【Xmas】こんなプレゼントも(下）

私にある疑念が沸いてきた。

〈ここから〉


みなさん、これってとてもよくできた
話ではないでしょうか。
この話は事実ですが、あまりによく出来ている。

騙されたのは、実は私ではなかったのか。
この文章を書きながら、初めてそのような
考えに囚われた。


この番組で有名になった男こそ、
実は「やらせ」の番組をつくり、
成功していったのではないか。

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イスラエルを離れる日が近づいていた。
そう寒くはない12月の夕暮れ。
私は郊外の丘を歩いていた。
キリストがユダに密告された
ゲッセマネの丘があったと伝えられる
辺りである。

小さな祠のような教会の中から
ろうそくの灯りがもれていた。

入っていくと、ろうそくを灯した
机のまわりを子どもたちが
囲んでいた。

教会の中は、ろうそくの回りだけが
明るく、こどもたちの顔が
輝いていた。
そう、レンブラントの絵のように。

私を手招きして、
賛美歌の輪の中に入れてくれた。

心が癒されていくのがわかった。
心がひとつになっていった。

写真を何枚か撮った。
しばらくして、お礼をいって、
外に出た。

日はとっぷりと暮れていた。

空はいつものように晴れていて、
星が真近かに見えた。

2000年前のこの夜も、
星は輝いていたという。

東から、移動してきた「導きの星」は、
今でもあるのか。

それから、長い時間が経過した。
かの地は依然厳しい状況にある。

大人になったあのこどもたちは、
今宵、どのようなクリスマスを
過ごしているのだろうか。

幸多かれと願う。

Ｍｅｒｒｙ　Ｘｍａｓ！
もちろん、あなたに！