きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

COP23 本流と逆流③ “裏テーマ” 「脱石炭」が世界の流れ

2017-11-24 11:11:30 | 環境問題・気候変動・地球温暖化について
COP23 本流と逆流③ “裏テーマ” 「脱石炭」が世界の流れ

「脱石炭は今回のCOPの裏テーマです」。日本のNGO関係者はそう語ります。
交渉議題にこそなりませんでしたが、会場ではほぼ毎日、脱石炭に関するシンポジウムが開かれ、話題となりました。
気候ネットワークの伊与田昌慶研究員は、「このまま石炭火力を使い続ければ、世界の気温上昇を産業革命前に比べ2度未満に抑えるという、パリ協定の目標が達成できないからです」と話します。
産業革命前と比べ、世界の平均気温はすでに1度上昇。2度を超えれば世界の食料生産にも影響が出ます。

石炭企業避ける
脱石炭をめざすさまざまな行動では、ドイツの環境NGO「ウルゲバルト」が、主に投資家に向けて、石炭産業にかかわる世界の企業775社のデータベースを公開しました。
気候変動を加速させる石炭産業に投資したくない人のために、投資を引き揚げるべき企業をリストアップしたものです。日本については、丸紅をはじめ、電源開発、中部電力、東京電力などの電力各社の名前が並びます。
カナダと英国の主導で「脱石炭に向けたグローバル連盟」が16日に発足したことも注目されました。フランスやイタリアに加え、米国内の州も含む25力国超が参加。▽石炭からの段階的な撤退▽クリーンエネルギーの推進▽石炭火力への投資の規制―などを進めます。
カナダのキャサリーン・マッケナ環境・気候変動相は「気候変動とたたかうために、緊急に石炭から撤退する必要がある。再生可能エネルギーのコストは劇的に下がっていて、もう代償を払い続ける必要はない」と語りました。



COP23会場内で「化石燃料は地面に埋めたままに」と訴える参加者=ドイツ・ボン(岡本あゆ撮影)

活動は米国でも
同様の動きは米国でも加速しています。
米環境NGO350・orgのジェイミー・ヘンさんは、「米国中の人たちが、脱石炭を求めて活発に活動してきました」と話します。「7~8年前には110以上の石炭火力発電所の新設計画がありました。しかし活動家や地域住民が協力して、ほとんどを中止に追い込みました」
さらに「石炭産業と一体化しているトランプ政権は『石炭が復活する』と国民にうそをついています」とヘンさん。「明らかに再生可能エネルギーの方に未来があり、雇用の面でもエネルギー政策としてもすぐれています。先進国はトランプの陰に隠れずに、正しい方向に進んでほしい」と強調しました。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2017年11月23日付掲載


石炭産業から投資を引き揚げるために情報公開。まさに兵糧攻めですね。

コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« COP23 本流と逆流② 化... | トップ | COP23 本流と逆流④ 気... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

環境問題・気候変動・地球温暖化について」カテゴリの最新記事