きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

松風というお菓子

2018-09-28 10:01:24 | グルメ
 家の近くの、大徳寺というお寺の集合体の門前町にある、
大徳寺納豆という納豆と名前が付いているが糸は引いてない、
豆鼓醤のような真っ黒な調味料?の粒がちらほら入っているしょっぱいカステラ。
味噌も入っているらしい。もうそれお菓子なのか??
 
 話だけ聞いて買ってみたが、
もしかすると、素人の手作りケーキを失敗したような味がするのではないのか???
もしも、苦手な落雁やニッキの匂いがプンプンしたらどうしよう。
 
疑問符をかかえて実家に持って帰って食べてみた。
 
 
高齢知人A:「う~ん。なんとも」 首をかしげながら不思議そうに食べていた。
 
若者知人B:「あ、味噌の味がする。」あとは無言で完食。
 
中間知人C:「今までの人生で初めて食べた味です」
 
娘:「もっしゅもっしゅ」
 
 
 自分的には、とてもおいしいと思ったが。
甘いの苦手なので、どんどん食べれる。
しっとりとした食感。
 
 小さい頃の、カステラの恐怖から解放されたような気持がした。
「きのちゃんは特別に厚めに切ってあげるわね。ホホ」
上品なお家ほどこうなる。
昔は親切な切れ目などなく、幅は迎える側の裁量で恣意的に決まるものだった。
不相応に小さいフォークで、甘いスポンジを息が詰まりそうになりながら必死で食べると、飲み物はバラのカップにエスプレッソかと思うような濃いコーヒーが1杯か、ポンジュースのみ。
すべてにレースのカバーがかかった客間で、
食べ終わるまでニコニコ見ていられると、ものすごく気づまりで困る。
飲み物をもっとくれ!と言ったら、なんだかお前の出したものはマズいと言っているようで失礼な感じだし。
 
 舌鼓(薄味の求肥)に続いて、やっと食べれる和菓子2品目ができた。
以前、淡雪という白い立方体に挑戦したがダメだった。
生卵のような匂いがして。あれ濡れたマシュマロ?
もっとユズか何かでさっぱりさせればいいのに。
 
 そういえば、和風総本家という番組で、
長崎の南蛮渡来のカスドースという菓子の製法を見た時は、
あまりの糖度に卒倒しそうになった。
カステラを普通に作っておいて卵にくぐらせ、沸騰した砂糖の液体で揚げた上に、
仕上げにこれでもかというほど砂糖をまぶす。
見ただけで血糖値が上がりそうな食品だ。
なぜカステラができた時点で終わりにしないのか。
お殿様しか食べれなかったそうだが、たとえ自分がお殿様でもほしくない。
 
結論:しょっぱいものが食べたい。