天地わたるブログ

ほがらかに、おおらかに

白馬は妖精であった

2020-12-14 05:38:02 | 競馬


きのう3時過ぎテレビをつけると、第72回阪神ジュベナイルフィリーズ(1600m芝18頭、G1)が始まるところであった。
真っ白の一頭ソダシ(2018年3月8日生れ)が話題になっている。白毛馬のG1制覇は初という。1番人気らしく単勝320円である。吉田隼人が騎乗し最後きわどかったが1分33秒1で制し(写真判定)、デビューから4連勝し、白毛馬として史上初めて芝の重賞勝利・GI勝利を果たした。
ちなみに馬名は「純粋、輝き」を意味するサンスクリット語とか。

茶や黒の中にあって白馬は目立つ。どこにいても目立つ。ゆっくり優雅に歩く先導の白馬を見慣れていると疾走する白馬を異様に感じた。一頭だけ異質なものが濁世に紛れ込んであいまった感じ…。
白馬を少女瀆れて下りにけむ  西東三鬼

白馬の名句を思い出す。
ソダシは良馬場で走ってもらいたい馬であり重馬場で泥まみれにさせたくないが逃げ馬でなければどうしても泥にまみれる。
三鬼句の優秀なところは、常人が白馬に寄せる思いとは逆にそれに乗った少女の穢れを書いたことだろう。白馬を男と見た点が異様な世界に引き込む。こう書くことで白馬は神々しくなるのである。

ソダシは4戦4勝だがいずれ負けるだとう。このとき泥んこになった姿は見たくない。良馬場を走ってほしい馬である。



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情報は憶測に満ちている

2016-04-19 01:45:48 | 競馬

おととい中山競馬場で第76回皐月賞レースが行われた。
多くの新聞が「伏兵の」と謳って勝ち馬ディーマジェスティを伝えている。確かに8番人気で単勝30.9倍というクラシックレースにしては高配当ゆえ「伏兵」というのだろうが、そう仕立てた背景にマスコミの情報操作がそうとうあったと思っている。

ぼくは5番のマウントロブソンを買っては外したのだがディーマジェスティを無視せずマウントロブソン―ディーマジェスティも買っていた。ただし博才がなく狙った軸が来なかった。
新聞はおおかたサトノダイヤモンド、リオンディーズ、マカヒキが3強と煽っていたため単勝はそれぞれ2.7倍、2.8倍、3.7倍となった。
買ったディーマジェスティが30.9倍。この数字の差に情報はいかに憶測に満ちており、それに乗せられた人が多かったかというあかしを見る。

ぼくは久しぶりに競馬をやりたくなり土曜日のスポーツ紙を買った。
3強は知っていたが出走表をながめて3強以外の馬のレベルの高さに驚いた。
なんとここに来るまで3連勝している馬が4頭もいる。
マカヒキ(3番人気)、アドマイヤダイオウ(7番人気)、マウントロブソン(6番人気)、
サトノダイヤモンド(1番人気)。
また2連勝の馬が2頭いてその1頭がディーマジェスティ(8番人気)である。

ぼくは本命派ではないので3連勝していて比較的人気がないが来る可能性がある馬を狙った。
参考にしたのが皐月賞の勝ち馬の前走の成績である。
皐月賞優勝馬
06年―スプリングS1着
07年―若葉賞1着
08年―弥生賞4着
09年―スプリングS1着
10年―弥生賞1着
11年―スプリングS1着
12年―共同通信杯1着
13年―スプリングS1着
14年―共同通信杯1着
15年―共同通信杯2着
ここ10年でスプリングSの優勝馬が4回、共同通信杯優勝馬2着馬が3回皐月賞を勝っている。
それで前走スプリングSを勝ったマウントロブソンを軸にしたわけだ。
このとき共同通信杯優勝馬のディーマジェスティは当然念頭にあったのだが最外を嫌った。

新聞の事実のみじっくりみると「3強」になるはずがないのである。
成績からみてほぼ互角の「7強」がいて迷うはずである。
けれど新聞などは強い馬の数がそう多いと記事としてのインパクトがないと思うせいか無理やり数を絞っているのではないか。
たしかに3番人気・1番人気馬が3着に来たからそうそう予想は外れてはいないがオッズには情報操作が歴然と現れている。

まあ競馬を楽しむやからはマスコミの情報操作をも楽しんでいる。
競馬のみならず一般紙の情報も伝える側の憶測は相当入っている。その中で事実を発掘するのがマスコミとのつきあい方であろう。
事実をいうものを発掘できるかということもふくめて書かれたものとつきあうしかない。どんな嘘でも書かれたものがないよりあったほうがおもしろいのである。
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