たびびとの写真帳

*小さな旅の思い出写真集*
旅先・散歩中の心に残る写真が中心です。
旅の思い出・滝・風景・花の写真など。

不思議な隧道

2017年04月01日 | 写真

温泉郷から「向山隧道」に入ると出口が上下二段になっていて初めての人はびっくりする。

 

二段になっている部分は「共栄隧道」(長さ23m)で鉄製のアーチ構造になっている。 

 千葉県夷隅郡大多喜町養老渓谷温泉郷に不思議な隧道がある。「キーワード検索」するとウェブサイトでも関連写真などが多く見られ、中には地図や図面も含む詳しい内容の記事もある。養老渓谷は関東でも指折りの紅葉の名所でもあり毎年撮影に出かけているが、何年も前に一度このトンネルを走ったことがある。今回も温泉郷通りからよく知られた撮影スポットの一つ「弘文洞」方面へ向かう途中で通りかかり、初めて車を降りて撮影した。

 小湊鉄道「養老渓谷駅」前から数分走ると温泉郷に入る。「嵯峨和旅館」付近で右折するとすぐこの隧道の入り口が見える。入り口には「向山隧道」の表示がある。トンネルを抜けると目の前に養老川にかかる赤い橋がある。すぐ左手河畔に温泉旅館「川の家」がある。右手には駐車スペースがある。二段になった狭い部分を抜けてトンネルを振り返ってみると・・・こちらの入り口には不思議なことに「共栄隧道」という表示がある。トンネル全長は115m 、道幅は小型車がすれちがうのもきびしいくらいで、対向車のライトが見えたら入り口に近いほうが道を譲って待機するのが無難だと思う。生活道路になっているので時々車も走り人影も見られる。

 「二階建てトンネル」という紹介記事で話題になり、一目見ようという人たちが遠方からも数多くやってくるようになった。今では房総の隠れた名所の一つになっている。初めてだとわかりにくいので、この場所の地番「千葉県夷隅郡大多喜町葛藤932番地」でナビセットして行くと道に迷うことはないと思う。

 実はこの不思議な隧道は二つの隧道が一つになったもので、二段になっている上の部分は昔からあった素掘りの「向山隧道」の名残りで、下の23mほどの鉄製アーチのある部分は1970年に新しく掘られた「共栄隧道」であるという。そういうわけで両側入り口に表示されているトンネルの名称が異なり、さらに「二階建て」の部分もあることから「世にも珍しい奇妙なトンネル」ということになったというわけである。


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