今日の覚書、集めてみました

いつの間にか、10歳になりました。

イギリスの巨大借金 その1@テレグラフ

2007-06-18 20:27:01 | Telegraph (UK)
そうそう、アメリカのモーゲージやら住宅市場の事やらは、結構ニュースは入ってきますけど、世界三大市場(今でも取り敢えず)の一つであるロンドンのあるイギリスでも、かな~りヤバイ状況になってきております。
バークレーズのモーゲージは既に7%超えとるわ(#゜Д゜)ゴルア!

で、前から90年代がどーのどーのと時折ぶつくら言ってましたが、いわんこっちゃない…でも、イギリス人まで

借金→身の程知らずの生活アボーン

とは思いもよらんかった…マジかよorz

先日コメント下さったちゃたぽんVさんのご意見通り、イギリスだってこの手のどあほばかりが苦しむ訳じゃなくて、実際私がフラットを頂いたのは真面目に働く夫婦者でしたし(彼らが買った1/3の値段だった)。
だからどっちかっつーと、同情の方が大きいわけです。

大きいんだけど、こういうどあほも増殖した事は本当のようなので、深い溜息を吐くわけです。

で、イギリス繋がりでもちょっと余計な事話しますけど、許して下さいね。
記事読みたい人は下に行って下さいね。

Vフォー・ヴェンデッタ 特別版

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こちらの方がレビューが多いので貼りましたが、もっと安いのありますので探してね。

昨日の事なんですけど、あのテレビCMで煽りまくられていた『Vフォー・ヴェンデッタ』を観ました。
ウォシャウスキーがどーたらこーたら、と言っていたし、原作は知らないし、アクションものは好みじゃないので全然その気がなかったのです。
が、まあ、そこはスティーヴン・フライが出てるんで、一念発起して観てみました。

…がーん…やられました。

なんて台詞回しなんだ…衝撃です。
流れるような台詞を美しく歌うように紡ぎ出すヒューゴ・ウィーヴィング、ブラボー!
一瞬「これってスティーヴン・フライが書いたのか!?」と思いましたねえ。
確かにメロディのような言語ってのはフランス語だったりイタリア語だったりするんでしょうが、英語だってね、韻を踏むと恐ろしく美しい言葉になるんですよ。

で、なんだっけ…そうそう、そのスティーヴン・フライも彼ならではの役回りで出演。
あのショーは「Bit of Fry & Laurie」(ウチにボックスセットがあります:ぎゃー)を思い出しました。
でもあんなシーンを演じるとは、かなり意外でギョッとしました。

内容は「観てみよっかな~」と思って下さる方がおられるとイケナイので何も言いませんが、なんだろうなあ、イギリスで急増した監視カメラ、武器を携帯するようになったボビー、職務質問ルールの緩和などなど。
そういういや~な雰囲気を外から観察している身としては、結構「SFだし」とか言っていられなかった所もあったりなんかしたり。
でも作ったのがアメちゃんなんだなあ…人の国を皮肉ってる場合かよ、という気もするけれど、国の規模と監視体制の密度からいうと、イギリスの方が恐いような気がするのでありました。

Amazonのレビューを観ていると、原作を知っている人はやっぱり不満らしいけれど、私は大満足しました、はい。
機会があったらどぞ♪



って所で、テレグラフの記事どぞー。



£1,300,000,000,000 in debt
(£1兆3,000億の借金)
By Dan Roberts and Iain Dey
Sunday Telegraph:17/06/2007
The day of reckoning has arrived for a debt-soaked nation living for too long on easy credit. And it's going to hurt
安易な借金に余りにも長く頼って生活してきた借金漬け国家に審判の日...これはイタイ...


Last week in Cardiff, a mild-mannered man called Mervyn stood up, pushed back his glasses and stated the obvious: "It is unwise to borrow so much that the repayments are affordable only if interest rates remain at their initial levels."

先週、カーディフで、メルヴィンという名の穏やかな物腰の男性がメガネを押し上げると、当たり前の事を言った。
「そんなに借金するのは浅はかですよ。金利が当初のレベルから上がったら、返済出来なくなります」。

Sensible, if unremarkable advice, one might think, from a governor of the Bank of England known for his conservatism. But Mr King's warning to the Welsh CBI marks the end of a decadent decade in British history when many of us have done exactly that: borrowing as if there were no tomorrow, living on the never-never, driven (or reassured) by the ever-rising price of the roof above our heads.

保守主義で知られるイングランド銀行の総裁からの、平々凡々とはいえご尤もなアドバイスだ、と皆考えるだろう。
だが、キング氏のウェールズCBIへの警告は、我々の多くが正にそれをやってしまった、イギリスの歴史上デカダンな十年間の終焉を印しているのだ。
つまり、我々の頭を遥かに越えて青天井へと上がり続ける価格に追われて(さもなければ安心して)、今借りなきゃいつ借りるんだよ、という調子で借金し、現実逃避の生活をした十年間の...。


The day of reckoning has come for a debt-soaked society that has seen outstanding household loans double to £1.3 trillion in just seven years.

