たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*

旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

一年の終わりに

2015年12月29日 | 日記

           成田山新勝寺「納め札お焚き上げ」(柴灯大護摩供)

  山伏姿の僧侶約20人の読経の中で伝統作法により本堂脇広場に設けられた「護摩壇」に着火。

 

はじめに「東日本大震災復興祈願」と書かれた「護摩木」が「御本尊の智慧の炎」に投じられる。

 

     続いて参拝者から納められた無数のお札が次々と燃え盛る炎の中へ

 

信者・参拝者の願い事が書き込まれた「護摩木」の投入


   最後には参拝者の持ち物(バッグなど)が持ち主の安全を祈願して炎にかざされた。

 

 毎年12月28日に千葉県成田市成田山新勝寺で行われる「納め札お焚き上げ」(柴灯大護摩供)の撮影にでかけた。多数の「護摩木」や「納め札」が山伏姿の僧侶によって「護摩壇」の炉に投じられ、「御本尊不動明王の智慧の炎」により清浄な願い事として所願成就を祈念する年末恒例の行事となっている。東日本大震災により大きな被害を受けた土地の「被災松」で作られた犠牲者を追悼し復興を祈願する祈りが込められた「護摩木」も毎年炎の中に投じられる。

 燃え盛る炎を見つめながら一年を静かに振り返り、大震災・大洪水等被災地の復興、新しい年の世界の平安を祈るひと時を過ごすことができた。                   (2015/12/29 記 たびびと)

 

 

 


WHITE KITTE 2015 (東京丸の内)

2015年12月22日 | 写真

 

 

 

 

 

 銀座のカメラ店での今年最後のカメラ点検を終えて、試し撮りを兼ねて丸の内のイルミネーションを見て帰ることにした。JR東京駅丸の内南口前に、2013/3/21にオープンした「KITTE(キッテ)」ビルがある。これは日本郵便が初めて手がけた商業施設で、「KITTE」の名称は「切手」と「来て」の響きに由来するという。地下一階から地上6階までのビル内には、約100店舗が入っていてショッピングや食事ができる。6階まで吹きぬけの一階アトリウムは実に広々として高度感も抜群で、添付写真のように上階回廊から見下ろすときれいな俯瞰光景を楽しむこともできる。

 この日は「WHITE KITTE」のイベントで高さ約14.5mの「WHITE TREE」が真ん中に設置され、「CHRISTMAS LIVE」が行われていた。仲通り、丸ビル、新丸ビル、KITTEなどでの「丸の内イルミネーション」の人気スポットの一つとなっている。 (WHITE KITTE 開催期間は12.25 まで)

2015年 一年間ありがとうございました。

皆様どうぞお元気でよいお年をお迎えください。

2016年もまたよろしくお願いいたします。  (たびびと)

  


「濃溝洞窟の滝」- II

2015年12月20日 | 写真

                     

 

 直前の記事の「濃溝洞窟の滝」全景写真では洞窟の中の滝が小さくなってしまうので、いつも滝部分だけをアップした写真も撮っている。幸いこの日は滝の右脇断崖斜面のモミジがきれいに色づいていたので、季節感を出すため少しだけ画面に入れて撮影した。落差は乏しいが、拡大して眺めると流れは三段になっていて、なかなか見ごたえある姿になっている。ただし雨の後でないとこの滝も水量が少なくて寂しい姿になってしまう。

「参考」:前掲写真は滝前の沢の中に三脚をセットして撮影したが、この写真は三段の流れがよくわかるように滝下へ降りる坂道の上から滝を見下ろすアングルで撮影した。


「濃溝洞窟の滝」12/8 (千葉県)

2015年12月18日 | 写真

 

 

 房総南部丘陵清澄山系を水源として君津市山あいから袖ヶ浦市、木更津市を流れ東京湾に注ぐ「小櫃川(おびつがわ)」は、利根川に次いで千葉県では二番目に長い二級河川である。その上流域に位置する笹川湖や亀山湖、三島湖、豊英湖周辺地域は、豊かな自然に恵まれ年間を通して釣り客や観光客が多く集まる。

 笹川湖のすこし上流にある「清水渓流広場」は、渓流沿いの遊歩道もきれいに整備されていて、いつも気持ちよく森林浴を楽しむことができる。その遊歩道の途中に写真のような洞窟があり、その中を水が流れ落ちている。この洞窟は、江戸時代の「川廻し(蛇行する川の曲がり角のところの崖をくりぬき穴を開けることによって水をまっすぐに流して農業用地を増やす)」と呼ばれる房総独特の土地開発によってできたもので、南房総山あいに多く見られる。その昔、おそらく地元民が総出でこのような洞窟を掘りぬいたのであろう。そのたいへんな苦労を偲びながら、いつも滝の前にしばしたたずんで眺めている。

