天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

森元首相の政治的資質

2021-02-06 07:22:54 | 政治



東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が失言した。
「女性がいると時間がかかる」と森さんが言ったとき妻のことを思って笑った。わが妻は結論を言うのがはなはだ遅い。
A→B→C→D→E→F→……H→J→……結論
上記のように各駅停車で話しそれも直線でなく円を描くのでしょっちゅういらつく。忙しい秋の暮、「まず結論を言ってから経過を説明して」とお願いしたらおおいにむくれた。
どうも女はまわりくどく言わないと気が済まないらしい。
おっと危ない!
「どうも女は」でアウトである。「妻は」ならいいが飛躍して「女というものは」と言ってしまたらだめなのである。女全員一人残らず長い話をするということになるわけだから。
このへんの機微は長い間政治家をやっていてわかってもいいはずだが、森さんもA→B→C→D→みたいに言葉を尽くして「女性がいると時間がかかる」の結論に導いていた。
よってこの発言で辞めるのかと思ったら発言を撤回して陳謝した。陳謝が効かないほど解説してしまっている。

女性蔑視発言で問題になったものに、誰が言ったか忘れたが「女は子どもを産む機械」というのがあった。これもえらく叩かれたがぼくは本質を突いているのではないかと思った。作家の窪美澄の作品のなかでよく目にする表現である。
要するに小説では何を言ってもよく政治家だから言ってはまずいのである。「女性がいると時間がかかる」は小説のなかでは何の問題にもならない。小説は作家が登場人物に思いや意見を分散して託すことができる。したがって能力ある人材は小説により言いたいことを表現する。
森さんは作家になったほうがよかったのではないか。

森さんほどの社会的地位にあって失言の絶えない人物に麻生太郎副総理がいる。彼は森さん同様、首相まで上りつめており失言の双璧である。最近失言は鳴りをひそめているがこちらも火山である。
この二人、そうとう失言しながら首相までつとめた。もっと低い地位の政治家が一度で辞めそうな失言を何度も繰り返しながら高い地位をキープしている。これはいかなる能力なのだろう。
たんに資金力だけではない何か際立った政治的資質があるのだろう。評論家やマスコミは目についた失言に飛び付くのみならず、当該人物のそういう見えない面を探求して明らかにしてもいいのだが……。
まあ、それはマスコミより小説家の仕事だろう。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 砂上の焼芋焼鳥パーティ | トップ | みどりさんとの再会を心待ち »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

政治」カテゴリの最新記事