズにという駅員か車掌の案内があった。
 やがて、急行電車は何事もなかったかの様に扉を閉め、動き始めた。
(この先は、また高架を行くんだよな)
 小さな踏切を越えたところで、再び車体が進行方向に向かって傾き、彼の視界に広がっている家々が下へ下へと流れて行き、先ほどと同じ様に屋根を見下ろす形なった所で、カーブに差し掛かり、車輪を軋ませるものの速度を落とす事無く、急行電車は行き、7つ目の通過駅を通り過ぎた。
(次が最後の通過駅か)
 そんなこと等お構いなしに急行電車はスピードを上げ、全速力で8つ目の通過駅をぶっ飛ばした。
(ここが1番速く感じられる)
 長い直線と平坦区間を活かして走るのを車内に乗って体感出来るのは、悪い事ではない。だがその良い事は長く続くことはなく、急行電車は減速し始め、あっさりと終着駅に到着した。
(ここまでか)
 もう少し乗っていたい、そんな印象は今も昔も変わらない、と思いつつ、彼は急行電車を降り、別の路線へと乗り換えた。


 そんな彼のお気に入りの急行電車は今も走りつづける。
 車両はかつてからは変わりはしたが、唯一変わらないものがある。それは沿線の景色でもなければ旅客の顔ぶれでもなく速さでもない……停車駅数。
 月日が経てば、路線の旅客の流れも変わり、少子高齢化に伴う旅客数の減少から、停車駅にも変化が生まれ、通過する駅よりも止まり行く駅の数が増えていくが、この路線の「急行」電車の止まる駅の数と場所は変わらないままに走っている。半分貴重で半分時代錯誤と言えるかも知れないが、それでも「変わらずに残っている」という事が大きい。端で見たらどうという事の無い電車である。しかし、彼にとっては思い出深いものがある「急行電車」として今も走り続けている。


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『ティステルの足跡 -初秋編-』

2010年08月11日 17時05分27秒 | 物語・小説
『ティステルの足跡 -初秋編-』

 その年の夏は、ティステルにとっては思い出したくない時となった。
 コーラン達との約束を裏切り、岬の洞窟のナイトショーに参加した事が1番大きかった。
 見知らぬ人達との出会いがあったものの連絡はすぐにとれなくなり、一体、あの時間はなんだったんだろう、というやりきれぬ想いが今も彼の心の中に残っていた。

(裏切りの代償なんだろうか?)
 地区外れにある灯台からいつかの日の様に、ティステルは大海原を見ていた。
 夏の時とは違う冷たさと青が濃い水面と波。もうここに人は入れないんだなとティステルは思う。
(明日からは、また1人戻るのか)
 海水水位変動に伴う毎年の人口移動に、ティステルは多少の寂しさはあったものの今年はホッとしていた。
 あれだけ仲が良かったビスク達とコーランへの嫉妬が原因でどこかティステルは彼らとの仲に微妙な距離が出来、少しぎくしゃく感すら出ていた昨今だったので、それから解放される事はティステルにとっては喜びにも似たものさえあった。

 そして翌日の事。
 教室に入ると、見かけない女子生徒が1人居た。
(誰だろう?)
 その少女は肩にかかるくらいに伸びたさらっとした髪を持っていた。
(転校生なんて話聞いてないけどな)
 少しティステルが戸惑っていると、
「おはよう」
 と笑顔でティステルに言葉をかけてきた。
「おはよう」
 オウム返しにそうティステルは言葉を返した。
「えっと…私の名前はミランって言うの。あなたは?」
「ミラン?」
 その名前にティステルは、思わずいぶかしげな表情を浮かべた。
(本当かよ?)
 夏のあの日に出会った偽物なのか本物なのか解らない女の子と同じ名前だったので、嫌な感じがした。
「そう、ミラン。あなたは?」
 そんなティステルを余所に、ミランと名乗る女子生徒は何のためらいもなしに名前を訊いて来たので、彼は応えた。
「ティステル。へぇー懐かしい名前。私と同じクラスだった事あるの覚えてる?」
 とミランに訊かれた時、クラスの担任が教室に入ってきた。
「来ていたか。今日から次の春が来るまでの間、一緒のミランだ。ティステルと仲良くな」
 そう担任は何の感情も居れず、無機質な感じでそう言った。
(こいつは、本物って訳か)
 横目でティステルはミランを見てみる。
 実際の所、ティステルはかつてのミランの顔は覚えていなかった。
 ただ名前だけが記憶の片隅にあった。
(まぁ、いいか)
 とりあえずあの連中達と一緒に居なくてよいという安心感が先に立ち、ミランという存在はティステルにとっては特別どうのこうのという話に今はならなかった。ただ、いつもひとりきりだった季節にこうして誰かと教室と居るという事に違和感があるだけで。
 考えてみれば、秋から冬の終わりまでの間、この教室に誰かと居た事は1度たりともなかった。皆が夏のセミの鳴き声が無くなると共に消えるがごとく「ひとり」という環境にティステルは置かれ、こうして見知らぬ誰かが居ると言う事はどこか落ち着かない感じだった。殊に、今年は特に1人なりたい気持ちが強かったからである。
 