 毎年新緑の頃、紅葉の季節には必ずこの場所へ撮影に訪れている。この滝の写真もこれまで何度か「たびびとの写真館」にはアップしたことがある。「濃溝洞窟の滝」と名づけられているいわば人工の滝であるが、長い年月を経た今では、周りの自然に溶け込んで房総特有の見ごたえある景色となっている。        (2015/12/8 撮影)

 

 


赤い実を求めて

2015年12月16日 | 写真







 <一枚目>「ナンテン(南天)」:古来咳を鎮める生薬として珍重されてきた。今でも「なんてんのど飴」という商品名はなんとなく聞き覚えがあると思う。南天は赤い実を楽しみ手のかからない庭木として和風庭園によく見かけられる。また「ナンテン⇒難を転じる」という語呂あいから、縁起物として正月に切花としてもよく用いられる。冬場になるとこの赤い実を好むムクドリやヒヨドリがにぎやかに集まってくる。

 <二枚目>「サンシュユ」:すでに何度かこのブログに写真を載せているが、先日雨の日に植物園散策中、この木のまわりにヒヨドリがたくさん集まってにぎやかな鳴き声が響き渡っていた。冬の寒さが身に沁みる頃になると、鳥たちは食べ物を探して忙しく飛び回る。特にヒヨドリの鳴き声が早朝から夕刻までにぎやかになる。夏の間はつややかな緑色をしていたサンシュユの実が秋になるとだんだんと赤くなり、鳥たちが集まる頃には目も覚めるような真っ赤な色に染まる。鳥たちにとっては離れたところからでもよい目印になるに違いない。


滝つぼ

2015年12月14日 | 写真








 滝撮影の楽しみの一つは「滝つぼ」の表情がいろいろで面白いことだと思う。
 一枚目は直前の記事と同じ日に撮影した「豊英大滝」上段の滝つぼを向かって右サイドから撮影した一枚。「豊英大滝」は水量の少ない時でもこの一筋の流れだけはアップすればある程度写真になる。アングルやシャッタースピードなどいろいろ工夫して撮影練習を続けた。

 二枚目は、四つ前の記事「とっておきの一枚」と同じ日に、滝上段と下段の中間の位置から下段の滝つぼを見下ろして撮影した写真である。「とっておきの一枚」は下段の滝つぼの前から上段の滝の姿も画面に入れて全体の様子がわかるように撮影したものであった。この日は、絶妙の水量であったために滝つぼで落葉がゆっくりと回転していてこのようなめずらしい写真ができあがった。おそらくこれから何度通ってももう二度とこんな写真は撮れないような気がする。こんな楽しみもあるので、滝の撮影はカメラ道具と三脚を担いでなんとか元気で滝まで歩ける間はとてもやめられない。


初冬の「豊英大滝」 (千葉県)

2015年12月13日 | 写真






                                             
                                 
 師走に入ってから一度だけ房総の紅葉を見にでかけた。房総南部の山あいを走っていると、どうしても何度となく通っている君津市最深部の「秘境」にある「豊英大滝」を見たくなる。滝前まで行くには沢歩きがあるので車には年中長靴を積んでいる。晴天続きで滝の水量は少なく岩盤がほとんど露出していることは経験上わかってはいても、それでも滝の前に行けばどこかの部分が写真になるのではないかと期待していた。

 一枚目の写真は晴天続きの12月8日に、二枚目の写真は何日か大雨が続いた後の4月22日に撮影した。幅広い滝前向かって左端のほぼ同じ位置で、だいたい同じアングルで撮影したものだが、ひと目見てまったく異なる滝の写真になっている。房総半島は標高が低いので、雨の後ほんの少しの間だけしか二枚目のような姿の滝を見ることはできない。雨の後は一日か二日で岩盤が露出してしまう。晴天続きのこの日は滝全体を見るとほとんど岩盤が露出して絵にならない状況であった。この滝への道は足元が不安定で山道は滑りやすく沢も水が深いので危険が多いが、そういうわけで雨続きの直後をねらってでかけることが多い。

 どんな状況であっても滝の前に行けば1時間でも2時間でも、時には夜明け前から長い時間楽しく過ごせる「滝好き」にとっては、水量が少なくても落葉にまみれた初冬の滝の味わいを楽しみながら、この日も時間を忘れてゆっくりと過ごすことができた。

 [参考]:一枚目は極端に水量が少なかったのでシャッタースピードは8秒で、二枚目はめずらしく水量が多いので3秒で撮影した。


秘境の渓谷 (千葉県)

