先週の火曜日、日本学科修士一年のある女子学生の友だちだという哲学部修士一年生の女子学生からメールが届いた。
植物の感覚性という問題に修士論文で取り組もうと思っているのだが、私が植物の哲学を修士の演習で取り上げていることをその友だちから聞き(日本学科で! どうして? と驚いただろうね)、論文について是非相談に乗ってほしいという話だった。ストラスブール大の哲学部に植物の哲学に関心を持っている学生がいるとはこっちも思いもよらなかったが、すぐに相談に応じると返信した。で、今日、ZOOMで面談した。
話を聞いてみると、まだ関心を持ち始めたという程度で、植物の哲学に関する主要な論点やそれを取り扱っている文献についてはほとんど知識がなかった。私が授業で使ったパワーポイントを共有して、手始めに読むべき十冊ほどの文献を紹介し、植物をめぐってどのような問題が今世紀に入ってから論じられるようになっているか概説した。面談後、予め用意しておいた文献表と上記のパワーポイントを送った。
面談の終わりに論文の共同指導を依頼されたが、それが可能どうかは哲学部の内規によることなので、まず指導教授と相談するように助言した。可能ならば、もちろん喜んで引き受けると答えておいた。
日仏合同ゼミのほうでは、動物倫理への関心の高さが目立っているのだが、ひょっとすると動物について哲学論文を書きたいという学生も出てくるかも知れない。その場合も、もちろん喜んで対応する。