 ミランとの学校生活が始まり時間が経って行ったが、特に2人の間に進展はなかった。ティステルの誰とも付き合いたくないというオーラを察してなのか、ミランもただ挨拶程度するだけで、何かの会話を交わす事もなく、空き時間は端末相手のティステルは時間を潰していた。

「口数の少ない人なんだね」
 ある時の休み時間、不意にミランがティステルの所にやって来た。
「えっ?」
 端末から顔を上げ、思わずティステルはミランの顔を見てしまった――淋しそうだった。
「いや、その…」
 どう接したら良いか、ティステルは口篭もってしまった。
「2人しか居ないんだし、妙な緊張感があると疲れちゃうよ」
「緊張感?」
 そんなものあるのだろうか。
 授業中以外は、好き勝手やって終われば帰る、という事の何処にそんな物があるというのか、ミランの言う所をティステルは理解出来なかった。
「何か話かけずらい雰囲気って言うのかな?そんなのティステルの周りにある気がして」
「・・・」
 確かにそうだろう。
 今は誰とも話したくは無い。
 その気持ちを押し殺してもなく、ただ、ひとりで教室の中で関わりをもとうとする姿勢を持たない事を悟られても仕方ない。事実、そうしていたのだから。
「もっと気楽に行こうよ。これだとただ疲れるだけだから」
 悲しげな表情が、パッと明るくなりティステルはちょっと驚いてしまった。そんな表情がきっと人を寄付けるんだろう、という当たり前なことをティステルは感じた。


「へぇー、ミランさんからそんな話を?羨ましいね」
 翌日の昼休み、ティステルは1個下のローヤルとカフェテラスで昨日の話をしてみた。
「彼女も居ないのに、何で仲良くしないの?チャンスじゃん」
 目を輝かせてローヤルはティステルに言う。
「おいおい、その彼女の居るお前が言う台詞じゃないだろうよ。メイラが聞いたら怒るぜ」
 ローヤルの彼女であるメイラは、この時期は隣の大陸へ行ってしまうので、言いたい放題出来るという状態だった。
「いや、そうでもないと思うよ。むしろ、同じ事言うんじゃないかな?」
 真顔で言うローヤルにティステルは思わず呆れてしまった。
「何だよ、それ。この夏はいい所まで行った奴の余裕な台詞かまして、楽しいか?」
「うん。楽しいよ」
 素直に答えるローヤルに、ティステルは空パンチを食らわした。
「まぁでも、一応はクラスメイトなんだから、あんまり気まずいのは俺も嫌だよ」
「優等生発言するね、お前」
 信じられないよ、とティステルは言う。
「えー、そうかな?普通、そうなんじゃないかな。俺は、なんとなくミランの言う話わかるけどなぁ」
 ティステルは思わず肩を落とした。
「正論を言うねぇ、君は。人の気も知らないで」
「何、その気って?」
 まずい余計なことを口走った、とティステルは思う。
「えっ、ひょっとして既に、ミランちゃんにその気ありって事?」
 目を輝かせてローヤルが訊いて来た。
「おいおい、何でそうなんだよ。なんとも思ってる訳ないだろうが」
 コーラン達へ抱いた感情をたやすく誰かには言えなかった。
 くだらない、けれど、ティステルにとっては重要な「嫉妬」という感情と誰にも負けたくは無いという「自尊心」が織り交じった醜くも複雑な色の気持ち。
「へぇー、友達には随分、明るく楽しそうな顔してるんだね」
 振り向くと、そこにはミランが居た。
「この人がミランさん?」
 ローヤルは面白そうな表情を浮かべて、ティステルに訊いて来た。
「教室とこことじゃ全然違うんだね。ねぇ、何の話いてたの?」
 強引にミランはティステル達の中に割って入ってきた。
「どうって事無い話だよ」
「えっ?そうでもないんじゃない?ミランさんの事、話してたのに?」
 余計な事を…とティステルは顔を引きつらせる。
「へぇー私の話?何それ?」
 興味津々なミランを余所にティステルは、これ以上ここに居たくないという気持ちが自然に起きた。
「いやー、教室の中、女の子1人と一緒に授業してるなんて羨ましいなぁ…って言う話を」
「それは、あなたの個人的な感想でしょ?」
 ローヤルの心を見透かしてミランはさらりと笑顔で返した。
「まぁ、そんな所ですよ。俺からしてみたら、羨ましくて仕方ないって事ですよ」
「お前、彼女という物がありながらっ」
 平気な顔して、羨ましいという事を口にするローヤルの気がティステルは知れなかった。
「へぇー、居るんだ。あーでも、居ても不可思議くない感じする」
 ミランは大きく頷いた。
「まぁ、時々遠距離恋愛で、ちょっと辛いですけど」
「ドラマテックな話だね」
 ミランとローヤルはすっかり意気投合という感じで、ティステルはどこかほっとした。気まずい雰囲気になったらどうしようと思い、流石はローヤル、話の進め方がうまい、とティステルは思った。