2015年12月11日 | 写真




 千葉県君津市内を流れて東京湾に注ぐ「小糸川」は千葉県では3番目に長い河川で、新日本製鉄所近くの河口には「小糸川漁港」がある。広く深い君津市の山あいの上流には、三島ダムや豊英(とよふさ)ダムの建設によってできた風光明媚な三島湖や豊英湖があり、釣り人や観光客が集まる地域となっている。更に奥には「清和県民の森」があり、夏場はオートキャンプ場やロッジを中心に、秋は見事な紅葉見物に多くの人々が訪れる。その清和県民の森の奥を流れる小糸川最深部の源流の一つに、毎年何度も写真を撮りにでかけている「豊英(とよふさ)大滝」がかかっている。もうこの「たびびとの写真館」に何度となく写真を載せている房総の名瀑である。

 最近では先日8日に「豊英大滝」の紅葉に包まれた姿を期待して写真を撮りに出かけた。房総の紅葉最盛期は例年だと11月下旬から12月上旬となっている。この秋はこれが三度目の訪問となるが、その前の11月下旬、12月初旬に訪れた時は紅葉は色づきがどうもよくなかった。この日はやっとのことで見事な紅葉が目を楽しませてくれた。豊英大滝の下流の渓谷で一箇所だけとても気に入っている撮影ポイントがあり、長靴をはいて沢を下りその地点の風景をこの秋初めて撮影することができた。

 掲載した写真はだれがみてもなかなか千葉県で撮影した写真だとは想像できない秘境の雰囲気がある。いつも手前の苔むした巨石を前景に配し、奥深い渓谷とそそりたつ断崖を遠景にして構図を決める。この日は雨の後ではなかったため渓流の水量が少なかったのがちょっと残念だったが、紅葉はきれいで風もなく、適当に落葉もあってなんとか以前に撮ったものに劣らない写真に仕上げることができた。


                                                                                                                                                                              


12月4日の誕生花 「山茶花」

2015年12月04日 | 写真



         「山茶花(サザンカ)」: 12月4日の誕生花   花言葉「謙譲・愛嬌」


 ツバキ科の常緑小高木で四国、九州から南西諸島に自生する。もともとは白花だが園芸品種がとても多く、濃淡ピンク、赤、赤白絞り、一重咲き、八重咲きなどなど様々な花が国内で広く庭園や生垣などに使われている。秋が深まる頃から冬の間ずっと目を楽しませてくれるサザンカはとても貴重な花だと感じる。またひらひらと散った花びらが根元の地面や草の上にじゅうたんのように広がる光景はとても美しい。

 椿に似たその硬い種子は椿油と同様に髪油に使用され、また古くから灯りや床みがきなど生活面で大いに役立ってきた。更にじょうぶな材は細工物に使用される。


とっておきの一枚

2015年12月01日 | 写真




 この秋はどこへでかけてもきれいな紅葉が少なくて一枚も撮らずに帰ってくることも何度かあったほどです。どうも秋口から暖かい日が多すぎたせいかもしれません。例年なら紅葉も盛りの11月下旬に房総南部の山あいの滝撮影に出かけた時も、滝周辺はまだ緑が多くてがっかりしたものです。

 この滝は直前の記事にもアップした千葉県君津市の「豊英大滝」ですが、やはり滝の周りは緑が多く季節感が乏しくてあまり秋景色にはならず期待はずれでした。それでも雨の日が続いて水量がいつもよりも豊かだったので、滝の上段と下段を動き回って撮影を続けていました。上段の撮影を終えて下段の滝下へ降りて動いていた時、滝つぼの中にたくさんの落葉が溜まっているのが目に入りました。泡が多くてあまりきれいではないのでカメラを向ける気にはならずにいたのですが・・・ふと、そのたくさんの落葉と水の泡がほんとうにゆっくりと回転しているのに気がつきました。ちょっと白い泡が多くてよくないけれどこれをスローシャッターで撮ろうと思い立ち、しっかりと三脚をセットして撮影を始めました。

 シャッタースピードは、1秒、2秒、3秒・・・10秒開放くらいまで撮り続け、滝水が白とびしないようにフィルターやデータ設定などいろいろ工夫しながらけっこう長時間夢中になったものです。風が吹いていなかったのも幸いでした。この写真は数十枚撮影した中の一枚です。シャッタースピードは8秒でした。PLフィルターとNDフィルターも使っています。肉眼でぼんやり見ていると気付かない程度のゆるやかな落葉の動きが8秒間できれいに回転しているように仕上がりました。房総ではお気に入りの「豊英の滝」のほぼ全景を入れて撮影できたのはとても幸運だったと思います。

 もしも滝の水量がこの時より少しでも多ければ、落葉は下流へ流れてしまうし、少なければ上流からこんなにたくさんの落葉は流れてこないで途中の岩盤にくっついていたでしょう。この日この時、実に絶妙の水量だったのでこのようにたくさんの落葉が滝つぼに溜まってゆっくりと回転していたというわけでした。おそらく何度通っても、このタイミングに出会うことはなかなかないのではないかと思われるので、貴重な記録を残すことができました。この秋のとっておきの一枚です。