１１年連続、自殺者３万人。異常な事態が続く。

厳しい数字です。
先日の奥田知志牧師の講演でも、このことが話されていました。
奥田さんは、
私は「北九州」のことしか知らない。
他のことは知らない。
聖書は少し知っていますが、と笑顔で話されました。

この講演で、自殺者のことを取り上げられていました。
それは、経済の悪化と連動していることを証明していました。

１９９７年、北九州市では、ホームレス人数は、１４２名でした。
ところが翌年の１９９８年。一気に２３６名の増加します。
今までにない増加です。この年にあったことは、規制緩和、すなわち、聖域なき改革です。
山一証券、北殖銀行の破たん、外資の流入。
そして、今深刻化している派遣の規制緩和です。

北九州市でホームレスが急増した年に、自殺者は全国で３万人を超えました。
前年より、８千人増えています。
このことは、経済的困窮が原因の多くを占めていることを証明しています。

１０万人あたりの自殺者数は、米国の２倍、英国の３倍です。
日本の「いのちのセーフティネット」がいかに脆弱か、改めて思い知ります。

昨年は、３０代の自殺が過去最多でした。
細かく調査をすれは、就職氷河期（まさに１９９０年代後半）に社会に出ざるをえなかった若者の姿が
浮かび上がることと思います。

奥田さんは、近年のホームレス若年化を危惧されていました。
最近も若い夫婦と子供のホームレスを支援したと話されていました。

明治期の石井十次の行動は今も受け継がれています。
世の中の状況もそうなのかもしれません。

※写真は、当日、購入した書籍。この１冊で弁当が４つ配ることができるそうです。
まさに読んでためになり、喜んでいただくこともできる。
二度おいしい本でした。