「教室に入ると、途端に無口になるんだね」
 その日の放課後、教室から出ようとした時、ミランに言われた。
「昼休みの勢いはどうしたの?」
「いや、だから、その、何話して良いか解らないし」
 ひとりになりたいという感情の中に、どう接したら良いか解らない、という感情もティステルの胸の中にはあった。特に、ミランが女の子という存在がそれに拍車をかけていた。
「そうなんだ。ねぇ、今夜、花火やらない?季節外れだけど」
「えっ」
 どうしようか、とティステルは悩んだ。
 素直に、OKと頷けば話が早いのだが、どうも2の足を踏んでしまう。だが、それをミランは許さず、ティステルは強引に誘われた。

 秋の虫が鳴く闇の中、小さな公園の街灯の下で2人は地味な花火をした。
 小さくはあっても燃える火薬の色はやはり綺麗だった。
「ごめんね、強引に誘って。あまっちゃったから、どうしても誰かとやりたかったんだ」
 すまなさと嬉しさを混ぜた表情をミランは浮かべたが総じて楽しそうだったのでティステルは、安心していた。
「そっか。ミランが楽しいならそれでいい」
 ここまで来ても、ティステルはミランとどう接したらよいか解らなかった。
「うん。私は楽しいよ」
 本当に?と花火の明るい光で見えるミランの横顔にそっと問い掛けた。
(無理してるよな、絶対)
 もっとアレコレ話せたら盛り上がるよな、とティステルは思いながらも、そんな風には出来なかった。
 ただ、無言のままに花火を楽しむミランの姿を見て、その年のティステルの夏は本当に終わった様に思えた。
いつまでも先月の事を引きずってはならない、自然にそんな気持ちになって行き、いつしかミランとどうにかこうにか距離を縮める事が出来、冬を越せた。


 その後、この秋に始まったティステルとミランの関係は途切れる事無く続いた。
 ミランはティステルと同じ地区に永住する事になり、つまる所、コーラン達との接点がミランにも出来てしまう事になるとは、思いもしなかった。そこから、ミランを見れば、かつての思い出したくは無い自分自身を思い出してしまう、という想いもあって、1度、音信を途絶えさした事もあったが、ミランが強引に探し出され、ついに離れる事は出来なかった。 
 過去に出来てしまった、いや、作った、傷つけた心を抱いたままに成長していく事にティステルは戸惑っていた。囚われた過去は、ティステルを思った以上に苦しめた。その事は、未だもってして、ティステルの口から誰かに語られる事もなければ、伝わる事も無かった。
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Mind Feeling0811-3 残暑の時へ

2010年08月11日 13時18分58秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
残暑見舞の時期になったなぁ…青空みて想ったので、画像アップ。

