京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 大切にしたいものは…

2010年04月26日 | 日々の暮らしの中で
                        

何の説明も付けずに、Jayが送ってきた一枚の写真。(「lost puppy」)
Jessieなら、「お尻のとこにいるじゃな~い!」と言って、“へそでちゃをわかす”級の笑いになるのか。それともその一言でおしまいかな。
「おかしいねえ~」と同意を求めれば「う~~ん」って言うのだろう。
OMOSHIROINE. …けど笑いは出ないよ(とまで言わなかったが)。

先ごろ、ある自己紹介の場で知人が言った。
この頃の私は、テレビを見ても、自分の周辺を見ても、やたらお互いがほめ合っているとバカじゃない!?って思えてならない。たぶん年齢のせいもあると思うが、ひどく意地悪な見方をする自分に気づく、と。

私も世間的な付き合いでは、無難にまるく収まれば結構でそうした挨拶もしてしまう。よくあることだわ、で済ます自分がいる。第三者ともなれば、まさしくバッカじゃないの!!って共感だ。ところが、チクリとやられた痛みを感じる部分もある。

褒め合いの大安売り。自分が大事にしているものが薄っぺらなものにされる。
もっと他に言い方ってもんがあるでしょ。ずばり言いたい衝動を抑える。理解し合っては笑い合えないつまらなさが残ったままになる。

ただこの日、師は、「謂いおほせてなにかある」の言葉を私に残してくれた。深く示唆に富む言葉を大切にしたい。俳句や文章の世界だけのことではない。

      

静かに、相手の言葉の世界にじっと耳を傾け、浸り、そこに心を寄せながら自分の言葉を発し、言葉を交わせることの穏やかな楽しみを大変感謝できる日がある。
じわっと、内側から自然と湧いてくる笑み、優しさ、言葉こそ私の宝となる。

目に青葉。花も言葉では語らずだが、こんな風景の中にいて心地よく、幸せだな~~って感じる。この贅沢さ、山の笑いもまた宝物。

         (賀茂川を北へ。中州に生えるのはセイヨウカラシナだそうだ)

コメント (5)
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