きのうは小春日、入間川を歩きたくなった。
胡桃探しに高尾山山麓の川へ車に乗せてもらって二度繰り出し、その後徒歩で一度行って探索したが収穫がなかった。それで諦めるわけにはいかない。関東にはまだ川がある。西がだめなら北がある。
西武新宿線で北上して入間川へ行くことはたやすい。入間川は入間市駅下車10分ほど。
自宅から1時間以内で到達でき往復の旅費が600円未満。ずうっと行きたいと思っていた。
取り付いた右岸にすぐ10本ほどの胡桃の木があるが実は1個もない。河川敷に台風の洪水の跡と思われる亀裂や土砂崩れがある。しばらく歩いてまた胡桃の木の群生。多摩川よりあるかもしれない。
ここで2個胡桃が落ちていてうきうきする。
胡桃2個は希望である。あるとないとでは雲泥の差。来年が楽しみと思って歩き続ける。
胡桃の木は太くて立派、多摩川より勢いがいい
広瀬橋約210mを渡って左岸へ。そこをくだると新富士橋、昭代橋と過ぎここから狭山大橋までが長い。広瀬橋から狭山大橋まで約3km。
入間川も洪水であったが多摩川より水が少なかった模様。多摩川は森林がほぼ消滅して景色が砂漠のように淡泊になってしまったがここには森林と藪と草が頑張っている。
狭山大橋を渡ってまた右岸。引き返すとkろに「上奥富運動公園」という立派な運動場がある。幅は200m近くあり多摩川より広々として風格がある。台風19号の浸水がなかったらしくどこも傷んでいない。
運動場の横、河川のほぼ中央に立派な道路があり車が走る。これも多摩川にはない光景。つまり河川敷が広いのである。
藪の中に畝をつくって蔬菜をつくっている畑がある。多摩川より開拓魂の持ち主が多い。似たような川でも所が違えば様相も変わる。
名前は知らぬが実がなる木、鳥がたくさん来て啄む
巨大な桑の木、これは多摩川のほうが断然多い
藪の中に粗大ゴミが散乱しているところがあった。
誰かの敷地のような風情だが私有地であるはずがない。人がおらず屋根に太った猫がいる。毀れた家電製品やらタイヤやら椅子やら使えそうもないガラクタの集積。
わきに、なんと、多量の胡桃が集められている。
浅川と同じ風景である。
ここの森男さんはどういう人なのだろう。ここに住んでおらずたまに来ると見た。ガラクタは彼が集めたのかほかの大勢が不法投棄しているのか。廃品回収業には見えない。
浅川の胡桃収集の彼女はボランティアで森林掃除をしている。そのついでに胡桃を拾って所定の場所に持ってくる。殻を割るのが面倒なのか食べることに興味がない。
そのように彼女の人格は大づかみできるが、ここの森男さんが世のために清掃をしているとは思えない。ガラクタと胡桃を一緒に扱っていることも不可思議。
とにかく放置してある胡桃はいただいた。リュックいっぱいで袋もいっぱいでやっと2km歩いて駅に着いた。
浅川にも入間川にも奇特な人がいてぼくを支えてくれる。胡桃はボーナスと思った。
来年は入間川もぼくのテリトリーになるだろう。
水中にキリスト教を感じるシルエット