きの書評

備忘録~いつか読んだ本(読書メーターに書ききれなかったもの)~

テンペストが難しい

2018-06-30 08:21:59 | 書評
 20年ぶりに日本語で読んでみたが、結局、
妖精に対する罵詈雑言みたいな汚いセリフばかりで、
何がなんだかわからなかった。
 
 どうしたことか、あらすじすらもつかめない。
嵐が来て船が難破して、娘が王子に惚れこんだ、
というところまでしかわからなかった。
 
 このまま一生わからないのか。
こんな短い話。全部目を通したのに!
眠かったのか?そうにちがいない。
それとも自分には、文学的素養がないのか。
 
 挿絵が怖いよ~(泣)。
ヨーロッパの薄暗いところを、全部詰め込んだような白黒のタッチ。
風に吹かれて煽られたような、あの姿勢!
全部怖い!!
 
 人を怖がらせようと思って描いたとしか。
もし、すべて中世ペストの暗黒時代の挿絵ですと説明されても、
そうでしょうよ!としか思えない。
こんなLINEスタンプがあったらヤダ。
 
「おはよう(ゴブリン)」とか。
 
トーマス・マックナイトに描いてほしいとは思わないが、
この人の画集があっても、多分恐ろしくて何度も見れないだろう。
 
 
 しかし、最後の魔術師の独白を読むと、
やはりハッとさせられる。
 
シェイクスピアが、どこかに行こうとしてる覚悟を聞かされるようで。
 
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進々堂のパン

2018-06-25 14:48:58 | グルメ
「進々堂のパン」というのがそこら辺のスーパーで売っていたので、
これは、あの進々堂なのか?なんだか有難味がないなぁと思いながら、
買ってツナサンドにして食べてみた。
 
良心的なイギリスパンの味がした。
今まで食べた中で、一番柔らかいイギリスパンだ。
 
そういえば、進々堂は喫茶店というより、そもそもパン屋だったか。
外の通りに街灯が灯る頃、北山店に行き、パンを買って2階席に座り半七捕り物帳片手にかじってみる。
 
ドーナッツを選んだつもりだったが、噛んだら「むにょん」という歯ごたえがして思わず2度見してしまった。
これもイギリスパンの生地で作っているのか!?
 
大きい割に高い訳でもなく、昔からこの味でやってきたんだろうなと思い、面白くいただいた。
 
次は京大北門前にあるという、レトロ内装の本店に突入お邪魔する。フフフ
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しろくろん(猫)が遊びに来てくれた(夢日記)

2018-06-25 14:02:29 | 日記

6/19/2018

しろくろんが遊びに来た。

(きの)「最近あんまり来なかったじゃないか。」

(しろくろん)「へへ。なかなか近所の人の協力が得られなくて」

雨だから出してもらえなかったということか。

(きの)「夏目金之助さんちの猫みたいだなー」

(しろくろん)「誰それ?」

(きの)「吾輩は猫である」

(しろくろん)「あーあの文豪の!」

こんな生意気な奴だったのか。

夢に出てきてくれて嬉しいが、あいつに何かあったのか。心配だ。

 

備考 「心配だ。」じゃなくて、喋ってますけど!?何ら違和感なかった。

実家に出没する野良にしてはでっぷりとした体格のいいオス猫。

ひとつも馴染んでくれないが、喋ればこんなに愉快なやつだったのか。

梅雨時で桜ちゃん(別猫)の命日も近く、沈んだ気持ちを一気に明るくしてくれた。

無事でいてくれ。

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デカメロンを読んだ

2018-06-16 08:11:36 | 書評
500年ぐらい前にイタリアで書かれた、西洋最古のフィクションだそうだ。
 
たまに、ハチミツの刑など不気味な描写が急に出てくるが、
上品な桃源郷の暮らしとは、この様であっただろうという感じのお話。
 
どこまでいっても、幸せと愛と美しい誉め言葉しか出てこないし、
「それでは、お話し申し上げます。」など、全編にわたって丁寧すぎる。
 
 高貴な御婦人の、情熱的な誘い文句が約2ページ。
しかも、彼女は「まだ話し足りない」って、どういう時間の感覚なんだろう。
奔放な女の人の堂々としたふるまいは、アラビアンナイトに似ている。
 
 カトリックの影響か、正直者が多すぎる。
みんな信じてしまうし、みんなペラペラ喋りすぎ。
神は見ているという脅しは、そんなに効くのか。
 
 シェイクスピアの時も思ったが、このボッカッチヨという作家は、
ただ、ただ、人を楽しませようという気持ちだけで、書いたように見える。
有名になってやろうとか、自分の文才を世に見せつけようとか、
そういう空回りしそうな気負いは、あまり感じられない。
 
 そういえば、源氏物語も、ピーターラビットも、
最初は身近な誰かを喜ばせようとして、書いただけだったらしい。
その単純で純粋な気持ちが、読んでて伝わってくるから、
長く気分良く、読まれ続けるのだろうね。
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京都の日常

2018-06-02 08:08:47 | シリーズ:あれは何だったのか
京都に来たばかりの時、
夜に駅の南口から出て、ホテルに向かって街を歩いていた。
 
横断歩道で、みんなが一斉に進みだした時、
後ろの方で割と大声で携帯で話している男の声が聞こえた。
 
「たまに、死んだ人間の名前で契約しようとするやつがいるから、
気をつけて云々・・・」
 
何が!?
 
さすが京都。 呪術的な?召喚してくるアレですかい?
 
と一瞬思ったが、
金融業か何かで、私文書偽造についての注意点を事務所の人員に向かって話していたのだろう。
 
 
 
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