借金まみれの社会に対する審判の日は訪れた。
たった7年間で家庭が抱える未払い借金は£1兆3,000億へと倍増した(約325兆円)。

In a deliberate new policy of blunt-speaking, the governor eschewed the normally equivocal language of central bankers to warn that if we don't change our free-spending ways, he will - by pushing up interest rates until the growing threat of inflation is eliminated.

意図的に単刀直入な新政策の中で、我々が使い放題に金を使うやり方を変えなければ、彼がやり方を変える、つまり、高まるインフレ脅威が消し飛ぶまで金利を押し上げる、と警告する為に、総裁は通常は玉虫色の中央銀行語を控えた。

"It wasn't what he said; it was who was saying it," says Ray Boulger, a mortgage broker. City economists expect the response to come by August, increasing interest rates from 5.5 to 5.75 per cent. But the real fear is that this will not be enough and that 6 per cent interest rates will be with us by the autumn.

「問題は彼が言っている事じゃない。誰がそれを言っていたのか、だよ」
とモーゲージ・ブローカーのレイ・ボウルガーは言う。
金融街のエコノミスト達は、金利を5.5%から5.75%に引き上げる、という回答は8月までに出るだろう、と予想している。
だが本当の恐怖は、これが十分ではなく、秋までに6%まで引き上げられるかもしれない、という事だ。
つづく


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2 コメント

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映画みたいのですが (ちゃたぽんV)
2007-06-18 22:05:15
喜多さん

「Vフォー・ヴェンデッタ」のご紹介、ありがとうございます。今、うちの奥さんを誘ってみたら、「人が死ぬのを見るのはイヤ」と言われてしまいました(泣)。

イギリスの住宅ローン市場のアホさ加減のご紹介もありがとうございます。私の関心は、ジジババ欺すな!という消費者保護的な問題と、資本市場の論理一本槍の証券化の問題を、どのような土俵にのせて法的な整合性をとるんだろうか、というところにあります。日本の学界だと、タコツボに入りっぱなしで、「横で何やっているか知らん」状態ですから、それぞれ自分の立場でノーテンキなことを言いっぱなしで、生産的な議論なんかぜんぜんできません。喜多さんがおっしゃっているように、最低限のセーフティーネットさえ守れないなら、わが国の行く末は、住宅を失うハメになったジジババと同じ運命かも、なんて悲観的になってしまいます。

数年前、私が住んでいたノースカロライナは、略奪的貸付禁止立法の藁矢となった法律を作ったところです。ここは、住宅ローンもそうですけど、給料日払いの小切手を先日付できって短期の貸し付けを受けるpayday-loanも問題になっていました。わが国のリフォーム詐欺やら、支払い記録を出さないサラ金のローンなんかをみても、人間のあさましさってどこでも同じだなあと、悲しくなった記憶があります。この善人のジジババに取り入って欺くらかす人間が、どうしても「やるやる詐欺師」とダブって見えるのは気のせいでしょうか。

話変わって、バウカス・グラセリー法案の行く末って、気になってきました。両議員がポールソン財務長官に宛てた書簡が、けっこうすっきり書いてありました。そっちのほうでコメントしますね。

失礼しました。
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ちゃたぽんVさん (喜多龍之介)
2007-06-19 19:23:31
毎度です。

>「Vフォー・ヴェンデッタ」

あ~…女性にはキツイかもしれませんね、まじで。
あやしくこっそり一人でご覧になるのが正解か!?
ちゃたぽんVさんでしたら、あの美しい台詞にメロメロ出来ると思いますので、是非(笑)。

>数年前、私が住んでいたノースカロライナは、
>略奪的貸付禁止立法の藁矢となった法律を作ったところです。

おお、それでは一度目撃しておられるのですね!
「略奪的」とは(笑)。
しかもpayday-loanって、想像している通りのシロモノでしょうが、なんかヴィクトリア朝の腹ぺこ労働者の物語に出て来そうな…。
「明日になったら親方が1シリングくれるけど、今日のパンも買えないんだよう!」
みたいな……信じられない。

>人間のあさましさってどこでも同じだなあと、悲しくなった記憶があります。

ありますねえ、本当に。
しかし普通に生きていると、そういう人間を見た事もないので「認識」出来ないから引っかかる、という説があります。
これは自分の体験から大いに納得出来てしまうわけで…まっさかまさかそんな事しないだろう!ありえない!!って、あるんですねえ。

>どうしても「やるやる詐欺師」とダブって見えるのは気のせいでしょうか。

いえ、気のせいではなく上記の理由から当然の事なのです(アーメン)。
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