背番号無しのユニフォームがスタンドで揺れている声をからして巡らなかったチャンスどうかその声よダイヤモンドを走れ…と篠原美也子『ダイヤモンドダスト』の歌詞を添えたい。
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コメントレスポンス Nagawa2000様コメント有難うございます

2010年08月11日 12時17分56秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
Nagawa2000様Mind Feeling0808-3 七光台にコメント有難うございます。
七光台駅発着の電車が10分ヘッドでびっくり致しました。この日は家族ぐるみで国道16号ぶっ通しツアーをやりまして、私の我が儘で七光台が国道16号から行けなくは無いと解ったんで行きました。七光という縁起のよさに惹かれました。
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コメントレスポンス Nagawa2000様 コメント有難うございます

2010年08月11日 12時09分39秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
Nagawa2000様トレイントーク0810-4 絶滅寸前、京王線の「特急」にコメント有難うございます。
中央特快が居る手前おいそれとこの体系を崩したくはないという気持ちがくみとれますが、確かに準特急を特急に格上げして良いと私も思います。ゆくゆくそうなる様な気が致します。
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コメントレスポンス 夏空様、コメントありがとうございます

2010年08月11日 12時04分39秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
夏空様Mind Feeling0810-3 総てを吸い込む空?にコメント有難うございます。
空を絞ったら想い出が出て来そうです。
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Mind Feeling0811-2 夜明けの空

2010年08月11日 04時51分19秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
草木も眠る丑三つ時に対抗して、夜明けの寅三つ時だってあっていいじゃないか!で撮影した夜明けの空。

必ずこの俺にもきっと何かが待っている筈、頼りない足で今…という柿島伸次氏の『夜明け前に』という歌に、あなたが好きだった夜明けの空の色…という篠原美也子氏の『風のかたち』という歌の舞台を垣間見る感じであり、ひぐらしがカナカナカナカナ~と鳴き始め、アブラゼミが鳴き始める頃である。
夜明け、朝焼けは、「明ける」という事で希望の象徴とされていて縁起が良いとされる。夜という闇が明け、輝く物がそこに…というシーンをクリスタルキングの名曲『大都会』で歌われていたような気が。
何でも曲と歌詞を結びつければそれで良い…筈も無いが、いかんせん、話のネタに困る私なので許して頂きたいが、1日1日過ぎ行く儚い8月、また始まる様だ。
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Mind Feeling0811-1 Morning on Wednesday

2010年08月11日 04時37分27秒 | 急行特急TH発2007年→2019年5月1日AM11:59
涼風鈴子「はい、はよーざいますぅー、あだし……が涼風鈴子なんどすねぇ。と言うことは?」

ポポロンハエンジェルリング「“Morning on”どすね」

涼風「そーなりますね。しかしまぁ気まぐれはおっそろしいですね、何と今日は4時台に放送されるという、ナナ・ナナ・ナナ・エイチ・とっきゅうはおしあげ・ゆきでありますが、今朝は、やらないそうですね」

ポ「やらないんですか?」

涼風「ヘタレの気まぐれ政策によるものらしいどすね。アラララ、デュラララな話です。ってなんですか、デュラララって?」

ポ「何でも、アニメ作品の名前だそーで。ラララ、サンバディトゥナイトは、昔の名曲括弧殴で、ご存知‘‘ラララ,,繋がりで、ヘタレソツネイラが、‘‘これは使える!ガッツポーズ,,で使っているよーです。という話が台本に書いてありますね、はい」

涼風「所謂、‘‘更年期ギャグ,,という奴ですね。単純ですねぇ、馬鹿なんですねぇ、アファなんですねぇ、犬パターンなんですねぇ」

ポ「ついに、犬パターンまで使われる様になりましたか。そこまでボケ入れて、あのひたー何をしたいんですかねぇ」

涼風「猿ねぇ、酉ねぇ、犬ねぇ、ネタねぇ」

ポ「涼風さん、調子に乗って、ヘタレソツネイラが書いた台本を棒読みしないで下さい、つまらないじゃねーですか」

涼風「だって台本通りここはお願いしますってカンペが出てるんだもぉーん(山彦エコー)」

ポ「言尺が半リませんねぇ」

涼風「…と、これはラジオなのに、文字装飾が施されました所で“Morning on Wednesday”は、これにて終わります」

ポ「5963どした~(^0^)/」
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